人材管理システムとは? 比較ポイント、種類、機能、メリット、導入時の検討事項について

人材管理システム導入を検討する際、多様な種類や機能があって選択に戸惑ってしまうことはありませんか?導入する場合、自社に最適なシステムを選びたいものです。

今回は、

  • 人材管理システムを比較する際のポイント
  • 人材管理システムの種類や機能
  • 人材管理システムを導入するメリット
  • 導入時の検討事項

について解説します。

1.人材管理システムとは?

人材管理システムとは「人材管理を効率よく、効果的に行うためのシステム」を指します。組織が大きく従業員が多ければ多いほど、人事管理には多くの時間がとられます。

そんなとき人材管理システムを使えば効率的に管理でき、人材管理に費やしていた時間をより生産的な業務に充てることが可能です。また、効率・効果が追求されたシステムの導入により、人材管理そのものの質や精度の向上も期待できます。

人材管理とは?

人材管理とは「従業員の業務上での管理」を指します。しかし、「業務」が指すものは従業員全員が同じではなく、役割や立場によって大きく変わるでしょう。

そのため「人材管理」の意味するところは、

  1. 人事労務管理
  2. 人材マネジメント/タレントマネジメント
  3. 採用管理
  4. 目標管理/評価管理

の4つとなります。

  • 自社の従業員に対して、役割や立場を加味して管理することが「人材管理」
  • 人材管理を効率よく効果的に運用するためのシステムが「人材管理システム」

ということを理解しておきましょう。

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2.人材管理システムの種類とできること(機能)

上述の通り「人材管理」は4つの意味を持つので、人材管理システムとひとくちにいっても4つの種類があります。

それぞれの違いを、

  • 主な利用対象者
  • できること

について見ていきます。

①人事労務管理システム(勤怠管理など)

人材管理システムのひとつとして、人事労務管理システムがあります。

「人事システム」といった場合、この人事労務系のシステムを指し示すことが多いようです。主なシステム利用対象者は人事労務担当者ですが、勤怠の打刻などは全社員が行います。

  • 労働者名簿(簡易人材データベース)
  • 勤怠打刻、保存
  • シフト作成
  • 入退社手続き
  • 社会保険・雇用保険関連手続き

などの業務を効率化、自動化し、効率よく一括で管理できるようになります。

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②人材マネジメント/タレントマネジメントシステム

人材マネジメントやタレントマネジメントシステムの主な利用対象者は、経営層やマネージャー、人事に携わる社員です。

人材の採用、適材適所の配置、評価、報酬、後継者育成といった人材マネジメントのプロセスを通して、人材確保や能力開発を戦略的に進めるシステムをいいます。

人材マネジメントやタレントマネジメントシステムでできることは、

  • 共有利用すべき人材情報の見える化(データベース化)
  • 人材データの分析
  • 異動や配置転換の検討、要員計画の作成
  • 社員の育成計画の検討
  • タレントプールの作成や抜擢
  • 個人や組織ごとの目標管理や評価管理
  • 新卒・中途を問わない採用管理

など多岐にわたります。ほかの人材管理システムの機能の全部、または一部を兼ねていることが特徴でしょう。

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③採用管理システム

採用に特化した採用管理システムもご紹介します。採用管理システムの主な利用対象者は、採用担当者やマネージャーです。

このシステムでは採用プロセスに準じて、

  • 求人ポジション管理
  • 応募者情報管理
  • 選考プロセス管理
  • 内定者管理

といった全過程を管理します。求人募集を見て応募してきた人材のデータを管理、面接や適正試験、筆記試験といった選考過程、内定を出した人材が入社するまでのフォローなどをきめ細かに管理できます。

採用人数が多い、選考プロセスが複雑という場合に使いやすいシステムでしょう。

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④目標管理/評価管理システム

人材管理システムのなかでも、特に注目されるのが目標管理・評価管理システムです。経営層を含む社員全員、つまり評価者と被評価者の両方を対象としています。

目標・評価管理システムは、社員の人事評価を効率よく適正に行うためのシステムです。成果主義が台頭する現代において、経営層だけでなく一般社員からも関心が集まっています。

