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学校法人立教学院

300人以上の人事評価を脱ペーパー化。立教学院が「カオナビ」で進めるDX

2023.03.16
シンプルな人材情報管理
ペーパーレス化
人事評価の効率化
人材情報の共有
優秀人材の配置機能
  1. Excel・Wordベースの人事評価シートをフォーマットごと「カオナビ」に移行。散在していた情報を一元化
  2. 300人以上の人事評価シートをペーパーレス化。親しみやすいUIで予想以上の記入率を達成
  3. 「秘伝のたれ」状態で更新されていた人事情報を一元化。キャリア形成とコミュニケーションに活用
  4. 管理職との面談に「シナプスツリー」を活用。部署の全体像を把握しながらヒアリングが可能に
  5. 「カオナビ」を「キャリア情報のマスターデータベース」に育てたい

1874年、アメリカ人宣教師ウィリアムズ主教が築地に開校した私塾を源流とする立教学院。現在は2万人の学生、2,500人の教職員を擁する大規模な学校法人へと成長し、立教大学、立教新座中学校・高等学校、立教池袋中学校・高等学校、立教小学校の運営を通じた一貫連携教育体制のもと、キリスト教に基づいた人間教育に取り組んでいます。今回は、「カオナビ」を用いて人事評価の効率化と人事関連情報の一元化に取り組む学校法人立教学院 人事部人事課 担当課長 佐伯美佳様、同課長補佐 小嶋 顕様にお話を伺いました。

*本記事の掲載内容は全て取材時(2022年12月7日)現在の情報に基づいています

Excel・Wordベースの人事評価シートをフォーマットごと「カオナビ」に移行。散在していた情報を一元化

――「カオナビ」を導入するまでのあいだ、学院内ではどのような課題を抱えていましたか。

佐伯美佳様(以下、佐伯様):
学院内における人事評価の作業量と人事関連情報の点在が課題でした。

これまでの人事評価では、ExcelとWordで作成された3種類の評価シートに被評価者が記入したうえで評価者とメールでやりとりし、確定したものを二次評価者が所定のフォルダに格納するというフローをとっていましたが、評価の工程で毎回数十人分のフォルダをリネームする作業が発生し、評価者および担当者にとって負担となっていました。さらに人事評価委員会の業務として、300人を超えるすべての評価シートを印刷し、委員会終了後、評価が確定したシートをファイリングする手間がありました。

さらに、人事では昇格に向けて受講が必須となる研修の情報を対象職員分確認し、年に1度連絡する業務がありましたが、これらも膨大な作業コストがかかっており、教職員自ら確認する環境を整えたいと考えていました。人事情報についてはかねてより独自のデータベースを構築していましたが、教職員の異動検討に必要な職歴や在籍年数などの情報が複数の資料に分かれており、これらの一元化と評価の効率化を図るため、タレントマネジメントシステムの導入を検討することとなりました。

――数あるタレントマネジメントシステムのなかから、どのような点が「カオナビ」を選ぶ決め手となったのでしょうか。

佐伯様:
タレントマネジメントシステムの選定にあたって重視したのは、Excel、Wordで作成された既存の評価シートをシステム上でいかに再現できるか、という点でした。いくつかシステムを比較検討するなかで、「カオナビ」は元のフォーマットの再現度が非常に高く、同規模の学校法人への導入実績もあったことから導入を決めました。

学校法人立教学院

300人以上の人事評価シートをペーパーレス化。親しみやすいUIで予想以上の記入率を達成

――現在は人事評価に「スマートレビュー」を用いられているとのことですが、どのような形で運用されていますか。

佐伯様:
約320名に及ぶ専任職員の人事評価に活用しています。人事評価のサイクルは1年単位で行い、期初となる6月、そして10月・12月に「目標管理シート」「自己申告シート」「職務遂行力評価シート」の3種類を被評価者、評価者が記入します。これらをもとに「人事評価評委員会」が会議を行い、部署間での不公平がない状態にしたうえで、最終的な評価を行います。これまで、この会議に向けた資料として、約320名分の評価シートを一斉に印刷、紙ベースで確認していましたが、現在は会議に出席するメンバーがそれぞれ自分の手元で「カオナビ」にアクセスし、シート内容を見ながら会議ができるようになりました。

紙ベースのころは投影による画面共有のほか、対象人数分のシートをすべて印刷する作業が発生していましたが、「カオナビ」に移行してからはこのような煩雑な作業も不要となり、より効率的に進められるようになりました。導入時もさほど手間がかからず、スムーズに進めることができました。特に説明会などは行わず、使用する職員にマニュアルを配布したのみでしたが、これに関して「操作方法がわからない」といった問い合わせなどはほとんどありませんでした。

とくに「目標管理シート」はこれを機に初めての本格運用となりましたが、職員全員が期日内に提出することができました。「カオナビ」のインターフェースがわかりやすいのに加え、導入の決め手になった評価シートからの再現性の高さが功を奏し、職員も戸惑いなくすんなり入力できたようです。

――Excel・Wordベースから「カオナビ」での運用に移行したことで、業務にどんな変化が生まれましたか。

小嶋 顕様(以下、小嶋様):
一番効果を実感しているのは二次評価者です。

二次評価は主に部長にあたる職位の職員が担当するのですが、中には90人ほどの部下を抱える者もいるなか、メールで提出されてきた部下全員分のファイルへひとつひとつ評価やコメントを記入、さらに年度に応じたファイル名にリネームして格納するという煩雑な作業を強いられていました。

