サンクスカードとは? メリット・デメリット、事例と例文を紹介

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サンクスカードとは、職場の仲間に日々の感謝を伝えるために使われるカードのことです。社員のモチベーション向上やコミュニケーション活性化に役立つ施策として、多くの企業で導入されています。本記事では、サンクスカードの導入メリット・デメリット、失敗しないための注意点、運用のポイント、成功事例、すぐに使える例文を紹介します。

1.サンクスカードとは?

近年はWebツールやアプリを使ったデジタルサンクスカードの普及も進んでおり、テレワーク環境や多拠点の組織でも活用しやすくなっています。

サンクスカードとは、上司や同僚などともに働く仲間へ感謝の気持ちを表すために使用されるカードのこと。社員のモチベーション向上やチームの協力関係の強化に役立つとして、組織内で広く採用されている施策のひとつです。


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2.サンクスカード導入の効果・メリット

サンクスカードの導入効果として特に大きいのは、日常の小さな貢献が可視化されることで従業員同士の信頼関係が深まり、組織全体のエンゲージメント向上につながる点です。

サンクスカード導入で期待できる4つの効果

メリット 概要
社員同士の相互理解を促進 感謝や賞賛の言葉を通じて相手の仕事ぶりや貢献を知り、チーム全体の信頼感が強まる
コミュニケーションの活性化 感謝の言葉の交換が日常的な対話を増やし、働きやすい職場環境の好循環を生む
離職防止 自分の仕事が評価されている実感が組織への帰属意識を高め、長期的な定着を促す
社員のモチベーションが向上 「仕事が認められた」という思いが目標達成や自己成長への意欲を高める

サンクスカードは、組織内でポジティブな文化を生み出す効果が期待できる施策です。サンクスカード導入の効果やメリットについて説明します。

社員同士の相互理解を促進

サンクスカードには具体的な感謝や賞賛の言葉を記述するため、相手の仕事ぶりや貢献をより詳しく理解できるようになり、社員同士の相互理解を促進します。

相手へ伝えたメッセージの内容が周囲へ伝わると、チーム全体の協力関係や信頼感などを強化する効果が期待できるでしょう。サンクスカードで組織力が高まり、企業全体の生産性の向上につながる可能性があります。

コミュニケーションの活性化

カードをとおして感謝の言葉を交換すると、社員間のコミュニケーションが増加し、日常的な対話や情報共有が促進されます。贈る側と贈られた側の間によりよい人間関係が構築されるでしょう。

お互いに感謝や賞賛を伝える文化が定着すると働きやすい職場環境が醸成され、さらにコミュニケーションが活発になるという好循環が生まれます。

離職防止

サンクスカードをもらった社員は、自分の仕事が評価されていると感じて、組織に対する忠誠心が高まる可能性もあります。

組織やメンバーからのポジティブなフィードバックで社員のモチベーションが高まると、長期間にわたって組織に留まって自分の役割を果たそうという動機となりえるからです。これは離職防止に非常に効果的であり、組織にとっても安定性をもたらすでしょう。

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社員のモチベーションが向上

サンクスカードを受け取った社員は「自分の仕事が認められた」という思いを抱き、仕事に対するモチベーションが高まる可能性もあります。

目標達成や自己成長などへの意欲が高まると、仕事の質やパフォーマンスも向上しやすくなるため、効率や生産性も上がるでしょう。

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3.サンクスカード導入のデメリット

導入初期に最も起こりやすいデメリットは、カードのやり取りが義務化・形骸化してしまい、本来の「感謝を伝える」という目的が薄れてしまうことです。

サンクスカード導入時に注意すべき4つのリスク

デメリット 具体的なリスク
社員の負担が増加 記入・配布・追跡の追加作業が発生し、繁忙期にはストレスの原因になりうる
導入まで時間が必要 計画策定やツール導入・習熟に時間がかかり、効果を実感する前に廃れることがある
導入や運用に費用が必要 ツール導入コストや集計・運用にかかる人件費が社員数に応じて増大する
悪習となる可能性 形骸化すると「やらされている」意識が生まれ、本来の目的を見失うおそれがある

サンクスカードにはメリットがある一方、注意点もあります。サンクスカード導入のデメリットを説明しましょう。

社員の負担が増加

サンクスカードの作成によって、社員の負担が増えてしまうかもしれません。サンクスカードの作成では、記入、配布、および追跡といった追加の作業が生じるからです。

とくに繁忙期やプロジェクトの締め切りが近い時期には、これらのタスクがストレスとなり、社員の不満を高める恐れもあります。実施する際は、タイミングや個々の業務量などをよく検討しましょう。

