課題
- 社員数が増えるにつれ、顔と名前を一致させるのが困難だった
- Excelデータの集計作業が大きな負担となっていた
活用法
- 基幹システム・労務管理システムとカオナビを連携し効率的に情報を管理
- スマートレビューを導入し社員情報を集約
効果
- 社員情報の集約でスピード感のあるアサインを実現
- データの集計作業における負担を軽減
- システムの改修にかかるコストと時間のカットに成功
業種業態問わず、あらゆるプロジェクトの実行支援に特化したPMOサービスを主事業とする株式会社マネジメントソリューションズ様。2005年の設立以降、マネジメント専門会社として、大手エンジニアリングの大規模プロジェクト案件をはじめ、監査法人、総合IT企業などから受注。現在、国内PMO市場シェアNo1を獲得し、成長を加速させています。
今回は、社員情報を集約するためにカオナビを導入し、見事に円滑なコミュニケーションと適切なアサインを実現した方法について、コーポレートIT部 データエンジニアリング課 アシスタントマネージャ 亀井 俊甫様、同課 小林 寛樹様にお話を伺いました。
※本記事の掲載内容は全て取材時(2025年3月17日)の情報に基づいています。
カオナビほどUI/UXが優れ、希望に叶うシステムは他になかった
──はじめにカオナビ導入の経緯についてお聞かせください。
亀井様:
社員数が100名を超えた時点で顔と名前を一致させるのが難しくなり、顔写真や自己紹介が一覧表示できる仕組みを構築したいと考えたことがきっかけです。現在1,400名以上の社員が在籍していますが、早い段階でカオナビを導入していたことで、人事情報の管理について、後手の対応に回らずに済んだと感じています。
──数あるシステムの中で、カオナビを選んでいただいた理由は何でしょうか。
亀井様:
当社はプロジェクト単位で業務にあたる機会が多く、プロジェクトへのメンバーアサインを管理できるシステムを検討していました。そのなかで、UI/UXが優れ、顔と名前の一致やAPIによるスムーズな情報連携が叶うシステムはカオナビ以外にありませんでした。また、初期コストが抑えられ、スモールスタートができる点も決め手のひとつとなりました。
コーポレートIT部 データエンジニアリング課 アシスタントマネージャ 亀井 俊甫様
基幹システム・労務システムの情報も見やすいカオナビに集約
──社員データベース機能「プロファイルブック」の活用方法について教えてください。
亀井様:
基幹システムに登録している社員の基本情報をカオナビにAPI連携し、「プロファイルブック」で誰でも自由に閲覧できる環境を構築しています。主に社員同士で顔や名前を確認したり、初対面での話題作りに役立てたりしています。
ただし社員が実績を記録する「プロファイル」と呼ぶ、当社独自の項目については未連携。プロジェクト完了後に詳細を追記するなど更新頻度が高いこと、それぞれアップするタイミングが異なることから、各自が「プロファイルブック」に直接入力する形で運用しています。
ちなみに、労務部では労務システムと基幹システムをデータ連携しており、あらゆる情報は基幹システムを経由してカオナビに集約されます。
労務システムには氏名、緊急連絡先、出向情報、所属事業所、新卒・キャリア区分などが、基幹システムには自己紹介やタレントマネジメント情報がそれぞれ記録され、それらがまとめてカオナビに表示される仕組みです。一見面倒に見えるかもしれませんが、細かい権限設定ができ、UI/UXにも優れているカオナビでの管理が最も楽なんです。
──評価ワークフロー機能「スマートレビュー」はどのように活用されていますでしょうか。
小林様:
集計作業の負担が大きかったことから、従来Excelで管理していた目標設定や自己評価、フィードバックなどを「スマートレビュー」に集約しています。部署ごとに評価基準が異なることもあり、現状スマートレビューに完全移行しているのは全職員の64%程度です。
残りの部署に関しては引き続きExcelで入力してもらいつつ、カオナビへアップロードしてもらう形で運用しています。
コーポレートIT部 データエンジニアリング課 小林 寛樹様
「何かあればカオナビを開く」習慣付けで自然とログイン率が向上
──御社は一般社員の方のログイン率が高い傾向にありますが、工夫していることはありますか?
亀井様:
自己評価ツールとしてカオナビを活用しているため、全員半年に2回はログインします。加えて、プロジェクトへのアサインが多い当社では、初対面の社員と会う際には、事前にカオナビで確認するという習慣が社内に根付いているのかもしれません。
また、アサインのためにマネージャーがログインするのはもちろん、アサインされる側、新しく人材を受け入れる側もカオナビで情報を確認するため、自然とログイン率が向上するのではないでしょうか。
小林様:
工夫と言えば、「プロファイルブック」の中に「社員図鑑シート」という項目を設けており、それぞれ得意分野と自己紹介を掲載しています。自由入力できることから内容もさまざまで、社内交流会やクラブ活動だけでなく、飲み会で話題になることも多いようです。
「プロファイルブック」の画面イメージ。自由に項目を設計して自己紹介シートの作成も可能
──カオナビ導入後、どのような効果を実感されていますか。
亀井様:
システム関連のコスト削減は大きな効果です。カオナビを導入することで、本来であれば自社で開発が必要だったUI/UX、検索、権限などの管理に関する開発コストを大幅にカットできました。また、基幹システムだけではバックアップに不安がありましたが、現在はカオナビのバックアップオプション「データ安心パック」を利用し、安心して運用できています。
また、基幹システムにアサイン対象者が一覧表示されるのですが、氏名の部分に「プロファイルブック」へのリンクを貼ることで、瞬時にアサイン対象者の情報を確認できるようにしています。当社は毎日のようにアサインが発生する会社ですので、この機能連携は非常に便利で、以前よりもスピード感を持ってアサインできるようになったと実感しています。
多角的なAPI連携で蓄積したデータを活用していきたい
──今後のカオナビ活用における展望、担当者としての目標などがあれば教えてください。
亀井様:
社員リスト機能「ピックアップリスト」をうまく活用し、ハイパフォーマーの分析や幹部候補の発掘などを実現できたらと考えています。スキル管理の一環として、個々のスキルやプロジェクトを可視化することで、得意・不得意や実績などを加味したリスキリング・人材育成も実現できそうです。
また外部の適性検査システムと連携し、退職傾向がある社員のデータを可視化することで、離職率の低減にもつなげていきたいと考えています。さまざまなシステムとのAPI連携によって、蓄積したデータを幅広いシーンで活用することが現在の目標です。
小林様:
現在は、基幹システムにタレントマネジメント情報を入力した上でカオナビに連携するという形で運用しています。しかし、基幹システムに新項目を追加するとなると、改修コストが発生する上に時間もかかり、カオナビへの連携が遅れてしまうというのが実情です。
今後は基幹システムをアサイン管理に特化させ、タレントマネジメント情報をよりスピーディーにカオナビに反映できる環境を構築したいと考えています。
- 設立:
- 2005年7月
- 社員数:
- 1428名(2025年3月末時点)