エンゲージメントサーベイとは? 目的やメリット、進め方を解説

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エンゲージメントサーベイとは、従業員と企業のつながりの強さを可視化するための調査のことです。

エンゲージメントを高めるには、まず組織の現状把握が必要です。エンゲージメントサーベイによって、目には見えない「従業員と企業のつながりの強さ」、いわゆる「エンゲージメント」を可視化し、エンゲージメント向上に役立てられます。

今回はエンゲージメントサーベイについて、その目的や実施のメリット・デメリット、導入・実施の流れや分析方法などを詳しく解説します。

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1.エンゲージメントサーベイとは?

エンゲージメントサーベイとは、従業員の会社への忠誠心や愛着などを測定する調査のことです。

従業員の仕事への熱意や関与度、企業に対する愛着心や忠誠心の度合いを把握し、離職率低下やエンゲージメント向上に役立てられます。

エンゲージメントサーベイでは、企業と従業員の関係性を軸に組織の現状が把握可能です。エンゲージメントは目に見えないため、調査によって数値化し、可視化する必要があります。

エンゲージメントサーベイでは、下記のような質問内容からエンゲージメントの高さを調査します。

  • 働きがい
  • 仕事へのモチベーションや満足度
  • 職場の人間関係
  • 会社のビジョンへの共感度 など

エンゲージメントとは

エンゲージメントとは、従業員が企業に対して持つ「愛着心」「忠誠心」「貢献意欲」の度合いのこと。一言でいえば「企業と従業員のつながりの強さ」です。

エンゲージメント(engagement)という言葉には「契約」「誓約」「約束」といった意味があります。ビジネスにおいては、「企業と従業員」「企業と顧客」の関係性を表す言葉として用いられます。

エンゲージメントが高いと、従業員が企業に貢献しようと自発的に行動を起こせる状態です。そのため、定着率や生産性、パフォーマンスが向上し、顧客満足度や売上、企業競争力を高めることにつながります。

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2.エンゲージメントサーベイの目的

エンゲージメントサーベイを実施する主な目的は、以下3つです。

  • 組織の課題を把握するため
  • 従業員のエンゲージメントを高めるため
  • 施策の効果測定と改善のため

組織の課題を把握するため

エンゲージメントは定着率や生産性、パフォーマンスに影響する重要な要素です。従業員のエンゲージメントが低いと、離職率の上昇や、生産性、パフォーマンスが低下するため、企業力の弱体化や品質・顧客満足度の低下を招くおそれがあります。

組織にそういった課題がある場合、エンゲージメントサーベイによって明確な原因が明らかとなります。従業員が企業に対してどんな不満や課題を持っているかを可視化することで、課題とその優先度を明確にできるのです。

従業員のエンゲージメントを高めるため

離職率の上昇やパフォーマンスの低下の対策には、エンゲージメントを高める必要があります。その施策にはさまざまなものがありますが、課題に応じた施策が実行できないとエンゲージメント向上にはつながりません。

エンゲージメントは目に見えないものであるため、エンゲージメントサーベイによる可視化が必要です。それによって、自社に有効なエンゲージメント向上施策が検討できるようになります。

施策の効果測定と改善のため

エンゲージメント向上の取り組みには、PDCAを回すことが欠かせません。エンゲージメントサーベイは「Plan(計画)」「Check(評価)」の部分で必要です。

施策を実施し、本当にエンゲージメントが高まったかについては、再度エンゲージメントサーベイを実施して可視化する必要があります。

効果が芳しくない場合は、その結果を元に新たな手段や工夫を用いた再アプローチが必要です。

3.エンゲージメントサーベイと従業員満足度調査、パルスサーベイとの違い

エンゲージメントサーベイと混同されやすい調査に、従業員満足度調査やパルスサーベイがあります。違いを詳しくみていきましょう。

エンゲージメントサーベイと従業員満足度調査の違い

エンゲージメントサーベイ 従業員満足度調査
目的 企業に対する従業員の愛着や貢献意欲の度合いの測定 職場環境や待遇、制度に対する従業員の満足度の測定
主な指標 仕事のやりがい、貢献意欲、成長意識 給与、人間関係、福利厚生、ワークライフバランス

エンゲージメントサーベイと従業員満足度調査は、調査対象に違いがあります。

従業員満足度調査では、従業員個々の満足の度合いを測定します。給与や人間関係、福利厚生や休暇日数など、組織が提供するものに対する不満があるかを確かめることが目的です。

