部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは?
効果的に行うための質問項目集付き解説資料をプレゼント
⇒ 【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード
事務職の人事評価は、営業職や技術職のように成果を数字で示しにくいため、どうしても評価基準が曖昧になりがちです。
しかし、事務職は会社の業務を円滑に回すうえで欠かせない存在であり、正確な評価を行うことは組織全体の生産性にも大きく影響します。
この記事では、事務職の種類ごとに評価項目や評価コメントの具体例をわかりやすくご紹介します。さらに、評価制度を運用する際に起こりやすい問題点とその対策についても解説。
モチベーションの向上や人材育成、企業ビジョンの浸透にもつながる評価制度づくりにお役立てください。
目次
1.事務職の人事評価とは?
事務職の人事評価とは、主に管理部門や一般事務部門に従事する従業員の業務遂行能力や働きぶりを、公平な基準にもとづいて可視化・評価する仕組みを指します。
具体的には、与えられた業務に対する達成度や業務改善への貢献度、組織への協調姿勢などをもとに評価し、その結果を昇給・昇進・賞与といった待遇や今後の育成方針に反映するものです。
こうした評価体制は、従業員の意欲やスキル向上を促進するとともに、人材の定着と企業全体の生産性向上にもつながります。
事務職の人事評価の重要性
事務職における評価は、企業の安定的な運営を支えるうえで非常に重要です。営業や開発職のように成果が数値で見えにくいため、日々の業務に対する正確さや丁寧さ、他部署との連携力など、定性的な要素を含めた評価が求められます。
たとえば、業務マニュアルの整備やペーパーレス化の推進、メンバーへの業務サポートといった活動は、組織全体の効率化に直結します。こうした取り組みを正当に評価することが、現場のやる気を引き出し、信頼される職場づくりにつながるのです。
事務職の人事評価の課題
事務職の人事評価で特に難しいのは、業務成果を数値で示しにくく、客観的な評価基準を設定しにくい点です。
事務職では、日常的なルーティン作業や補助的な業務が多く、「ミスなく正確に行うこと」が当たり前とされがちです。特に、トラブルを未然に防いだり、複数の業務を同時にこなしたりするような場面では、努力や成果が評価されにくい傾向にあります。
その結果、評価の軸が曖昧になり、評価者の主観に左右されることも。作業スピードや納期遵守、処理数などの「定量的指標」に加え、仕事の丁寧さや柔軟な対応力といった「定性的な視点」も組み合わせて評価しましょう。
【評価業務の「めんどうくさい」「時間がかかる」を一気に解決!】
評価システム「カオナビ」を使って評価業務の時間を1/10以下にした実績多数!!
●評価シートが自在につくれる
●相手によって見えてはいけないところは隠せる
●誰がどこまで進んだか一覧で見れる
●一度流れをつくれば半自動で運用できる
●全体のバランスを見て甘辛調整も可能
2.評価基準の3要素と事務職への落とし込み方
人事評価を行う際の基準は、大きく分けて「成果評価」「能力評価」「情意評価」の3つに分類されるのが一般的です。役職や職種ごとにこれらの項目をカスタマイズし、適切な形で評価シートに反映していきましょう。
多くの企業では、自社の業種特性や経営方針をふまえ、従業員に求める行動や成果を評価指標として具体化しています。
事務職においても、担っている業務内容やポジションに応じて、上記3つの視点から評価基準を設計し、業務の特性に合った評価を実施するのが通例です。
成果評価
事務職の成果評価は、営業職のように売上などの数値で測れません。そのため、一定期間の成果や実績をもとに評価しましょう。
具体的には、書類作成やデータ入力の正確性、業務の納期遵守、担当業務の効率化などが評価対象となります。特に事務職では、次の3つの視点から成果を確認することがポイントです。
- 業績(目標達成度や貢献度)
- 課題解決(問題への取り組みや改善)
- 日常業務(日々の安定した業務遂行)
これらの観点から、事務職における成果の見える化を図りましょう。
業績
業績評価は、事務職であっても仕事の成果を明確に判断するために重要な視点です。「月次業務のミスの少なさ」「資料を何件作成したか」「お客様対応のスピード」など、日々の業務で設定した目標をどの程度達成できたかが評価のポイントになります。
一般的には、個人やチームごとに業務目標を定め、その達成度をもとに評価する目標管理制度が広く使われています。また、自分の仕事が部署や会社全体の成果にどれだけ貢献したかといった視点も加えると、より納得感のある評価につながるでしょう。

業績評価とは?【目標設定・書き方例】人事考課制度
目標管理・MBO運用の負担が大きく、通常業務が圧迫されていませんか?
