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「最近、従業員のモチベーションが低い」「優秀な人材が定着しない」といった悩みを抱えていませんか。その原因は、従業員のエンゲージメントの低下かもしれません。
エンゲージメントとは、従業員が会社に抱く愛着や貢献意欲のことです。エンゲージメントが高い従業員は自律的に行動でき、企業全体の生産性や業績の向上に貢献します。
本記事では、エンゲージメントの重要性からエンゲージメントを高める12の方法、エンゲージメントを高めることに成功した企業事例などを紹介します。
目次
1. エンゲージメントとは?
エンゲージメントとは、従業員が所属する企業や組織に対して、愛着や貢献意欲を持っている状態のことです。単に「会社が好き」というだけでなく、「この会社で働きたい」「会社に貢献したい」といった、双方的な結びつきが強い状態を指します。
エンゲージメントが高い従業員は、会社のビジョンやミッションに共感し、主体的に仕事に取り組めます。そのため、組織全体のパフォーマンス向上や企業文化の醸成への貢献に期待できるでしょう。
エンゲージメントは「従業員満足度」と混同されがちですが、これらはまったく別の概念です。従業員満足度が「給与や待遇に満足しているか」といった、従業員から企業への一方的な評価であるのに対し、エンゲージメントは企業と従業員の「双方向の関係性」に焦点を当てているのが大きな違いです。
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2. エンゲージメントを高めるメリット
エンゲージメントを高めることは、企業に以下のようなメリットをもたらします。
- 生産性が向上する
- 顧客満足度が向上する
- 業績が向上する
- メンタルヘルスが良くなる
- 離職率が低下する
エンゲージメントを高めるメリットから、エンゲージメントを高める重要性を押さえてみましょう。
生産性が向上する
エンゲージメントが高い従業員は、仕事に対するモチベーションが高く、自ら積極的に業務に取り組むものです。会社への貢献意欲があるため、「やらされ仕事」ではなく、自律的に課題解決や改善を試みるようになります。
チームや部署全体でエンゲージメントが高まると、個々のパフォーマンスが向上するだけでなく、メンバー同士の協力体制も強化されるでしょう。お互いに助け合い、高め合う文化が醸成されることで、組織全体の生産性が向上し、より大きな成果へとつながっていくはずです。
顧客満足度が向上する
エンゲージメントが高い従業員は、仕事にやりがいを感じ、顧客に対してより良いサービスや価値を提供しようと尽力します。これは、「この会社に貢献したい」という意識が、顧客への熱意やホスピタリティにつながるためです。
たとえば、顧客からの問い合わせに対する丁寧な対応や、期待を超える提案など、顧客との接点において質の高いサービスを提供できるようになります。その結果、顧客は「この会社に任せてよかった」と感じ、信頼関係が構築され、顧客満足度の向上につながるでしょう。
高い顧客満足度は、リピート率の向上や口コミによる新規顧客獲得にも直結します。
業績が向上する
従業員のエンゲージメントが高まると、前述の生産性向上や顧客満足度向上といった要素が連鎖的に作用し、結果的に企業の業績向上に直結します。
というのも、エンゲージメントが高い組織では、従業員が会社の目標を自分のこととして捉え、自律的に行動するようになるためです。
新しいアイデアを積極的に提案したり、困難な課題にも前向きに取り組むため、イノベーションが生まれやすくなります。また、部門間の連携もスムーズになり、組織全体で効率的に事業を進めることができるため、最終的に企業の収益性や成長率が向上します。
メンタルヘルスが良くなる
エンゲージメントが高い従業員は、仕事に充実感を感じ、精神的に安定している傾向があります。なぜなら、会社や上司との信頼関係が築けているため、不安やストレスを抱えにくくなるからです。
また、自分の仕事が会社の目標にどう貢献しているかを理解しているため、日々の業務に意味を見出しやすくなることも関係しています。
エンゲージメントが高い組織では、従業員がお互いを尊重し、支え合う文化が根付いていることが多いため、孤立感を感じにくく、精神的な不調を未然に防ぐことができるでしょう。
これにより、従業員の心身の健康が保たれ、活気ある職場環境を維持できます。
離職率が低下する