「カオナビ」導入後はクリックと入力のみで作業が完結できるようになり、作業時間が大幅に短縮されたと好評の声も届いています。一次評価者についても回収の進捗が一目でわかるようになり、効率化につながっています。

学校法人立教学院

「秘伝のたれ」状態で更新されていた人事情報を一元化。キャリア形成とコミュニケーションに活用

――人事情報は「プロファイルブック」を用いて共有されているとのことですが、どのような情報を入力、共有されていますか。

小嶋様:
現在は、入職日や年齢、役職・職位とその発令日のほか、昇格要件となる階層別研修の受講履歴や異動履歴が掲載されています。今後は、キャリア形成を目的として「目標管理シート」などの評価シートの記入歴とその評価歴も蓄積し、本人と所属の上司を対象に公開していく予定です。

佐伯様:
入職日や年齢などの基本的な情報については、現在は所属の上司に限定をして公開していますが、今後は先輩職員も含め部下や後輩とのコミュニケーションを円滑にするツールとして活用してもらいつつ、キャリア形成という観点では、本人の考えを人事に伝える場としても機能しそうだと感じています。

「自己申告シート」には「カオナビ」への移行を機に「業務経験を通じて発揮できている強み」や「強化したいポイント」、「今後、どんなキャリアを形成したいか」という項目を新たに追加したのですが、多くの職員が文章量多く記入してくれています。正直なところ、これらの項目を書く職員は少ないかもしれないと予測していたので、人事としてはうれしい驚きでした。シートの内容は毎年蓄積されていくので、前年の記入内容を振り返りつつ、新たな目標を設定してもらえたらなお良いと思っています。

小嶋様:
給与・労務関連の情報の一部も「カオナビ」にも蓄積しています。これらのデータは人事給与システムを原簿としていますが、既存のものは感覚的な操作ができずデータ活用しにくい時もあるため、「カオナビ」にも登録してよいと判断した情報は積極的に入力しています。「カオナビ」は閲覧、インポート、エクスポート全てにおいて操作が楽なので、「この職員の教職員番号を確認したい」といったシーンでも重宝しています。

――「今後、さらにこういう情報を追加していきたい」というものはありますか。

佐伯様:
運用を開始してからまだ1年未満なので、まだまだ拡充していきたい情報がたくさんあります。とくに職員からは「新入職員がどんな人かを知りたい」という声があがっており、コミュニケーション活性の意味でも、入力情報の一部を全職員向けに公開することや、個人的な趣味などの情報もまじえた「自己紹介シート」を加えることができないかと検討しています。

とくに、職員のキャリアに関する情報は収集を進めていきたいと考えています。
職員の異動を検討する際、これまではデータベースとしてExcelの情報を更新してきました。その年の候補となった職員の経歴をはじめとするさまざまな情報をあちこちから参照して部分更新する、いわば「秘伝のたれ」のような形で管理されていました。このため、そのExcelを使用する者が代わるたび、まずその内容の正誤を確認するということが繰り返されてきました。

プロファイルブックを活用し、これらの一元管理を進めることができれば、情報更新という単純作業からスタートせざるを得ない状況を脱し、異動の検討自体により有効に時間を使っていくことができると期待しています。

プロファイルブック活用イメージ
プロファイルブック活用イメージ

管理職との面談に「シナプスツリー」を活用。部署の全体像を把握しながらヒアリングが可能に

――そのほか、活用している「カオナビ」の機能があればお聞かせ下さい。

佐伯様:
「シナプスツリー」は組織の全体像をイメージする手段として、人事と各部署の部長との面談の際に活用しています。部署ごとに職員たちの顔が一覧できることで、それぞれの人数規模や年齢層の全体像が分かるほか、「そういえば、この人は最近どうですか?」と、ひとりひとりの職員をイメージしながらさまざまなヒアリングが行える点がとても便利です。

また、これからの使用を検討している段階ですが、「ピックアップリスト」で一定の経験年数のある職員や若手の活躍層といった対象をリストアップし、配置やプロジェクトメンバー等の検討をする資料として活用できるのではないかと考えています。

シナプスツリー活用イメージ
シナプスツリー活用イメージ

「カオナビ」を「キャリア情報のマスターデータベース」に育てたい

――今後、「カオナビ」を活用して取り組みたいことがあればお聞かせ下さい。

小嶋様:
現状実現しつつある効率化に加えて、職員のコミュニケーション活性に向けた取り組みに役立てたいと思っています。

職員は本来の業務に加え、入試の運営など全学を挙げての業務に動員がかかることもありますが、そうしたケースを除けば、部署をまたいだ交流が生まれる機会がまだコロナ禍前と比べると活発でないのが現状です。その一方で職員有志によるオンライン交流会などの動きも出てきており、もっと気軽に他部署の職員と触れ合うきっかけとして「カオナビ」を利用できないかと考えています。

佐伯様:
今年は導入初年ということもあり、まずは評価運用の定着を進めてきましたが、もっと「カオナビ」でやりたいことがたくさんあります。とくに異動検討や研修受講者の指名などは、候補者の選定を含めてまだ“えんぴつなめなめ”といった状況です。

“情報集め”に汗をかくのではなく、職員の成長や納得感につながる検討にリソースを割ける環境をつくり、職員一人ひとりが自分のキャリアを自分で築き上げていく文化の醸成にも役立てていくのが目下の目標です。立教学院における「キャリア情報のマスターデータベース」として「カオナビ」を育て、職員が自身のキャリアに向き合う情報の場にできればと思います。

  • ※インタビューの内容は取材時のものになります。

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