システムでできることは評価過程や評価結果の可視化で、評価シートやワークフローの再現、シートやフローの紙・エクセルデータへの出力ができます。手元にシートやパソコンがあるなど環境が整っていれば、時間や場所を選ばず人事評価がいつでも可能です。

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3.人材管理システムのメリット、効果

 

人材管理システムの導入によって、企業にどのようなメリットや効果が生まれるでしょうか。ここでは、導入によるメリット・効果について、詳しく見ていきます。

①生産性の向上

人材管理システムを導入するメリットのひとつは、生産性の向上です。システムを導入すれば、人材管理者の抱えているインプットの業務の一部をシステム化できます。

システム化すれば業務の効率化や自動化が一気に進み、今までインプットにかけていた時間を他業務に充当できるのです。

今まで多くの企業ではアウトプットが増大し、本当に必要な人材データが見えなかった、もしくは見えにくかったことが大きな問題とされてきました。

  • システムの導入により情報が可視化
  • さまざまな分析が可能
  • 各種施策の検討がしやすくなる

こうした点によって人事施策が底上げされ、効果向上が期待できるでしょう。

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②従業員満足度の向上

人材管理システムの導入は、従業員満足度も向上させます。システムの導入により人事評価過程の可視化が可能になり、適正な評価・配置が実現しやすくなります。

業務への取り組みが適正な評価と配置につながると従業員が理解すれば、満足度は高まりやすくなり、パフォーマンスも向上するでしょう。意欲的なマインドで仕事に取り組むようになるのです。

従業員のパフォーマンスが上がれば、当然企業の生産性も向上します。そこでさらに従業員が適正評価を受けられるというサイクルを回せば、さらに生産性は向上するでしょう。

人材管理システムは、従業員満足度の向上、経営目標達成、有能な人材の育成と3つの相関関係による良循環を生み出すのです。

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4.人材管理システム導入前に確認・検討すること

 

人材管理システムの導入においては、

  • 導入目的
  • 導入時期
  • 導入方法
  • 導入後の運用ルール

など、確認・検討すべきことがあります。スムーズにシステムを導入し人事管理のツールとして活用することを目指すためにも、事前に取り組むべき導入前の確認事項、検討事項について知っておきましょう。

①導入目的:なぜ?

最初に確認しなければならないことは導入目的です。

導入前に「これらのシステムを利用して、自社で何を実現したいのか」の検討が必要です。漠然とシステムを構築して導入しても、目的が明確でなければうまくいきません。思うような成果を得たい場合に目的の明確化は必須です。

②導入時期:いつ?

人材管理システムを導入する際「いつからシステムに置き換えたいのか」といった、導入時期についての検討が必要です。

新卒採用時期や四半期ごとの人事評価時期といった繁忙期や、年間スケジュールですでに大きなイベントが入っている時期を工数に組み込まないよう、予定を立てましょう

「いつまでにシステムの情報収集、比較、検討が必要か」を決め、そこから期間を逆算してスケジューリングすることが大切です。

③導入方法:何を?(どの部分を?)

今ある人材管理業務のうち、どの部分をシステムに置き換えるのかといった具体的な部分を考えなくてはなりません。システム化する部分を広範囲にすれば細部まで網羅できますがそれだけ複雑になり、導入にも時間がかかります。

また、導入範囲を狭め過ぎても導入効果が思うように出ないことにもなりかねません。

目的を達成するためにも人材管理の「何を」「どの部分を」システム化するのかしっかりと検討し、システムを有効活用できるようにしましょう。

④運用ルール:誰がどうやって運用する?

システムの導入・運用は管理者が中心となって実施します。「運用の管理者は誰か」「管理者にどのような権限を持たせるか」といった運用ルールを事前に決定しておきましょう。

人材管理システムには、個人情報や個人の評価といった第三者の閲覧を制限しなければならない項目も多く含まれます。「誰が」「どうやって運用するか」などの管理者の決定と閲覧に関する管理を徹底して行う必要があるでしょう。

5.人材管理システム比較の7つのチェックポイント

 

いざ人材管理システムを選ぶ段階になり、その種類の多さに驚いたという声を耳にします。人材管理システムの種類は非常に多く、どれが自社に最適なシステムなのかを見極めることは難しいでしょう。

