失敗例はあります。失敗を避けるには、人事評価に連動しすぎない適切な利用が必要です。
目標管理制度とは社員個人の目標を上司がともに管理・サポートして、目標達成を目指す制度のこと。人事管理制度でも重要な観点で、業績評価と目標管理は切り離せない場合も多いでしょう。
しかし、目標管理制度が人事評価に連動しすぎると、
- ノルマ管理
- 昇進や昇給を気にする
といった点が生じ、失敗につながるのです。
失敗につながるのはなぜか?
人事評価の材料という意味合いが強くなると、目標管理制度の失敗につながります。そのほか、
- 目標がノルマとなり、それを管理するためだけの制度となる
- 失敗を恐れて低い目標ばかり立てる
- 評価を良くするための行動ばかり取る
などもあるでしょう。これを防ぐには、
- 昇給や昇進など人事評価に影響する部分を少なくする
- 上司側で社員個人の能力と目標の見立てが妥当か判断する
とよいでしょう。目標管理制度は人事評価を目的にしたツールではなく、マネジメントのためのツール。自己管理やモチベーションアップに資する目標を設定しなければ意味がありません。
フォローが重要
目標管理制度を導入するのであれば、少なくとも月一度は管理者とフィードバックや進捗の管理を行いフォローアップしていくことをおすすめします。
人事評価の活動サイクルは年に1度もしくは2度程度でしょう。しかし、実際の業務はより短いスパンで動いていますし、職種によって違う目標設定が必要でしょう。
営業職のように結果を重視した評価基準がなじむものと、事務のようなバックヤードでは目標の立て方が全く違います。

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目標管理制度には適切な環境が必要
目標管理制度は、PDCAサイクルを回して仕事管理をスムーズにする優れた制度でしょう。しかし、人事評価と連動しすぎれば、ノルマ管理システムと化したり、社員が人事評価を気にしすぎて極端な行動に出てしまったりします。
目標管理制度は、上司と部下が協同して目標にアプローチしてモチベーションを高めるマネジメント手段。人事評価への連動も含め、適切な利用が可能な環境に整えることが必要です。