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スミセイ情報システム株式会社

使いやすく、“持続可能”な人材管理システム。カオナビで進める人材開発

2022.06.16
シンプルな人材情報管理
  1. 職員の自律的な成長のためには、個人の特性の見える化が必要
  2. 使いやすいUIと豊富な導入実績に基づくサポートの手厚さが決め手に
  3. まずは職員の自己紹介から公開。社内コミュニケーションが活発に
  4. 上司との1on1の履歴を可視化。職員の自律的成長を促進
  5. 社長も活用する人材データは面談・登用検討の質向上に寄与
  6. データ活用→効果提示を繰り返し、人材情報を活かす企業風土をつくりたい

住友生命の100%子会社として同グループのIT戦略を長年支えてきたスミセイ情報システム株式会社は、グループ内で培った専門力を強みに、業界内外を問わずさまざまな企業のシステムや業務特化型のソリューションパッケージの開発を手がけ、保険・金融業界を中心に高い評価を得ています。同社では、組織力の強化を見据えた人材育成に向けカオナビを導入、活用しています。プロジェクトの旗振り役を務める取締役常務執行役員の赤松実様に、選定の経緯から日々の業務における具体的な活用方法、今後の展望について伺いました。

*本記事は2022年4月13日開催のカオナビ主催セミナーの講演内容を基に構成しています。掲載内容は全てセミナー当日時点の情報となります

職員の自律的な成長のためには、個人の特性の見える化が必要

――タレントマネジメントシステムの導入は、どのような経緯で決められたのですか。

赤松様:
絶えずニーズが変化し続けるIT業界で常に顧客の期待に応えるために、人材育成の考え方を変える必要性を感じるようになりました。会社がスキルを与えることで業務遂行力を伸ばす人材「育成」よりも、自律的成長・活躍支援を促す人材「開発」のほうが、組織全体の力をより高めていけるのではないかと考えたのです。

課題把握のために実施したエンゲージメント調査では、若手や中堅の職員が「仕事への自信」を獲得しづらいという傾向が見られました。この背景には、在宅勤務制への移行による上司や先輩との接点の減少もあったようです。

とはいえ、職員の自信の醸成や自律的成長の促進は、自助努力だけでは難しいもので、上司や先輩との質の高いコミュニケーションが不可欠です。しかも、ただやみくもに接点を増やすのでなく、職員一人ひとりの特性や志向、強みをしっかりと把握した上でのコンタクトが必要になってきます。特性や志向といった職員の情報を一元的に管理し、上司や人事部など人材開発に関わる全てのメンバー間で共有しておきたい。これが、タレントマネジメントシステムの導入理由でした。

取締役 常務執行役員 赤松実様
取締役 常務執行役員 赤松実様

使いやすいUIと豊富な導入実績に基づくサポートの手厚さが決め手に

――カオナビを選ばれた理由をお聞かせください。

 タレントマネジメントシステムの導入に当たって、洗い出した要件は以下の6つでした。

(1)人事に関わるあらゆるデータを一元管理し、職員を可視化する
(2)所属部署や組織を可視化する
(3)人材配置を適正化する
(4)スキル管理で人材育成を強化する
(5)コミュニケーションを活性化する
(6)職員のモチベーションや満足度を向上させる

これらの実現に向けてさまざまなシステムを比較検討し、最も使いやすいと感じたのがカオナビでした。カオナビはインターフェースが親しみやすく、人事部門に限らず、全社で積極的に使ってもらうことができ、常に最新の情報がアップデートされる体制が整うのではないかと期待を感じました。

というのも、以前導入していた人事情報管理システムは操作が難しく、現場での更新頻度が落ちて情報が陳腐化してしまったという苦い経験がありました現場職員が簡単に更新できる継続的な活用のために「職員全員にとっての使いやすさ」は必須条件だったのです。

もうひとつ、カオナビを選ぶ決め手となったのはサポート体制です。カオナビは問い合わせへの迅速な対応だけでなく、すでに導入されているさまざまな企業の事例も提示してくれると聞き、どんなデータを集めるとよいか、シートの項目はどう決めればよいかといった具体的な運用方法に関する相談にも応えてもらえるのでは、と感じました。

社員のさまざまな情報が確認できる「プロファイルブック」。何をどう見せたいか、目的に合わせて項目を自由に設定可能だ
社員のさまざまな情報が確認できる「プロファイルブック」。何をどう見せたいか、目的に合わせて項目を自由に設定可能だ

まずは職員の自己紹介から公開。社内コミュニケーションが活発に

――現在、カオナビをどのように活用されていますか。

はじめに、データベース機能「プロファイルブック」で職員の情報開示を行いました。

真っ先に整備した情報は自己紹介です。「堅苦しい話は抜きにして、まずは自分がどんな人かをアピールしよう」と呼びかけ、担当業務のほか、特技やマイブームなどプライベートな項目も含めて各自で入力してもらいました。導入の決め手にもなった使いやすいUI(ユーザーインターフェース)なのでデータ入力がスムーズに進み、顔写真も登録率ほぼ100%に上っています。