導入まで時間が必要

サンクスカードの導入までには、計画、ポリシーの策定、ツールのセットアップなど多くのステップが必要となるため、導入までに時間がかかります。

また社員側がツールに慣れるまでの時間も必要です。そのため導入の効果を実感するまでの期間も長くなり、いつの間にか廃れてしまうケースも少なくありません。

紙ではなくオンラインで送信できるサンクスカードを取り入れると、作成と配布の手間を軽減でき、素早い運用が行えるでしょう。

導入や運用に費用が必要

サンクスカードの導入および運用には、一定の予算が必要です。ウェブやアプリを活用したサンクスカードの場合、ツール導入のコストがかかります。手書きのサンクスカードの場合は、個別のメッセージ作成や集計、業務量の調整などで人件費がかさむでしょう。

社員数が多いほどこれらのコストが高まる可能性もあるため、十分な費用対効果を得られるかを導入前によく検討すべきです。

悪習となる可能性

サンクスカードが形骸化してしまうと、悪習になりかねません。

たとえばカードを単なる形式的な作業として扱ったり、数値化した目標を設定したりすると、「やらされている」という意識が生まれてしまい、サンクスカードの本質的な意味や目的を見失う恐れもあります。

マンネリ化や悪習化を避けるためにも、サンクスカード導入の本来の意義と目的を社内で広く周知することが大切です。

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4.サンクスカード導入で失敗しないための注意点

失敗を防ぐうえで最も重要なのは、送る枚数のノルマを設けない・人事評価と直接紐づけないなど、社員の自発性を損なわない制度設計を行うことです。

サンクスカード導入を成功させるには、社員の負担を減らして続けやすい仕組みを作ることが重要です。サンクスカード導入で失敗しないための具体的な注意点を説明しましょう。

運用しやすい方法を選択

運用のしやすさを考慮し、最適な方法を選択しましょう。紙媒体ではなくウェブやアプリなどを使用すると、配布や入力、回収などの手間を軽減できます。

使いやすいユーザーインターフェースや簡易なモバイルアプリを提供するサービスを選び、項目数を少なくするといった工夫が必要です。社員が手軽にサンクスカードを活用できる方法を選択すれば、組織文化として定着しやすくなります。

強制ではないことを周知

サンクスカードの自発的にかつ自由に贈り合う文化であり、強制ではないと社員へ十分に説明しましょう。ノルマや目標を設定してしまうと感謝の行為が義務的なものとなり、贈る側も贈られる側も負担に感じる可能性があります。

サンクスカードの目的を伝えたうえで、社員の自主性を尊重した取り組みであることを周知することが大切です。

継続しやすいレベルを設定

感謝の意を表現するサンクスカードは、簡潔かつ継続しやすいレベルで運用することが重要です。

サンクスカードの記載内容を複雑化したり、項目を過度に増やしたりすると、社員はメッセージの作成に時間と労力を費やすことになり、継続が難しくなるかもしれません。記載項目は「所属」「氏名」「内容」といった必要最低限にとどめることを推奨します。

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5.サンクスカード導入・運用のポイント

運用を定着させるには、導入目的の明確化・ツール選定・効果測定の3つを事前に設計し、現場の負担を最小限に抑えることが欠かせません。

サンクスカードの運用を成功させるためには、より効果を高める工夫が必要です。サンクスカード導入で押さえておきたいポイントを説明しましょう。

ピアボーナス制度との併用

サンクスカードとインセンティブとを組み合わせて導入すると、社員が積極的にサンクスカードの作成や送信に取り組む可能性があります。

たとえばピアボーナス制度と組み合わせると、感謝のメッセージとともに報酬などと交換可能なポイントを贈ることが可能です。サンクスカード制度のさらなる活性化や形骸化防止にもつながるでしょう。

ピアボーナス制度とは?

相手の業績、協力、貢献などに対して、感謝のメッセージとポイント(ボーナス)を贈る制度のこと。「peer(仲間)」と「bonus(報酬)」という英語に由来します。ポイントは、社内で定めた商品や特典などと交換することが可能です。

ピアボーナス制度とは?【目的・メリットをわかりやすく】
ピアボーナスは、従業員同士が賞賛や承認とともに少額の報酬を互いに送り合う仕組みです。今までの給与制度にはなかった新しい仕組みとして、多くの企業で制度として採用されています。 ピアボーナスの効果や導入...

