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エスエスケイフーズ株式会社

評価制度改定を機にカオナビを導入。効率化に加え、新制度の浸透にも効果が

2021.12.08
シンプルな人材情報管理
ペーパーレス化
人事評価の効率化
  1. 評価制度の改定を契機に、効率化も見据え人事システム導入を検討
  2. 基幹システムとの連携の容易さ、使いやすさを重視しカオナビを導入
  3. 「カオナビに入れておけば、なんとかなる」――情報一元化で人事業務が劇的に効率化
  4. システムによる運用が、新評価制度の浸透も促進させた
  5. 人事のみ閲覧可能な質問項目を設置。社員の率直な意見を聞く場として活用
  6. 人事情報の整備によって、社員の活躍を支えていきたい

静岡県を本拠とする鈴与グループ傘下の食品メーカー、エスエスケイフーズ株式会社。ドレッシング・マヨネーズや飲料を製造・販売をする同社では、2018年からカオナビを活用しています。導入の経緯やシステム化による効果について、人事を担当する管理本部の浅田晃央様と管理本部 人事総務グループの小野りさ様、同グループの澤井優里様に詳しくお聞きしました。

*本記事の掲載内容は全て取材時(2021年10月15日)現在の情報に基づいています

評価制度の改定を契機に、効率化も見据え人事システム導入を検討

――2017年の夏に導入、2018年の春からカオナビを本格運用いただいているとのこと。当時は今ほどDX、デジタル化の気運が高まっていたわけではなかったと思うのですが、なにか人事システム導入検討の契機があったのですか。

小野様:
2018年、弊社は創立40周年を迎え、会社が大きく飛躍する時期に差し掛かっていました。そんな中、評価制度についてはその骨格が導入時から大きく変わらないまま会社が成長を重ねてきたため、課題が散見されていました。将来を見据え、企業基盤を強化するためには、現行制度を抜本的に見直す必要があったため、制度の改定に至ったと当時の担当者は言っていました。

これを機に会社と社員のベクトルを合わせ、社員のモチベーションを高める事を基本方針として、目標と評価の紐付けを軸に評価制度改定を進めていたのです。社員一人ひとりに対する会社からの役割・期待を明らかにし、その期待にどれだけ応えられたかを、なるべく公平に評価し、処遇に反映させることを目指すというものです。

さらに、人事業務の効率化も課題として顕在化していたようです。弊社には静岡・焼津の工場を含め、全国に10の拠点があるのですが、それまでは紙・Excelでの運用だったため、管理やチェックが煩雑でした。また、弊社個別での情報管理機能もあればいいのに、といった現場の声も上がっていました。

評価制度改定に加え、グループのシステム以外に自社独自で情報を集約できるシステムのニーズもあり、人事業務のシステム化検討が始まったのです。

人事総務グループ グループ長 小野りさ様
人事総務グループ グループ長 小野りさ様

基幹システムとの連携の容易さ、使いやすさを重視しカオナビを導入

――システム化の目的は、評価運用と業務効率化にあったわけですね。導入検討の際はどんなことを重視されていたんですか。

小野様:
当時の担当者は、特に連携の容易さと操作性を重視していたようです。

基幹システムとのデータ連携の容易さは、導入の際の重要なポイントです。連携にはCSVを使用しているのですが、元データのCSVファイルとカオナビ側で項目名や列の順番が違っていても、カオナビにインポートする際の画面で調整ができるので使い勝手もいいと感じています。

閲覧する画面が見やすいだけでなく、設定画面の操作も簡単なので、システム導入時も思っていたほど苦労せずに済みました。

澤井様:
これは導入後の所感にはなりますが、サポートの手厚さにもかなり助けられていますね。

ユーザーインターフェース(UI)が分かりやすいので、基本的な使い方で迷うことはほとんどありません。ただ、例えば評価に用いる面談シートの設計は、選択した評語を点数化したり、行動評価・成果評価ごとのウエイトを考慮したりと数式が絡むので難しく、思い通りに設定できないシーンも出てきます。そんなときでも、サポートデスクに質問すれば数時間後には回答が返ってきます。