「プロファイルブック」に加え、組織図機能「シナプスツリー」も全職員が使えるように設定しているので、社内のどの部署にどんな職員がいるのか、顔写真付きで参照できるようになっています。顔と名前に加え、人となりが分かる情報が全社で参照できるようになったことで、「初めての職員と話すとき、あらかじめカオナビを確認しておくとコミュニケーションがスムーズだ」と、評判も上々です。

組織図機能「シナプスツリー」。カーソルを当てれば基本情報がポップアップ、ダブルクリックでその人の詳細情報画面に遷移できる
組織図機能「シナプスツリー」。カーソルを当てれば基本情報がポップアップ、ダブルクリックでその人の詳細情報画面に遷移できる

上司との1on1の履歴を可視化。職員の自律的成長を促進

――まずはコミュニケーションの活性化にお役立ていただいたのですね。当初の目的「特性情報の可視化」は、どう進められたんですか。

職員自身が目指す姿の入力から始めました。社内資格に紐づく「目指すべきコンピテンシー(成果をもたらす行動特性)」のうち、最優先するもの・優先するもの選択するシートを設け、各自が入力します。このシートを見ながら、上司・部下間で月に2回前後実施する1on1の場で、現状把握をしつつ、今後の目標をすり合わせていきます。さらに、この1on1で交わした会話や上司から受けたフィードバック結果を残すシートも用意し、面談履歴も本人が毎回入力できるようにしました。

面談記録のツールができたことで上席とのコミュニケーション経緯が可視化され、異動によって上司が替わっても面談や育成の計画がスムーズに組めるようになりました。さらに、1on1の履歴を記録するフローを通じて部下自身の想いを吸い上げる仕組みも構築できたので、今後は異動計画への活用もできそうです。

これまで、人事考課目的で職員情報を把握しておくことはありましたが、「自身はこうありたい」という個人の想いを可視化・共有する文化はカオナビを導入して初めて生まれたものです。蓄積したデータそのものはもちろん、可視化・共有化する文化も、自律的成長を促す一助を担ってくれるのではと期待しています

職員自身が選定するの「コンピテンシー」の一例。最優先・優先の2種を選択する
職員自身が選定するの「コンピテンシー」の一例。最優先・優先の2種を選択する

社長も活用する人材データは面談・登用検討の質向上に寄与

――コミュニケーション活性やデータ蓄積以外にも、ご活用いただいているシーンがあるとお聞きしました。

複数の職員の基本情報シートへのリンクをリストアップできる「ピックアップリスト」を活用しています。社長と若手職員とのグループ面談や昇格検討会議など、対象者の詳細情報を参照しながら進めたい会議・面談用にリストを作っておくのです。気になる職員の詳しい情報をすぐに参照できるので、「この人、こんな特技もあったのか。なら、あの業務も任せられるかもしれない」などと、立体的な検討や充実した面談が可能になりました。

普段、職員と直に接する機会がないからか、特に社長がこの機能を愛用しています。せっかく面談機会を設けても、職員の情報が分からない状態では、話す内容も薄いものになってしまいますからね。

また、アンケート機能「ボイスノート」も活用しています。プロジェクトの振り返りや小規模なアンケート調査など一部の職員に向けた情報収集に活用しているのですが、アンケートの作成から配布・回収が手軽にできるので、情報鮮度の維持という側面で、今後活用の幅を広げられればと思っています。

詳細情報を確認したいメンバーを予め絞り込んでおける「ピックアップリスト」。昇格検討会議など、候補者の顔ぶれや詳細画面を確認したいシーンで活躍する
詳細情報を確認したいメンバーを予め絞り込んでおける「ピックアップリスト」。昇格検討会議など、候補者の顔ぶれや詳細画面を確認したいシーンで活躍する

データ活用→効果提示を繰り返し、人材情報を活かす企業風土をつくりたい

――カオナビを活用して、今後どのようなことを実現していきたいですか?

2021年の秋から一部の部署でスタートしている1on1を、全社的な規模で展開し、推進していきます。社内コミュニケーションの質向上の一環として導入した1on1ですが、概念としては比較的新しいもの。上司側の傾聴力アップに向けた取り組みなどいろいろと試行錯誤を繰り返している状況ですが、開始から半年以上が経ち、効果も出てきているので、対象部署を拡大し、より多くの職員の情報を蓄積していければと思います。

実はこれまで、職員の情報を集めたり、公開したりする文化があまりない組織だったため、自分の情報を公開することに抵抗を感じるという意見もまだ出ています。とはいえ、職員の能力開発やコミュニケーション活性に情報の蓄積・共有が必要なことは間違いありません。小さくスタートし、効果が出たら拡大するといったように、じっくり腰を据えて地道に活用・効果提示をしていくことで、社内の理解を底上げできればと考えています。

社内の理解が深まれば集まる情報も増え、分析・活用のシーンも増していくでしょう。人材情報が職員の成長、ひいては組織全体の成長を支える重要なキーとなることを着実に社内に伝え、さらなる活用を推進していきたいですね。

設立
1971年5月
資本金
3億円
職員数
1,473名(2021年4月現在)
事業内容
システムインテグレーター
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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