チームワークとは? チームワーク向上に必要なこと、目的、メリット・デメリット、チームワーク能力について

組織活動において、チームワークは欠かせない要素です。複数人で構成される部署やプロジェクトチームでは、独創的な個人プレーだけが先行してしまうと組織としての方向性を見失ってしまうこともあります。

  • チームワークとは何か
  • チームワーク向上のために必要なこと
  • チームワークを向上させる目的
  • メリットやデメリット

などについて詳しく見ていきましょう。

1.チームワークとは?

チームワークとは集団に属するメンバーが、組織の目標を達成するために行う共同動作のこと。チームワークの構築は、メンバー同士でお互いの弱みを補完するだけでなく、強みをより強化することになります。

組織が円滑に機能するためには、組織にいるメンバー同士のチームワークは欠かせません。経営の観点からも組織力を育むチームワークの重要性は広く認知されています。

チームワークは、メンバー同士の絆を深め、相乗効果や好循環を生み出しながら組織の目標達成やイノベーションの創造を実現させていく原動力といってよいでしょう。

チームとは?

チームとは、組織の共通目標や目的を達成するための手段、または行動を共にするグループのこと。

企業におけるチームは「部」「課」「プロジェクトチーム」といった名称によって表されます。

チームメンバーは全員が同じ行動を取るのではなく、個々の能力や特性を生かしてチーム内の役割を担うケースが多いようです。

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2.チームワーク向上の目的、メリット、効果

多くの企業は企業内の組織におけるチームワークの向上に向けて、さまざまな施策を行っています。企業がチームワークを向上させるための目的やメリット、期待できる効果について、4つの項目から見てみましょう。

  1. 生産性の向上
  2. モチベーションの向上
  3. メンバー間のサポート関係の構築
  4. 意見対立の解決能力を養える

①生産性の向上

第一の目的は企業の生産性向上。

組織の目標やワークロードを、組織内で共有することで、個々の従業員のスキルや強みを生かした効率的な生産体制が確立できます。

また、チームワークが機能すれば、重要な作業を一人に任せたため時間切れに、といった状況を未然に防ぐことができます。チームワークは、組織が迅速かつ効率的に機能させ、生産性の向上への近道をつくってくれるのです。

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②モチベーションの向上

チームワーク向上は、従業員のモチベーションを高める効果も期待できます。チームワークが機能することで、一人では成し得ない大きなプロジェクトが実現できるのです。

組織内ではそれぞれのポジションがつくられるため、従業員は能力や経験に応じたポジションに就いて、権限や意思決定の機会を持つでしょう。

会社から期待されている環境は従業員のモチベーションや帰属意識を高めます。そして、メンバー一人ひとりが組織の目的達成のために貢献するようになるのです。

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③メンバー間のサポート関係の構築

組織を運営する際、困難な状況となったとき、メンバーはお互いの弱みを補完しながら、積極的な組織運営でその困難を乗り切ろうとします

チームワークは、

  • 協力
  • 指導
  • 信頼
  • 尊敬
  • サポート

などに象徴されるメンバー間の良い関係を構築してくれるのです。困難に立ち向かった際にのしかかる重圧も、メンバーで助け合い、試行錯誤を繰り返しながら乗り切っていけば、組織はより強くなります。

④意見対立の解決能力を養える

大人数で構成されている組織であればあるほど、意見の対立が増えますし、これは避けられないことでしょう。

なぜなら、思考や習慣、仕事のスタイルなどが全く同じという従業員ばかりを集めることは困難だからです。単なる意見対立は組織を疲弊させ、プロジェクト自体が成り立たなくなります。

それぞれが共通目的のために力を合わせるチームワークの概念を持つことで、

  • 意見の不一致を解決
  • 共同作業を進める能力や意識を養う

ことが可能となるのです。

3.チームワークが悪い場合のデメリット

チームワークが悪い場合、どのようなデメリットが生じてくるのか、認識しておく必要があります。4つのデメリットについて詳しく解説しましょう。

  1. 生産性の低下/ぶら下がり社員
  2. モチベーションの低下
  3. 足の引っ張り合い/責任のなすりつけ合い
  4. 意見の衝突

①生産性の低下/ぶら下がり社員

チームは、複数の従業員で構成されています。メンバー一人が仕事をしているふりをして実質的な役割を放棄していても、他のメンバーのパフォーマンスが良ければ、チームの目標をある程度達成してしまうのです。

