株式会社スタートーク

新たな評価体制の構築に活用。情報の一元管理と、離職防止にも役立てる

2026.07.08
課題
  • 現場の不満を解消する、新たな評価制度の構築
  • ExcelやWordに分散した人事評価業務の負荷を軽減
  • 職場環境の改善による離職率の低減
活用法
  • 「実績評価」に加え、新たな評価基準「行動評価」を策定。Excelの評価シートをカオナビ内に落とし込み、2つの評価軸から最終評価を出せる仕組みを実現
  • 評価情報や面談記録を一元管理し、情報検索の手間を省くとともに、通勤経路検索機能も活用して適切な異動先の検討をスムーズに行える環境を構築
  • 離職兆候のある従業員を把握するサーベイ機能を活用し、対象者への人事面談の実施や店舗異動などで対応
効果
  • カオナビのシステムを活用して、新たな人事評価体制を構築
  • 人事情報の一元管理により情報検索の業務効率を大幅に向上し、公平かつ適材適所の異動配属先をスムーズに検討できる環境を実現
  • 離職防止策の実現により、従業員の離職率低減に貢献
  1. 現場の不満を解消すべく、新たな評価体制の構築と離職防止の仕組みづくりへ
  2. 見やすいUIで、直感的に操作できる。担当者の対応の良さも決め手に
  3. 評価体制の構築と情報の一元管理に活用。異動の検討や離職防止にも役立つ
  4. 評価情報の検索時間が10分の1に! 離職防止につながった事例も発生
  5. 「スキル管理」を実現し、適材適所の人材配置と教育に役立てていく

KDDI代理店として、スマートフォンなど携帯電話の手続きをはじめ、auでんき・関電ガスfor au、au PAYカードなど、お客様の暮らしを快適にするサービスの提案・販売を行なっているスタートーク様。関西エリアにて、ロードサイドや商業施設内に22店舗を展開しており、地域に根づいたリアル店舗で一人ひとりのお客様に合わせた提案を行うことを大切にしています。

同社は、「新たな評価制度の構築」と「離職率の低減」を目指し、評価体制の実現と従業員の満足度を推し量るツールとしてカオナビを導入。OGSコンサルティング様の支援のもと、人事評価制度・等級制度・報酬制度の構築から現場への定着まで、一貫した支援体制のもとで運用を開始しました。今回は、セールス・カンパニーとして多店舗を展開する企業の活用方法について、人事部 部長 森脇 潤様と、人事部 主任 豊岡 慧士様にお話を伺っています。

現場の不満を解消すべく、新たな評価体制の構築と離職防止の仕組みづくりへ

──まずはカオナビ導入の背景をお教えください。

森脇様:当社はKDDI代理店事業を展開し、リアル店舗による窓口営業を行なっています。従業員の評価体制は、スマートフォンや各種サービスの販売数における実績のみを評価する形をとってきましたが、これに対し、現場の従業員から強い不満の声が上がっている状況がありました。

──どのような不満だったのでしょうか?

森脇様:携帯ショップでは、営業実績として数字には表れない「裏方業務」が多数存在します。具体的には、スマートフォンの操作説明、フィルム貼り、初期設定、在庫発注などが挙げられます。実績にしづらいお客様サポートの仕事がたくさんあるのに、そこが一切評価されないことに不満を感じる声が多数上がっていました。

また、数字のみが評価される中、「数字へと直接つながらない裏方業務をやりたくない」という従業員も存在していて……。チームとしての協力体制が欠けていることにも問題を感じていました。

──以前からこうした課題を認識されていたのでしょうか?

森脇様:はい。私はかつて営業部の責任者を務めていましたが、当時からこの評価体制が従業員のモチベーションや離職率に影響すると感じ、大きな課題であることを認識していました。しかし、当時は営業業務に注力していたため、手を打つことができなかったのです。3年前、人事部に異動したことを機に「評価制度の構築」を最優先課題として設定し、これを実現するシステムの導入検討を開始しました。

人事部 部長の森脇潤様
人事部 部長の森脇潤様

──以前の評価体系がどのようなものだったのかお教えください。

豊岡様:営業メンバーについては「何をどれだけ売ったのか」というサービスごとの販売実績を評価し、賞与に反映していました。一方、バックオフィスの本社メンバーは、全体実績として数値化することが難しいため、個人ごとに立てた目標の達成率を評価していました。

──評価の情報管理はどのようにされていたのでしょう?