対して、エンゲージメントサーベイは、仕事や企業に対する従業員の思いを調査します。つまり、従業員満足度調査よりも、心理的なつながりを測る調査といえます。

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エンゲージメントサーベイとパルスサーベイの違い

エンゲージメントサーベイ パルスサーベイ
実施頻度 半年〜1年に1回 週1〜月1回
質問数 多い(20〜50問) 少ない(5〜10問)
特徴 ・詳細なデータ分析が可能
・集計・分析に時間がかかる
・タイムリーなエンゲージメントの把握が可能
・従業員の参加負担が少ない

パルスサーベイは、エンゲージメントサーベイの手法の一つです。エンゲージメントを調査するという目的は同じですが、実施頻度や質問数、特徴が異なります。

なお、半年〜1年に1回の頻度で実施するエンゲージメントサーベイは「センサスサーベイ」とも呼ばれます。

エンゲージメントサーベイとパルスサーベイは、目的に応じて組み合わせて実施するのが効果的です。

調査方法 実施する目的
エンゲージメントサーベイ 組織の中長期的な課題の特定と人事施策の検討
パルスサーベイ 施策の効果検証、問題の早期解決

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4.エンゲージメントサーベイのメリット

エンゲージメントサーベイを実施することで、組織の現状が把握できます。課題に対する的確なアプローチが可能となり、以下のようなメリット・効果が期待できるでしょう。

  • 従業員の生産性とパフォーマンスが向上する
  • 離職率の低下・定着率の向上につながる
  • 人事労務トラブルへの対処・防止ができる
  • リファラル採用を促進できる

従業員の生産性とパフォーマンスが向上する

エンゲージメントが高いと、企業への貢献意欲が高い状態です。従業員は自主的に仕事に取り組め、より良い成果を出そうとスキルアップや自分の担当外の業務にも積極的に取り掛かるようになります。

結果、組織全体の生産性やパフォーマンスが向上し、売上や利益を生み出して企業の成長を促すのです。

株式会社リンクアンドモチベーションの研究機関 モチベーションエンジニアリング研究所と慶應義塾大学が共同で実施した「エンゲージメントと企業業績」に関する研究結果によると、エンゲージメントと労働生産性には相関が見られ、「ESの1ポイント上昇につき、労働生産性(指数)が 0.035上昇する」ことが明らかになっています。

なお、ESとは「エンゲージメントスコア(Engagement score)」のことです。

それだけでなく、営業利益率にもプラスの影響を与え、かつ比較的短期間で成果に寄与することもわかっています。

離職率の低下・定着率の向上につながる

エンゲージメントサーベイを通じて、組織に対する従業員の不満や懸念を把握することができます。不満や懸念の放置は、離職に発展するおそれがあるため、対策が必要です。

従業員がみな、自分の不満や懸念を伝えるとは限りません。しかし、伝達しないからといって全く不満がないというわけではないでしょう。エンゲージメントサーベイは従業員のネガティブな本心を引き出し、組織の課題を明らかにします。

エンゲージメントサーベイは、企業が従業員の声を聞く機会でもあります。企業が改善のために動く姿勢を従業員が感じられることで、会社への信頼感も生まれるでしょう。

信頼感と帰属意識が生まれると会社に留まる意欲も高まり、定着率の向上が期待できます。優秀な人材の流出を防ぐことは、企業競争力の低下防止にも有効です。

人事労務トラブルへの対処・防止ができる

エンゲージメントサーベイの質問内容によっては、人事トラブルへの対処・防止にも役立ちます。

近年、パワハラやセクハラなどのハラスメントに関する問題が増えています。こうしたトラブルは周囲の人に相談しにくく、最終的にはされた側が退職に追い込まれてしまうケースも少なくありません。

こうした表面化にしにくい悩みは、エンゲージメントサーベイでハラスメントに関する項目やフリーコメント欄を設けることがおすすめです。調査結果からハラスメントの事実が発覚すれば、人事トラブルへの対処や防止に取り組めるようになります。

ただし、こうした情報を得るには、エンゲージメントサーベイの匿名性の遵守と周知が必要です。

リファラル採用を促進できる

リファラル採用は、従業員の紹介によって人材を獲得する手法です。従業員エンゲージメントを高められると、リファラル採用の効果が高まります。

エンゲージメントサーベイの質問には「自社を紹介したいか?」という項目があり、エンゲージメントが高い従業員は「紹介したい」と回答する割合が多い傾向にあります。

リファラル採用は社内をよく知る従業員からの紹介という特性上、ミスマッチ軽減や入社後の定着率向上に期待できます。転職サイトや人材紹介サービスといった外部ツールを使用しないため、採用コストの削減にも有効です。