目的やルールを従業員に周知

サンクスカード制度を導入する際は、その目的とルールを社員へ明確に伝えることが重要です。目的が不明瞭のままでは意義が感じられず、ただ負担が増えるという不満を持つ社員が出てしまう恐れがあります。

またルールの周知が徹底されないと、個人や部署での取り組みにばらつきが生じ、誤ったサンクスカード文化が定着するかもしれません。理解しやすいルールを設定し、必ず全社員へ共有しましょう。

管理職が積極的に活用

同僚やチームメンバー間のみならず、上司から部下へもサンクスカードを贈るべきです。管理職が率先して活用すると、一般社員も気軽に贈れる雰囲気を作れるため、サンクスカード文化の定着を促進できます。

管理職が部下へ積極的に感謝のメッセージを贈ってその仕事ぶりを称賛すると、受け取った部下のモチベーションも向上するでしょう。部下の生産性や定着率を高める効果も期待できるのです。

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6.サンクスカード導入の成功事例

いずれの事例にも共通するのは、シンプルなルール設計と社員が自発的に参加できる仕組みづくりです。

2社の成功事例の比較

比較項目 日本空港(JAL)グループ オリエンタルランド
カードの形式 名刺サイズの紙カード(手書き) 対面での感謝文化(サンクスデー含む)
特徴的なルール 「手書き」のルールのみで自由に記入 役職者がパーク内で直接カードを贈ることも
代表的な実績 2年間で発行数35万件超 2020年の離職率3.40%と平均を大きく下回る
主な効果 異なる部門間の交流・コラボレーション促進 社員の高い定着率の維持

サンクスカードは、すでに多くの大手企業でも導入されています。サンクスカードの導入に成功した企業の事例を紹介しましょう。

日本空港(JAL)グループ

日本空港(JAL)グループでは、名刺サイズのサンクスカードを常時携帯し、部署を超えてサンクスカードを交換する習慣が根付いています。

同社のサンクスカード制度における特徴は、「手書き」というルールのみを設定し、あとは社員が自由に書けること。手軽さが功を奏し、社内で発行されるサンクスカードは2年間で35万件を超え、異なる部門間での交流やコラボレーションが促進されました。

オリエンタルランド

ディズニーランドを運営するオリエンタルランドでは、役員や社員同士が感謝の気持ちを伝える文化が浸透。パークを訪れた役職者が感銘を受けたスタッフやキャストへカードを贈ることもあるのです。

また「サンクスデー」では、社員や社員が閉園後のパークでアルバイトキャストがもてなします。このような取り組みを行っている同社は、例年社員の定着率が高い傾向にあり、2020年の離職率は3.40%と平均を大きく下回っていました。

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7.サンクスカードの例文集

例文を参考にする際は、定型文をそのまま使うのではなく、相手の具体的な行動や場面に触れた一言を添えることで感謝の気持ちがより伝わりやすくなります。

サンクスカードで実際にどのような文章を書けばよいがわからないという方のために、サンクスカードの書き方の例をご紹介します。

上司宛

上司宛の文章は、敬意と感謝の気持ちを丁寧に伝えることが大切です。次のような例文が挙げられます。

  • 先日は〇〇の件でご助言いだたき、ありがとうございました。おかげさまで企画も問題なく進められそうです。
  • いつも的確な指導とリーダーシップで私たちを励ましていただき、本当にありがとうございます。
  • いつも困ったときにサポートしていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。少しでも成長できるよう、これからも精進していきます。

同僚宛

同僚宛の場合は年齢が近いため、フランクな文章を用いても問題ありません。次のような例文が挙げられます。

  • 先日は遅い時間にも関わらず、〇〇の件で相談に乗ってくれてありがとう。これからも頼りにしています。
  • 〇〇の笑顔と明るさにいつも元気をもらっています。これからもよろしく。
  • 〇〇の助けがなければ〇〇プロジェクトは成し遂げられませんでした。いつも支えてくれてありがとう。