カオナビならMBOに欠かせない目標設定、面談管理、評価を一気に効率化!
⇒ 【公式】https://www.kaonavi.jp ...
課題解決
課題解決は、既存業務の中にある問題点に対して、どれだけ主体的に取り組みし、改善へつなげたかを判断するものです。業務の見直しによる手順の簡略化や、属人化を防ぐためのマニュアル整備、または突発的なエラーやトラブルに対する柔軟な対応などが具体例に挙げられます。
この評価では、単なる結果だけでなく、「問題の発見→分析→解決策の実施」という一連の流れでの行動が重視されます。業務改善を通じて周囲に好影響を与えた取り組みは、高く評価されるべきでしょう。
日常業務
日常業務の評価では、日々のルーティン業務をいかに安定して遂行できるかを評価します。事務職では、毎日発生する定型的な作業や、社内文書の処理、データの入力・管理など、基礎的な業務の質が業務全体の土台を支えています。
たとえば、タスクを計画的に進めてミスなく遂行する、突発対応にも冷静に対処できるといった安定感のある働きぶりが評価のポイントとなるでしょう。
また、与えられた業務を正確にこなすだけでなく、些細な点にも気を配りながら業務の質を高めているかも重要な要素です。
能力評価
能力評価では、業務を遂行するうえで必要なスキルや実践力を見ます。事務職では特に、「企画立案力」「実行力」「改善力」の3つが重要です。

能力評価とは? 項目と評価基準、目標・評価シートの書き方を解説
能力評価は人事評価項目の一つであり、職務遂行に必要なスキルや能力を評価する評価方法です。能力評価は定性的な評価項目であるため、導入する際はその性質や目的を理解し、適切な評価基準を設定して運用していくこ...
企画立案力
事務職における企画立案力とは、日々の業務をより良くするための新しいアイデアや改善案を考え、具体的な計画に落とし込む力を指します。
たとえば、作業手順を見直して効率化を図ったり、業務に役立つデジタルツールの導入を提案したりするといった内容が考えられるでしょう。
単に思いつきを口にするだけではなく、現状の課題を正しく把握し、実現に向けた具体的な方法やスケジュール、人員配置までを考えられるかが評価のポイントです。さらに、チームメンバーや他部署と協力して計画を進める調整力も欠かせません。
実行力
実行力は、立てた計画や与えられた業務を着実に進め、最終的な成果に結びつける能力です。事務職では、マニュアルを作成した後に定着まで促したり、後輩の教育・サポートを継続したりすることが評価されます。
プロジェクト業務を担当した場合は、期日厳守・関係者調整・進捗管理を主体的に行い、最後まで責任を持って遂行する姿勢が高く評価されます。
改善力
改善力は、現状の業務や手順に課題を見つけ出し、より良い方法を模索・実践する力です。作業ミスを減らすためのチェックリスト導入や、無駄な工程を省くための業務フロー改定など、日常の中で生じる小さな問題を起点とします。
積極的に改善策を提案・実行できるかが評価の分かれ目です。さらに、一時的な改善にとどまらず、継続的に業務の質向上へ取り組む姿勢も問われます。
情意評価
情意評価は、仕事に対する姿勢や組織への貢献意識といった、成果やスキルだけでは測れない面を評価するものです。具体的には、責任感や協調性、積極性、貢献度などが主な評価項目となります。
こうした情意面の評価は、組織の雰囲気やチームワーク、職場の活性化に直結するため、事務職の安定運営や業務効率化に欠かせません。
評価者の主観が入りやすい項目でもあり、できるだけ具体的な行動やエピソードをもとに客観的に評価することが求められます。

情意評価とは?【わかりやすく解説】項目例、評価基準
情意評価の成功に欠かせない面談管理と評価業務をまとめて効率化。
人事評価システム「カオナビ」で、評価の質を上げ、従業員エンゲージメント向上!
⇒ 【公式】https://www.kaonavi.jp ...