労働人口が減少している中、母集団形成に課題を持っている企業は少なくありません。リファラル採用は、転職市場では出会えない優秀な人材を引き込める可能性がある手法です。従業員エンゲージメントを高めることは、採用面でも効果があります。

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5.エンゲージメントサーベイのデメリット

一方で、エンゲージメントサーベイには以下のようなデメリットがあります。

  • コストと時間がかかる
  • 分析スキルと時間が必要
  • 従業員に負担がかかる

次の章のエンゲージメントサーベイが「意味ない」「無駄」といわれる理由に通ずる部分もあるため、しっかりとチェックしましょう。

コストと時間がかかる

エンゲージメントサーベイを実施するにあたって、質問の設計から実施、分析には多くの時間とコストがかかります。従業員数が多いほど、実施にかかる労力は大きいでしょう。また、回答を得たあとの分析や改善策の立案にもさらに工数がかかります。

外部のエンゲージメントサーベイツールを利用することで工数の削減が図れますが、ツールの月額料金や運用コストが発生します。

分析スキルと時間が必要

エンゲージメントサーベイができるのは、従業員のエンゲージメントを数値化し、可視化するところまでです。

エンゲージメントサーベイの結果を有効活用するには、担当者がデータを正しく分析するスキルが必要です。

分析を誤ってしまっては、適切な改善策を立案できません。また、分析にかけられる十分な工数が確保できない場合も分析の質が低下するおそれがあります。

従業員に負担がかかる

エンゲージメントサーベイは質問数が多く、回答に時間がかかります。

詳細な従業員のエンゲージメントを把握するために、質問数が多いエンゲージメントサーベイを高頻度で実施すると、従業員と担当者への負担が大きくなってしまいます。

エンゲージメントサーベイ自体が不満の原因となっては、回答率や回答の質の低下を招き、それ自体が無意味になってしまうおそれがあるのです。

エンゲージメントに限らず、従業員の状況や個性を把握した上でのフィードバックは納得度が上がります。離職防止、生産性向上に必要な人材情報の一元化と見える化も、カオナビなら簡単です。

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6.エンゲージメントサーベイが「意味ない」「無駄」といわれる理由

エンゲージメントサーベイは「意味ない」「無駄」という声が聞かれることもありますが、それは間違いです。

とはいえ、適切なエンゲージメントサーベイが実施できていないと、「意味がない」「無駄」な取り組みとなってしまう可能性があります。

ここでは、「意味がない」「無駄」なエンゲージメントサーベイになってしまう理由をみていきます。

目的が不明確で形骸化しているため

「トレンドだから」「他の企業もやっているから」といった不明瞭な目的でを実施しても意味がありません。実施自体が目的となり、形骸化するおそれがあります。

従業員もエンゲージメントサーベイの目的を理解していないとと、回答率や回答の質が低下してしまいます。

従業員に回答の必要性を理解してもらうためには、どのような目的で実施し、その結果どういった効果に期待できるのかを伝えることが大切です。

調査後のフィードバックがないため

従業員が真面目に回答しても、その結果に対するフィードバックがないと、回答の意義を失ってしまいます。

たとえ目的を明確にしていても、回答に対して「どうなったのか」がわからないと、その後回答する意欲が低下しかねません。

エンゲージメントサーベイを従業員との貴重な対話機会と捉え、回答に対してしっかりとフィードバックすることが大切です。

具体的な改善につながっていないため

エンゲージメントサーベイの根本的な目的は、調査結果から組織の課題を把握し、改善していくことです。

エンゲージメントサーベイを実施し、フィードバックをしたとしても、具体的なアクションを起こさないと意味をなしません。

具体的な改善につながらない要因は、下記のようにさまざまです。

  • 経営陣や管理職が率先して動かない
  • 分析や改善策の立案に時間がかかっている
  • 有効な改善策を検討できていない など

エンゲージメントサーベイに真面目に回答しても何も変わらないと思われてしまっては、協力する意欲が失われ、実施しても有効な回答が得られなくなってしまいます。

エンゲージメントサーベイが意味あるものと感じてもらうためには、結果をもとに、しっかりと組織改善に取り組むことが重要です。

適切な回答を得にくい質問設計のため

エンゲージメントサーベイの有効性は、質問内容にかかっています。課題を把握するための適切な質問が設計できていないと、具体的な改善策につなげられるような結果が得られません。

