ユーザー会レポート

東急グループさま限定交流会!「タレマネ」への取り組みとAPI連携事例をご紹介

2025年11月27日

ユーザー会

こんにちは!カオナビ カスタマーサクセスグループ ユーザー会担当です。

2025年9月18日(木)、東急グループさま限定ユーザー会を開催しました。今回は参加企業さまのなかから東急株式会社様、東急テックソリューションズ株式会社様にご登壇いただきました。

ご参加できなかった皆さまにも知見を取り入れていただけるよう、当日の内容をまとめましたので、ぜひご一読ください!

※掲載内容はすべてユーザー会当日時点の情報です。

【東急様ご登壇】今できることを形にして改善していく。一歩ずつ歩んできたカオナビ活用の現在。

ご登壇者紹介

崎山 貴司 様

東急株式会社
人材戦略室 人事サポートグループ 参事

2004年より、東急ファイナンスアンドアカウンティング株式会社にて、グループへの人事給与システムの展開や導入後の受託業務を担当。2016年より現職。給与業務やカオナビを含む人事システム全体の管理を担当している。

※ご登壇当時の情報です。

※ここからは実際に崎山様にお話しいただいたセミナー内容です!

当社がカオナビを導入したのは、2022年11月の後半です。そして2023年4月から従業員に公開しました。つまり、実質3か月ほどの準備期間を経ての本格運用開始でした。

当社がタレントマネジメントシステムの利用を考えるようになったのには、大きく分けて3つの理由があります。

まずは、働き方の多様化などを受けて、部門を超えた協業の機会が増えてきました。それにより、これまで以上に社内で従業員の情報が求められるようになりました。

また、近年の1on1やエンゲージメント調査のような新しい取り組みの普及により、人事が管理するべき情報も増加しています。この情報管理の観点でも、タレントマネジメントシステムの活用は急務でした。

さらに、多様化する人材要件に対応するためには、評価の結果だけでなく、プロセスなどより細かい情報の把握と活用が必要であることも理由のひとつです。

さて、では実際にどのようにカオナビを活用しているのかをご紹介できればと思います。当社が主に活用しているのは、「プロファイルブック」「パルスサーベイ」「エニアグラム」「ダッシュボード」の4つです。

「プロファイルブック」では、項目のレイアウトは自由に設定できます。そのため、どのレイアウトにすれば従業員が見やすいのかを最初にかなり議論しました。また、どの情報を誰に見せるかも慎重に決めていきました。

情報の閲覧権限は、レイヤーによって変わってくるため、昇格や人事異動があればもちろん変わってきます。その際にミスが起きないよう、APIを利用して人事異動情報がそのままカオナビの権限設定に反映される仕組みを構築しています。

集約している情報は、氏名や所属、社員番号などの基本情報から評価結果や資格情報などさまざまです。従業員自身が好きなことを書く自己紹介欄も作っています。

続いて、「パルスサーベイ」について紹介します。

定期的なアンケートを通じて従業員のコンディションを把握できるこの機能を通じて、中途入社者のコンディションと組織への適応度合いを把握するべく実施しています。

8月入社の社員たちから始めたので、本当にスタートしたばかりの施策ですが、たった一度調査をしただけでも、数多くの発見がありました。

たとえば「組織文化や暗黙のルールの理解は進んでいますか?」という質問に対しては、上位職の方がスコアが低いという発見がありました。もしかすると、上位職ゆえに周囲に尋ねづらいことが関係しているのかもしれません。

今後も調査を重ねることで、一人ひとりの変化や部署による差分などを観察できるようになるはずです。それを踏まえてオンボーディング施策に活かしていければと思います。

また、個人の特性を9つの性格に分類する性格テスト「エニアグラム」も活用してみました。「自身及び部下の傾向を知るために任意で行う」と従業員に案内した上で実施しました。なかには「上司に結果を知られたくない」という声もありましたが、結果的に3割ほどが受検してくれました。

強制は難しいかと思いますが、目的をきちんと伝えて協力してもらえる体制を作った上で実施してみると、カオナビに親しむ機会や従業員同士のコミュニケーションのきっかけとして良いのではないかと思います。

続いて「ダッシュボード」についてです。これはカオナビ上に登録した情報をグラフや数値パネルとして表示できる機能です。まだ準備中ではあるのですが、部門ごとに男女比や年齢バランスなどの傾向を把握できるものとする予定です。

しかし、人事システムに蓄積している情報のままではグラフ化をやりづらいケースがいくつかあることも発覚しました。しかし、グラフ化しやすいように元の人事システムを変更するとそれはそれで手間が発生したり他のカオナビの機能が使いづらくなる恐れがあったりと不都合があるため、今後の対応について今考えている最中です。

では最後に、まとめとして当社がカオナビ活用において重要だと考えることをお伝えできればと思います。

まずは、タレントマネジメントシステムに登録する情報は、誰に誰のどんな情報を見せるかをきちんと合意し、明確化しておくことです。

カオナビ公開後も情報公開範囲について従業員から質問があることは多々あります。その際に、明確な基準やそれをまとめた資料があれば、すぐに適切な回答ができます。それが情報を預ける上での信頼にもつながるように思います。

そして2点目は、滞りなく情報更新することです。古い情報ばかりだと従業員が活用しなくなってしまうので、欠かさず続けていくことが重要です。

また、実行できることから形にして、使いながら改善することも大切だと感じています。タレントマネジメントにおいては、最初から完璧な状態を目指すよりも、その方が結果的にうまくいくような気がしています。

