エンゲージメントが低くなる原因とは? 低い社員と職場の特徴も解説

エンゲージメントとは、従業員と企業のつながりの強さを示す指標です。

エンゲージメントを高めることで、従業員は主体的に業務に取り組むようになり、生産性や業績の向上が期待できます。

さらに、貢献意欲も高まるため、離職防止につながります。一方、エンゲージメントが低い場合には、早急な改善が必要です。

今回は、エンゲージメントが低くなる原因や低い社員・職場の特徴、エンゲージメント低下の防ぎ方や高める方法を解説します。

1.エンゲージメントとは?

エンゲージメントとは、従業員が企業に対して持つ愛着や貢献意欲、仕事に対する熱意などを指します。企業と従業員のつながりの強さ、信頼度の度合いとも言い換えられます。

エンゲージメントが高いと、従業員が主体的に業務に取り組み、生産性が向上します。企業に対して愛着や信頼もあるため、定着率の向上にも有効です。

人材不足や人材の流動化が進む現代において、エンゲージメントを高めることは企業の重要課題ともいえるでしょう。

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従業員満足度との違い

エンゲージメントと従業員満足度は、どちらも企業に対するポジティブな感情・状態を測る指標です。両者は、その領域に違いがあります。

エンゲージメント 企業に対する貢献意欲、信頼性
従業員満足度 職場環境や労働条件、給与への満足度

エンゲージメントは企業と従業員の双方向的な指標であるのに対し、従業員満足度は従業員から企業に対する一方的な評価です。

従業員満足度は必ずしもエンゲージメントに繋がるとは限りませんが、エンゲージメントが高いと従業員満足度は高い傾向にあります。

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2.エンゲージメントが低い社員の特徴

エンゲージメントが低い社員には、以下の特徴がみられます。

  • 仕事へのモチベーションが低い
  • 自分から動かない
  • コミュニケーションが滞りやすい
  • 勤務態度や仕事への姿勢が良くない

一時的であればエンゲージメントが低いとはいえませんが、中長期的にこうした特徴がみられる場合は要注意です。

仕事へのモチベーションが低い

エンゲージメントが低いと、仕事へのモチベーションも下がり、それに伴い生産性が低下します。仕事へのモチベーションは状況によって波があるのが一般的ですが、慢性的に低い場合はエンゲージメントが低下している可能性が高いでしょう。

普段は業務時間内で終わっていた仕事が片付かなかったり、目標達成に意欲的になれずに評価が下がってしまったりと、企業と従業員の双方に悪影響となります。

自分から動かない

仕事へのモチベーションが低いと、自発的に動かないといった特徴がみられます。常に上からの指示を待っており、指示された仕事以外はせず、新しい挑戦を避ける傾向があります。

現状維持に留まり、今以上の成果を上げようという姿勢を感じられないことが多いでしょう。

コミュニケーションが滞りやすい

チャットやメールの返信が遅い場合や、報連相ができていない場合もエンゲージメントが低下している可能性があります。モチベーションが下がると、業務に必要なコミュニケーションも億劫になります。

報連相ができていないと、情報共有がうまくいかず業務ミスにつながりかねません。円滑なコミュニケーションは業務効率に不可欠であり、コミュニケーションが滞ると各所で支障が出るでしょう。

勤務態度や仕事への姿勢が良くない

エンゲージメントの低さは、勤務態度や仕事への姿勢に表れます。遅刻や欠勤が増えたり、仕事に対する責任感が薄れ余計なミスが増えたりと、さまざまな兆候がみられるでしょう。

エンゲージメントが低いと会社に対してネガティブな感情を抱きやすく、不満や愚痴をこぼすことも多くなります。

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3.エンゲージメントが低い職場の特徴

エンゲージメントが低い職場には、以下の特徴がみられます。

  • 生産性が低い
  • コミュニケーションが少ない
  • 離職率が高い
  • 経営層と現場に隔たりがある
  • 人事評価が適切でない
  • 職場環境や制度が整っていない

当てはまる特徴がある企業は、従業員のエンゲージメントが低い可能性が高いため注意しましょう。

生産性が低い

従業員の仕事に対するモチベーションが低いと、主体性や積極性が失われ、生産性が低下します。業務への責任感や、会社や顧客への貢献意欲が低いため、品質の低下を招くおそれもあります。

結果、顧客満足度が下がり、最終的には業績にも影響するでしょう。業績が低下する原因は一概にはいえませんが、外部要因の影響が少ない場合にはエンゲージメントが関係している可能性があります。

コミュニケーションが少ない

従業員個々のエンゲージメントが低いと、社内全体のコミュニケーションも滞りやすくなります。業務効率や生産性が低下するだけでなく、従業員にとっても働きにくい環境です。

