京王電鉄株式会社

アナログ管理の人事情報を集約。一元管理で業務効率化し、人財戦略の実現へ

2026.05.01
課題
  • 分散していた人事情報の一元管理
  • 人事業務の負荷を軽減
  • 経験・スキルを活かす戦略人事への活用
活用法
  • Excelで管理していた評価シートなどをカオナビ内で再現し、閲覧・編集権限の一括設定やセキュリティリスク・異動後の再設定の手間を解消
  • 評価シート作成依頼を社員に一斉通知し、やりとりの負荷軽減と誤送信を防止
  • 面談内容をシステム内に記録する評価フローを構築し、適切な異動配置と透明性の高い評価体制を実現
効果
  • 人事情報の収集・集約作業にかかる負荷を大幅に削減し、システム上での情報共有により評価面談がスムーズに
  • 評価者との面談を組み込んだ透明性の高い評価フローによって、社員のエンゲージメントが向上
  • 経験・スキルを活かす人財戦略を実践していくための土壌整備
  1. 業務効率化と人財戦略のために、人事情報の集約管理に向かった
  2. 決め手は、「必要な機能がある」「誰にでも使いやすいUI」「手厚いサポート」
  3. 一元管理で負荷を軽減。閲覧・編集・管理などの権限設定も自動化できた
  4. 人事情報の収集工数を大幅削減! 評価の透明化でエンゲージメントも向上
  5. 人財戦略に活用し、より戦略的な異動配置と人財育成に役立てていく

京王線・井の頭線からなる鉄道事業とともに、不動産の賃貸・販売、拠点開発、まちづくりの推進などの開発事業も手がける京王電鉄様。京王グループ全体では、交通業、不動産業、ホテル業、建設設備業、生活サービス業など、大きく5つの事業を展開しています。

同社は「専門性・スキル」を重視する人財戦略への転換を機に、個々の社員情報を集約・活用できる環境を整えるためのツールとしてカオナビを導入。今回は、人事情報の集約管理による業務効率化と、新たな人財戦略への活用について、人事部 人事担当 課長補佐 近藤様と、同所属 主任事務員 宮澤様、同所属 浅川様にお話を伺いました。

※本記事の掲載内容は全て取材時(2026年3月17日)の情報に基づいています。

業務効率化と人財戦略のために、人事情報の集約管理に向かった

──まずはカオナビ導入前の背景・課題についてお聞かせください。

浅川様・近藤様:社員の基本情報は基幹システムで管理していましたが、総合職社員の評価シートや個々人のキャリア志向を確認するキャリアデザインシートは個別のExcelファイルで収集・保管しており、情報が分散している状態でした。

社内約20の部署および50社近くあるグループ会社への展開・収集も各部各社の管理担当者を介した返送方式をとっていたため管理担当者に部内・社内展開を依頼する必要があり、人事部側も1〜2週間かけて全部署・全社分の集約作業を行うなど、人事部門・各部各社双方に大きな負荷がかかっていました。

──そのほかにも課題となった点はあったのでしょうか?

浅川様:人事情報を人事が管理していたため、異動してきた社員について、現場の管理職は過去の評価等をすぐに確認できない状況でした。直接、人事課長へ問い合わせるケースも多く、業務負荷が1人に集中しやすいという問題も発生していました。

──そうした課題を解決するためにカオナビ導入に向かわれたのでしょうか?

近藤様:そうですね。導入直前に人財育成方針を見直し、「専門性・スキル」を重視する人財戦略へと転換したことも背景にあります。

総合職は3〜5年スパンでジョブローテーションを繰り返すため、キャリア志向や異動歴、取得資格を把握した上で適材適所の配置につなげる仕組みが必要でした。個々の情報を集約できていなかった当時の状況では、人事情報の集約管理が不可欠でした。

人事部 人事担当 課長補佐 近藤様
人事部 人事担当 課長補佐 近藤様

──京王電鉄様の場合、事業内容が多岐にわたり、グループ会社も多いですが、そうした面で難しいところもあるのでしょうか?

浅川様:はい。例えば鉄道部門や開発部門では必要とされる知識やスキルは異なりますし、経理や人事労務などのバックオフィス部門における専門性も全く異なります。また、生活サービス業・ホテル業の知見の有無など、異動配置の検討も一筋縄ではいきません。これらを弊社では、「キャリアデザインシート」で確認しておりましたが、Excelで1枚ずつ管理していたため、何百人分ものファイルを開いて確認する必要がありました。

ジョブローテーションを組むためには、在籍年数や昇進年次なども踏まえる必要があり、非常に複雑な調整のため、異動前の時期は情報収集・集約のアナログ作業に相当な時間を取られていました。

決め手は、「必要な機能がある」「誰にでも使いやすいUI」「手厚いサポート」

──導入の際には複数社を検討されましたか?また、カオナビを選定された決め手についてもお教えください。

浅川様:2社と比較検討しましたが、カオナビは評価シートを集めるフローやプロファイルブックなど、弊社が求めている機能が全て備わっていました。また、「UIが使いやすく、誰にでも直感的に操作できる」という点が非常に好評でした。

──「初めて触れる社員の皆様にも使いやすい」という点が大きかったのでしょうか?