部下宛

部下宛の文章では、できるだけ威圧感のない柔らかい表現で書くのがポイントです。次のような例文が挙げられます。

  • どんな仕事でも真剣に取り組む〇〇の姿は、チーム全体にポジティブな影響を与えています。ありがとう。
  • 〇〇のアイデアと創造力にいつも感銘を受けています。これからも〇〇ならではの発想と観点でチームを盛り上げてください。
  • 〇〇の成長を見ることができてとても嬉しいです。より大きな成果を達成することを楽しみにしています。
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8.「サンクスカード」と類似する従業員施策の比較

サンクスカードは、他の従業員間の承認・感謝施策と混同されることがあります。以下の比較表で、それぞれの特徴と違いを整理しました。

サンクスカードと類似施策の比較

施策 概要 対象 報酬の有無 導入コスト
サンクスカード 感謝の気持ちをカードに書いて相手に贈る 上司・同僚・部下(双方向) なし(感謝の言葉のみ) 低い(紙カードなら印刷費のみ)
ピアボーナス制度 感謝メッセージとともに少額のポイントや報酬を贈る 同僚同士(peer to peer) あり(ポイント・商品交換等) 中程度(専用ツール導入が必要)
社内表彰制度 優秀な成果や貢献を会社として公式に表彰する 会社→個人・チーム(一方向) あり(賞状・賞金・特典等) 中〜高(審査プロセスや賞品の費用)
レコグニション制度 従業員の行動や貢献を日常的に認め合う仕組みの総称 双方向(制度設計による) 制度設計による 制度設計による

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9.関連する調査データ・改善事例

以下では、本テーマに関連する調査データと企業の取り組み事例を紹介します。

【事例】株式会社物語コーポレーション

外食チェーンの物語コーポレーションでは、エリアマネジャー1人あたり最大20店舗の評価管理をカオナビでリアルタイムに効率化しています。多店舗経営では異動が頻繁に発生しますが、カスタムCSV連携による情報の一括更新で本社と店舗双方のコミュニケーション基盤を整備しました。日常的に感謝や称賛を伝え合うサンクスカードの文化を支える土台として、人材情報の可視化が組織の一体感醸成に貢献しています。

→ 事例の詳細を見る

【事例】アイ・ケイ・ケイ株式会社

ウェディングプロデュースのアイ・ケイ・ケイでは、カオナビで社員情報を一元管理し、異動が多い組織でも人材情報の引き継ぎをスムーズに行っています。社員が自らのキャリアをプレゼンする制度も整備し、個人の貢献や成長を組織全体で認識する文化を育んでいます。互いの貢献を見える化して称え合う仕組みは、サンクスカードの精神を日常のマネジメントに取り入れた実践例です。

→ 事例の詳細を見る

【事例】株式会社えん

福岡の分譲マンション販売で12年連続No.1のえんでは、カオナビで社員情報を可視化し、個人の営業力からチームで勝つ組織へのシフトを推進しています。定期的な1on1記録の蓄積を育成計画に活かし、メンバー同士が互いの強みを理解し合える環境を構築しました。チーム内で感謝を伝え合うサンクスカードの取り組みと連動させることで、エンゲージメントと組織力の向上につなげています。

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よくある質問

サンクスカードは何枚くらい送るのが適切ですか?

適切な枚数に明確な正解はありませんが、月に数枚程度を目安にするとよいでしょう。枚数の多さよりも、具体的なエピソードを添えた心のこもったメッセージを1枚ずつ書くほうが、受け取る側の実感は大きくなります。ノルマとして枚数を強制すると形骸化の原因になるため、自発性を尊重した運用が大切です。

サンクスカードの効果を定量的に把握するにはどうすればよいですか?

サンクスカードの送信枚数や部署間の交換率を定期的に集計するほか、導入前後の従業員満足度調査やエンゲージメントサーベイのスコア変化を比較する方法があります。枚数だけでなく記載内容の具体性やカードを受け取った社員の声も定性的に確認し、形骸化していないかをあわせてチェックするとよいでしょう。

リモートワーク環境でもサンクスカードは効果がありますか?

リモート環境ではむしろ効果的です。対面での気軽な感謝が伝わりにくくなるため、デジタルツールを活用したサンクスカードが心理的距離を縮める手段になります。Slack等に専用チャンネルを設け、全員が見える形で送り合う運用が定着しやすい傾向にあります。


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◆資料内容抜粋 (全31ページ)
・人事評価システム「カオナビ」とは?
・人事のお悩み別 活用事例9選
・専任サポートについて   など