職務等級制度とは? 職務等級制度のデメリット・他の制度との違い

職務等級制度は賃金を決定するにあたって、従業員の担当している職務のレベルで決めるシステムのことです。欧米でよく導入される制度で、職務レベルと仕事の市場賃金相場をベースに給料を決めています。レベルを決めるのは、職務評価結果をベースにします。職務内容記述書に基づいて総合的にレベルの工程を判断します。

職務等級制度はアメリカでは特に一般的な給与システムです。日本でも遅れて導入が普及しつつあります。日本生産性本部によると2009年時点で管理職約7割・非管理職約5割が、職務等級制度もしくはそれに近い制度を採用しているといいます。

職務等級制度のメリットとデメリット

職務等級制度のメリットとして大きいのは、給与と労働の関係が明確になる点です。あくまでも労働の対価として給料の支払われることがはっきりします。労働内容が明確に分けられていますから、残業を強いられることもないです。ライフワークバランスが保ちやすいですし、女性でも長期的なキャリア形成がしやすいです。給料やボーナスは職務内容をベースにしているので、年功序列のような定期昇給はありません。このため、人件費の変動も少なく経営もやりやすくなります。

職務等級制度のデメリットとして、職務記述書をベースにして給料・ボーナスを決めます。もし給料やボーナス制度を変える場合には、職務記述書をそのたびに見直さないといけません。このため、人事関係の負担が大きくなります。職務記述書を変えないといけないので手間取ります。環境が変化しても、すぐには対応できないデメリットもあります。

職務等級制度と職能資格制度の違いは?

職務等級制度は個別の職務ごとに給料を決める制度です。従業員個人の事情は考慮しません。同じ仕事をしていれば、同じ賃金がもらえます。つまり年齢や学歴、勤続年数などは基本考慮されません。アメリカでは分業やシステムが整備されているので、向いている制度です。しかし日本の場合、職務を超えて必要があれば従業員が助け合うこともあります。このため、線引きが難しい場合も出てきます。

日本の場合、従来職能資格制度を導入してきました。こちらは人をベースに給料を決めます。つまり職務を遂行する能力を個別に判定して、給料を決める方式です。しかもこの能力は個別のものではなく、すべての職務に関する能力が考慮されます。

職務等級制度と役割等級制度の違い

役割等級制度は1980年代ごろにアメリカで導入されるようになった制度です。経営目標を達成するにあたっての役割に応じて投球を与える制度です。職務等級制度は職務の定義によって投球が決まりますが、役割等級制度はミッションをベースにしているのが違いです。

日本の場合、職務内容を厳密に定義するのは難しいケースもあります。このため職務等級制度と比較すると役割等級制度のほうがなじみやすいとされます。しかし役割の定義が企業によってまちまちなので、試行錯誤の状況といえます。