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株式会社うるる

「Excelコピペ100本勝負」からの解放 人事・評価業務のシステム化の効果

2021.12.08
人事評価の効率化
人材情報の共有
  1. クラウドワーカー活用で躍進。多様な雇用形態で300人以上が働く
  2. 「社員の把握が難しくなってきた……」社長の危機感がカオナビ導入のきっかけに
  3. 複雑な評価制度を実装できる高いカスタマイズ性が決め手に
  4. あらゆる従業員情報を登録し、人事基幹システムとして活用
  5. 脱Excel&メールで評価調整データ作成業務の24時間がゼロに
  6. 作業をカオナビに任せれば「人がやるべき」仕事に注力できる
  7. 自前でカスタマイズできるカオナビで人事評価制度を常に磨いていく

「人のチカラで 世界を便利に」のビジョンの下、クラウドワーカーを活用したさまざまな事業を展開する株式会社うるる。2018年9月にカオナビを導入し、人材の情報管理やExcelで行っていた評価業務をクラウドに移行して可視化を実現。現在ではカオナビを全ての社員やスタッフを登録する人事マスターとしており、誰にとっても「なくなると困る」存在になっているといいます。それほどまでにカオナビが浸透したのはなぜなのでしょうか。執行役員CHRO・人事部長であり、カオナビの選定・導入に関わった秋元優喜(ゆうき)様に導入の経緯や活用状況、得られた効果も併せてお話を伺いました。

*本記事の掲載内容は全て取材時(2021年10月26日)現在の情報に基づいています

クラウドワーカー活用で躍進。多様な雇用形態で300人以上が働く

――クラウドワーカーを軸にした事業というと、ワーカーと依頼主をマッチングするクラウドソーシング企業を思い浮かべる人も少なくないと思います。貴社の事業についてお聞かせいただけますか。

秋元様:
クラウドソーシング事業も手掛けてはいるんですが、クラウドワーカーを活用したITサービスのCGS事業を主力事業としていることが、クラウドソーシング企業と弊社の最大の違いだと思います。

弊社の創業はクラウドワーカーという言葉がまだ存在していなかった2001年。在宅ワーカーによるデータ入力代行サービスをBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスとして提供したのが始まりです。その後、2007年にはクラウドソーシングプラットフォーム「シュフティ」をローンチ。以降、在宅ワークのスタンダード化を目指して事業を展開してきました。

「CGS(Crowd Generated Service)」とは、クラウドワーカーを活用して生み出されるサービスのことで、創業から行っていたBPO事業、その後、立ち上げたクラウドソーシング事業のあとに生まれた事業ではありますが、今や弊社の主力事業となっています。具体的には、全国約8,000機関からなる官公庁の入札情報提供サービス「NJSS(エヌジェス)」や電話受付代行サービス「fondesk(フォンデスク)」等があります。

――クラウドソーシングという歴史の浅い業界の中で創業20年とは、業界でも先駆け的な存在なんですね。現在、企業規模はどの程度ですか。

東京本社とうるるBPO徳島センターの2拠点で業務を行っており、総勢で300人ほどになります。書類のスキャンに特化した徳島センターには正社員7人とアルバイトの39人、派遣社員26人、本社には正社員が163人、アルバイト19人、派遣社員が約30人、その他、業務委託契約で業務を行ってくださっている方が約60人(全て2021年9月末時点)という構成です。まさにカオナビを導入した2018年頃から急速に人数が増え、使用ID数は流動的ながら、導入当初の100人から約3.5倍に増えました。

執行役員CHRO・人事部長 秋元優喜様
執行役員CHRO・人事部長 秋元優喜様

「社員の把握が難しくなってきた……」社長の危機感がカオナビ導入のきっかけに

――なるほど。急激にスタッフ数が増えたことが、カオナビ導入の背景にありそうですね。

ええ。誰がどこでどのように働いているのかの把握が難しくなってきたことが、導入検討のきっかけの1つです。

うるるで働く従業員の雇用形態は正社員・アルバイトのほか、派遣社員、業務委託と4種にわたっていて、しかも正社員以外の比率が正社員と同等くらいになるんです。その上、契約期間がプロジェクト単位となる業務委託の方の場合は在籍期間が数カ月と短期間であったり、リモート勤務のスタッフは出社必須でなかったりと勤務体系もさまざま。スタッフ数が100人を超えたくらいから、「あの人は誰? いつ入ったの? どんな雇用形態で、どんな業務の担当なんだろう……」と、戸惑うことが多々生じていました。また、派遣社員や業務委託の採用権限は現場が持っているため、人事ですら、数こそ把握しているもののスタッフがどういった方なのかといった詳細情報までは把握しきれなくなっていました。

そうした状況に一番危機感を持ったのが社長でした。人材管理を目的としたタレントマネジメントシステムの導入にとても感心が高まって、社長自らいろいろとツールなどを調べてくれていたんです。社長が一番気にしていたのは“あの人は誰?問題”でしたが、私は私で、当時進めていた人事評価制度の改定後の運用ツールを探していたのもあって、人材管理のタレマネ機能だけでなく、評価運営・管理も実現できるシステムがよい、との観点で、社長と一緒にタレントマジメントシステムを探すことにしました。