このような「ぶらさがり社員」の存在は、

  • チームとして本来メンバー全員で到達すべきベストなパフォーマンスの追求ができない
  • 生産性の低下

を引き起こします。

②モチベーションの低下

チームに「期限を守らない」などといった自己中心的で怠惰な業務姿勢を持つメンバーがいた場合、その穴を埋めるために他のメンバーが追加のタスクを担うこととなります。

しかし一般的には、チームの業績に対する評価はチームごとに与えられるためチーム内での不公平感や不均衡さに対しての不満が生まれ、モチベーションも低下するでしょう。

③足の引っ張り合い/責任のなすりつけ合い

プロジェクトが成功したときにはお互いに賞賛を与え合っても、失敗した場合にはそうはいきません。

失敗に責任の対する所在がチーム全体にあることをいいことに互いに責任を他人に押しつけ合うなど、チーム内の人間関係は悪化します。

④意見の衝突

組織として活動を行う過程では当然、価値観やワークロードに対する意見の違い、対立が起こります。

それぞれが協調して目的を達成する意識がなければ、日常的に見られる意見の衝突にも解決の糸口を見出せなくなってしまうのです。

4.チームワークの向上に必要なこと

チームワークは、さまざまなメリットや効果を生み出します。

チームワークを向上させるためには、どのようなことに取り組む必要があるのでしょう。チームワークを向上させるために必要な4つの取り組みについて、見ていきます。

  1. 目標を設定する
  2. 役割を明確にする
  3. 問題を解決する
  4. コミュニケーションを円滑にする

①目標を設定する

チームが掲げる明確な目標はもちろんのこと、個人のオーナーシップ感覚が醸成できるよう、個人の目標も設定します。

・目標を達成させるための行動計画の作成
・成功と失敗のモデルケース

などもシミュレーションすれば、目標が達成したかというゴールだけでなくチームや個人の進捗状況も測定、管理しやすくなります

②役割を明確にする

チームワークの向上には、メンバー一人ひとりの役割の明確化が必要です。「ぶらさがり社員」をつくらないためにも、それぞれの役割分担を明確化しましょう。

明確化された役割に対してメンバー一人ひとりがどのように行動すべきかといった自らの責任への理解を促します。

それと同時に、メンバー同士が役割分担を相互理解するため、チーム全体の視点から捉えた業務調整などが容易になるのです。

③問題を解決する

チーム内には、さまざまな、

・思考
・文化
・習慣
・仕事のスタイル

を持った人材がいます。それぞれの能力や強みを生かして問題を解決しようとすれば当然、意見の対立といった摩擦が生じるでしょう。

しかし、チームの抱える問題解決を通して、批判的思考の強化や協調性の育成を狙うチャンスでもあるのです。困難を通してチームワークという組織力を磨いていくそんな発想も重要でしょう。

④コミュニケーションを円滑にする

チームは、

・サポート
・コミュニケーション
・情報の授受

などチームワークスキルの向上を重視します。対人へのストレスがより少ないチームは、他のチームよりも効果的に機能するといわれているのです。

リーダーは、相互の信頼関係とチームメンバー間のオープンなコミュニケーションを創出するために、それぞれに助言をしたりサポートしたりします。

5.チームワークに影響を与える個人の能力(チームワーク能力)

チームワークに影響を与えるとされている個人の能力「チームワーク能力」があります。それは一体何でしょうか?5つの能力をご紹介します。

  1. コミュニケーション能力
  2. リーダーシップ能力
  3. チーム志向能力
  4. バックアップ能力
  5. モニタリング能力

①コミュニケーション能力

解読

解読とは話し手の感情を敏感に感じ取る能力のこと。

たとえば、話し手の表情の微細な変化を感じ取ったり、しぐさから相手の思っていることを読み取ったりすることです。

  • 嘘を見破る
  • 自分が不適切な発言をしてしまったときの場の雰囲気の悪さ

などを感じ取ることもできます。

記号化

記号化とは相手に対して良い印象を持った場合、それを素直に表現する能力のこと。

表情や感情が豊かで人と話すことが得意ですし、そのときの自分の気持ちを身振りや手振りといったしぐさでも表現できます。

主張

主張とは他人の話が間違えていると判断したときに、自分の意見をはっきりと述べられる能力のこと。

相手がどんな親しくても、また意見を言うことで自分が不快感にさらされても、自らの考え方や苦情などをはっきりと相手に示すことができたり断ったりすることができる能力です。