責任感
責任の評価は、任された仕事に対して最後まで責任を持って組む態度が問われます。事務職においては、以下が主な評価対象になるでしょう。
- 突発的なトラブルや困難な状況でも粘り強く対応する
- 必要に応じて周囲に相談しながらやり切る
日々の業務を誠実にこなすだけでなく、トラブル時の対応力や、業務全体を俯瞰できる視点も評価の対象です。責任感の強い従業員は、将来的にリーダーや管理職として活躍する可能性も高く、組織から一目を置かれます。
協調性
協調性の評価は、周囲と協力し、チームとしての成果を意識して行動できているかが基準です。事務職は多くの人と関わるため、周囲の意見を尊重し、必要に応じて自分からサポートする姿勢が求められます。たとえば、以下のような行動が評価されるでしょう。
- 周囲への配慮を忘れず、状況に応じたサポートができる
- チームが忙しい場面では、自ら進んでフォローに回る
- チームの目標達成のために自分の業務を調整する
- 意見が対立した場合でも冷静に話し合い、建設的な解決策を見出す

協調性とは? 協調性がある人の特徴、見極め方、育成方法を解説
Excel、紙の評価シートを豊富なテンプレートで楽々クラウド化。
人事評価システム「カオナビ」で時間が掛かっていた人事業務を解決!
⇒ 【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセス...
積極性
積極性の評価は、指示された業務だけでなく、自ら課題を見つけて提案したり、新しい業務に挑戦したりする前向きな姿勢が問われます。たとえば、以下のような行動が評価の対象です。
- 業務改善のアイデアを自発的に出す
- 会議で積極的に発言する
- 新しいスキルの習得に取り組む
積極性は、個人の成長だけでなく、組織全体の活性化やイノベーションの推進にもつながり、近年ますます重視されています。
貢献度
事務職の仕事は裏方としての性質が強く、直接的な成果は見えにくいですが、「誰かの仕事を支えた」「組織の目標達成に寄与した」という貢献度は、評価されるべき重要な観点です。
- 他部署の業務を円滑に進めるために調整役を担う
- 採用や研修イベントの運営を行う
- ボランティア活動に取り組む
近年ではSDGsやCSRの観点から社会活動への参加も評価の対象になってきました。地域ボランティアや社内イベントへの貢献は、社会的責任を果たす姿勢として高く評価されるケースが増えています。
貢献度は能力や成果だけでは測りにくいものの、組織文化の醸成やチームワークの強化において大切な役割を担っているのです。
Excel、紙の評価シートを豊富なテンプレートで楽々クラウド化。
タレントマネジメントシステム「カオナビ」で時間が掛かっていた人事業務を解決!
⇒【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード
3.事務職の評価項目基準について
事務職の評価基準は、所属する部署によって大きく異なります。なぜなら、担当する仕事内容や必要とされるスキル、業務の進め方などが部署ごとに異なるためです。「事務職」と一括りにしても、実際には求められる役割や注目すべき点がそれぞれ異なります。
たとえば、扱う書類の種類、社外とのやりとりの頻度、専門知識の有無などによっても評価のポイントは変わるものです。
こうした違いをふまえ、実際の業務内容に合った評価基準を設定すると、従業員の納得感やモチベーションの向上につながります。ここでは、部署ごとの評価項目について詳しく見ていきましょう。
経理事務
経理事務の評価基準は、特に正確性と期日遵守が重要視されます。伝票処理や決算業務、経費精算など、数字を扱う業務が多いため、ミスの少なさや期日厳守が高く評価されるでしょう。
また、法改正や社内ルールの変更へ迅速に対応できる柔軟性も求められます。
経理事務の評価項目
評価コメントの書き方とNG例
・財務諸表の作成業務において、業務上の課題や改善点を整理し、関係部署や社内関係者に対して主体的に提案を行っている。
・月次決算を期限内にミスなく完了し、経営判断に必要な情報を迅速に提供している。
・関連法規や社内規程、業務上の慣習を適切に理解し、日常業務でしっかりと守っている。
・現在は資格取得に向けて勉強中であり、知識習得に積極的に取り組んでいる。
・女性らしい丁寧で正確な事務処理能力を発揮している。来期は、これまでの経験を活かして、事務所全体の業務改善にも取り組んでもらえると期待している。
