課題
- 給与明細を紙で運用しており、作成も配布も時間がかかっていた
- 入社書類などを郵送でやりとりするのに手間とコストがかかっていた
活用法
- 給与明細を電子化し、スピーディーに対象者へ配布
- 契約関連の書類やりとりを電子化し、システム上で進捗管理
効果
- 人事労務の経験がない社員も機能を使いこなし、業務効率化とペーパーレス化を実現
- 印刷費、郵送費、人件費などのコストと作業時間を削減
- 個人情報管理のリスクと心理的負担を軽減
九州旅客鉄道のグループ会社として事業会社を8社抱え、駅ビル商業施設の運営、ビルマネジメントなどを行うJR九州駅ビルホールディングス様。
2023年のカオナビ導入に続いて、2025年からロウムメイトで「従業員管理」「給与明細」「年末調整」の3機能を導入しました。
今回は取締役 経営企画部長 井坂 智徳様、経営企画部 企画課 担当課長 樋口 玲子様、経営企画部 企画課 チーフ 磯村 由佳様にお話を伺いました。
※本記事の掲載内容は全て取材時(2025年7月15日)の情報に基づいています。
グループ各社でバラバラの業務一元化を目指して
──はじめにロウムメイト導入の経緯についてお聞かせください。
井坂様:
当社にはグループ会社が8社あり、各社別々の制度・運用で人事・労務業務を行っていました。それをホールディングスとしてひとつにまとめ、業務効率化と一元管理を実現したいと考えたのがはじまりです。
少し早いタイミングで、当社はカオナビを導入しており、システム連携への期待があったことと、他システムとのランニングコストの比較で、最終的にロウムメイトの導入に至りました。
樋口様:
以前は入社時の人事情報の登録や契約関連も、給与明細の配布や休暇申請なども、労務関連の手続きのほとんどが紙でやりとりされていました。
各社で同じ作業を行っていることもあって、手間とコストが膨大で、各社の一般社員も含めて、「現状を何とかしたい」というニーズあったことも、導入の後押しになりました。
取締役 経営企画部長 井坂 智徳様
システム特有の「設定や運用に苦戦」は杞憂だった
──運用開始はスムーズでしたか?
樋口様:
スムーズに最初のセットアップが完了しました。設定に苦戦するのでは、と心配していましたが、画面の指示通りにすればセットアップが終わっていた、というくらいシンプルでした。UIが非常に分かりやすいですね。総じて、運用開始までにやらなければいけないことが少ない印象です。
経営企画部 企画課 担当課長 樋口 玲子様
磯村様:
「従業員管理」機能の運用を初めてみると、新入社員の入社手続きがとてもスムーズに完了しました。以前は必要書類を郵送して、来社のタイミングで持ってきてもらう、不足があれば次の機会に、といった感じで、書類が揃うまでに1~2カ月かかることもありました。
ロウムメイトでは、テンプレートを作ってメールで送り、入力を待つだけ。ホールディングスと個社での情報共有も簡単ですし、全体的にかなり業務削減になったと感じます。
また、頻度が高いアルバイトの契約更新では、前回の契約内容の確認も簡単で、労務管理やシステムに詳しくない各事業所の担当者でも手軽に、かつ正確に手続きできると好評です。
経営企画部 企画課 チーフ 磯村 由佳様
業務削減はもちろん、心理的負担やリスクも軽減
──ロウムメイト導入でどういった効果がありましたか?
磯村様:
給与明細の配布に関しては、今まで、印刷→封入→各部署に配布→上長から手渡し、という流れで、大変手間がかかっていました。
ロウムメイトでは、給与システムからデータを連携してアップロードすれば終わり。30分もかかりません。かなりの時間短縮になっています。
また、本人が確認したかどうかをシステム上で把握できるので、届いたことを実感して安心できます。これは手渡しのときには感じられなかった意外な喜びです。
「給与明細」の画面イメージ
井坂様:
若い社員とアルバイトが多いこともあって、電子化は好意的に受け入れられているようです。
具体的な数字で計算はしていませんが、印刷費、郵送費と、多くの時間を割いていた人的コストとを併せて考えると、結構なコストカットになっていると思います。
──いろいろな面で負担軽減できているのですね。
樋口様:
個人情報の管理をしなくてよくなったのもいいですね。たとえば社員の住所リストを印刷して紛失するリスクもないですし、手書きで住所を書いて郵送もしないので、個人情報を直接見なくてもいい。個人情報は、管理するのはもちろん、取り扱うだけでも心理的負担があるものです。必要に応じて触れることはありますが、その機会が大幅に減ったのは、負担軽減、リスク削減になっています。
あとは、入社手続きもスピード感が上がったことで期限内にきちんと仕事が終わる。やりとりが早いということ自体がリスクケアになっています。
「従業員管理」の画面イメージ
労務も含めた人材情報一元管理と、さらなる価値創出へ
──今後の展望を教えてください。
磯村様:
「年末調整」機能については翌年末からの運用になります。昨年までは紙の提出で、計算ミスの修正などに手間がかかっていましたが、今年は効率化できると期待しています。そのためにも、昨年までのデータをロウムメイトに移行しておいて、過去データを閲覧しながら入力してもらえるよう、準備しておきたいと思っています。
井坂様:
今後は、カオナビとの連携もよりシームレスに進めたいですね。労務情報まで含めた人材情報の一元管理がカオナビでできるところまで持っていきたいと考えています。
樋口様:
問い合わせや入力間違いの数に応じて人事の負担も増えるため、社員の皆さんがシステムを迷わずに扱えるということも大切です。その面でロウムメイトには大きく期待しています。
もっと言うと、ロウムメイトで業務を削減することで、そのぶんの時間をほかの仕事に使えるようになるといいなと思っています。新しい施策を生み出したり、人材育成にリソースを注いだり、より多くの作業時間を、ロウムメイトがもたらしてくれると期待しています。
- 設立:
- 2019年4月
- 社員数:
- 単体19名/連結436名(2025年3月時点)