下記のような場合、エンゲージメントサーベイの質を低下させてしまっているおそれがあります。

  • 実態と乖離した質問内容
  • 質問が抽象的
  • 回答の選択肢が広すぎる

また、質問数が多すぎて回答への負担が大きかったり、繁忙期の忙しいタイミングでの実施は、回答率や回答の質が低下を招きやすくなります。

期待する回答が得られず、具体的なアクションに繋げられなくなってしまうでしょう。

自社に合った質問と負担にならない質問数の設計、適切なタイミングで実施することがポイントです。

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7.エンゲージメントサーベイ導入・実施の流れ

エンゲージメントサーベイの導入・実施の流れは、以下のとおりです。

  1. 実施目的の明確化
  2. 実施方法やタイミング、頻度の決定
  3. 質問の設計
  4. 実施目的の共有・社内周知
  5. エンゲージメントサーベイの実施
  6. 結果の集計・分析
  7. 結果のフィードバック/改善策の検討
  8. 継続的な改善策の実行・効果測定

手順ごとに詳しく解説していきます。

①実施目的の明確化

まずは、エンゲージメントサーベイを実施する目的を明確にします。目的が不明瞭だと適切な質問が設計できず、従業員にも回答の必要性を理解してもらえないおそれがあります。

目的は、組織が抱えている課題や問題点を洗い出し、その仮説をもとに設定することがポイントです。具体的な内容であり、組織をより良くするためのものであることがわかる内容であるほど、従業員が納得しやすくなります。

②実施方法やタイミング、頻度の決定

次に、実施する方法を検討します。Googleフォームなどの無料ツールや紙のアンケート、エンゲージメントサーベイツールが主な選択肢です。

実施のタイミングや頻度は、エンゲージメントサーベイを実施する目的によって異なります。

実施タイミングは繁忙期を除き、従業員のエンゲージメントが変動しそうな適切なタイミングを選定しましょう。組織体制の変更後や新しい施策の実施後などが一例です。

基本的なエンゲージメントサーベイの頻度は、半年〜年に1回ほどです。施策の効果測定を目的にリアルタイムなエンゲージメント状況を把握したい場合には、パルスサーベイも取り入れると良いでしょう。

③質問の設計

エンゲージメントサーベイの目的から、測定したい項目を洗い出し質問を設計します。

離職防止を目的とする場合、「職場の人間関係」や「仕事への満足度」などが主な質問項目となります。

どのような質問であれば課題が明らかになり、目的の達成につながるかという視点から考えることがポイントです。従業員の回答や担当者の集計・分析の負担も考慮して、質問数が多くなりすぎないよう気をつけましょう。

そして、誰が見ても同じ解釈になるように、明確な質問文にすることが重要です。従業員が同じ解釈をもった上で回答できないと、エンゲージメントを正確に把握できなくなってしまいます。

④実施目的の共有・社内周知

エンゲージメントサーベイを実施する準備が整ったら、従業員に実施目的の共有とエンゲージメントサーベイ実施の社内周知を行います。

いきなり実施しても、なんのためにやっているものなのかを理解できず、回答率や回答の質が低下するおそれがあります。

そのため、エンゲージメントサーベイの実施が、従業員にとってどんなメリットがあるかを伝えることがポイントです。

自分たちにとってメリットがあることが理解できれば、エンゲージメントサーベイに参加・回答する意識が高まり、有効な回答が得やすくなります。

⑤ エンゲージメントサーベイの実施

実際に、エンゲージメントサーベイを実施していきます。配布してその日中に回答を締め切るのではなく、期限内に回答してもらうのが一般的なスタイルです。リマインドし、期限内に回答を終えてもらいます。

そして、エンゲージメントサーベイはプライバシーを守って行うことが重要です。匿名にすることで率直な回答が得やすくなります。回答が外部に漏れることがない点についても言及しておきましょう。

⑥ 結果の集計・分析

エンゲージメントサーベイが終了したら、担当者が調査結果の集計と分析を行います。調査結果から、組織の現状と課題を明らかにしていきます。結果は担当者内にとどめるのではなく、組織全体に開示することがポイントです。

課題が多い場合には優先順位をつけ、優先度が高いものから改善策を講じています。

⑦結果のフィードバック/改善策の検討

エンゲージメントサーベイの結果は、現場の従業員にもフィードバックが必要です。社内SNSや社内報を活用して全社的に伝えるだけでなく、部門や部署ごとにも開示しましょう。

改善策は従業員と一緒に考えると効果が高まります。改善策を実行するのは従業員であるため、自分たちで考えた施策なら納得しやすく、主体的に取り組めるはずです。

経営陣や管理職だけで改善策を決めてしまうと、現場が納得できなかったり、やらされていると感じてしまい、効果が得られなくなってしまうおそれがあります。

⑧継続的な改善策の実行・効果測定

エンゲージメントサーベイは、改善策実施後も繰り返し行い、継続的に取り組むことが重要です。なぜなら、一度の調査による改善で、確実に課題が解決できるわけではないからです。