豊岡様:評価シートや面談記録は、ExcelやWordなどのファイルでバラバラに管理していました。現場の各部長が個々のファイルを取りまとめて人事部に送付し、人事部の担当者1名が個別管理していたのです。そのため、担当者のPCにしかファイルが存在せず、人事部内で情報共有の体制そのものも整っていませんでした。

──Excelファイルでの情報管理にも、何らかの課題は感じていたのでしょうか?

豊岡様:当社は、数年ごとに店舗をローテーションする方式のため、4月・10月の異動時期には、20名〜40名近くの従業員を動かしています。各自の通勤圏を踏まえたうえで、適材適所となるような配属先を検討していますが、一人ひとりの通勤経路を調べたり、個別ファイルを過去にまで遡って探し、異動履歴や面談記録を確認したりすることがとても大変でした。

人事部 主任の豊岡慧士様
人事部 主任の豊岡慧士様

──そのほかにも、課題を感じていた部分はありましたか?

豊岡様:離職兆候を事前に察知する仕組みがなく、体系的な離職防止ができていなかった点も大きな課題でした。携帯電話の業界では、人がどんどん入れ替わっていくことを前提とする企業もありますが、当社は「なるべく長く定着して働いてほしい」と考えています。

──離職防止の仕組みづくりは、多くの企業においても重要な課題です。御社では、具体的にどのような課題感があったのでしょうか?

豊岡様:以前から退職者にアンケートを取っていましたが、事前防止策へとつなげることができていませんでした。
当社は店舗数が多いため、相性の合う店舗に異動することで解決できるケースも多々あるんです。ですので、事前に離職兆候をつかめるような仕組みが必要だと考えていました。

カオナビの導入にあたっては、OGSコンサルティング様の支援のもと、システム選定と並行して人事評価制度・等級制度・報酬制度の設計・見直しを含む包括的なサポートを受けました。具体的には、評価運用ルールの策定、評価シート設計やカオナビへの運用フロー整理、全社評価制度説明会、評価者向け研修(目標設定・進捗管理・結果評価に関する研修)の実施などです。

また、制度運用に関する定例ミーティングでの伴走支援として、評価結果のフィードバック方法に関するアドバイスや給与シミュレーションも継続的に行っていただいています。

見やすいUIで、直感的に操作できる。担当者の対応の良さも決め手に

──カオナビの導入を決定された理由についてお教えください。

森脇様:UIの見やすさと、操作のシンプルさが大きな決め手となりました。他社と比較してインターフェースが直感的で、PCが苦手なスタッフが多い環境でも使えると判断しました。

──そのほかにも導入の決め手になったポイントはあったのでしょうか?

森脇様:伴走してくれているカオナビの担当者さんの対応が非常に速かったことも大きかったですね。質問への返答が当日〜翌日中にあり、説明も明確でした。「この会社なら導入後も安心だろう」という信頼感を得られましたね。

──導入にあたって、懸念されたことはありましたか?

森脇様:評価体制の構築が前提だったので、「初期設定の複雑さをどう乗り越えるか」という懸念はありました。新たな評価体制では、これまでの「実績評価」に加え、「行動評価」も取り入れることにしていたため、それをどうシステムに落とし込むかが難しいだろう…と。しかし、担当者さんの真摯な対応が不安を払拭してくれました。

──初期設定については、どのような複雑さ、難しさがあったのでしょうか?

豊岡様:導入時の設定や導入後の運用は、私が担当しています。導入時には「もともと使っていたExcelの実績評価シートをカオナビのシステムにそのまま入れ込みたい」と考えていました。行動評価と合わせた総合評価を行う計算式を考えなくてはならないうえ、評価基準が複雑なため、一般的なフォーマットに落とし込めないという難しさもありましたね。

──システムに落とし込んでいく際には、どのように乗り越えられたのでしょうか?