私が担当している人事評価制度の運営に関して具体的に説明すると、評価業務のExcel運用に限界を感じていたところでした。全員分の評価が出そろってから、社員の等級ごとに全社の評価すり合わせ会議を実施しているのですが、その資料作成が特に大変なんです。全員分のExcelシートの回収、内容の確認を行い、集まった約100人分のExcelシートを全て開き、必要な項目を別ファイルにひたすらコピペしてやっと資料が完成……。

単純作業ですが、扱う情報は評価に関わるセンシティブなものですから、私がやるしかないんです。年1回とはいえ、この業務だけで少なく見積もっても丸2日、16時間はかかっていたため、なんとかシステム化できないかと思っていました。

システム化する前のうるるの評価シート(イメージ)。大項目だけでも4種あり、うち1項目には後述の「うるるスピリット」も含まれている
システム化する前のうるるの評価シート(イメージ)。大項目だけでも4種あり、うち1項目には後述の「うるるスピリット」も含まれている

複雑な評価制度を実装できる高いカスタマイズ性が決め手に

――社員の把握だけでなく人材管理や評価業務の効率化も目的だったということで、他の人材管理システムもいくつか検討されたと思います。カオナビを導入されたのはなぜだったんですか。

一番の理由は、うるるの人事制度を実装できるシステムだった、ということです。

当時、すでに改定が一部進んでいたのですが、弊社の人事評価制度は独自性が高く、一般的なシステムでは再現し切れないことはある程度予想がついていました。一般的には5点満点のコンピテンシー評価の評点が100点満点だったり、評価シートのExcelの計算式もかなり複雑だったりで、「いろいろと難しいとは思うんですが」と前置きした上で各ベンダーに相談していました。

案の定、ある企業には「5点満点での評価にしか対応していない、それに慣れてもらうしかない」と言われ、ある企業は要件が厳しいと感じたのか、次第に連絡が来なくなってしまいました。そんな中で、カオナビさんには「カスタマイズ性の高さは特長の一つですから、実装はおそらく可能です」と言っていただけました。提案時のデモンストレーションを見ただけでは、正直確信は持てなかったんですが、その後2週間かけて実際のExcelをもとに再現可能性を検証し、こう設定すれば実装できる、と根拠も併せて回答をくれた唯一の企業がカオナビだったのです。

あらゆる従業員情報を登録し、人事基幹システムとして活用

――顔写真をキーとした使いやすい画面を評価されるユーザー様が多いのですが、検討時からカスタマイズ性を重視されていたんですね。導入後、検討のきっかけだった“あの人は誰?問題”は解決できましたか。

ええ、人材データベース機能「プロファイルブック」に顔写真も含めた全スタッフの情報を蓄積し、閲覧権限も全スタッフに付与しているので、氏名、所属部署、顔写真など全ての情報がいつでも分かるようになりました。雇用形態や在籍期間などの基本情報に加え、趣味、社内部活(うる部)の所属先といった情報も登録し、一部項目以外は公開範囲を全社員としているので、他部署のスタッフとの交流のきっかけとなっているようです。

ただ、これ以上にシステム化の効果を感じているのが「人事マスターとしてのカオナビ」という一面です。

給与や社会保険等を管理する労務システムを人事マスターとして利用できれば効率的なんですが、派遣社員や業務委託の方は登録対象にならないので、全スタッフを網羅的に管理することができません。そこで、雇用形態を問わずID付与が可能で、登録情報の項目も自在に設定できるカオナビを2020年から人事情報の基本データベース(人事マスター)として利用することにしました。

入退社、異動などの情報は可能な限り即時に近いかたちでカオナビに登録しているので、最新の従業員情報が分かるようになっています。

人事としては、有価証券報告書作成や経理部の費用按分のための従業員実数の提供依頼、あるいは、社外からの会社の基本情報に関する問い合わせ対応によく利用しています。採用も頻繁に行っているので、平均年齢や男女比など、採用エージェントからの現状確認にも活用しています。蓄積したデータをCSV形式でダウンロードして、資料作成に活かすこともあります。当然のようですが、自分たちの組織の最新状況を常に把握できている状態は、人事にとって必須だと痛感しています

また、PC、携帯電話といった貸与端末、使用するITツールのアカウントを管理する情報システム部門でもカオナビを活用しており、全従業員の状況把握が正確にできるようになったとのことです。遠方にも拠点があり、常にメンバーが変化し続けているので、人事、情報システム部門に限らず多くのスタッフが、人事情報の現状がすぐに分かるカオナビなしでは業務が回らないと実感していますね。

データベース機能「プロファイルブック」の詳細閲覧画面。項目の名称や配置、閲覧権限を自由に設定できる
データベース機能「プロファイルブック」の詳細閲覧画面。項目の名称や配置、閲覧権限を自由に設定できる