新たな課題が発生する可能性もあるため、PDCAを回しながら、半年〜1年のペースで継続的に取り組んでいきましょう。

エンゲージメントサーベイはもちろん、人材マネジメントをトータルで効率化するなら、タレントマネジメントシステムがおすすめです。

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8.エンゲージメントサーベイの質問項目例

エンゲージメントサーベイで質問を設定する際のポイントは「シンプル」「わかりやすい」ことです。一般的には3〜5段階評価で実施され、質問によっては「はい/いいえ」の2択の回答となります。

組織改善につながる情報を網羅的に収集できるよう、以下の例を参考に質問項目を設計していきましょう。

質問項目例①会社・経営陣

従業員が会社や経営陣をどのように見て、どう感じているかを測るための質問項目です。会社への愛着心や貢献意欲、満足度や期待度、経営陣との関係性を把握できます。

質問項目例

  • この組織で長く働き続けたいと思いますか?
  • 知人や友人にこの会社をおすすめできますか?
  • 今後もこの会社でキャリアを築きたいですか?
  • 会社の一員であることに誇りを感じますか?
  • 会社は社員を大切にしていると思いますか?
  • 会社の発展に貢献したいという意欲がありますか?
  • この会社の事業は社会的意義や将来性があると思いますか?
  • 経営陣は現場の実情を把握し、適切な経営判断を下していると思いますか?

質問項目例②理念・ビジョン・経営方針

ビジョンや経営方針への理解度、共感度を測る項目です。ビジョンや経営方針は、組織の指針となるもの。従業員が理解・共感していることで、組織の一体感が高まり、同じ方向に向かっていけるようになります。

質問項目例

  • 会社のビジョンや理念、経営方針を理解していますか?
  • 会社のビジョンや理念、経営方針に共感していますか?
  • 会社のビジョンや理念、経営方針は、社員に浸透していると思いますか?
  • 会社の価値観や文化は、あなたに合っていますか?
  • 経営方針と現場の取り組みは一貫性があると思いますか?

質問項目例③人間関係・コミュニケーション

従業員が職場での人間関係やコミュニケーションにどのような意識、感情を持っているかを測る質問項目です。

職場での人間関係やコミュニケーションは、円滑な業務推進や、人材定着に重要な要素です。離職率に課題がある場合には、以下のような質問から従業員のエンゲージメントを把握してみましょう。

質問項目例

  • 上司とのコミュニケーションは円滑ですか?
  • 同僚やチームの人と良好な関係を築いていますか?
  • チーム内での協力体制は整っていますか?
  • チーム内で自由に意見を言える雰囲気がありますか?
  • 困ったときに相談できる上司や同僚はいますか?
  • 上司はフィードバックを適切に与えてくれますか?
  • 風通しの良い職場だと思いますか?

質問項目例④仕事・業務内容

仕事・業務内容に関する質問項目です。エンゲージメントは生産性やパフォーマンスに直結する指標です。

仕事や業務環境にネガティブな感情があると、エンゲージメントが低下しやすく、放置すると業績にまで影響しかねません。組織改善に取り組むためにも重要な項目といえます。

質問項目例

  • 現在の仕事にやりがいを感じていますか?
  • あなたは職場での意欲を感じていますか?
  • 自分の仕事に誇りを持っていますか?
  • 自分の仕事が会社の成功に貢献していると感じますか?
  • 組織内で求められている役割や成果は明確ですか?
  • 最近、仕事で達成感を感じたことがありますか?
  • 今の業務内容で自分のスキルや能力を十分に活かせていますか?
  • 業務遂行に必要な設備は整っていますか?

質問項目例⑤承認欲求

従業員が会社から自分を認められていると感じているかを測る質問です。

承認欲求は仕事へのモチベーションを高めるために重要な要素です。モチベーションや自己肯定感が高い状態では、エンゲージメントも高くなり、積極的に行動できるようになります。

裏を返せば、承認欲求を満たせない組織では自発性や積極性が失われてしまいます。

質問項目例

  • 自分の仕事の成果が正当に評価されていると感じますか?
  • 自分の仕事の成果が認められていると感じますか?
  • 上司や同僚から感謝の言葉をかけられることがありますか?
  • 自分の仕事が会社やチームに貢献していると感じますか?
  • 日々の業務の中で、自分の存在意義を感じていますか?
  • 自分の意見やアイデアが尊重されていると感じますか?