システムそのものも使いやすさも大切ですが、不明点が出てきても聞けばすぐに分かるという安心感も、ユーザーにとって重要なポイントだと思います。

人事総務グループ 澤井優里様
人事総務グループ 澤井優里様

「カオナビに入れておけば、なんとかなる」――情報一元化で人事業務が劇的に効率化

――操作性は当然ながら、サポートの手厚さも確かに外せない観点ですね。導入後、最も活用されているのはどの機能ですか。

澤井様:
利用頻度が高いのは「プロファイルブック(人材データベース機能)」です。基本的な人事情報を中心にさまざまな情報を蓄積しており、必要なときにプロファイルブックから閲覧しています。表示項目をはじめ、設定の自由度が高く、基幹システムからの連携も手軽にできるので、カオナビが個人情報の管理ポータルになっています。

テキストデータだけでなくPDFやJPG等のファイルも登録できるので、氏名、住所などの基本情報や、評価運用機能「スマートレビュー」で蓄積した評価履歴のほか、雇用契約書、面談記録(労働者名簿)なども含め、登録できるデータは可能な限り、全てカオナビ上で一元管理しています。

蓄積した情報を閲覧するタイミングは「社内外からの問い合わせ対応」がほとんどなのですが、問い合わせ対応は業務量の半数を占める仕事。紙、Excelなどあちこちに散在していた情報がカオナビを確認すれば大方はすぐ解決できるようになったので、一元化による効率化の効果はてきめんです。カオナビなしではもう、業務が成り立ちません。

情報が一元化されているだけでも、以前に比べれば十分効率化できているのですが、さらなる時短に向けて「帳票」機能で作成できるExcelのフォーマットの活用も始めています。保存が義務付けられている帳簿なども、フォーマットさえ作成しておけば、カオナビ上のデータを帳票としてダウンロードができるので作成がスムーズですし、提出を求められた際も即時に対応が可能です。

小野様:
社員からの情報収集の際も、「帳票」機能を活用しています。カオナビに登録してあるデータをExcelに出力し、社員に送付。変更があった箇所だけ赤文字で修正して返送してもらうスキームで、差分となる情報だけを人事のほうで修正します。紙で運用していた頃は、全ての情報を社員が記入後に回収し、変更箇所を照合してから事務手続きをしていましたから、人事はもちろん、社員についても、削減できた工数は相当な量になります。

また、年数や履歴などの人事情報の管理を始めたことで配置検討の効率化も実現でき、さらに事務手続き漏れのリスクを減らすことができました

カオナビ上で改めて見てみると、集めるべき情報の種類・量の多さがよく分かります。「とにかくカオナビに情報を集めておけばなんとかなる」という実感は、日々増していますね。

蓄積してあるデータを、任意のレイアウトでExcelとして出力できる「帳票」機能。カオナビだけでは完結できない、社外へのデータ提供が必要な場合などに便利だ
蓄積してあるデータを、任意のレイアウトでExcelとして出力できる「帳票」機能。カオナビだけでは完結できない、社外へのデータ提供が必要な場合などに便利だ

システムによる運用が、新評価制度の浸透も促進させた

――システム導入の契機となった評価制度改定に最も深く関係する機能は「スマートレビュー」ですが、活用されているのは、面談シートの作成、評価フローの運用あたりになりますか。

浅田様:
そうですね。当初の構想通り、評価業務運用全般に活用しています。

評価運用のシステム化の効果は、やはり「効率化」です。シートの作成から配布、回収の進捗確認と蓄積がシステムで一元管理できるようになり、カオナビの主な利用部署である人事の社員だけでなく、被評価者・評価者の工数も減りました。

また、副次的な効果として「組織の目標を踏まえ、評価につながる個人目標を立てる」という人事考課制度の浸透にもひと役買った面があるように思います。

面談シートは、目に見えない制度を具体的に可視化したツールともいえます。被評価者、評価者、人事、役員と、社員全員が触れるこの面談シートを通じて、「同じ目標に向かって取り組む」という認識の共有化が促進されたように感じます。

実際、新制度を運用してからは、「がんばりたいと思う」といった投げやりな目標ではなく、実態を伴った目標コメントを記入する社員が増えました。さらに、制度改定によって目標と評価が紐付いたことを実感し、モチベーションや生産性の向上が見られた社員もいると聞いています。

