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株式会社くしまアオイファーム

「カオナビ」を使った「ほんの気持ち手当」の運用で現場の隠れたキーパーソンを発見! 契約農家とのコミュニケーションツールとしての活用も視野に入れる

2018.07.12
シンプルな人材情報管理
  1. 株式会社くしまアオイファームについて
  2. 人材に対する考え方
  3. 「カオナビ」の導入背景
  4. 「カオナビ」導入の決め手
  5. 「カオナビ」の活用方法
  6. 今後の活用について

株式会社くしまアオイファームは地方の農業を独自の方法で盛り上げるという大きなチャレンジに挑みつつ、持続的な成長を遂げている会社です。成長の秘訣は〈強い農業はこえていく。〉という経営理念に基づいた企業活動でした。しかし、急成長と同時に社員および契約農家の顔と名前が一致しないという課題も生じたそう。そこで地域との協働、社内の連帯を強めるために「カオナビ」の導入を決意。同社副取締役副社長COOの下出淳平様に「カオナビ」の活用方法と今後についてお話を伺いました。

株式会社くしまアオイファームについて

徹底したお客様主義で〈強い農業〉を実現

2013年の法人化以降、東南アジアへのサツマイモの生産と輸出を手がける農業ベンチャー企業として成長をつづける株式会社くしまアオイファーム(以下、くしまアオイファーム)。成長の秘訣には、くしまアオイファーム独自の経営理念と、ニーズや課題へ素早く対処していく企業姿勢があったそう。

下出淳平様(以下、下出様):「弊社には〈強い農業はこえていく。〉という経営理念があります。〈時代、世代、世界を越えていく〉、〈しがらみ、既成概念、想像、自分自身を超えていく〉、そして、〈関わるすべての人々は肥えていく(豊かになり、幸せになる)〉。このように様々な〈こえる〉があるからこそ、農業は強くなると考えています。そのためには、お客様の困っていることを知って、解決することが何より重要です。たとえば、サツマイモを輸出する国まで足を運び、現地のスーパーでアンケートをとってニーズを探る。そういった取り組みを通して、日本では需要の少ない小さなサツマイモに目をつけました。都市部の人口が過密状態にあるタイや香港の家庭の台所って小さいんですよ。だから、小さい芋が売れます。そこで弊社は、日本では商品にならないからと捨てていた小芋に限って生産・輸出することで、成長してきました。そして輸出の過程で課題だったサツマイモの腐敗にもすぐに対処しました。目に見えない穴が無数に開いたPプラスという特殊な包材を採用し、腐敗を防ぐことに成功したのです。そのことで現地のお客様に高鮮度のサツマイモを届けることができるようになりました」

▲くしまアオイファーム 取締役副社長 COO 下出淳平様
▲くしまアオイファーム 取締役副社長 COO 下出淳平様

無駄を省いて独自の流通網を確立した〈温故拓新〉の精神

また、流通の無駄を大胆に省いて、高品質なサツマイモを適正な価格でお客様に届ける仕組みづくりも、くしまアオイファームの大きな強みであると言います。

下出様:「〈温故拓新(おんこたくしん)〉というスローガンを弊社は大切にしています。『故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを拓(ひら)く』という意味です。たとえば、青果における流通は、通常、生産者がJAに出荷してから、経済連、市場、卸業者、小売業者といった中間業者を介して初めて消費者様に届く仕組みになっています。とにかく仲介業者が多いんです。そこで、弊社は、独自の物流網を開拓し、生産者から一気に卸業者や消費者に届くような仕組みをつくり上げました。そのことによって、高品質のサツマイモを低価格でお客様の食卓に届けられるわけです。既存のやり方を今の時代に合わせて、ちょっと変える。それが弊社の農業のあり方です」