エンゲージメントが低い従業員は、会社への帰属意識が薄く、「もっと良い会社があるのでは」と転職を考える機会が増えがちです。一方、エンゲージメントが高い従業員は、会社への愛着や貢献意欲が強いため、「この会社で働き続けたい」という気持ちが強くなります。
つまり、エンゲージメントを高めることは、従業員の定着率向上に直結するのです。
離職率が低下すれば、新たな人材を採用・教育するコストを削減できるだけでなく、これまで培ってきたノウハウやスキルが社内に蓄積されるため、組織の競争力向上にもつながります。
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ここでは、エンゲージメントを高めるための具体的な方法を詳しく解説していきます。
エンゲージメントを高める上で大切なのは、組織の課題に合わせて施策を実行することです。闇雲にいろんな方法を実行するのは非効率です。
課題に合わせた施策を実行し、効果測定・改善のPDCAサイクルを回すことが重要になります。ここで紹介する方法を参考に、自社の課題にあった施策を見つけてみてください。
① ビジョン・ミッションの共有
従業員が企業のビジョンやミッションに共感し、自分の仕事がそれらにどう繋がっているかを理解することは、エンゲージメントを高める上で不可欠です。
企業の存在意義や目指すべき未来を明確に伝え、従業員一人ひとりの役割を可視化することで、「なんのために働くのか」という目的意識を持たせることができます。ビジョンやミッションを共有するためには、以下のような取り組みが有効です。
- 経営トップが直接、従業員に会社の理念や将来像を語る機会を設ける
- 部門やチームごとにビジョンと日々の業務を結びつけるワークショップを実施する
- 社内報やイントラネットで、ビジョンに基づいた従業員の活躍事例を紹介する
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② 社内コミュニケーションの活性化
従業員同士の円滑なコミュニケーションは、エンゲージメントを高める上で欠かせません。心理的安全性が確保された職場では、従業員が自由に意見を交換し、お互いを尊重し合えるため、チームワークが向上し、一体感が生まれます。
社内コミュニケーションを活性化させる具体的な施策は、以下のようにさまざまです。
- 部署や役職の垣根を越えたシャッフルランチや交流会
- 社内SNSやチャットツールを活用した情報共有
- 雑談を推奨するオープンスペースの設置
- フリーアドレス制度の導入
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③ 公正で透明性のある評価制度の整備
従業員が「自分の頑張りが正当に評価されている」と感じられる環境は、エンゲージメントを大きく左右します。
評価基準が曖昧だったり、不公平だと感じたりすると、モチベーションが低下し、不満が蓄積されてしまうでしょう。最悪のケースでは、離職に発展する恐れもあります。
単に成果だけでなく、日々のプロセスや貢献度も評価の対象にすることで、従業員一人ひとりのモチベーション維持につながるのです。
評価制度を整備する際は、以下の点を意識することがポイントです。
- 評価基準を明確にし、全従業員に公開する
- 幅広い評価方法を導入する
- 評価のフィードバックを定期的に行い、今後の成長につなげる
- 一方的な評価ではなく、上司と部下が対話しながら目標設定や振り返りを行う
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④ 成長機会の提供・支援
従業員は「ここで働き続けることで、自分は成長できるか」という視点を持っています。そのため、エンゲージメントを高めるためには、従業員が自身のスキルやキャリアを向上させられる機会を積極的に提供することが重要です。
従業員の成長支援や成長機会を提供する施策として、以下が効果的です。
- 社内研修制度やeラーニングの充実
- 資格取得や外部セミナー参加費用の補助
- 新規事業への公募制度やジョブローテーションの導入
- メンター制度
⑤ 報酬・福利厚生の充実
従業員の生活や健康を支える福利厚生は、会社への満足度だけでなく、エンゲージメントにも良い影響を与えるものです。
福利厚生には、必須で導入すべき「法定福利厚生」と、企業が独自に導入できる「法定外福利厚生」があります。従業員の多様なニーズに応えられるような、法定外福利厚生の選択肢を増やすことがポイントです。