管理本部 次長 浅田晃央様
管理本部 次長 浅田晃央様

人事のみ閲覧可能な質問項目を設置。社員の率直な意見を聞く場として活用

――社員のモチベーション向上は、評価制度改定の大きな目的の一つでもあるかと思います。その他、「スマートレビュー」の活用を通じた効果はなにかありましたか。

浅田様:
評価とは毛色の違う話ですが、当時の担当者のアイデアもあり、キャリア志向などをヒアリングする自己申告シートにも工夫を施しています。

システム化を機に、項目ごとの閲覧・編集権限設定を活用し、人事総務グループだけが閲覧できる「人事総務宛にコメント等ある方は記入」という項目を設置しました。上席や役員は閲覧不可という点は被評価者にも伝えてあるので本音を書きやすいのか、人事への意見や、上司や周囲に相談できない悩み事を書いてくる社員もいます。人事への率直な意見を拾う貴重な仕組みとして、また、ケアすべき深刻な悩み事を検知する場としても機能しています。全ての意見に応え、フィードバックするのはなかなか難しいのですが、参考にすべき意見は部内で共有し、業務や制度改善の参考にしています。

――率直な意見を伝えられる仕組みは、従業員の信頼感、ひいてはエンゲージメントの向上に役立ちそうですね。

澤井様:
集まった意見は、管理本部内だけではなく、役員への報告会も開催し共有を図っています。労働組合がないということもあり、経営側と従業員の接点がほとんどない中で、経営陣が従業員の意見を把握する貴重な場としての役割も担っています。

また、エンゲージメントという切り口では、「ボイスノート(社員アンケート機能)」を活用して、従業員満足度調査も年1回ペースで実施しています。

紙・Excelベースだったころは、アンケートの実施はなかなかハードルが高かったのですが、システムから回答URLをメール送信できるボイスノートであれば、多拠点であっても気負わずアンケートを実施できます。管理者はフォーム作成から配布・進捗確認・回収・結果閲覧までシステム上で運用できるほか、社員はログインしなくても回答できる仕様もいいですね。使用頻度の低いシステムへのログインの必要が出てくるとID・PW忘れの問い合わせが殺到する、といった可能性も高いので……。

「人事総務宛にコメント等ある方は記入」項目の設置先、「スマートレビュー」面談シートの設定画面イメージ。利用する立場や局面ごとの閲覧・編集権限を項目単位で設定できる
「人事総務宛にコメント等ある方は記入」項目の設置先、「スマートレビュー」面談シートの設定画面イメージ。利用する立場や局面ごとの閲覧・編集権限を項目単位で設定できる

人事情報の整備によって、社員の活躍を支えていきたい

――カオナビによるシステム化によって、モチベーション向上や制度の浸透など、効率化以上の効果も表れているんですね。今後、どんなことに活用していきたいですか。

小野様:
導入から3年が経ち、最低限集めるべき情報はひと通り集め切った感があります。ただ、情報がそろってくると、この情報が欠けている、こんな情報も収集できればよいのでは、といったアイデアも浮かんできます。

例えば、資格情報です。食品メーカーの工場や事務所には、第一種衛生管理者や公害防止管理者といった、保有者を配置しなければならない資格があります。これまで、配置検討の際は「この工場には第一種衛生管理者が必要だから、有資格者のAさんはまだ異動させられないな……」と、消去法でしか検討ができませんでした。しかし本来は、社員の保有資格を増やすような育成計画を立て、成長を促すべきですよね。必要な資格や人数を体系的に把握し、社員の資格情報や、「重点育成候補社員」などをカオナビ上で管理することで、社員の育成計画や配置検討に役立てていければと考えています。

また、ここまで大掛かりな話でなくとも、健康診断の結果、精密検査要となった社員に受診のリマインドを送信する、といった使い方もできるでしょう。

カオナビは、どんなデータも蓄積、抽出できる柔軟性の高い“器”です。この器に集めた情報を活用し、人事として社員の活躍を支えていきたいと思います。

設立
1978年6月
資本金
4,000万円
社員数
268名
事業内容
製造業(調味料・飲料)
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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