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フジッコ株式会社

「人事戦略のための人事データベースに」フジッコが進める人事改革で「カオナビ」が果たす役割とは?

2020.05.14
人材情報の共有
  1. フジッコの事業と経営理念とは
  2. 「カオナビ」導入の決め手
  3. 基幹システムとの併用状況
  4. 今後の「カオナビ」活用について

フジッコ株式会社(以下、フジッコ)は日本を代表する老舗食品メーカーとして、日本と世界の伝統食・長寿食に着目した商品づくりに幅広く取り組んでいます。2020年に創業60周年を迎える同社では、人事戦略の改革の第一歩として新人事制度を導入。社員一人ひとりの能力を最大限発揮できる制度を構築中です。その中心となるのが「カオナビ」。その狙いと目指す人事戦略構想について伺いました。

フジッコの事業と経営理念とは

若手と女性の活躍を促す人事戦略

谷知美様(以下、谷様):当社が人事戦略を考える上でも大切にしているのが企業理念「創造一路」です。これは常に新しいものを創造していこうという精神のこと。しかし人事制度や評価制度には昔気質の風土が残っており、当社が目指す方向性とのズレが顕著になっていました。そこで現在、人事制度の抜本的な改革に取り組んでいます。

年功序列型の組織から脱却し、社員の会社への満足度を高めるためにも人材育成に関わる手厚い制度づくりは必須です。新人事制度では、行動や目標に重きを置いた評価制度へとシフトし、個々の能力が発揮できるような研修やサポート体制を充実させています。さらには若手の抜擢や女性の登用も進め、離職防止と優秀な人材の確保につなげるべく人事施策を考えています。

▲人事部 人事課 谷知美様
▲人事部 人事課 谷知美様

「カオナビ」導入に至る課題

解決すべき課題1:人事情報が散在 → 問い合わせに十分対応できず

谷様:人事制度改革を進める上で懸案だったのが、人事情報が社内の関係各所に散らばっていたことです。その結果、当社では最新の人事データを人事施策に活かすことができない状況でした。

さらに、異動の時期には人事部への問い合わせも激増し、相当な時間と労力を割かれていました。しかし人事部が持っている情報は基幹システムに入っている職歴や経歴、異動履歴程度。これでは現場からの問い合わせにも十分に答えられません。受け入れ先の管理職が部下となる社員のスキルや適性を直近の所属部署の管理職に直接聞きに行くこともしばしば。人事はもちろん、現場の負担を軽減するためにも人事情報を一元管理でき、人事戦略の企画・実行に役立てられる人事データベースが必要でした。

解決すべき課題2:人事・現場に作業負担を強いる評価フロー

松本偉久様(以下、松本様):評価運用の面でも課題がありました。これまでは社員がエクセルの評価シートに自己評価を記入して、メールで上長に提出。その内容を評価者が部門ごとにまとめて本部に上げる。この作業を三次評価まで行い、最後に調整されてエクセルの一覧となり、人事部から被評価者に戻されるという手順でした。

これでは評価の進捗確認がとにかく手間で、人事部の作業負担も大きい。普段パソコンを使わない製造職の社員には紙の方が早いという認識も根強く、一度紙に出力してから改めて集計することも。すべての場所、すべての段階で手間と時間がかかっていたのです。評価ワークフローが適切に管理でき、現場と人事の作業負担を軽減する人事評価システムを求めていました。

また、評価へのフィードバックができない仕組みも問題でした。「なぜ自分がこの評価なのか」が分からなければ、社員のモチベーションは上がりません。きちんとフィードバックできる評価制度への変更と運用が必要でした。

▲人事部 人事課 松本偉久様
▲人事部 人事課 松本偉久様
フジッコ株式会社

「カオナビ」導入の決め手

パソコンが苦手な社員も使える!画面の見やすさと操作性◎

谷様:最も重視したのは、管理者だけでなく現場社員が使いやすいことでした。画面が見やすくて、直感的に操作でき、あまりパソコンが得意でない現場の社員に拒否反応を持たれないことが大切。その点「カオナビ」は、見ただけで「何をするか」が容易に理解でき、操作も簡単。「自分もできる」と感じさせてくれる使い勝手の良さと分かりやすさがありました。

他のツールとも比較検討しましたが、新評価制度を忠実に再現でき、設定の自由度も高い「カオナビ」が一番でした。複雑な分析ができたり、評価に特化したツールもありましたが、せっかくシステム化するのであれば懸案だった人事情報の一元管理と情報を柔軟に活用ができる「カオナビ」が最適でした。