浅川様:そうですね。加えて、サポート体制の手厚さも決め手でした。社内事情や細かな要望を踏まえた設計提案のほか、具体的な活用方法のアドバイスをいただけたことが大きかったです。

鉄道現業部門はPC・スマートフォンを個人貸与していないため、現業職は管理職以外のユーザー登録は不要です。一方、本社やグループ会社に出向している社員には拠点をまたいだ情報共有が必要となるため、「誰がどこまで閲覧・編集できるか」の権限設定が重要な課題でしたが、カオナビ担当者の柔軟な対応でスムーズに設計できました。

──サポート面で、特に助かったといったエピソードはありますか?

近藤様:人事部門はITに詳しくないため、「こういうことを実現できるのか」という相談に乗っていただけたことは非常に大きかったです。導入時はゼロベースからの仕組み構築になりますが、その部分で大きく力をお借りできました。

浅川様:既存のExcelシートをそのままカオナビの担当者に渡したところ、ひな形を作成してもらい、そこから微調整していくことができました。単なるサポートデスク対応にとどまらず、担当者が伴走してくれる姿勢が非常に心強かったです。

人事部 人事担当 浅川様
人事部 人事担当 浅川様

一元管理で負荷を軽減。閲覧・編集・管理などの権限設定も自動化できた

──現在、カオナビの各種機能をどのように活用されているのでしょうか?

浅川様:総合職社員が評価シートやキャリアデザインシートを入力し、上長がフィードバック面談・キャリア面談の内容を直接入力する仕組みにより、評価プロセスの可視化と過去の査定等の人事情報が確認可能になりました。

浅川様:『スマートレビュー』によって、以前は各部署・グループ会社の管理担当者を介したメール送付で行っていた各種シートのやりとりも、社員一人ひとりへの直接通知に変更。周知漏れのリスクも解消されています。

スマートレビューでは、項目ごとに閲覧権限を設定し進捗が一目で可視化できる
スマートレビューでは、項目ごとに閲覧権限を設定し進捗が一目で可視化できる

カオナビ担当者の提案もあり、所属や役職といった条件から権限付与の対象者を自動で絞り込める仕組みを実現しています。

──抽出条件に当てはまっていれば、異動した場合でも再設定する必要がなくなる、ということでしょうか?

浅川様:はい。また、組織図機能で上司・部下の関係を設定することで、異動時には閲覧権限も自動で切り替わります。当初は300人分の設定を手動で行っていましたが、基幹システムと自動的に連携する仕組みを構築したことで、大幅に運用負荷を削減できました。

──社員データベース『プロファイルブック』はどのように活用されていますか?

浅川様:個々の社員情報をすべて集約しており、評価・異動時の基本情報確認や、管理職は部下の過去の査定確認等に活用しています。全社員の顔写真を登録しているため、一般社員も打ち合わせ前に相手の情報を確認するなど、職種を問わず日常的に利用されています。鉄道現業部門の情報も段階的に集約を進めており、資格取得情報や面談記録の管理も導入しました。

宮澤様:私は新卒で入社後グループ会社に出向していましたが、出向先でもカオナビで本社社員の顔や経歴を確認できたことで、本社へ異動後もスムーズに馴染むことができました。出向者と本社をつなぐコミュニケーションツールとしても機能していると感じています。

人事部 人事担当 主任事務員 宮澤様
人事部 人事担当 主任事務員 宮澤様

人事情報の収集工数を大幅削減! 評価の透明化でエンゲージメントも向上

──カオナビを導入したことで、どのような成果・効果を得られましたか?

浅川様:評価シートやキャリアデザインシートなどの配布・回収・調整にかかる時間を4分の1から5分の1程度に削減できました。管理担当者のファイル送付・回収作業もなくなり、社員への一斉通知と結果のCSV抽出がワンストップで完結しています。また、等級別に分かれていた評価シートを一枚に統合したことで、人事配置前の準備工数もさらに削減できる見込みです。

──人事評価において、現場での変化はありましたでしょうか?

浅川様:人事評価においてフィードバック面談を行うことが必須となりましたが、カオナビのシステム内で実施チェック欄への入力を必須とするフローを組むことができました。上長と部下が評価内容について認識合わせを行う時間を設けることができる上、面談記録も個人に紐付けて入力・保管するため、評価の透明性や納得感の向上に役立っています。

自社の状況に応じて一人ひとりの面談記録の閲覧設定も可能
自社の状況に応じて一人ひとりの面談記録の閲覧設定も可能

──こうした仕組みを構築したことで、定量的な成果は得られたのでしょうか?