たとえば、以下のような福利厚生は従業員からの満足度が高く、人気な傾向にあります。
- 健康診断やメンタルヘルスケアのサポート
- 特別休暇
- 自己啓発支援
- 育児・介護休業制度の整備や時短勤務制度
- 従業員食堂やカフェスペースの設置
- スポーツジムやレジャー施設の割引利用
⑥ 職場環境の改善
物理的な職場環境は、従業員の働きやすさやモチベーションに直結します。デスクや椅子の快適性、照明や空調の調整、休憩スペースの充実など、従業員が快適に過ごせる環境を整えることは基本です。
加えて、リモートワークやフレックスタイム制といった柔軟な働き方を導入することも、従業員のエンゲージメント向上に貢献します。
以下のようなポイントから職場環境の改善を検討してみましょう。
- 多様な働き方
- オフィスの快適性
- 従業員の心理的安全性
- 労働時間と業務負荷
- 職場の雰囲気、文化
⑦ ワークライフバランスの支援
仕事と生活のバランスが取れていると、従業員は心身ともに健康な状態で仕事に臨めるようになります。労働時間や休暇取得の柔軟性を高めることで、従業員の満足度とエンゲージメントが向上するでしょう。
ワークライフバランスを支援する具体的な施策として、以下のようなものが挙げられます。
- 有給休暇の取得を奨励する
- フレックスタイム制度や裁量労働制の導入
- ノー残業デーやリフレッシュ休暇制度を設ける
- リモートワークやサテライトオフィスの利用を推奨する
⑧ リーダーシップの質向上
上司のリーダーシップは、部下のエンゲージメントに直接的な影響を与えます。上司が部下を尊重し、適切にフィードバックを行い、成長を支援する関係性を築くことが重要です。
現代では、単なる指示命令型ではなく、部下の意見に耳を傾け、自律性を尊重する「サーバントリーダーシップ」や「コーチング型リーダーシップ」が求められます。リーダーシップの質を高めるには、管理職向けのマネジメント研修を定期的に実施することも有効です。
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⑨ キャリアの見える化
従業員が自身の将来のキャリアパスを明確に描けるように支援することで、会社への帰属意識が高まります。漠然とした不安を解消し、「この会社でなら、こんなキャリアを築ける」という希望を持ってもらうことが重要です。
キャリアを見える化するための施策として、以下のようなものが実施できるでしょう。
- 社内公募制度やFA制度の導入
- 定期的なキャリア面談の実施
- キャリアパスを提示するロードマップを公開
⑩ メンタルヘルス・ウェルビーイングの支援
従業員の心身の健康は、生産性や創造性の源泉です。ウェルビーイング(心身が満たされた状態)経営を推進することで、従業員は安心して働けるようになり、エンゲージメントが向上します。
メンタルヘルスやウェルビーイングを支援する施策として、以下のようなものがあります。
- 定期的なストレスチェックの実施
- 専門家によるカウンセリング窓口の設置
- 健康増進のための福利厚生(フィットネスクラブ利用補助など)の充実
- 休暇取得を推奨する文化の醸成
なお、ストレスチェックの実施は、常時労働者50人以上の組織では義務化されています。2025年5月の法改正では、常時労働者の人数に関係なく全ての組織でストレスチェックが義務化され、3年以内に施行される予定です。
ウェルビーイングとは? 意味、注目の理由、メリットを簡単に
ウェルビーイングを取り入れている企業は徐々に増えており、その認知度は以前に比べて高まっています。しかしウェルビーイングは、企業の中でどういった重要性を持っているのでしょう。
ウェルビーイングとは?
...
⑪ 多様性・インクルージョンの推進
性別、年齢、国籍、障害の有無など、多様なバックグラウンドを持つ従業員を尊重し、誰もが能力を発揮できる職場環境を創る「インクルージョン」は、エンゲージメントを高める重要な要素です。
多様な意見が受け入れられ、それぞれの個性が活かされる組織は、従業員の帰属意識や貢献意欲を高めます。 インクルージョンとは? 意味やダイバーシティとの違いを簡単に
インクルージョンという言葉は近年のビジネスシーンでよく聞かれます。インクルージョンはダイバーシティに代わる言葉として、また、インクルージョン&ダイバーシティとしてセットで語られる場合もあるのです。人事...