トラブル対応に時間がかかったり、顧客への丁寧な対応が難しくなったりなど、業務への影響も懸念されます。また、企業の評判や信頼を下げることにもつながるでしょう。

離職率が高い

エンゲージメントが低い状態は、企業に対する愛着や貢献意欲が低い状態を意味します。今の職場で働き続ける意味を見出せないことに加え、コミュニケーション不足による居心地の悪さなどもあり、従業員の離職の可能性を高めます。

従業員に他の良い条件や環境の職場が見つかると、そのまま離職につながるでしょう。離職率が高い企業は、求職者へ職場環境や働き方に不安を与えている可能性があります。

求人を出しても応募数が少ない、または、優秀な人材が集まらないなど、採用にも影響を及ぼしかねません。

経営層と現場に隔たりがある

経営層と現場の意識に隔たりがあるのも、エンゲージメントが低い企業の特徴です。経営層と現場の連携が取れていなかったり、上層部から業務が一方的に割り振られたりする状況では、従業員の不信感や不満が高まります。

組織としての一体感が失われると、同じ目標に向かって取り組めず、経営目標の達成が難しくなるでしょう。

人事評価が適切でない

従業員のエンゲージメントが低い企業では、人事評価が適切に行われていない可能性も高いです。

正当に評価されないことで従業員の不信感が募り、仕事に対するモチベーションも下がります。

職場環境や制度が整っていない

職場環境や各種制度が整っていないという特徴もあります。具体的には、使用するパソコンが古い、必要なソフトが導入されていない、テレワークなどの柔軟な働き方ができない、あるいは研修制度や評価制度がなく、スキルアップの機会が得られないなどです。

職場環境や制度は従業員満足度に大きく関わる部分です。この点が整っていないと仕事へのモチベーションがわかず、エンゲージメントの低下にもつながります。

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4.エンゲージメントが低くなる原因

エンゲージメントが低くなる主な原因は、以下のとおりです。

  • 正当ではない人事評価
  • 労働条件への不満
  • 年功序列の組織体制
  • 組織の複雑化
  • スキルや強みを活かせない環境
  • 過度な法令遵守

人によって企業に対する愛着や貢献意欲が醸成される要素は異なるため、原因もさまざまです。企業全体を通して、どのような原因が主にエンゲージメントに影響しているかを把握することが重要です。

正当ではない人事評価

評価基準が曖昧で、上司の主観だけで評価している場合は、正当な人事評価とはいえません。従業員が何をもって評価されているのか把握できず、努力が報われないと不満を感じる可能性があります。そして、企業への愛着や貢献意欲も失われます。

努力が正当に評価されない環境では、指示以上の業務に取り組むことを避けるようになり、主体性や積極性が喪失するでしょう。

労働条件への不満

業務量と見合わない給料や過度な残業、福利厚生が整っていないなど、労働条件に対する不満はエンゲージメントの低下につながります。働きに見合った対価が得られない環境では、仕事に対するモチベーションは上がりません。

会社からの評価を実感できず、愛着や貢献意欲は生まれないでしょう。過度な残業や長時間労働が常態化している職場では、従業員のストレスが増加しやすく、さらなるコミュニケーションの悪化やハラスメントにもつながるおそれがあります。

年功序列の組織体制

従来の日本企業で当たり前だった年功序列の組織体制は、現代ではエンゲージメント低下の大きな原因です。年功序列は、終身雇用制度を前提とした評価制度です。現代は終身雇用が実質崩壊し、年功序列の考え方が薄れつつあります。

年齢や勤続年数は努力では変えられない要素であり、評価や報酬に大きく影響すると、とくに若手社員は成果を出しても待遇が変わらないと不満に思うでしょう。結果、仕事へのモチベーションも下がり、貢献意欲も失われます。

組織の複雑化

企業は成長すると部門や事業が増え、組織構造が複雑化します。その結果、従業員が自分の役割や使命を把握しづらくなり、仕事へのやりがいや意欲が低下するおそれがあります。

また、手続きや調整がスムーズにいかず、業務に支障をきたす場合もあり、結果としてエンゲージメントが低下しやすくなります。

スキルや強みを活かせない環境

適材適所ではないミスマッチの人材配置は、組織のパフォーマンスや生産性を低下させるだけでなく、従業員のエンゲージメントにも影響を及ぼします。

従業員が自分のスキルや強みを活かせない環境では、仕事で成果を出せず、評価にもつながりません。

また、理想とするキャリアに結びつかない業務ばかり任される場合も、将来性に不安を感じ、エンゲージメントが低下するでしょう。

過度な法令遵守

法令遵守(コンプライアンス)は企業の信頼を失わないために重要です。しかし、過度な法令遵守が求められる環境は従業員の意欲的な行動や挑戦を妨げ、エンゲージメントを下げる原因となります。

