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株式会社西日本新聞社

「まずは触ってもらうこと」から 西日本新聞社、カオナビ導入の舞台裏

2022.01.06
ペーパーレス化
人材情報の共有
  1. 業務のシステム化、コミュニケーション活性、評価制度刷新が導入の契機に
  2. 年齢を問わず、誰もが無理なく使えるツールでなければ意味がない
  3. 社員が皆、安心して活用できるよう詳細に利用ガイドラインを策定
  4. 「紙で、PDFでちょうだい」のリクエストにも、根気強くカオナビ利用を促す
  5. 顔写真があるだけで、組織図を見たことがない社員にも興味を持ってもらえた
  6. カオナビに慣れてもらうステップを経て、人事評価への活用へ

福岡県を中心に九州北部5県をカバーし、地域の人々に広く愛されるブロック紙「西日本新聞」を展開する西日本新聞社。働き方改革や人事制度改革の一環としてカオナビ導入と活用を進めた同社の取り組みについて、総務局 人事部 働き方改革担当部長の中村昌子様が語りました。

*本記事は2021年10月29日開催のカオナビ主催セミナーの講演内容を基に構成しています。掲載内容は全てセミナー当日時点の情報となります

業務のシステム化、コミュニケーション活性、評価制度刷新が導入の契機に

――貴社がカオナビ導入に至った経緯を教えてください。

中村様:
大きく言うと3つあるのですが、1つ目は人事評価業務で大量の紙資料を使っていることでした。

当社には本社だけでも編集局や営業本部、技術局、ビジネス開発局などさまざまな部門がある上、支社や総局が12、記者がひとりで常駐する単独支局が42カ所と拠点も多いんです。当然、紙のやりとりは煩雑で時間がかかっていましたし、しかも人事評価の時期は人事部の担当者が会議室に籠もって他部員をシャットアウトし、評価関連の資料を広げて整理する日が続いていました。

こうした紙での運用は明らかに非効率な上、紛失や、無関係な人の目に触れてしまうリスクと隣り合わせです。しかも当社の人事部にはプロパー社員がおらず、他部署とのローテーションを繰り返しています。ただでさえノウハウを持たない部員が、膨大な紙資料を前に途方に暮れ、情報管理に長い時間を費やしていたのです。

2点目は、社内コミュニケーションに関する課題感です。当社に限らず新聞社では、記者は編集局、技術職は技術局というふうに、入社した局内でキャリアを積むのが一般的で、局をまたいだ人事異動は活発ではありません。特に支社や支局などで働く記者は本社で勤務する人が分からないというケースが多く、何となく疎外感を感じるという声がありました。

そして3つ目にして最も大きな理由は、人事制度の改革を計画していたことです。従来からあった年功序列ベースの職能資格制度では、自身がどんな基準でどう評価されているかが分からないことに不満が生じやすく、人件費も膨らみ続けるというデメリットがありました。適正な配置や処遇のためにも、時代に合った透明性の高い人事制度への改革は不可欠と考えていました。制度を変えるなら運用するツールも刷新しよう、ということで、人材情報管理の効率化と見える化を実現できるシステムを導入する良い機会となりました。

総務局 人事部 働き方改革担当部長 中村昌子様
総務局 人事部 働き方改革担当部長 中村昌子様

年齢を問わず、誰もが無理なく使えるツールでなければ意味がない

私の前任者のほうでさまざまなサービスを検討しましたが、どれも使うのが難しそうでなかなか踏ん切りがつかなかったようです。若い社員であればデジタルツールにすぐ馴染むでしょうが、こうしたツールは所属長や年配の社員でも無理なく使えるものでなければ、利用する意味がないからです。

そういう私自身もデジタルには疎いのですが、それでもカオナビは直感的に使えたので、これならできそうと思えました。多機能過ぎても「せっかくのツールを使いこなせていない」という不満が生じますし、カオナビはとにかく簡単でシンプルなので、ある程度満足感を持って使えるのではないかと感じました

「プロファイルブック」基本情報表示画面。一般向けソフトウェアのような明快な画面構成で、初めて触れる人でも直感的に操作が可能だ
「プロファイルブック」基本情報表示画面。一般向けソフトウェアのような明快な画面構成で、初めて触れる人でも直感的に操作が可能だ

社員が皆、安心して活用できるよう詳細に利用ガイドラインを策定

――多機能過ぎても懸念が生じる、というのは、新鮮な意見ですね。導入は何から着手していきましたか。

評価制度の実装にはそれなりに工数がかかるので、まずは社内コミュニケーションの活性化に向けて人材データベース機能「プロファイルブック」を活用したかったのですが、経営陣から「待った」がかかりました。顔写真と紐づけて社員の基礎情報を閲覧できるからこそ、写真を含む社員の個人情報について誰が、何を見られるかを慎重に検討し、ガイドラインを定めるべきだと指示があったのです。この検討には相当時間がかかりそうだと判断したので、まずは自己申告書をカオナビの「スマートレビュー」経由で全社員に提出してもらうことからスタートしました。

自己申告書は人事異動に備えた身辺報告のようなもので、特に深く考えなくても埋められる基本的な情報ばかりです。システム活用という意味合いは薄いものの、まずは全員に触ってもらい、慣れてもらうということを重視しました

その間、人事部では社員に関する情報の一つひとつの項目について、「誰が、何のために使う情報か」を組織図とにらめっこしながら検討を重ね、閲覧できる項目を、役職や立場ごとに詳細に設定しました。たとえば、部下は所属長の過去の異動の履歴は閲覧できますが、学歴は確認できないようにしています。また、年齢は公開しましたが、生年月日は人事部以外には公開していません。さらに、悪用の心配なく顔写真を公開してもらうためにも、ダウンロードは禁止しました。