人材に対する考え方

「モテる大人になれ。」という人材理念

常識を疑い、昔の知恵をアップデートしていく。だからこそ、くしまアオイファームの社員には野心的で愉快な人が多いそう。

下出様:「弊社の人材理念は〈モテる大人になれ。〉です。社員にはいかに〈モテる〉かをつねに行動指針として考え、振る舞ってもらいます。〈モテる〉というのは異性にだけではありません。仲間に。上司に。部下に。それから芋に。あらゆる人・物に好かれることを意味します。別の言い方をすれば、「支持される大人」ということですね。だから、弊社では面接のときに、「モテたいか?」って聞くんです。そして、素直に「モテたいです!」って答えてくれる人を採用しています(笑)。そうすることで、自然と野心的で愉快な仲間が集まって働きやすい空気感が生まれるんですよ」

「カオナビ」の導入背景

50名を超えて生じた社員の「顔と名前が一致しない」という課題

地方の農業法人としては異例のスピードで成長を遂げるくしまアオイファーム。しかし、急成長ゆえの課題も生じていたそう。

下出様:「50名を超えたあたりから、社員の顔と名前の一致が難しくなりました。その問題は評価制度にも及んでいます。社員数がそれほど多くなければ、代表や役員が一人ひとりの社員を評価できます。けれど、70名近くまで増えた社員を適切に評価するためにはシステム化が必要です。それに、農業はチームプレイです。チームとして仕事を進めるためには、全ての社員やパートさんが顔と名前を互いに一致させ、結束力を高める必要がありました」

契約農家とのコミュニケーションツールも求めていた

くわえて、過疎地域発の農業ベンチャー企業ならではの「カオナビ」の活用方法も構想していたと言います。

下出様:「実は一つ実験したいことがありました。それは、契約農家さんの顔と名前、それから趣味などを正確に把握して、コミュニケーションを円滑にするということです。弊社では、サツマイモの自社生産は10%に留まります。残りは全て契約農家さんの生産なんですね。数で言えば100件以上の契約農家さんに弊社は支えられています。だから、契約農家さんと良い関係を保ちつづけていきたい。それが弊社の考える農業の理想形だと思っています」

株式会社くしまアオイファーム

「カオナビ」導入の決め手

導入の決め手は、親しみやすいデザイン、CSVでダウンロードできたこと、そしてクラウドサービスだったこと

社員の顔と名前を一致させ、人材情報を一元管理できるツールはないか探し求めるなかで出会った「カオナビ」。導入の決め手となったのは、親しみやすいデザインと全てのデータがCSVでダウンロードできること、そしてクラウドサービスだったからだそう。

下出様:「人材マネジメントツールを選ぶ際に重視したことが、シンプルなデザインであること、データをCSVでダウンロードできること、そしてクラウドサービスであることでした。親しみやすくてわかりやすいユーザーインターフェースって、使用する側のモチベーションを高めるんですよね。逆に、ごちゃごちゃしていると使うことが面倒臭くなってしまいます。そして、実際にデータを分析するときは、エクセルで行うことが多いんです。だからCSVでダウンロードできることも重視しました。くわえて、弊社は、業務効率も鑑みて、業務で使用するツールにはほとんどクラウドサービスを導入しています。そのため、クラウドであるかどうかも重要な基準でした。『カオナビ』はそれら3つの条件を完璧に満たしていたので、導入を即断しました」

「カオナビ」の活用方法

PROFILE BOOKでは社員の基本情報はもちろん、農業法人ならではの補助金情報も管理

そんなくしまアオイファームは「カオナビ」の人材データベース機能であるPROFILE BOOKに人材情報を集約。その管理項目には、社員の経歴やスキルといった基本情報はもちろん、農業法人ならではの補助金情報までがあるそう。

下出様:「PROFILE BOOKには、異動履歴や職務経歴はもちろん、面談履歴なども入力しています。さらに農業法人の場合、社員を雇っただけで補助金が下りるんですね。その補助金を誰に、どのように割り当てているのかもわかるようにしています。また、今後は細かな技能情報まで入力して、それぞれの社員のことが簡単に把握できる仕組みを整えようと思っています」