やりたいことに挑戦できない環境では、やりがい低下にもつながります。

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5.エンゲージメント低下を把握する方法

エンゲージメントが低い社員や企業の特徴、原因に心当たりがある場合でも、エンゲージメントが低いとは断言できません。

低下の度合いを定量的に把握できていなければ、改善にも取り組めないでしょう。エンゲージメントの低下はアンケート調査によって把握でき、これを「エンゲージメントサーベイ」といいます。

エンゲージメントサーベイとは

エンゲージメントサーベイとは、従業員の会社への忠誠心や愛着などを測定する調査です。これによって従業員の感情や状態が数値化され、エンゲージメントが低下しているかを把握できます。

エンゲージメントサーベイは、一般的に半年〜1年に1回のスパンで実施する調査です。20〜50問ほどの質問で構成され、社員のエンゲージメントを可視化できます。

週1〜月1回の短いスパンで実施するパルスサーベイも、エンゲージメントサーベイとあわせて実施するのが理想です。5〜10問ほどの質問で、タイムリーなエンゲージメントを把握できます。

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エンゲージメントサーベイの実施方法

エンゲージメントサーベイは、Googleフォームなどの無料ツールや紙のアンケート、エンゲージメントサーベイツールで実施できます。

回答を集計して分析する必要があるため、エンゲージメントサーベイツールの活用がおすすめです。

ツールなら、質問の作成からアンケートの配布、集計、結果をもとにした分析までを一元化できます。

従業員数が多いほどサーベイ実施の手間がかかるため、ツールの活用が便利でしょう。

エンゲージメントの低下を把握するための質問例

エンゲージメントサーベイでは、以下のような質問からエンゲージメントの低下を把握します。

会社・経営陣 ・この組織で長く働き続けたいと思いますか?
・知人や友人にこの会社をおすすめできますか?
理念・ビジョン・経営方針 ・会社のビジョンや理念、経営方針を理解していますか?
・会社のビジョンや理念、経営方針に共感していますか?
人間関係・コミュニケーション ・上司とのコミュニケーションは円滑ですか?
・同僚やチームの人と良好な関係を築いていますか?
仕事・業務内容 ・現在の仕事にやりがいを感じていますか?
・職場で意欲的に働けていますか?
承認欲求 ・自分の仕事の成果が正当に評価されていると感じますか?
・自分の仕事の成果が認められていると感じますか?
成長機会 ・この会社で成長できていると感じますか?
・今の仕事は、あなたの成長につながっていると感じますか?

基本的には3〜5段階評価で設定しますが、質問に応じて「はい/いいえ」の2択形式を用います。

低評価やいいえの回答が多いと、エンゲージメントが低下している状態です。

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6.低いエンゲージメントを高める効果

エンゲージメントが低いままでは、組織力が低下し、最終的には経営に悪影響を及ぼしかねません。

低いエンゲージを高めることで、以下の効果があります。

  • 生産性が上がる
  • 離職率が低下する
  • 職場の雰囲気が良くなる

生産性が上がる

エンゲージメントが高まると仕事へのモチベーションや企業への貢献意欲が高まり、主体的に業務に取り組め、その結果、生産性が向上します。

さらに、企業や自社製品・サービスにも愛着がわくため、業務品質の向上にも期待できるでしょう。これらによって、顧客満足度が高まり、最終的には企業全体の業績向上につながります。

離職率が低下する

企業に愛着や貢献意欲、信頼がある従業員の多くは、今の企業で働き続けたいと感じているでしょうエンゲージメントが高いと、離職率の低下にも貢献します。

現代は少子高齢化の影響で、新たな人材確保が困難です。今いる人材の流出を最小限に抑えられることで、組織力の低下を防止できます。

職場の雰囲気が良くなる

社員個々のエンゲージメントが高いと、仕事にもポジティブに取り組めるようになり、職場の雰囲気が良くなります。それぞれが主体性を持って仕事に取り組むため、コミュニケーションも活発になるでしょう。

風通しが良くなり業務効率が上がるだけでなく、活発な意見交換によって新たなアイデアが生まれやすく、イノベーションの創出にも期待できます。

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7.エンゲージメント低下の防ぎ方

エンゲージメントの低下を防ぐには、一時的な対処では不十分です。エンゲージメント低下を防ぐために最も重要なのは、エンゲージメントを高めるための継続的な取り組みです。

それらの取り組みに効果があるかを確認するために、従業員のエンゲージメントを定期的に把握する必要があります。そこで活用できるのが、エンゲージメントサーベイです。

エンゲージメントサーベイによって、低下の度合いと原因を把握し、原因に対する改善策を実施します。改善策実施後はパルスサーベイを活用し、低下が防げているか、施策実施前よりエンゲージメントが高まっているかなどの効果検証を行います。

