課題
- 雇用契約書を紙でやりとりしていて、手間とコストがかかっていた
- 入社時に得られる社員情報をデータとして活用できていない
活用法
- 紙ベースの煩雑な雇用契約の処理を解消できると判断できた
- 同系統システムによる、連携など相乗効果への期待
効果
- 入力する社員も、管理する総務も、簡単でわかりやすくスピーディに手続きができる
- カオナビへの連携でプロファイルブックが充実
兵庫県東部エリアに19拠点をもち、創業60年を迎える自動車販売店のネッツトヨタ神戸株式会社様。
2024年にカオナビ導入と同時に、カオナビ労務で「入社手続き」機能と「電子申請」機能の利用を開始されました。
今回は同社 総務グループ 課長 砥綿様に、導入前後の変化や、カオナビとの連携について伺いました。
※本記事の掲載内容は全て取材時(2025年 9月 19日)現在の情報に基づいています。
紙での入社手続きは限界! カオナビとの連携も視野にカオナビ労務を導入
──カオナビと労務管理の両方を導入された経緯についてお聞かせください。
導入前は、人材管理や人事評価を紙で運用しており、大変な手間がかかっていました。
19か所の拠点間を郵送でやり取りしていたため、印刷や郵送コスト、かかる時間が無視できない課題となっていたのです。
そこで、適切な管理と共有、ペーパーレス化を実現できるツールを探し始めました。
同じトヨタの販売店グループでの導入事例を何件か耳にし、評価も高かったことが決め手となり、カオナビの導入に至りました。
また、カオナビの検討を進めている際に、カオナビ労務もご紹介いただきました。労務管理も同系統のシステムで統一することで、データ連携などの相乗効果が見込めると考え、こちらも併せて導入を決定しました。
実は、当社では近年、採用数が順調に増加し、パート・アルバイトを含め年間30〜40名の雇用契約を処理する必要があります。
その全てを紙ベースで処理していたため、手続きの煩雑化や、書類の抜け漏れ、個人情報管理におけるリスクに問題を感じていました。
導入当時、カオナビ労務はリリース直後で発展途上の段階にありましたが、採用増による雇用契約の煩雑化という当社の切実な状況を鑑み、今後の機能拡充に大きな期待を寄せ、導入に踏み切りました。
総務グループ 課長 砥綿様
必要事項の抜け漏れが減ったうえ、進捗管理も簡単
──実際に運用されて、効果はいかがですか?
まず、「入社手続き」機能からカオナビ労務の運用を開始しました。こうしたシステム導入は初めてでしたので、当初は戸惑うこともありました。しかし、実際に使用してみると、その直感的な操作性に驚き、すぐに利便性を実感できました。
紙ベースで雇用契約を交わしていた時は、印刷・確認・郵送といった多くの工程が発生していました。また、各種申請書類も多岐にわたり、書類が揃うまでに時間を要するうえ、必要書類の抜けや記入漏れが発生しがちでした。
導入後は、入力項目が明確で、画面の案内に沿って順序良く進められるため、漏れなく手続きを完了できます。その結果、差し戻しの頻度自体が減少しました。
さらに、万が一不備があった際にも、システム上で差し戻しが容易に行えるようになりました。
利用している社員だけでなく、担当の総務部門からも「簡単でわかりやすい」と好評を得ています。
また、進捗管理もシステム上で即座に把握できるようになり、リマインド作業も格段に簡単になりました。
総じて、入社決定から必要な情報すべてが揃うまでのリードタイムが大幅に短縮されたと感じています。
──「入社手続き」機能以外はどのようにお使いですか?
蓄積された雇用契約のデータが一括で参照・検索できる点は、非常に有用だと感じています。
当社では職種ごとに多様な勤務形態があるため、新規採用者の給与や勤務時間を決定する際、人事部門から類似契約の内容が資料として求められます。
以前は、紙の契約書を格納したファイルを一枚ずつめくり、同条件の契約例を探す必要がありました。
紙の管理では、整理や検索が困難になっていたため、導入したことによる恩恵を強く実感しています。
また、電子申請機能は現在、試用段階のため本格的な活用には至っていませんが、社会保険関連など、社外への手続きがシームレスに行えるようになれば、大幅な工数削減に繋がると期待しています。
従業員管理の画面イメージ
入社時はカオナビ労務。連携をとって入社後のタレントマネジメントへつなげたい
──カオナビとカオナビ労務の活用について、展望をお聞かせください。
将来的には、カオナビで労務管理と、タレントマネジメント、両輪で運用していきたいと考えています。
現在、カオナビの労務管理に登録されている個人情報は、データベースと連携もしており、データ活用の基盤は整っています。
一方で、タレントマネジメント側は、まず評価機能の運用を優先して進めています。
また、社内申請においてワークフロー機能の利用も開始しましたが、その他の機能については、具体的な活用方法を検討しているところです。
近日中には資格情報や趣味などの情報も追加し、人材データベース機能「プロファイルブック」をさらに充実をしていく計画です。
給与システムなどは既に一部のAPI連携を自動で設定しており、将来的には全ての情報をカオナビに集約したいと考えています。
これらの情報を基に、スキルマップの作成や社員教育の推進など本格的なタレントマネジメントへとつなげていきたいと考えており、まだまだ長い道のりのなかばだと認識しています。
導入・運用開始までカオナビのご担当者には手厚くサポートいただきましたが、今後は私たち自身の「やりたいこと」を自力で実現できるよう、システムへの理解をさらに深めていきたいと思っています。