評価コメントでは性別や属性にもとづいた内容は控え、公平で客観的な表現を心がけましょう。
総務事務
総務事務の評価基準は、事務処理能力だけでなく、防災計画や社内行事の企画・運営、職場の環境改善、備品管理や設備保守など、幅広い業務への対応力が求められます。多岐にわたる業務を円滑に遂行することが重要なポイントです。
また、突発的なトラブルや緊急時にも冷静に対応し、関係部署や外部業者と連携しながら迅速に処置できるかどうかも評価されます。さらに、社内のコミュニケーションを円滑にし、全体の業務効率化や職場環境の向上に貢献する姿勢も欠かせません。
・担当業務の見直しや改善に取り組み、〇〇のコストを20%削減する
・書類の電子化を推進し、保管に必要なスペースを従来の3分の1まで縮小する
・Webサイト内のQ&Aコンテンツを見直し、問い合わせ件数を10%減少させる
・過去5年分の利用実績をもとに福利厚生の見直しを行い、運用コストを25%カットする
評価コメントの書き方とNG例
・会社行事や社内慶事に関する年間計画や企画を立案し、全従業員が参加できる体制を整備している。
・備品管理や設備保守、防災訓練の実施など、幅広い業務に柔軟かつ迅速に対応し、社内の安全管理に貢献。労災ゼロを達成している。
・ペーパーレス化を推進し、紙の使用量を前年より20%削減した。
・業務に対して前向きに取り組んでおり、チームをまとめる力も備えている。ただし、同期の〇〇と比べると、会議の場での発信力や自己表現の面ではやや控えめな印象がある。
評価コメントを書く際は、他の人と比べたり、相手の人格を否定したりするような表現は避けるようにしましょう。
人事労務事務
人事労務事務は、給与計算や勤怠管理、採用・退職手続きなど、従業員の生活に直結する業務が多いのが特徴です。そのため、ミスのない正確な処理や、従業員からの問い合わせ対応の丁寧さが評価されます。また、法令遵守や個人情報管理の徹底も評価ポイントです。
・業務プロセスを見直し、残業時間を〇%削減する
・新たな内定者対応策を提案し、辞退率を〇%未満に抑制する
・上半期中に評価項目の活用事例を整理し、全従業員へ人事評価システム運用を再周知する
評価コメントの書き方とNG例
・給与計算ミスをゼロに抑え、期日までに処理完了している。
・勤怠ミスを防ぐためにチェック体制の見直しを提案し、運用を開始した。さらに、長時間勤務が続いている従業員には声をかけてフォローを行い、最終的に長時間労働の発生をゼロにできた。
・新しい人事制度の導入に向けた資料を作成し、スムーズな制度移行を実現した。丁寧なサポート対応のおかげで、人事評価システムの定着率も95%以上と高水準を維持している。
・頑張ってくれている
・特に問題なかった
抽象的な表現では、評価の根拠が伝わりません。必ず具体的な行動や成果を明記しましょう。
営業事務
営業事務は、営業部門の一員として配置されることが一般的です。受発注管理や納期調整、顧客対応など、営業部門のサポート役としての役割が大きいでしょう。評価基準は「迅速な対応」「正確なデータ管理」「顧客や営業担当者との円滑な連携」などが中心となります。
・受注データの入力ミスをゼロに抑える
・顧客や取引先との信頼関係を築き、円滑な情報収集や連絡ができる体制を整える
・営業効率を高めるため、受発注データの入力・管理業務の改善をサポートする
・社内外とのやり取りを円滑に進め、顧客対応の質を高めて満足度向上に努める
評価コメントの書き方とNG例
・受注データの入力ミスをゼロに抑え、営業担当者からの信頼を得ている。
・期初に掲げた営業事務の効率化目標に向けて、業務フローのマニュアルを新たに作成し、営業部全体の事務担当者に共有。その結果、作業時間を約20%短縮することに成功した。
・営業向け資料作成をテンプレート化し、作成時間を30%短縮した。
・見込み顧客フォローで月間成約率の5%向上へ貢献した。今後は自動メール機能導入の提案を期待する。
・売上に一定の貢献はしたものの、当初の目標には達しなかった。顧客対応の優先順位が間違っている。結果につながらなかった要因を考えて、より一層努力してほしい。
評価コメントでは内容が適切であっても、言い方によっては高圧的な印象を与えてしまう可能性があります。伝え方には十分な配慮をしましょう。
Excel、紙の評価シートを豊富なテンプレートで楽々クラウド化。
タレントマネジメントシステム「カオナビ」で時間が掛かっていた人事業務を解決!