ここでエンゲージメントの防止や向上に新しい課題が見つかる場合や、施策の効果が感じられない場合には、新たな改善策を実行しましょう。このPDCAの繰り返しが、エンゲージメントの低下を防ぎます。

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8.低いエンゲージメントを高める方法

低いエンゲージメントを高める方法はさまざまです。

エンゲージメントが低い原因に応じて、適切な策を講じることが大切です。

人事評価制度の見直し

人事評価制度の見直しは、エンゲージメント向上に大きく影響します。社員の成果や頑張りを正しく評価できる人事評価制度が構築できれば、企業への貢献意欲や信頼が高まります。

以下は、見直しの際のポイントです。

  • 評価基準が明確か
  • 企業の方向性や社員に求める役割が明確か
  • 成果だけでなくプロセスも評価できる仕組みになっているか

評価の納得度を高められる360度評価や目標達成度から評価するMBO(目標管理制度)などの導入も有効です。

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社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションが活性化すると、組織の一体感や心理的安全性が高まり、エンゲージメントも向上します。円滑にコミュニケーションできれば業務効率も上がり、新たなアイデアも生まれやすくなるでしょう。

社内コミュニケーションを活性化させる施策は、以下のようにさまざまです。

  • オープンスペースの設置
  • フリーアドレス制度
  • 社内SNSやチャットツールの導入
  • 社内報
  • サンクスカード
  • 社内イベントの実施 など

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1on1ミーティングの実施

コミュニケーションに関連する施策に、1on1ミーティングも挙げられます。1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で定期的に実施する面談です。

目標達成の進捗や課題の確認、業務やキャリアに関する相談などを行い、上司が部下に気づきを与え、主体的な行動を促す取り組みです。部下は自分の成長や悩みに対する適切なサポートを実感できるため、エンゲージメントが向上します。

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ミッション・ビジョンの明確化と共有

企業のミッションやビジョンを明確にし、社員に共有することはエンゲージメント向上に有効です。ミッションやビジョンは、企業から社員に対するメッセージです。

理想の人材像や、求められる役割が明らかになることで、能動的な行動意欲を促せます。ミッションやビジョンはただ共有するだけでなく、浸透させることがポイントです。

目標や人事評価制度との連携によって、日々の業務に落とし込め、徐々に浸透していきます。

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職場環境の整備

以下のような職場環境の整備により、エンゲージメントが高まります。

  • 多様な働き方の導入(リモートワーク、短時間勤務など)
  • 福利厚生の充実
  • ノー残業デーの導入
  • 有給休暇取得の推進 など

とくに、ワークライフバランスの推進は、エンゲージメントへの影響が大きいでしょう。

適材適所の人材配置

適材適所の人材配置により、従業員は自分の強みやスキルを活かせ、成果も上がります。その結果、仕事へのモチベーションが高まり、エンゲージメントも向上します。

適材適所の人材配置を行うには、従業員一人ひとりの能力や適性を正しく把握する必要があります。従業員のスキルや経験、得意不得意を可視化できる、タレントマネジメントシステムの活用がおすすめです。

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キャリア形成のサポート

社員のキャリア形成を企業側で積極的にサポートすることも、エンゲージメント向上に欠かせません。

理想のキャリアを築ける環境であれば、働き続けようという意欲が高まり、おのずと企業への貢献意欲も向上するでしょう。

キャリア形成のサポートとしては、以下が考えられます。

  • キャリアパスの明確化
  • キャリアデザイン研修の実施
  • 階層別研修の実施
  • キャリア相談窓口の設置 など

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9.日本の従業員エンゲージメントが低い理由

日本の従業員のエンゲージメントは、世界的にみて低い傾向にあります。ギャラップ社が公表した「グローバルワークプレイスの現状2024年版」によると、日本の従業員エンゲージメントは最低レベルの6%でした。

世界平均が過去最高の23%をキープするなか、日本は低い水準にとどまっています。日本の従業員のエンゲージメントが低い理由として、同調査では日本人の国民性が関係していると指摘されています。

一つ目は、受け身で自己評価を控える傾向にある点です。

二つ目は、トップダウンに従う従業員が多く、従業員自らが会社の方向性を定めていく風土が乏しい点です。

これらが、エンゲージメントの低さに関係していると考察されています。そのほか、長時間労働の常態化や、人手不足での業務過多など、ストレスが多いことも原因の一つです。

エンゲージメントを高めるには、企業が積極的に労働環境の改善に努め、従業員が主体的に組織に参加できる仕組みを整えることが必要です。

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◆資料内容抜粋 (全31ページ)
・人事評価システム「カオナビ」とは?
・人事のお悩み別 活用事例9選
・専任サポートについて   など