事務職の評価項目とは? 項目例、決めるときのポイントについて

事務職の評価項目とは、能力と職務を遂行する過程で見ていくものです。成果や能力、責任感や協調性、日常業務や会社への貢献度など多岐にわたります。

1.事務職とは?

事務職とはバックオフィス業務のことで、どのような業種でも発生します。代表的な仕事内容は、「データ分析や書類作成」「伝票処理」「社内の備品管理」「環境整備」「来客や電話、メールなどの社外対応」など。

事務職に求められる能力

事務職に求められる能力には、「コミュニケーション能力の高さ」「パソコンスキル」「基本的なビジネスマナー」などがあります。

事務職には、一般事務や貿易事務、医療事務などがあり、事業所や部署、業種によって特色があります。たとえば貿易事務では、海外とのやり取りが発生するため、貿易に関する知識やある程度の語学力が必要になるのです。

事務職に求められる代表的な能力には、コミュニケーション能力、パソコンスキル、基本的なビジネスマナーなどがあります

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2.事務職にも必要な評価項目とは?おさえておくべき項目を紹介

人事評価に必須の項目は、下記のとおりです。

  1. 成果評価
  2. 能力評価
  3. 情意評価

事務職は、役割や役職などによって設定項目が異なります。こうした項目の内容は。企業が社員に期待している役割や能力を本人に理解させるため、経営方針に沿って決めていきます。

①成果評価

成果評価では、課題の達成度や日常業務の成果を評価します。営業職のように明確な数値目標があれば分かりやすいですが、事務職ではそうもいかない場合も多いです。

数字での成果が明確にならない場合は、性質的なもので評価します。たとえば、「ミスが減るように対策をした」「社員が働きやすい環境づくりをした」などです。

業績

事務職の業績評価は、一定期間の業務の成果や結果によって評価します。この点も同様に、数値で目標や業績は示しにくいです。そのため目標管理制度と組み合わせて行われる場合が多くなっています。

組織目標が決定したらチームや個人での目標を設定し、成果や達成率を見て評価の指標とする方法です。

課題

チームや個人の課題を明確にして、組織の一員としての事務職の評価を行う方法もあります。個人のみで仕事をしているのではなく、組織で行ってこそ成果が表れ、業績につながっているのです。

たとえば、「ある営業職が上げた成果は、組織の事務職の支援があってこそ課題が解決した」と考慮して、ともに評価をすすめていきます。

日常業務

事務職で日常的に発生している業務に対して、どれだけ成果が出せたのかについても評価対象となります。判断材料は、下記のとおりです。

  • チームワークよく取り組めたか
  • 部下をきちんと指導し、どのぐらい成長させたか
  • ルーティンワークの質が良くなっていったか
  • 新しい提案やプラスアルファの働きかけができたか

②能力評価

事務職の業務では、毎日同じことを続けるのではなく、現状をよくしていくための企画や開発など創造性も必要になります。判断材料は、下記のとおりです。

  • 企画立案能力
  • 実行能力
  • 改善能力

また新しい取り組みを進めていくうえで、思わぬアクシデントがあるかもしれません。そういった事態に率先して対応し、解決する能力も評価のポイントになります。

企画

事務職の企画力は、業務を達成するために手段や方法を立案し、計画を立ててまとめるシーンなどで発揮されます。チームで仕事をする際、効率のよさが必要です。

そこで「どうしたら現状より効率よく進められるのか」提案して実行できるよう段取りができれば評価の対象になります。計画が詳細かつ具体的なほど、実現しやすくなるでしょう。

実行

事務職にて実行力の評価を行う際、自身の力でどれだけ仕事を片付けられたかを見る場合が多いです。

またプロジェクトの担当者になっていた場合、実際に遂行していく過程や結果から評価します。たとえば部下や後輩を適切に指導できたかなど、組織の向上につながる継続した働きかけがポイントになるのです。