これはカオナビ社もおっしゃっていることでもありますが、タレントマネジメントは正解がなく、マニュアルがあったとしても一筋縄ではいかないものでもあります。

「だからこそ、成功も失敗も生の声が必要だ」というメッセージもまさにその通りで、非常に共感しています。だからこそ、今回のように皆さんと情報交換ができる場は非常にありがたいです。そして今後も相談や事例の共有をしていければと思います。

【東急テックソリューションズ様ご登壇】APIで実現する、鮮度の高く整理されたデータの収集

ご登壇者紹介

岡村 俊夫 様

東急テックソリューションズ株式会社
ビジネスソリューション事業部
HRソリューションサービスグループ
エキスパート

東急グループ内の統合型人事システムCOMPANYのアプリケーション設定支援や、共同利用基盤の運営を担当。また、COMPANYとカオナビをはじめとする他システムとのデータ連携基盤の構築なども行う。

※ご登壇当時の情報です

※ここからは実際に岡村様にお話しいただいたセミナー内容です!

私からは、東急さんのカオナビにおけるデータ連携事例を紹介できればと思います。

東急さんのカオナビの全社的な運用開始は2023年の4月。実は運用を開始した直後は、データ連携のところの仕組みが整っておらず、COMPANYからのデータの連携を手動でサポートをさせていただいている状態でした。

そして約半年後の10月にようやく、APIを利用した自動データ連携が実現しました。AWS の各種サービスを活用し、データ基盤構築から具体的なデータ連携の仕組みづくりまで、当社が一括して導入を担当しました。そして現在も、データ連携周りは当社の方でサポートしています。

所属情報から、学歴や職歴、研修履歴にキャリアプランまで、多種多様な情報をCOMPANYから自動で連携しています。

また、実はカオナビには、通常のロールでの権限設定のほかにも、Aさんは基本的には自分の部下の情報しか見れないが、特別に今だけBさんの情報は見れるといった細かい設定もできる「拡張アクセス設定(※1)」という機能があります。この設定のための情報も、データ連携を利用してCOMPANYから伝えている形になります。しかし、データ連携基盤構築時はまだこの機能をAPI経由で使うことができなかったため、現在はCSVを使って逐次アップロードする運用となっています。

(※1  拡張アクセス設定)
拡張アクセス設定とは、特定のユーザーに対し、特定のメンバーや所属の情報閲覧を追加/除外できる機能です。メンバー、所属単位で指定できます。所属情報に基づく所属社員、配下社員とは別に、権限を付与したいメンバー/所属をユーザーごとに設定できるので、より柔軟なアクセス権限の設定が可能です。

続いて、カオナビのAPIについてです。カオナビのAPIには、リクエスト制限が存在します。普段は気にならないことがほとんどですが、大量のデータを連携する際には注意が必要です。

またデータ連携のためには、カオナビ上に存在している内部IDの紐付けが必要です。もし自社でAPI連携の仕組みを構築したい場合はご注意ください。

このデータ連携の仕組みは、2年前に作ったものです。そこで、この2年で変化した機能や追加された機能を反映するべく今年度中に改修を予定しています。

具体的には「拡張アクセス設定」や顔写真を自動連携させるための開発を行う予定です。また、2024年1月よりカオナビ上に追加された「カスタムCSV」を利用してより簡易的にデータ連携できる仕組みの検討も進めていく予定です。

タレントマネジメントシステムの活用では、鮮度が高く、きちんと整理されたデータが欠かせないと考えています。そのための手段として、データ自動連携の積極活用も今後検討していきたいと考えています。

ユーザー交流会

休憩を挟んで後半は、グループに分かれて交流会を行いました。1ターン目は同じグループの皆さまで「明日から始める、エンゲージメント向上の最初の一歩 」のワークショップを実施しました。各社の課題から、「何をするべきなのか?」を考えグループごとにまとめていただきました。

2ターン目は興味のあるテーマのテーブルを選んでいただき交流会を実施しました。現在抱えている課題やカオナビ活用方法など、ざっくばらんにお話いただきました。

  • 他システムとのデータ連携はどのようにしている?
  • 職種によるスキル管理に課題がある
  • カオナビで管理するべきデータは?

ご参加いただいた方からは、こんなお声をいただきました。

導入会社の実体験等が聞けて参考になりました。

グループ会社の方とコミュニケーションが取れたことがよかった。

グループディスカッションにてお互いの状況をよく知れたのがとても有意義であった。

ユーザー会を終えて

今回は、東急グループの多くの人事の皆さまにお集まりいただきユーザー会を開催いたしました。同じグループだからこそ、各社の課題に共感されている様子が印象的でした!

カオナビではグループ企業さまごとの特有の課題を解決していくべく、これからもこのようなグループユーザー会の開催を継続してまいります。
ご支援体制としても、グループごとの専任担当をアサインし、大手企業に特化したコンサルティング・オンボーディング・インプリメンテーションができる体制がございますので、引き続き大手企業さまを中心に、強力に活用のご支援をしてまいります。

詳細はこちら>>https://www.kaonavi.jp/enterprise/

それでは、今後もカオナビをどうぞよろしくお願いいたします!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ユーザー会

2025.11.27