質問項目例⑥成長機会

成長機会のある環境か否かは、エンゲージメントに関係する重要なポイントです。社内に成長できる環境があり、キャリア意識が高い状態は、組織で長く働き続けたいという動機づけにもつながります。

質問項目例

  • この会社で成長できていると感じますか?
  • 今の仕事は、あなたの成長につながっていると感じますか?
  • 今の仕事に挑戦しがいを感じますか?
  • 会社はあなたの成長をサポートしてくれていますか?
  • 会社は研修やセミナーなどの成長機会を提供していますか?
  • 会社はキャリアアップの機会を提供していますか?
  • 将来のキャリアプランを描けていますか?
  • 会社はあなたが成長するための目標設定や評価制度を設けていますか?

カオナビの調査機能なら自社の状況に応じて、簡単に社内で質問内容を変更できます。従業員満足度調査ならテンプレート付きでスムーズに調査可能。

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9.エンゲージメントサーベイの分析方法

エンゲージメントサーベイは調査結果を分析しないと、意味のないものになってしまいます。

集まった回答から組織課題を可視化するためには、分析が必要です。それにより、データに基づいた的確な改善策を検討できるようになります。

ここでは、エンゲージメントサーベイの分析方法を手順ごとに解説していきます。

①サーベイ結果の集計・整理

サーベイ結果を集計し、分析しやすいよう整える分析前の準備ステップです。無効回答は除外し、回答データをエクセルや分析ツールに取り込みます。

回答データを整理できたら、データを読み解いていきましょう。このとき、データを客観的に解釈し、結果から組織の課題を「仮説立て」することがポイントです。

データは組織全体のものだけでなく、部門別でカテゴライズしておくことで、比較分析しやすくなります。

②分析

回答からスコアを数値化するだけでなく、多角的に分析することがポイントです。活用できる分析方法は、下記のようにさまざまです。

分析方法 できること
単純分析 データの平均値、中央値、最頻値、標準偏差などを計算し、データの基本的な特徴や傾向を把握
クロス分析 部署、年齢、性別のような複数のデータを組み合わせて、単体では見えない関係性や傾向を把握し、属性による違いを分析
相関分析 2つの指標の関係性を把握し、エンゲージメントの低下とその要因を分析
経年比較分析 組織全体、部署ごと、特定の質問項目ごとの経年変化を分析(過去にもエンゲージメントサーベイを実施している場合に活用可能)

知りたい情報に合わせて、適した分析方法を用いましょう。

③課題抽出

分析結果からエンゲージメントに影響を及ぼしている「変数」を特定します。変数は一つとは限らず、複数の要素が絡み合っている場合が多いため、その中で最もエンゲージメントに影響を及ぼしているものを抽出しましょう。

優先順位付けを行うことで、具体的なアクションプランにつなげやすくなります。従業員エンゲージメントに大きく影響しているものから優先的に解決していくことで、組織改善の効果が高まるでしょう。

④分析レポートの作成

分析結果は、経営層や従業員にも共有する必要があります。分析結果の概要と課題、具体的なアクションプランまで提示できるとベストです。

レポートに記載する基本事項

  • 調査概要(対象・実施期間)
  • エンゲージメントスコアの結果
  • スコアの低い項目(課題)
  • 相関分析の結果(優先改善項目)
  • 記述式回答の傾向
  • 改善アクションの提案

グラフや図表を用いて、視覚的にわかりやすいレポートを作成しましょう。

10.エンゲージメントサーベイ実施の注意点

エンゲージメントサーベイを実施する際の注意点を解説します。「意味ない」「無駄」と捉えられないようしっかりと押さえましょう。

目的を明確にする

エンゲージメントサーベイは、実施目的を明確にすることが重要です。目的が不明瞭だと適切な質問設計や分析ができないだけでなく、従業員がサーベイに参加する意味や必要性を理解できず、適切な回答が得られなくなってしまいます。

また、サーベイの実施体が目的となり、形骸化してしまう可能性もあるでしょう。実施したからといって、エンゲージメントは改善されません。

エンゲージメントサーベイは実施後の分析と改善策立案のための手段であり、目的ではないことを理解することが大切です。

従業員の理解を得ないまま実施しない

経営層や人事部だけで一方的に進めるのではなく、現場の理解を得ることが重要です。一方的に実施すると、従業員が「やらされている」と感じてしまいます。

なんの事前連絡もなく、いきなりサーベイが送られ、かつ意図も説明されない状態では有効な回答には期待できません。

「エンゲージメントサーベイが必要な理由・目的」「従業員が参加するメリット」「実施の手順」を事前にしっかりと説明し、理解を得る過程が不可欠です。

フィードバックを怠らない

エンゲージメントサーベイは、従業員との対話機会です。企業に意見を聞いてもらえると実感してもらうことで、次回サーベイの参加や改善策取り組みの協力が得やすくなります。そのためにも、フィードバックが重要です。