豊岡様:評価シートを作成する際には、カオナビの担当者さんに「システム内でどう作っていけばいいのか」を細かく相談することができました。使い方そのものもわからない状態でしたが、質問するとすぐに電話が返ってきて、とても親身に相談に乗っていただけたおかげで、どうにか完成できたと思います。

評価体制の構築と情報の一元管理に活用。異動の検討や離職防止にも役立つ

──現在、カオナビをどのように活用されているのでしょうか?各種機能の活用シーンなどをお教えください。

森脇様:評価結果と面談記録をカオナビで一元管理しています。個々の従業員の情報が全てカオナビに集約されているので、名前検索で簡単に各種情報の確認ができるようになりました。

豊岡様:評価ワークフロー『スマートレビュー』の機能を活用しています。カオナビ上で独自のフォーマットを作成し、「実績評価」「行動評価」を総合した評価・査定ができる計算式を実現しました。評価の配分としては、「実績評価」が7割、「行動評価」が3割となっています。

──評価運用において『スマートレビュー』をどのように活用されているのかお教えください。

豊岡様:新たに構築した評価制度では、「行動評価」を取り入れていますが、『スマートレビュー』を通じて従業員各自が自己評価を行った後、現場の上長、店長が最終の評価を行っています。現場の営業メンバーは個人のPCを持っていないため、スマートフォンから入力する形ですね。

「実績評価」については、本社メンバーは目標達成率から評価を行うため、「行動評価」と同様の流れで評価を。一方、営業メンバーの「実績」は、営業事務が集計したものを人事部の担当者が入力するという形をとっています。

豊富なパーツから自社ニーズに応じたシートが作成できる『スマートレビュー』
豊富なパーツから自社ニーズに応じたシートが作成できる『スマートレビュー』

──評価結果や面談記録などの情報を一元管理できるようになったことで、どのように役立っているのでしょうか?

森脇様:スムーズに評価を行えますし、『プロファイルブック』や『スマートレビュー』からデータのCSV出力もできるので、スキルの可視化により異動先の検討離職防止にも役立っています。

また、「プロファイルブック」では、対象者を選ぶだけで従業員の過去の面談履歴が全て確認できる状態となっているので、異動後などに何らかの問題が発生したときにも、原因の追跡が大幅にしやすくなりました。

──異動の配属先を検討する際に活用されている機能はありますか?

森脇様:通勤負担の少ない店舗への配置を前提としているので、従業員の通勤経路をサーチできる『ロケーションサーチ』を活用しています。最寄り店舗が自動で表示されるので、非常に効率的です。

豊岡様:『プロファイルブック』で過去の異動経歴も簡単に確認できるので、不公平感をなくす配属先の検討にも役立っています。当社には、ロードサイドの店舗と商業施設内の店舗がありますが、後者の場合は商業施設の営業日や営業時間に従うため、定休日や年末年始休業がなく、営業時間も長いため、シフト制の勤務です。そのため、数年おきにローテーションさせることで、働き方の面で不満をなくすことも意識しています。

──離職防止やエンゲージメント管理の面では、いかがでしょうか?

森脇様:メンタル不調による休職が一定数発生していた課題を受け、従業員のコンディションチェックができる『パルスサーベイ』を導入しました。「上司との関係は良好か」「現在の職場への満足度は?」といったシンプルな設問で、従業員へのアンケート調査を毎月実施しています。

サーベイ結果はCSVで出力し、AIによる分析を行うことで、急激な変化や慢性的に低スコアな従業員のピックアップが可能に。アラートで事前に察知できるため、離職兆候のある従業員に人事部が面談を実施しており、離職防止の対策を取れるようになりました。

社員のコンディション把握が容易な『パルスサーベイ』
社員のコンディション把握が容易な『パルスサーベイ』

豊岡様:毎月20〜25日の5日間で全従業員にパルスサーベイを実施していますが、任意ではなく全員回答としているんです。漏れなく対応してもらうことで、スコアが低い従業員や気になるコメントが上がった社員については、店長・部長・人事が面談を実施。メンター変更・店舗異動などの具体的な対応へとつなげています。

また、『スマートレビュー』を通じて、月に1回、対面で店長と面談をしています。これにより、以前はほとんどなかった店長とのコミュニケーションを実現し、適材適所を実現できるようになっていると感じています。

評価情報の検索時間が10分の1に! 離職防止につながった事例も発生

──導入後の定量的な効果について、お教えください。

森脇様:従業員の評価情報の検索時間を10分の1以下に短縮できています。以前はExcelやWordに散在していた評価・面談の情報がカオナビに集約されているため、名前検索一発で全情報を確認できるようになりました。

豊岡様:評価については、現状はまだ現場の上長や営業事務の担当者からExcelシートを回収し、人事部サイドでの入力も多くあります。しかし、今後、カオナビに直接入力してもらう形にしていけば、毎月2時間程度の作業時間を削減できると考えているんです。

──業務効率化において、ほかにも効果を実感されていることはありますか?