⑫ 承認・賞賛文化の醸成
日々の業務における小さな貢献や努力を承認・賞賛する文化を醸成することは、従業員のモチベーションを維持し、エンゲージメントを高めます。こうした文化を醸成するために有効な施策として、以下のようなものがあります。
- 感謝を伝え合う「サンクスカード」制度を導入する
- 部署や役職を問わず、優れた成果を出した従業員を称える表彰制度を実施する・1on1ミーティングで具体的な行動を褒める
- 社内SNSや社内報で称賛を共有する
4. エンゲージメントの測定方法
エンゲージメント向上のための施策は、やみくもに行うのではなく、効果を測定しながらPDCAサイクルを回すことが重要です。また、エンゲージメントは目に見えないものであるため、測定して見える化する必要もあります。
ここでは、代表的なエンゲージメントの測定方法を紹介しましょう。
エンゲージメントサーベイ
エンゲージメントサーベイは、従業員のエンゲージメント度合いを定期的に測定するアンケート調査です。従業員が会社に対してどの程度の愛着や貢献意欲を持っているかを定量的に把握できます。
主に「センサスサーベイ」と「パルスサーベイ」の2種類があり、これらを組み合わせて活用することが効果的です。
センサスサーベイ
センサスサーベイは、年に1回など長期的なスパンで大規模に行われる調査です。全社的なエンゲージメントの傾向や、部署・役職ごとの差異を詳細に把握するのに適しています。
多岐にわたる質問項目で構成されており、従業員満足度、組織風土、上司への信頼度など、さまざまな観点から現状を深く掘り下げることが可能です。
パルスサーベイ
パルスサーベイは、センサスサーベイよりも短いスパン(週次・月次など)で少数の質問に絞って行う調査です。従業員のリアルタイムなコンディションやモチベーションを素早く把握するのに適しています。
「今週の仕事のモチベーションはどうか?」といった短く簡単な質問に答えてもらう形式が一般的で、従業員の負担が少ないのが特徴でしょう。センサスサーベイで見つかった課題に対して、施策の効果を継続的にモニタリングするのに役立ちます。
1on1ミーティング
1on1ミーティングは、上司と部下が1対1で定期的に対話する機会です。サーベイのような定量的なデータでは捉えきれない、従業員一人ひとりの感情や考えを深く理解する上で有効な方法になります。
1on1ミーティングでは、仕事の進捗だけでなく、キャリアの悩み、今後の目標、現在のコンディションなど、幅広いテーマについて話し合います。上司は部下のエンゲージメント状況を直接確認し、個別の課題解決に向けた具体的なサポートを提供できるでしょう。
エンゲージメントサーベイの分析方法とは? 結果の使い方も解説
働き方の多様化や人材確保の重要性が高まる中で、従業員の意欲と職場への満足度を把握する「エンゲージメントサーベイ」に注目が集まっています。
ただ、これは調査を行うだけでは不十分で、結果をきちんと分析し、...
5. エンゲージメントが高まった事例
実際にエンゲージメント向上に成功した企業は、どのような取り組みを行っているのでしょうか。ここでは、具体的な事例をいくつか紹介します。
職場環境の工夫とコミュニケーション活性化
あるIT企業では、従業員の創造性を高めるために、自由で開放的なオフィス空間をデザインしました。無料の食事やドリンクを提供し、従業員がリフレッシュできる環境も整備しています。
従業員が食事やドリンクを取るためには、他部署のフロアを通る必要があります。自然とコミュニケーションや関わりが生まれる動線により、従業員の交流が活発になり、組織の一体感とエンゲージメントが向上しました。
人事評価制度の見直し
年功序列の評価制度を見直し、かつ成果だけでなく、日々のプロセスやチームへの貢献度を重視した新しい評価制度を導入した事例もあります。
「どれだけ目標を達成したか」という最終的な成果だけでなく、「どれだけチャレンジしたか」という、プロセスや貢献度を評価軸にしたのです。
さらに、評価の回数を四半期に一度に増加。プロセスが細かいスパンで評価されるようになったことで、従業員のモチベーションが向上し、エンゲージメントも大幅に高まりました。
ミッション・ビジョンの共有・浸透
ある企業では、「Our Mission and Values」を設定しました。従業員一人ひとりが企業のミッションやバリューを深く理解し、体現できるように、定期的な研修やミーティングを実施。
これにより、従業員は「Our Mission and Values」を判断軸に自律的な行動が促されたのです。
結果、従業員は自分の仕事に誇りを持つようになり、お客様に対するサービス品質が飛躍的に向上しました。どう動けば良いかを理解した上で自ら自信を持って動けることで、エンゲージメントも高まったのです。
エンゲージメントサーベイの実施
ある建築資材メーカーの企業は、全従業員を対象に定期的なエンゲージメントサーベイを実施しました。サーベイの結果を詳細に分析し、部署ごとの課題を特定。その課題に基づき、各部署で具体的な改善策を立て、実行しました。
このPDCAサイクルを回すことで、組織風土や職場環境が継続的に改善され、エンゲージメントの継続的な向上を実現しています。
多様性を促進するウェルビーイング経営
ある製薬会社の企業は、「心身ともに健康で、自分らしく働けること」を重視するウェルビーイング経営を推進しました。
会社外で自発的に頑張ることが、企業に思いがけない成長や進化をもたらすと考え、社内でのダブルジョブや副業・兼業を推進。こうした取り組みにより従業員は「自分が何のために働いているのか」を深掘りする機会が増えました。