「社内に個人情報を悪用する人などいない」とは思っていますが、制度は性善説に基づいて設計するべきではありません。問題が起こってから対応するのではなく、最初からルールを決めておくことが重要です。全ての社員に安心して活用してもらえるよう、細かい項目ごとに閲覧権限を設定できるカオナビの機能をフル活用しました。

本丸である人事評価の実装、業務のシステム化については、これから着手していく予定です。2019年秋にカオナビを導入して、現在活用しているのは目標管理と自己申告書の運用、プロファイルブックの全社公開まで。恥ずかしいぐらい時間がかかってしまいましたが、安心して使ってもらい、定着させていくためには必要なステップだったと思っています。

プロファイルブック公開に先立って制定したガイドライン(イメージ)。利用目的や登録対象者、閲覧権限の範囲などが詳細に定められている
プロファイルブック公開に先立って制定したガイドライン(イメージ)。利用目的や登録対象者、閲覧権限の範囲などが詳細に定められている

「紙で、PDFでちょうだい」のリクエストにも、根気強くカオナビ利用を促す

――段階的に導入していくのは良いアイデアですね。身近な機能から進めていくほうが、結果的に浸透しやすいケースもあるようです。とはいえ、ご苦労はありませんでしたか?

おかげさまで、ほとんどの人はスムーズに使い始めてくれました。過去の経験上、新しいシステムを入れると「間違えて変なボタンを押したのか、入力内容が全部消えてしまった」といった苦情があるものですが、カオナビには自動保存機能があるので怖がらずに気楽に触れたという声もありました。操作も直感的に進められるので、特にマニュアルを作って配布するようなこともしていません。Q&A集のようなものを作って、質問を受けるたびに内容を追加する、という対応はしましたね。

ただ、最初のころは正直苦労しました。年次の高い社員から、「紙に出力して見せてくれ」、「PDFやExcelで渡してくれ」といった要望が出ることがあったんです。それでも、「カオナビで見てほしい」と粘り強くお願いし、担当者が一緒に操作する、所属長からもカオナビを使うよう伝えてもらうなどして、なんとか浸透できた気がします。

カオナビは東京の企業なので、うまく使いこなせなかったらサポートしてもらえるのかな……、と少し心配していましたが、コロナ禍を経て、今では地元の企業でもサポートはオンラインか電話です。実際、カオナビには導入まで手とり足取り、時間をかけてサポートしていただきました。

顔写真があるだけで、組織図を見たことがない社員にも興味を持ってもらえた

――「プロファイルブック」の公開はスムーズに運びましたか。

ええ、ガイドライン制定、閲覧権限の設定を経て、2021年の8月に公開の運びとなりまして、公開日当日は予想以上のアクセスがあって驚きました。やはり社内のどこに誰がいるのかということは、社員皆、興味があるんですね。顔写真も、当初は多くの人が社員証の写真を転用していましたが、もっと自分らしさが出る写真に変更したいという声もあがっています。コミュニケーションツールとして浸透してきたんだと、うれしく思っています。

他にも、今まで組織図を見たことがなかったけれど、今回を機に組織図機能「シナプスツリー」で確認したという声も多く聞かれました。無機質な組織図には興味を持てなくても、顔写真があるだけで楽しく見られますし、同期や知っている人が今どの部署にいるのかな、といった興味も広がり、新しいコミュニケーションにつながることもありそうです。

ガイドラインに則り、公開される情報は決して多くはないのですが、顔と名前だけでも十分、社内コミュニケーションを活発にできる効果はあるのだなと感じました。

普段の実務では部署を超えての協業する場面はほとんどないものの、選挙取材になると、局や部を超えて応援に回ることがあります。普段接しない人と働くことになるので、受け入れる側に「手伝いに来てくれるのはこの人」とか、応援する側も「当日はこの人の指示を受ければいいんだな」とカオナビを見て心の準備ができることで、普段は混乱しがちな選挙応援もスムーズに運んだと喜ばれました。

コロナ禍でコミュニケーションにも限界はありますが、こうした小さなことからも便利さや楽しさを実感してもらえたらと思います。

顔写真入りの組織図を見られる「シナプスツリー」(イメージ)。見知った顔がいないか、自然とさまざまな部署のメンバー構成をチェックしてしまう、という社員もいるという
顔写真入りの組織図を見られる「シナプスツリー」(イメージ)。見知った顔がいないか、自然とさまざまな部署のメンバー構成をチェックしてしまう、という社員もいるという

カオナビに慣れてもらうステップを経て、人事評価への活用へ

――今後はどのように活用していきたいとお考えですか。

まずは、目的の一つだった人事評価業務での活用を進めていくのが足元の課題です。当社は2021年4月に「西日本新聞me」というアプリを提供開始するなど、急速にデジタルシフトが進んでいます。顧客向けのサービスだけでなく、社内人事でもカオナビを定着させてデジタルを活用した業務の効率化を進めながら、社員の活用を促していきたいですね。

また、最近はグループ会社との人事交流も増え、さまざまな人が一緒に働いています。全社的なナレッジマネジメントの観点からも、「社内のどこにどんな仕事をしている人がいるか」を共有できるよう、プロファイルブック上に自己紹介の欄を設けるなどして、お互いをリスペクトしたり、仕事の相談をしやすい環境を作っていったりしたいと考えています。カスタマイズ性が高いので、できたらいいな、と思えることを簡単に実現できるのがカオナビの良さですね。

設立
1943年4月
資本金
3億6000万円
社員数
656名(2021年4月時点)
事業内容
日刊新聞の発行
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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