脱Excel&メールで評価調整データ作成業務の24時間がゼロに

――最新の情報が一箇所に集まっているというのは、誰にとっても便利な状態ですしね。導入の決め手となった「人事評価制度の実装」についてはいかがですか。

実装はできたのですが、人事制度設計と同時にカオナビの設定もこなすというのはさすがに荷が重く、カオナビの設定のために専任の担当者を配置しました。一見、コストがかさんでいるようにも見えますが、全体の効率化のためなら、それだけの価値はあると思っています。

設定の際、苦労したことといえば、やはり評価シートの再現です。等級によっては、MBO評価と行動コンピテンシー評価の一部分の組み合わせで評価を決定するのですが、この一部は賞与評価に反映させるなど複雑な設計になったりするので、思い通りに動くか何度もダミ-アカウントでテストを繰り返しました。

機能としては、評価ワークフローの運用機能「スマートレビュー」を使っているので、配布から回収、評価の確定まで全てカオナビ上で完結できるようになりました。メールやチャットで配布・回収していたころは、毎日催促しても提出しない社員もいたのですが、カオナビになってからは提出漏れがほぼ0。Slackと連携ができるので、Slackでの期限通知ボットが提出漏れ防止に役に立っているのかもしれません。

冒頭でお話しした評価すり合わせ会議用の資料についても、作成自体は現在でも手作業なものの、「コピペ元」資料が100以上のExcelファイルからCSVデータ1点のみになったので、圧倒的な効率化が実現できました。3名の評価者による360度評価も取り入れていた時期もあったんですが、360度評価の対象者が40人くらいいたので、Excel運用だとしたら、通常の評価シート100ファイルに加えて、さらに120ファイルを開いて値をコピペしていくわけで、想像するだけでおそろしいですよね(笑)。

その他、月次の面談でもカオナビの「プロファイルブック」のテンプレート機能を使っています。ちょっと珍しいかもしれませんが、一部を除き、面談シートは上司だけでなく部下も見られる設定にしてあり、面談時には一緒に見ながら話をしています。単に便利という以外に、センシティブな情報以外は見られるようにしておくことで、社員に対する情報公開のスタンスを表明し、従業員の安心感を醸成する効果も狙っています

評価ワークフロー機能「スマートレビュー」の面談シート設定画面イメージ。項目配置はドラッグアンドドロップで簡単にでき、詳細設定画面で数式を組むことができる
評価ワークフロー機能「スマートレビュー」の面談シート設定画面イメージ。項目配置はドラッグアンドドロップで簡単にでき、詳細設定画面で数式を組むことができる

作業をカオナビに任せれば「人がやるべき」仕事に注力できる

――“あの人は誰?”を解決する情報の一元化や、複雑な制度もシステムに搭載し、カオナビをフル活用されているようですね。

人事評価制度をカオナビでシステム化したことで、制度改定のもう一つの目的だった「自社のバリュー(うるるスピリット)の浸透」に時間がかけられるようになったと感じますね。

新しい人事評価制度のベースには、「うるるスピリット」と称する弊社の5つのバリューがあります。評価は、従業員にとってとても重要な給与額につながるもの。その評価項目を検討する際、「納得して働く」、「成長し続ける」といった「うるるスピリット」を評価項目のベースにすることで、スピリットを身近な存在に落とし込み、社員により深い理解を促したい想いがあったのです。

もちろん、人事部門にとっては、劇的な業務効率化が何よりの効果です。参照先が一本化された時短効果は当然ながら、評価すり合わせ会議資料の作成時間で言えば、16時間かかっていた下準備作業がCSVを落とすだけ、ほんの数分に減っていますからね。システム化以降、働き方改革法案やコロナ対応などで人事業務が増加し、2020年4月からは評価による給与改定を年1回から年2回に増やし、評価運営業務自体が2倍に増えています。スタッフも増やしてはいるものの、事務作業に忙殺されず、新制度検討や人材育成の企画ができているのは、あの時カオナビを導入したからだと思っています。

自前でカスタマイズできるカオナビで人事評価制度を常に磨いていく

――今後、カオナビを活用してさらに注力したい業務がありましたら、お聞かせください。

人事評価制度については、今後も改善を続けていきたいと思っています。

まさに最近でも、新しい人事評価制度を実装し、仮運用ではうまくいったものの、本運用では想定以上に評点が高過ぎたり低過ぎたりしたため、そういった不具合を調整するためにいろいろと試行錯誤していますが、これもカオナビだからできることだなと感じています。多くのシステムでは、変更やカスタマイズをベンダーに依頼する必要があり、反映には一定の期間と少なくないコストがかかりますが、カオナビは自分たちのタイミングで、プラスオンの費用負担なしで設定変更ができますから。

大掛かりな制度改正に限らず、マイナーチェンジも含め、人事制度は一度つくって終わり、というものではありません。システムに制度を合わせるのではなく、制度にシステムを合わせられるのがカオナビの大きなメリットだと思います。今後もカスタマイズ性の高さをフル活用し、人事評価制度をブラッシュアップし続けていきたいと思います。

株式会社うるる
設立
2001年8月
資本金
1,033,381,100円
社員数
262人(子会社含む、2021年9月30日時点)
事業内容
CGS事業、クラウドソーシング事業、BPO事業
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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