近藤様:導入後のエンゲージメント調査では、「評価への納得度」の数値が明らかに向上しました。自己申告書の改訂とカオナビ展開を同時に実施できたことで、大きな効果につながったと思います。

浅川様:上長から突発的に「こういう条件でリストを作ってほしい」という要望があっても、カオナビなら条件を絞り込んでCSVで即座に出力できます。労務やダイバーシティ推進の担当者からも、社員情報の検索・抽出がスムーズになったと好評です。

カスタムCSVは、専門知識なしでデータの​紐づけや変換が可能
カスタムCSVは、専門知識なしでデータの​紐づけや変換が可能

人財戦略に活用し、より戦略的な異動配置と人財育成に役立てていく

──今後、カオナビをどのように活用していく予定でしょうか?

宮澤様:カオナビは社員のスキルや評価を電子化するためだけのシステムではなく、戦略人事に活用するためのタレントマネジメントシステムです。現在、最適な配置や教育・育成などにつなげていくために、カオナビで管理できる情報を起点として何ができるのかを整理している最中です。

いまのところ、本人の専門性やスキルを異動配置にまではっきり活かせる段階には至っていないため、より細分化した情報収集と分析を行い、戦略的な異動配置に活用していこうと考えています。

近藤様:出向社員のキャリアについても、グループ会社により踏み込んだ提案ができればと考えています。これまでは、社員のスキルや経歴をもとに、何ができるのかを伝えるのみにとどまっていましたが、今後は本人のキャリア志向や専門性・スキルを詳細に把握した上で、より裏付けのある配置を検討できれば、と。そうすることが、本人のエンゲージメントやグループ全体の発展につながってくると思っています。

──人財育成という視点も含めて、異動配置を行なっていくわけですね。

近藤様:はい。グループ各社で人事戦略が異なり情報も分散しているため、まずはグループ共通の人財像を定義した上で、研修受講状況の管理など人財戦略の進捗を可視化していきたいと考えています。将来的には本社のカオナビを起点に、グループ全体で人財戦略を展開できることが目標です。

人事部の皆さま。コーヒーブレイクしながらアイデアを出し合える休憩エリアにて
人事部の皆さま。コーヒーブレイクしながらアイデアを出し合える休憩エリアにて

──最後に、導入を検討されている方々に向けてメッセージをお願いします。

近藤様:「どうにかしたい」と思っていても、なかなかどうすればいいかがわからないものですし、「導入したものの活用しきれなかった」というケースも少なくないように思います。ですから、まずは「何がしたいのか」をしっかりと整理した上で、導入を検討されることが大事だと思います。

カオナビの場合、さまざまな機能があり、サポートも非常に充実しているので、多くの課題に対応できる。自社内で悩んでしまうこともあるかもしれませんが、カオナビには具体的なことを相談できる相手がいるので、着実に前に進めていくことができますし、バージョンアップにもすぐ対応してくれるところも良いと思っています。

浅川様:一社員の目線で言うと、カオナビを通してこれまでの経歴や獲得スキル・評価をより深く可視化できれば、「この経験を通し、自分はどう成長し、どう評価されたんだろう」「次はどんなことができるんだろう」などを見つめ直すことがきっとできると思っています。
個々の働くモチベーションを高め、キャリアの方向性を考えるために役立てていきたいです。管理側・人事側の異動配置に活かすというのはもちろんですが、社員一人ひとりの目線に立つことを大事にしていきたい企業なら、その想いを実現するためにカオナビを使っていただくこともできると思います。

宮澤様:現在、キャリアは多様化していますが、社員目線で見れば「自分には、こういうキャリアの選択肢しかない」などと、視野が狭くなっていることも少なくはないと感じます。本人のキャリア観を踏まえた育成を行い、将来につなげていくためには、その視野を広げるツールを用意することが必要です。そしてまさに、カオナビは最適なツールだと考えています。個々のキャリア観と会社の戦略を合致させ、納得感のあるようなキャリアパスを示しながら、本人の成長とキャリアの達成を支援していく仕組みを構築する。そうすることで、将来的には個々のパフォーマンスを最大化でき、会社に大きく貢献してもらえるのではないでしょうか。

私たちもここから戦略人事の形づくりにチャレンジしていきますが、社員の目線を忘れず、主体的にキャリアを形成していける環境づくりに取り組んでいこうと思います。

設立:
1948年6月1日
社員数:
2,411名(2025年3月31日時点)
事業内容:
鉄道事業、土地、建物の賃貸業・販売業など
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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