結果、従業員のエンゲージメントと定着率が向上し、企業の持続的な成長に貢献しています。
福利厚生の整備・充実
ある自動車販売会社の企業は、従業員の生活を豊かにし、安心して働けるように、福利厚生制度を充実させました。とくに、従業員とその家族が利用できる割引制度や、従業員旅行、レクリエーション活動を積極的に支援しています。
採用面でも優秀な人材を引きつける要素となり、新卒の離職率は初めて0%を達成できたそうです。福利厚生は充実させるだけでは、知られない・使われない可能性もあります。
そこで、この企業では月1回の社内メールで各サービスのお得な最新情報を伝えるなどして利用を促進しました。
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ここからは、実際にエンゲージメントを高めることに成功し、業績向上につなげた企業を紹介します。
ヤマト運輸
ヤマト運輸は、従業員エンゲージメントを高めるために、2008年11月から「満足ポイント制度」を導入しました。これは、従業員が同僚や企業からの評価をポイントとして受け取る仕組みです。
さらに、自分が褒められた記録は社内ネットワークに履歴が残ります。とくに、現場に出ると単独で仕事するセールスドライバーは、自発的な行動が見えにくく、評価しにくいという課題がありました。
この制度により、自発的な活動が周りから認められ、ポイントで定量的に可視化できるようになったことで、モチベーションも高まりやすくなったのです。
従業員同士がお互いの良い面を引き出し合い、評価し合うことで信頼関係が強化され、高い従業員エンゲージメントを実現しています。
丸紅
丸紅では、エンゲージメントを「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献し合う関係」と考え、エンゲージメントスコアを測定しています。
サーベイの結果をふまえ、改善を希望する組織に対して「組織改善プログラム」を提供。プログラムに参加した多くの組織でスコア改善の結果が得られ、スコアが高い組織の割合も年々上昇しています。
「統合報告書2024」によると、2024年3月期のスコアは2020年3月期と比較して9.1ポイント上昇。2025年3月期のスコアも前回比で上昇しました。
さらに、リンクアンドモチベーションが発表した「ベストモチベーションカンパニーアワード2025」において、大手企業部門(5,000名未満)で「第2位」を受賞しています。
そのほかにも、ワークライフマネジメント施策や健康経営、「On the Job Training」と「Off the Job Training」の両輪で人材開発を推進するなど、多角的にエンゲージメント向上に取り組んでいます。
Salesforce
Salesforceは、従業員のエンゲージメントを経営の核と捉え、独自の文化と制度を通じて高いエンゲージメントを実現している企業です。とくに注目すべき施策は、社会貢献活動と従業員間の信頼関係を重視した「1-1-1モデル」と呼ばれる取り組みでしょう。
これは、株式の1%、製品の1%、そして従業員の就業時間の1%を社会貢献活動に充てるというユニークな取り組みです。従業員自身もボランティア活動などを通じて社会貢献に直接参加する機会を得られています。
「1-1-1モデル」により、従業員は自分の仕事や活動、所属する企業が社会に対して積極的に貢献していることを実感できます。会社に対する誇りと帰属意識が高まり、エンゲージメントの向上につながっているのです。
サイバーエージェント
サイバーエージェントは、従業員が働きがいを感じ、能力を最大限に発揮できる環境を創出することで、高いエンゲージメントを実現している企業です。
たとえば、同社では従業員のコンディションを定期的に把握し、その推移を監視しています。社内に設置されている役員配下の部門「キャリアエージェント」が従業員の状況を常に把握しているため、迅速に課題に対処できる体制が整っています。
また、キャリアエージェントは、従業員にキャリアに関する情報や機会も提供し、従業員が自らの意思でキャリアを切り拓ける環境を整備しています。
自分のコンディションを把握してもらっている安心感や、希望のキャリアに向けて自律的に行動できる環境が整っていることで、高いエンゲージメントを維持できているのです。
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7. まとめ|エンゲージメントを高めて強い組織へ
エンゲージメントとは、単なる従業員満足度ではなく、従業員と企業が双方向に信頼し、貢献し合う「強い結びつき」です。
エンゲージメントが高まると、従業員の生産性や顧客満足度が向上し、結果的に企業の業績向上や離職率低下といった大きなメリットがもたらされます。
エンゲージメントは、一朝一夕には高まりません。ビジョン・ミッションの共有、公正な評価制度、成長機会の提供、そして何よりも従業員一人ひとりを大切にする姿勢が重要になります。
本記事で紹介した測定方法や事例を参考に、自社の現状を分析し、最適な施策を一つずつ実践してみてください。
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◆資料内容抜粋 (全31ページ)
・人事評価システム「カオナビ」とは?
・人事のお悩み別 活用事例9選
・専任サポートについて など