改善

改善能力の評価では、現状をどのようにとらえ改善が必要ならばどうするか、といった企画・実行した過程や結果を評価します。

たとえば、「こういうものだ」という流れのままになっている長年の習慣に、改善の提案をするなどです。まだ起きていない問題やアクシデントの発生を、あらかじめ防ぐような取り組みも評価の項目になります。

③情意評価

事務職での情意評価は、下記のとおりです。

  • 責任性
  • 協調性
  • 積極性
  • 貢献度

成果主義的な評価とは反対の視点から評価します。社会人としての心構えのありようや仕事に対する姿勢を評価の対象とするものです。評価の際は、評価者の主観が入りやすいので注意する必要があります。

責任

事務職に限らず、仕事を行う際は責任感が重要です。たとえば、与えられた仕事を最後まで完了させる意思と結果が評価されます。判断材料は、下記のとおりです。

  • 困難な場面でもきちんと取り組む
  • 自分だけで解決できないときは、周囲に相談して助言を受ける

評価の中でも責任感の強さは重要なポイントで、評価の高い人材は将来、大きな役割を担当させやすくなります。

協調

事務職は、協調性が必要とされる職種といえます。業務そのものが「人と協力するあるいは相互理解をしようとする」姿勢がもとになっているからです。

  • 思いやりを持ち、周囲に気を配っていける
  • 周囲が多忙なときは率先してサポートする

社内がギスギスせず、つねに皆が気持ちよく働ける雰囲気かどうかは、重要でしょう。

積極性

事務職にとっての積極性は、向上心や意欲にもつながります。判断材料は、下記のとおりです。

  • 困難に思われる内容にも挑戦する
  • 能力を高めるための取り組み
  • 知識や経験を身に付ける

積極性がある人材は、数年~十数年で決定的に成長するといいます。ある時点で成果を出せていたとしても、そこに甘んじている人材は伸び悩んでしまうでしょう。

貢献

近年、企業にも地域貢献活動などのCSR(企業の社会的責任)が求められています。ボランティア活動への取り組みを評価の対象にしている企業も、あるのです。

ボランティア活動ができる人材は、社内の同僚も大切にできるはず。また地域貢献を重んじる社員が雇用されている企業は、自ずと地域から愛され、長く続く企業となるでしょう。

事務職の評価項目には、成果評価・能力評価・情意評価があります。これらは、企業が社員に期待している役割や能力がもとになっているのです

3.事務職の評価項目基準について

事務職の評価項目の基準は、部署によってポイントが変わってきます。行っている業務、必要な知識、組織の雰囲気などが異なるからです。ひとくくりに「事務職」といっても評価すべき点が相違する場合もあります。つまり共通という訳には、いかないのです。

各部署によって変わるさまざまな能力評価表

事務職が所属する部署によって、「扱う文書の種類」「接客や電話、メールなど対人業務」「必要な知識や能力」などに違いがあります。評価項目の設定は、社員のモチベーションの向上にもかかわるので、慎重に行わなくてはなりません。

事務職の評価項目について、見ていきましょう。

  1. 経理の部署
  2. 営業・マーケティング・広告の部署

①経理部署

経理部署は間接部門のひとつ、つまりバックオフィスとして貢献しています。そもそも事務職では、数値化した行動目標が設定しにくいので、もし全社の売上や業務改善の提案件数などがあれば加えましょう。

「部署内の業務を進める際、時間や経費をどれだけ短縮できたか」などもよいです。分かりい数値目標にできます。

経理部の評価項目

業務を行う上で目標を立てて、その方向性に沿った評価項目設定してもよいでしょう。共通事項では、「法令や職場のルール、慣行などを遵守している」「基本的な勤務態度」などがあります。

部署ならではの項目を設定するのもよいでしょう。たとえば、「会計や税務の知識や資格を持っていて活用している」「まだ資格は取得していないが努力や勉強をしている」などです。