ここでは、人材管理システムを比較する際に使える7つのチェックポイントをご紹介します。ぜひこのチェックポイントを参考に、システム選びを行ってみてください。

  1. 提供形態
  2. 対象としている従業員規模
  3. 料金形態
  4. 導入までの期間
  5. 操作性、使いやすさ
  6. システム連携
  7. サポート

①提供形態

まず、人材管理システムの提供形態をご紹介しましょう。提供形態には大きく3つの形があります。

クラウド型

利用方法 メリット デメリット
インターネット経由でサービス利用

  • 初期コストの削減
  • セキュリティ性の高さ

原則カスタマイズ不可能

パッケージ型

利用方法 メリット デメリット
メーカー製造のソフトウェアを購入、インストール

  • ソフトが安価で手に入る
  • バリエーションが多い

  • インストールしたパソコンでしか使用できない
  • 定期的な更新手続きが必要

オンプレミス型

利用方法 メリット デメリット
  • 自社サーバーを調達してソフトウェアをインストール
  • ネットワーク環境下でソフトを使用
高いカスタマイズ性 設定や障害対応、バックアップ、セキュリティ対応といった運用管理が難しい

②対象としている従業員規模

人材管理システムが対象としている従業員規模にも違いがあります。人材管理システムは、小規模向け、中規模向け、大規模向けといった規模で棲み分けがされています。

小規模向けほど機能がシンプルで低価格大規模向けは、高機能が搭載されているものの、高価格であることが多いようです。

機能だけでなく価格面でも差が生じます。自社の社員数や実施規模に合ったシステムかどうかを検討するとよいでしょう。

③料金形態

料金についても比較検討が重要です。提供形態によって必要となる費用に差があります。

  • クラウド型 初期費用は安いが、月額費用が別途必要
  • オンプレミス型とパッケージ型 初期費用はかかるが、月額費用は安い、もしくはかからない

初期費用はもちろんですが、時間の経過とともにランニングコストも企業にとって大きな負担となるため、比較・検討が必要です。

④導入までの期間

人材管理システムは提供形態ごと、もしくはソフトウェアごとに、システム導入までの期間に差があります。

ソフトウェアの購入とインストールで済む場合には比較的容易に導入可能ですがサーバーの用意が必要・システムをカスタマイズするという場合、事前の調整などに時間がかかります。

一言でカスタマイズといっても「カスタマイズの範囲を広くする」「カスタマイズの深度を深める」などの場合では、導入までの時間はさらに延長されます。

申し込みから導入、構築、運用開始までどのくらいの期間がかかるかを、あらかじめ確認しておきましょう。

⑤操作性、使いやすさ

システムの操作性を比較検討しても、さまざまな違いが見えてきます。

人材管理システムは多くの社員が触れる可能性があるため、できるだけ操作が簡単で使いやすいシステムであることが望ましいです。できれば事前にデモ環境などで操作性を確認しましょう。実際に触れてみれば、使いやすいかどうかがつかめます。

また管理者が管理しやすいシステムであることも重要です。システムの管理方法もしっかりとチェックするとよいでしょう。

⑥システム連携

人材管理システムの項目は多岐にわたるため、それらの項目すべてに全社員の情報を手入力することは困難です。

ほかのシステムやファイルから人材管理システムへのデータの移行は欠かせないでしょう。データの移行は可能か、APIはあるのかといったシステム連携の有無も確認事項となります。

人材管理システムから他システムにデータを反映させる場合、データ出力が可能かどうかも確認しましょう。それができれば、導入後の作業効率は一気に高まります。

⑦サポート

人材管理システムの選択に際しては、

  • 導入システムのサポート体制(導入時だけでなく運用のサポートはあるか)
  • その評判はどうか
  • 無料でサポートを行っている場合、どこまでの範囲が無料なのか

などを確認しましょう。有料の場合、どんなサポートメニューが揃っているかまで見ておくとよいです。

人材マネジメントをより効果的にするツール

人材マネジメントは事業の成否に関わる非常に重要なものです。

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ひとつでも当てはまるようであれば「カオナビ」をおすすめします。

カオナビは人材マネジメントを行うためのツール

人材のデータも見られる

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配置転換シミュレーション

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適材適所の実現にぜひご活用ください。

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