調査結果は経営層や人事部にとどめるのではなく、レポートを作成し従業員にも共有しましょう。

バヅクリ株式会社が実施したエンゲージメントサーベイに関する調査では、社員の69.2%がエンゲージメントサーベイに不満を持っているとの結果が出ています。その原因は「回答結果が何に活かされているのかわからない」でした。

こうした事例によって、実施で終わらせず、現場を巻き込んで一体的に取り組んでいく姿勢が重要であることがわかります。

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短期的な成果を求めない

エンゲージメントサーベイの実施自体に時間はかかりませんが、エンゲージメント向上には時間がかかります。サーベイを実施しただけではエンゲージメントは向上しないため、継続的に改善に取り組むことが大切です。

1回の結果に一喜一憂せず、数回の調査データを蓄積し、中長期的な目線で取り組んでいきましょう。

プライバシーを保護する

エンゲージメントサーベイは従業員の本音を引き出せないと、組織改善につながる有効な回答は得られません。本音を引き出すには、サーベイの匿名性を確保し、従業員が安心して回答できる環境を作ることが大切です。

NGなエンゲージメントサーベイの例

  • 実名回答
  • 誰が回答したかを上司や経営層がわかるようになっている
  • 回答結果が評価に影響する
  • 上司が個々に回答をチェックし、特定の人に圧力をかける

上記のようなことはないことをしっかりと説明し、回答結果をどう扱うのかを丁寧に伝えることがポイントです。

11.エンゲージメントサーベイツールとは?

エンゲージメントサーベイツールとは、エンゲージメントサーベイの実施・管理・分析を一貫して行えるITシステムです。エンゲージメントサーベイに特化したシステムから、人事システムの機能の一つとして付帯しているものと種類はさまざまです。

エンゲージメントサーベイの実施は、従業員・担当者にとって負担になる部分もあります。エンゲージメントサーベイツールにより、業務負担の軽減とサーベイの質向上の両立が可能です。

機能

ツールによって機能はさまざまですが、主な機能には以下のようなものがあります。

  • 設問作成・カスタマイズ機能
  • テンプレート
  • サーベイ配信
  • ダッシュボード
  • 自動集計
  • リマインド機能
  • アラート機能
  • 分析・レポート機能
  • ベンチマーク機能
  • フィードバック・コミュニケーション機能
  • 他システムとの連携

質問の作成から配布だけでなく、集計や分析まで一貫して対応できる機能が備わっています。

メリット

最大のメリットは、エンゲージメントサーベイに関わる業務負担の軽減と、質の向上です。

エンゲージメントサーベイツールでは、サーベイの質問設計から従業員への配布、回答、集計、分析をツール内で完結できます。

ツールによってはコミュニケーション機能がついているため、フィードバックも行えます。また、労力が大きく、ヒューマンエラーが起こりやすい集計と分析の自動化も可能です。

回答後、迅速に集計・分析できるようになるため、改善策に着手しやすくなります。過去のデータも蓄積できるため、人事施策へのデータ活用にも役立つでしょう。

選ぶポイント

エンゲージメントサーベイツールを選ぶ際にチェックすべきポイントは、以下のようにさまざまです。

料金 ・継続的な運用に負担のない料金か
・自社の規模に合った料金か
機能 ・必要な機能が揃っているか
・使いこなせるか
・機能の追加・削除ができる拡張性があるか
使いやすさ ・見やすく、操作しやすいUI /UXか
・直感的に操作できるか
サポート体制 ・導入や運用の支援を受けられるか
・エラーやトラブルの際に迅速に対応してもらえるか
その他 ・無料トライアルできるか
・他システムと連携できるか
・情報セキュリティ基準を満たしているか

上記のようなポイントからツールを比較し、自社に合ったものを導入しましょう。

時間と費用のコストを抑えながら、担当者と従業員の負担を減らす従業員満足度調査の自社運用ならカオナビをぜひご検討ください。資料の無料ダウンロードは ⇒ こちらから

12.エンゲージメントサーベイおすすめ3選

エンゲージメントサーベイの導入を検討している組織向けに、各社のサービスの特徴をご紹介します。

①カオナビ(株式会社カオナビ)