「カオナビ」を活用した課題解決と展望

PROFILE BOOKに情報蓄積→データの蓄積・引き出しが効率化

松本様:現在は「カオナビ」に社員のデータをためている段階です。まずは管理本部の20人を対象に、社員データベースとなるPROFILE BOOKへの顔写真登録と使用感のアンケートを行いました。画像の取り込みが自分でできるかが全社運用の一つの試金石だと思い、簡単なマニュアルも配布しました。しかし、操作に関する問い合わせは1人からのみ。「カオナビ」導入は順調に進んでいます。

順調に活用が進めば人事情報の一元管理もできるはずです。そうなれば紙・エクセル管理の頃に感じていたデータの蓄積や引き出しの手間も解消できるはず。人事の業務も一段と効率化すると思います。

正確な異動・配置を実現するために必要な資格情報も管理

谷様:もっと活用が進めば業務に必要な資格と職種・職能に応じて持っていて欲しい資格の取得情報も登録していく予定です。

これまでは本人の申告任せのため、業務の必要性の有無にかかわらず登録されている状態でした。しかし、それでは異動検討の際に、肝心の資格保有者を洗い出すのもひと苦労。工場によっては、運営上一定数の有資格者が必要になりますから、気がついたら人数が不足していたなどという事態になりかねません。人事部が正確な資格情報を把握し、異動や昇格のシミュレーションに活用していきたいですね。

▲PROFILE BOOKの画面イメージ。パソコン画面に並んだ顔写真をクリックするだけでキャリア・実績や特技・スキルなど「知りたい社員」の詳細情報がその場ですぐに確認できます。(※画像はサンプルです)
▲PROFILE BOOKの画面イメージ。パソコン画面に並んだ顔写真をクリックするだけでキャリア・実績や特技・スキルなど「知りたい社員」の詳細情報がその場ですぐに確認できます。(※画像はサンプルです)

評価ワークフロー機能には手間と紙のコストの大幅削減を期待

松本様:まずは2020年4月の目標設定を、メールアドレスを付与している本社・営業系スタッフを中心に「カオナビ」で運用する予定です。これまで紙とエクセルで対応していた一次・二次評価者の作業部分をいかにフローに乗せられるか。これがうまく回れば人事部だけでなく、評価者がこれまで費やしていた手間もなくなると期待しています。もちろん紙のコストも大幅に削減できると思うので、ぜひ運用を定着させたいですね。

▲SMART REVIEWの画面イメージ。あらゆる評価制度をドラッグ&ドロップで自由自在に再現できます。(※画像はサンプルです)
▲SMART REVIEWの画面イメージ。あらゆる評価制度をドラッグ&ドロップで自由自在に再現できます。(※画像はサンプルです)

基幹システムとの併用状況

基幹にない情報を「カオナビ」に登録

谷様:既存の基幹システムは主に給与計算に使っています。基幹システムに入っている職歴、経歴、異動履歴、保有資格といった基本情報のうち必要なものは「カオナビ」にも移管して更新していくつもりです。また、基幹システムに入っていない必要な情報は「カオナビ」に登録して活用していく予定です。

今後の「カオナビ」活用について

ゆくゆくは人事戦略データベースとして活用

谷様:まずは評価フローを確立することが最優先。評価の目処がついたら人事データベースとしての機能を拡充させ、現場はもちろん、経営層や管理職にとっても使い勝手のいいデータベースにしていくつもりです。ゆくゆくは「カオナビ」を見て能力のある人材をプロジェクトにアサインするなど、人事戦略のための情報基盤として活用していけると確信しています。

さらに、社員間のコミュニケーションを円滑にする目的でも使っていきたいですね。そのため、社員の人となりが分かる「自己紹介」データも登録する予定です。異動する社員も受け入れる側も「カオナビ」を閲覧するだけで、一緒に働く人がどんな人なのかひと目で分かるようにしたい。「カオナビ」は文字ではなく「顔」に紐付けて人のことを記憶できるので職場のコミュニケーションも活性化するはず。そうなれば現場も今まで以上にぐっと活発になると思います。

設立
1960年11月
資本金
65億6653円(2019年3月末時点)
社員数
2,409名(フジッコグループ全従業員)
事業内容
各種食品の製造販売
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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