②リーダーシップ能力

遂行指導

遂行指導とは自らがチームのお手本となってメンバーを指導する能力のこと。

チームの目標を自分が中心となって立案したり、メンバーの知識不足を丁寧に指導したりします。ときに、態度の悪いメンバーに対して注意を促すことも。

関係構築

関係構築とはメンバーが組織に馴染めるような雰囲気づくりをする能力のこと。

社内外に築いた人脈を生かし、メンバー同士が良好な関係を構築しやすいような役回りを一手に引き受けます。積極的に気軽に相談に乗るといった面倒見の良さが特徴的です。

公平対応

公平対応とはチーム内の重要事項をメンバー全員に公平に伝える能力のこと。

メンバー全員を公平に扱うことができ、それぞれのアイデアを取り入れたり、それぞれに情報を開示したりなど、気遣いができます。

問題対処

問題対処とはチーム内に勃発した諸問題について、その対処を積極的に行う能力のこと。

問題解決に当たり、メンバーそれぞれに最適な役割分担を考えたり、最良の解決策を模索し見つけ出したりすることができます。

③チーム志向能力

同調

同調とは少々の意見の違いや価値観の相違などがあっても、メンバーとの歩調を合わせることができる能力のこと。

利害が対立した場合、利害対立に関わる人間関係の摩擦を避けることに重きを置くので、メンバーから反対を受けるような場面では自分の意見や希望を抑えられます。

調和

チームとしての価値観、チームとしての決定、チームの和を大事にする能力のこと。

また、それらの実現が自分にとっても重要と考えながら、自分の行動や価値判断を決定できます。

自主

自主とは自分の考えをはっきりと持つ能力のこと。

他のメンバーの意見や気持ちに惑わされることなく、「自分は自分」といった考えで進みます。メンバーの反対を受けても自分の意見を変えず、メンバーの望むような行動を取るといった迎合的姿勢は見せません。

④バックアップ能力

情緒支援

情緒支援とはメンバーが落ち込んでいれば励まし、喜んでいればそれを我が事のように共に喜ぶ能力のこと。

仕事が成功すればその成果に対して正当に評価します。この場合、日常的にメンバーの気持ちを汲もうとする姿勢がベースにある、と考えられるでしょう。

情報支援

情報支援とはメンバーが抱える問題に対して、的確な情報や解決方法などを提供する能力のこと。

仕事で悩むメンバーに対して各種アドバイスを提供するなど、悩みを共有し、具体的な解決に向けてサポートする姿勢を指します。

手段支援

手段支援とは困難を抱えているメンバーに具体的な手段をもって支援を申し出る能力のこと。

・仕事がはかどらないメンバーの作業を手伝う
・スケジュールの都合がつかない場合には自分が代わってシフトに入る
・メンバーが忘れ物をした場合には自分の道具を貸与する

などで、チームやメンバーを献身的に支援します。

⑤モニタリング能力

状況把握

状況把握とは作業内容や方法、進捗状況などをメンバーと確認しながら業務を遂行する能力のこと。

・メンバー全員が業務内容や手順を理解しているか
・作業工程で不都合はないか
・計画通りに進捗しているか

など、メンバーと確認や調整を行いながらプロジェクトを進めます。

調整思考

調整思考とはメンバーとの話し合いを受けて、自分の仕事のやり方や意見を見直す能力のこと。

リーダーのアドバイスを受けたり、同僚との話し合いからつかんだ改良点などを自分の仕事に反映させたりします。アドバイスによっては、自分の意見を抜本的に方向転換することも。

意見比較

意見比較とはチーム内での話し合いで、自分の意見とチームの意見とを比較検討しながら、自分の言動がチームの方向性とずれていないか、間違っていないかを確認する能力のこと。

リーダーの説明やメンバーの意見に真摯に耳を傾け、自分の状態と比較することに秀でています。