⇒【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード
4.事務職に対してなぜ評価項目が必要なのか?理由3つ
ここでは、事務職に評価項目が必要な主な理由を3つ紹介します。
- モチベーションの維持・向上
- 人材育成につながる指針
- 企業全体の方向性、ビジョンの共有
①モチベーションの維持・向上
事務職に評価項目が必要な理由の一つは、従業員のモチベーションを維持・向上させるためです。事務職は営業職のように成果が数値で表れにくい傾向にあります。
評価が曖昧な場合、従業員は「自分の仕事が正当に認められていない」と感じやすくなるのです。
明確な評価項目を設けることで、日々の努力や工夫がきちんと評価されていると実感でき、仕事へのやりがいや成長意欲が高まるでしょう。また、評価基準がはっきりしていると、評価結果に対する納得感も生まれ、不満や離職の防止にもつながります。
②人材育成につながる指針
評価基準が定まっていれば、従業員は「どのようなスキルや行動が求められているのか」を理解しやすくなり、自ら目標を持ってスキルアップや業務改善に取り組めます。
また、上司や評価者も具体的なフィードバックやアドバイスがしやすくなり、個々の成長をサポートできるでしょう。
評価項目が曖昧だと、何を目指せばいいのかわからず、成長の機会を逃してしまうおそれがあります。明確な評価指標は、従業員のキャリア形成や能力開発を促進する土台となるのです。
③企業全体の方向性、ビジョンの共有
評価項目の設定は、企業全体の方向性やビジョンを従業員と共有するうえでも欠かせません。
評価項目に、会社が求める行動や成果、理想とする人物像を反映させることで、従業員は「会社がどのような価値観や目標を大切にしているのか」を具体的に理解できます。
その結果、組織全体が共通の目標に向かって動きやすくなり、企業理念やビジョンも自然と浸透していくでしょう。こうした評価制度は、職場の一体感や組織文化の醸成に寄与し、生産性の向上や目標達成にも好影響を与えます。
Excel、紙の評価シートを豊富なテンプレートで楽々クラウド化。
タレントマネジメントシステム「カオナビ」で時間が掛かっていた人事業務を解決!
⇒【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード
5.よくある評価の失敗とその対策
評価は公平かつ、従業員一人ひとりが納得できなければなりません。ここでは、評価時によくある失敗とその対策について詳しく解説します。
基準が不明瞭で評価にばらつきが生じる
評価項目が曖昧だと、評価者によって捉え方や判断基準が異なり、結果として同じ行動に対しても評価に差が出てしまいます。たとえば、定性や印象で評価が変わってしまうと従業員の納得感は得られないでしょう。
対策には、評価項目や判断基準を具体的に定義し、評価者全員に共通理解を定着させることが重要です。定期的な研修や評価調整会議の実施、そして360度評価など多角的な視点を取り入れ、評価の公平性と再現性を高めてください。
業務の特性が反映されず適切な評価ができない
事務職の仕事は幅広く、業務ごとに求められるスキルや判断基準も異なります。すべての事務職を同じ基準で評価するのは現実的ではありません。適切な評価を行うには、それぞれの業務内容に合わせて柔軟に評価基準を設定することが重要です。
具体的には、職種ごとの評価項目や行動例を明確にし、誰が見ても納得できるような内容にしましょう。また、従業員の意見を取り入れながら、定期的に評価制度を見直すことも有効です。
評価への不満からモチベーション低下や離職につながる
評価が不透明だったり不公平に感じられたりすると、従業員のモチベーションが下がり、離職につながるおそれがあります。
そうしたリスクを防ぐには、「なぜその評価なのか」「どのような点が期待されているのか」を、面談などで具体的にフィードバックしましょう。
また、評価の基準や手順を社内で共有し、従業員自身が目標や改善点を把握できる仕組みにしておくと、納得感が生まれやすくなります。
さらに、評価結果が処遇や昇給などにきちんと反映される制度になっていることも、従業員の信頼を得るうえで重要なポイントです。
部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは? 効果的に行うための質問項目集付き解説資料を無料でプレゼント⇒PDFダウンロードはこちら
6.まとめ
事務職の評価を適切に行うためには、明確で納得感のある評価基準を設け、その内容をわかりやすく提示することが重要です。
企業が期待する役割や成果を明文化し、評価のポイントを従業員と共有します。それにより、透明性・客観性のある評価体制を整備できるでしょう。
また、評価内容の見える化には、専用システムの導入が効果的です。タレントマネジメントシステム「カオナビ」は、評価の進め方や基準を可視化し、人事評価のスムーズな運用を支援します。
事務職の評価制度をより精度高く、かつ組織全体で一貫性を持って運用したい企業にとっておすすめのツールです。
【人事評価運用にかかる時間を90%削減!】
評価シートの作成、配布、集約、管理を全てシステム化。
OKR、MBO、360度評価などテンプレートも用意!
●作成:ドラッグ&ドロップ評価シートを手軽に作れる
●配布:システム上で配るので、配布ミスや漏れをなくせる
●集約:評価の提出、差戻はワンクリック。進捗も一覧でわかる
●管理:過去の結果も社員ごとにデータ化し、パッと検索できる
⇒人事評価システム「カオナビ」の詳細を見る(https://www.kaonavi.jp/)

・受発注のミス防止のためにダブルチェック体制を整備し、ミスゼロを実現する
・これまで1か月かかっていた決算処理を、今期は2週間での完了を目標とする
・業務自動化を進め、決算作業の精度向上と処理時間の短縮を図る