森脇様:個々の通勤経路を確認できる『ロケーションサーチ』は非常に便利です。以前は、40名程度の異動候補者の最寄り駅を調べ、路線情報で1件ずつ通勤距離を確認していたため、その作業だけで半日かかっていました。しかし、『ロケーションサーチ』の導入によって、作業時間が大幅に短縮されています。おかげで、全従業員に対し、通勤負担の少ない店舗へ配置できる環境を実現できました。

豊岡様:当社には、「公共交通機関を使い1時間半圏内」などの異動条件もあります。個別のファイルを探す必要がなくなり、効率化できています。

『ロケーションサーチ』では、電車や自動車など様々な交通手段での検索が可能
『ロケーションサーチ』では、電車や自動車など様々な交通手段での検索が可能

──従業員の不満解消や離職防止などについて、定性的な効果についてはいかがでしょうか?

森脇様:離職防止の対策に『パルスサーベイ』を活用したことで、すでに離職を防止できたケースが生まれています。例えば、「職場の先輩とそりが合わない」という問題をサーベイで拾い、人事で面談したり人間関係を変えたり…といった策を講じることによって、離職を低減させることも実現できていますね。
特に『スマートレビュー』を活用して定期的な店長面談を強制的に実施させる環境をつくったことは、店舗の雰囲気改善につながっていると感じます。

『プロファイルブック』を見ながら配置について検討される皆さん
『プロファイルブック』を見ながら配置について検討される皆さん

──新たな評価制度の構築・整備については、従業員の皆さんからどのような反応・反響があったのでしょうか?

森脇様:「実績評価」のみでなく、「行動評価」を4段階に設定し、自社のミッション・ビジョン・バリューに基づいて各段階の評価基準を明確に言語化しました。そのため、「良い・悪い」という曖昧な判断から、具体的な行動基準への移行により評価のブレが減少しています。当初は「なぜ実績以外で評価されるのか」「店長によって評価が変わる」という反発もありましたが、現在は落ち着いている状況です。

豊岡様:営業メンバーの実績は、月単位で計算するため、毎月リセットされます。それを毎月繰り返していくことに、しんどさを感じるケースもあるのではないでしょうか。保険・証券・不動産業界などでは、数字を上げて稼ぐことに強いモチベーションを持っている傾向がありますが、携帯電話業界の場合、そこまでいかない人も多いのです。

そのため、今回から「行動評価」も評価基準に加わったことで、モチベーションが上がったり、「働きやすくなった」と感じたりしている従業員もいるのではないかと思っています。

「スキル管理」を実現し、適材適所の人材配置と教育に役立てていく

──現在の課題と今後の展望についてお教えください。

豊岡様:「スキル管理」が大きな課題だと感じています。「誰がどこまで何をできるか」は、上長の主観や勤続年数のイメージでしか把握できていない状態です。資格情報は『プロファイルブック』に登録済みですが、営業スキル・接客スキル・事務処理能力などの「スキル」は可視化できていません。スキルが可視化されれば、繁忙期の最適配置や、ベテランによる新人指導体制の構築にも活用できると考えています。

今後は『スキルマップ』を整備し、より適材適所での人員配置を実現していきたいですね。一部の業務は、経験のある従業員のみが担当しているケースもあるので、全員が全ての業務をできるように教育していくことも検討しています。全体の底上げができれば、異動の配属もしやすくなるので、現在、一部店舗でテスト的に取り組んでいる状況です。

──最後に、カオナビの活用を検討されている方に向けて、メッセージをお願いします。

豊岡様:カオナビは、部署間での情報連携が取れていない企業や、評価制度の浸透していない企業の方々にもおすすめだと感じます。
しかし、前提となる評価基準をしっかりとつくることが重要です。せっかくの充実した機能を使いこなすためには、「何がしたいのか」というビジョンを持つことが必要だと感じます。

また、スタートダッシュで失敗してしまうと、社員が「なぜこんな面倒なことを」と感じてしまい、浸透しにくくなるので、導入初期の進め方がポイントになりますね。いずれにしてもカオナビの担当者の方に実現したいことを伝えれば、しっかり相談に乗ってくれると思います。

設立:
1993年3月18日
社員数:
280名(2026年4月現在)
事業内容:
KDDI株式会社 一次代理店として、au Style / UQ スポット運営
  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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