カオナビのエンゲージメントサーベイでは、定量・定性両方のデータを収集し、可視化できます。

アンケート調査機能やコンディションチェック機能が充実していることはもちろん、1on1などの面談で収集された定性データもあわせて蓄積することで、より従業員の本音に近づいてエンゲージメントを分析できる仕様となっています。

初めてサーベイを実施する方でも迷うことなく開始できるよう、初期設定も充実。仕事満足度・健康状態・人間関係などの設問があらかじめ設定されているので、導入後すぐにサーベイを開始することも可能です。

また、総合的なタレントマネジメントシステムだからこそ、エンゲージメントサーベイの結果を人事評価とあわせて検討したり、所属ごとにマトリクスで比較したりなど、多様な角度から人材分析することが可能です。

サーベイの結果をもとに、人員配置を工夫して働きがいを醸成している企業もあります。タレントマネジメントにも活用しやすいでしょう。

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②モチベーションクラウド(株式会社リンクアンドモチベーション)

「モチベーションクラウド」は、期待度と満足度のアンケート調査を通じ、エンゲージメントサーベイを実施できるサービスです。

最大の特徴は、コンサルタントが並走し、組織改善施策のアドバイスをくれること。経営や組織人事を専門とするコンサルタントがサポートしながらサーベイを実施でき、また調査後には、従業員のエンゲージメント向上について施策の提案を受けられます。

参考:「モチベーションクラウド」(https://www.motivation-cloud.com/)

③Wevox(株式会社アトラエ)

「Wevox」は、エンゲージメント解析ツールです。現場のエンゲージメントを可視化し、定量データでふりかえることができます。チームのスコアを定量的に可視化することで、施策の効果検証などができるようになります。

サーベイは、メールやSlackなど、普段使っているコミュニケーションツールで届けられます。PCやスマートフォンでストレスなく回答できることも魅力のひとつです。

参考:「Wevox」(https://get.wevox.io/)

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13.エンゲージメントサーベイ導入事例

エンゲージメントサーベイの導入事例を2社からご紹介します。

SGグループ株式会社

離職防止にエンゲージメントサーベイを活用した事例です。

最初は人事と入社間もない社員で1on1を実施することを、離職防止施策としていました。

しかし、全対象者との1on1は時間がかかり、人事担当者のリソース不足が課題に。入社間もない社員の状態を手軽に把握する方法として、エンゲージメントサーベイを導入しました。

パルスサーベイを活用し、従業員の満足度や健康状態を定期的に測定。健康面ややりがいなど計10個のヒアリング項目と自由記述、1on1の希望有無を回答できる形式にし、本当に面談を必要とする社員がわかるような質問設計としました。

また、エンゲージメントサーベイを組織の健康診断と位置付け、定期的に実施し、改善策の実行と経過観察に取り組んでいます。

出典:株式会社カオナビ「離職防止にパルスサーベイを活用!組織の“健康状態”を可視化して分かったこと

株式会社サイバーエージェント

「働きがいがある」と答える社員の割合が87%という良好な数値が出ている株式会社サイバーエージェントは、エンゲージメントサーベイとして、社員のコンディションを把握するツールを使用しています。

さまざまな質問に対して「快晴」「晴」「曇り」「雨」「大雨」の5段階で回答し、社員のコンディションを定量的に測定しています。サーベイ内で社員が書いたコメントには、キャリアエージェント部署の担当者が基本的にすべてフィードバック。

外部環境の変化や社内で新たに施策を実施したタイミングでもサーベイの数値変化を比較し、人事施策につなげています。

エンゲージメントサーベイのQ&A

エンゲージメントサーベイとは、従業員のエンゲージメントを定量化(スコアリング)して把握するための調査のこと。 従業員と組織の関係性を、客観的な指標によって明らかにします。調査結果から、従業員が組織に抱いている期待やギャップの幅を確認することができます。
二種類の方法があります。 ①自社で作成・分析を行う方法で、アンケートツールを導入し運用することが一般的です。総合的な人材マネジメントシステムには、多くの場合、社内アンケート機能が付属されています。 ②外部に委託する方法で、調査やコンサルティングを専門にする会社を利用します。作成から運用、結果の分析まで、すべての工程を委託します。
従業員のエンゲージメント向上に取り組む日清食品ホールディングス株式会社の事例がわかりやすいでしょう。 同社ではエンゲージメント向上を目的に、1on1ミーティング後にパルスサーベイを実施しています。 参考:社員とのエンゲージメント向上を目指す。日清食品HDのPULSE SURVEY活用方法