②営業・マーケティング・広告部署

営業部署の事務職は、営業部門に配属されるのが基本となっています。主な業務は、「書類作成」「顧客管理」「来客や電話への応対」などを通して、営業職をサポートすること。

経理部門では金銭や計算を多く扱いますが、営業事務ではコミュニケーションを取る場面が多いです。

営業事務・営業アシスタントの評価項目

営業事務の評価項目は、下記のとおりです。もちろん社会人としての基本である、法令遵守やビジナスマナーも必要になります。

  • 売上目標の達成のために貢献する
  • 部署内の業務の効率化を図り、コストの削減をする
  • 資料を見やすく、使いやすくする
  • コミュニケーションを取って、顧客満足度を向上させる

業務や必要な知識、組織の雰囲気などが異なるため、同じ事務職でも、部署によっての評価項目の基準が変わります

4.事務職に対してなぜ評価項目が必要なのか?理由3つ

事務職に評価項目が必要なのは、なぜでしょうか。その理由は、下記のとおりです。

  1. モチベーションの維持・向上のため
  2. 人材育成につながる指針となる
  3. 企業全体の方向性、ビジョンを共有

①モチベーションの維持・向上のため

評価項目があると、事務職のモチベーションが向上するため人材育成に役立ちます。社員が「公平な評価によって自分の能力が認められた」と思えるため、さらに努力して期待にこたえ、会社に貢献しようとするからです。

社員が熱意を持って働いていければ業績は上がるうえ、有能な社員の定着率も高まります。その結果として会社の発展につながるのです。

②人材育成につながる指針となる

評価項目を明確にすると、社員は「どういった点を努力して伸ばせば、会社から評価されるか」が理解できます。「何を求められ、どうすれば結果を出せるのか」がクリアになるので、社員自らそこを目標にできるのです。

同時に企業が求める理想的な社員像とも合致しているので、自然に人材育成の助けとなります。

③企業全体の方向性、ビジョンを共有

評価項目は、企業が求める社員像を反映したものかつ企業全体の方向性やビジョンを示すものです。

また「どういった点が評価される」かが明らかになるため、社員は自分に求められているものを理解できます。評価項目を示す行動が、社員に企業のビジョンを共有するのです。

評価に対するクレーム? 評価の不満を放置すると起こる問題

評価は公平かつ社員の皆が納得できるものでなくてはなりません。もし会社が不公平な評価を行えば、「自分は正しく評価されない」といった不満が社員に発生します。それだけでなくモチベーションも下がり、優秀な社員は失望して退職してしまうかもしれません。

社員の納得を得られないと退職につながる

企業にとって優秀な人材は、貴重な資源です。もし公平でない評価をしていたなら、優秀な人材に不満がつのってしまいますし、それによって退職してしまったら会社にとって大きな損害になるでしょう。

つまりどの社員でも納得できる公平な人事評価は、非常に重要なのです。

ほかの社員と比べず個々として評価する

人事評価で重要な点のひとつに、「ほかの社員と比べず個人として評価する」があります。何人かを同時に評価する際、もしかしたらほかの社員と比べてしまうかもしれません。しかしその際、あくまでもその人の能力や長所を見つけて伸ばすようにするのです。

個人の多様性を認める現代では、不可欠なプロセスといえます。

公平性・透明性を保つ

人事評価の公平性や透明性を保つためには、評価者にも学習が必要です。そのためには、社員が人事評価の制度を理解できるよう企業主催で研修を行い、下記を進めるとよいでしょう。

  • 複数の評価者がかかわって評価する
  • 結果を評価対象の社員にフィードバックする
  • 評価の手続きや結果に対する不満を受け付ける仕組みづくり

事務職に評価項目を設定すると、公平に評価できるので社員のモチベーションが向上します。また明確な評価項目を示せば、企業の方向性やビジョンを共有できるでしょう