○くしまアオイファームの「カオナビ」使用画面(PROFILE BOOK)(※写真はイメージでデータは全て一例です。実際の社員情報とは関係ありません)
○くしまアオイファームの「カオナビ」使用画面(PROFILE BOOK)(※写真はイメージでデータは全て一例です。実際の社員情報とは関係ありません)

VOICE NOTEを使って現場で活躍する社員へ「ほんの気持ち手当」をプレゼント

くしまアオイファームには「ほんの気持ち手当」という独特のボーナス支給制度があります。この「ほんの気持ち手当」は、「カオナビ」のアンケート機能であるVOICE NOTEを使って運用しているそう。

下出様:「『ほんの気持ち手当』は、月一度、現場社員が「活躍した」と思った社員に投票する制度です。一人1000円の持ち分があって、それをプレゼントするんですね。もちろん、その1000円は自分のお金じゃなくて、会社のお金。月間のMVPを各人が決めて、その人にささやかなプレゼントをするわけです。この制度をVOICE NOTEを使って運用しています。これによって、社員には、つねに「人を見る・人から見られる」という状態のなかで仕事をする意識が生まれます。弊社の〈モテる大人になれ。〉という人材理念も存分に発揮され、人から支持される働き方を自ら工夫して行うようになるのです。投票された社員は1000円と一緒に投票した社員からのメッセージまで受け取れるので、モチベーションも高まります。会社としても現場の「隠れたキーパーソン」を見つけることができるので、一石二鳥です」

○くしまアオイファームの「カオナビ」使用画面(VOICE NOTE)(※写真はイメージでデータは全て一例です。実際の社員情報とは関係ありません)
○くしまアオイファームの「カオナビ」使用画面(VOICE NOTE)(※写真はイメージでデータは全て一例です。実際の社員情報とは関係ありません)

今後の活用について

独自の評価制度をつくって、「カオナビ」を使って効率良く運用していきたい

くしまアオイファームにとって、今後の課題は評価制度の構築と運用であると言います。そのためにはまず、会社としてどのような評価の仕方が最適なのか、はその〈あるべき姿〉を見つける必要があると考えているそう。

下出様:「『カオナビ』はツールであって、その土台となる評価制度をつくるのは私たちです。みんなにとって良い評価制度とは何か。みんなが納得する評価の仕方とはどのようなものか。まずは自分たちのルールを確立することが喫緊の課題だと思って取り組んでいきます。その上で、『カオナビ』の評価ワークフロー機能であるSMART REVIEWを使って、構築した評価制度を効率良く運用したいと思っています」

▲SMART REVIEW【評価シート】の画面イメージ。自社の評価制度を「カオナビ」上で簡単に再現できます。画像はサンプルです。
▲SMART REVIEW【評価シート】の画面イメージ。自社の評価制度を「カオナビ」上で簡単に再現できます。画像はサンプルです。

契約農家のマネジメントも本格化させたい

また、今後、「カオナビ」導入時に構想していた契約農家のマネジメントも本格的に行っていきたいそう。

下出様:「契約農家の生産管理自体は別のシステムで行っています。その情報も部分的に『カオナビ』に反映させ、さらには日々営業が仕入れてくる情報も入力し、『カオナビ』を契約農家の方々との積極的なコミュニケーションツールとして活用していきたいと考えています。年配の農家との協働があってこその、くしまアオイファーム。契約農家の方々とのリアルなコミュニケーションを、今まで以上に促進していきたい。それが、私たちの想いです」

設立
2013年
資本金
1000万円
従業員数
約70名
事業内容
青果用サツマイモの生産と輸出に特化。東南アジア諸国における徹底したニーズ調査と独自のブランディングによって成長。サツマイモの輸出量は民間企業としてはナンバーワンを誇る。
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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