タレントマネジメントを採用で活用するメリットと課題とは?

IT技術による市場変化の激化、人材の流動化、生産人口減少など、先行きが不透明で、将来の予測が難しい状態をVUCAと言います。

そんなVUCAの時代のなか、企業はよりいっそう、優秀人材を確保し、彼らの生産性を高めることを求められています。

そこで役立つのがタレントマネジメントです。一般的に人材や組織のパフォーマンスを向上させるマネジメント手法として知られるタレントマネジメントですが、採用の場面でもその効果を発揮します。

この記事では

  • タレントマネジメントを採用で活用するメリット
  • タレントマネジメントを採用に活かす際の課題
  • 採用に役立つタレントマネジメントシステムの機能

などについてご紹介します。

1.タレントマネジメントとは?

タレントマネジメントとは、従業員や組織のパフォーマンスの最大化を実現する人材マネジメントの手法です。

具体的には、社員がもつ個性や能力といった人材情報を一元管理。そのデータをもとに配置や育成を行い、従業員や組織のパフォーマンス高めます。

採用でも同じように、この人材情報を活用します。具体的には、採用すべき優秀人材像を明確にしたり、定着率を上げたりするといった施策に、人材情報を役立てるのです。

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2.タレントマネジメントを採用で活用するメリット

採用におけるタレントマネジメントのメリットについてご紹介いたします。ポイントは優秀人材の採用で役立つだけでなく、採用後の定着にも効果がある点です。

採用すべき人材が明確になる

タレントマネジメントでは、社内に蓄積した人材情報をもとにハイパフォーマーの特性や傾向を明らかにします。彼らに共通する特性を導き出すことで、採用すべき優秀人材モデルの作成が可能です。

また、人材情報の一元化・見える化にあたり、人材の過不足が把握しやすくなります。どんな能力をもった人がどれだけ必要なのかを知ることで、具体的な採用計画の立案にも役立つでしょう。

採用のミスマッチが減る

明確にしたハイパフォーマーの基準を元に採用を実施することで、優秀人材確保の精度が高くなります。また、同じ要領で過去に離職した人物の特性や傾向を明確にできれば、採用のミスマッチも減らせます。

人材の定着率が上がる

タレントマネジメントは採用時だけでなく、採用後にも効果を発揮します。人材情報をもとに一人ひとりに最適な配置や育成を実施すれば、社員はパフォーマンスを発揮しやくなります。実力が発揮できる環境で活躍できれば、社員のモチベーションは高まるでしょう。

また、適所に配置され、適切な育成が実施されている実感が、企業への信頼やエンゲージメントを高め、結果として人材の定着率が上がります。

採用管理がスムーズになる

タレントマネジメントでは、社員の人材情報を一元管理・見える化します。その結果、能力や属性ごとに人材を管理しやすくなります。

リーダー候補や検収対象といったリストを作成し、人材を管理することで、採用後のオンボーディングもスムーズになるでしょう。

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3.タレントマネジメントを採用に活かす際の課題

次に採用におけるタレントマネジメントの課題をご紹介します。メリットと比較することで導入検討がしやすくなります。前もって課題を知っておくことで、導入がスムーズになるでしょう。

必要な人材情報がそろっていない

タレントマネジメントでは、従業員一人ひとりの能力・特性、傾向といった人材情報を蓄積しておくことが重要です。

採用に役立つハイパフォーマーや離職者傾向の分析、最適な配置や育成をスムーズに実施するためには、それら人材情報が欠かせないからです。

しかし実際に人材情報を活用しようにも、そもそも採用に役立つ人材情報が社内に蓄積されていないケースがあります。ほかにも、収集していても必要な情報がどこにあるかわからないなど、活用以前の課題があります。

このような状態になってしまうのは、主に次の理由からです。

  • 氏名や勤怠、給与といった基本的な情報は収集しているが、スキルや面談情報といった社員の育成や採用に役立つような情報を集めていない
  • 経営層や人事が把握すべき人事情報が、現場マネージャーの頭の中や手帳のなかに入っていて活用できない状態にある
  • 人材情報を集めているものの、紙の書類やExcelファイルで管理しているため、必要な情報の確認に時間が掛かっている

人材情報の収集がうまくいかない

足りない人材情報を収集しようにも、紙やExcelでのアンケートづくり、その回収や集計などに手間がかかってしまうのも、タレントマネジメントにおける課題のひとつです。

また、未回答者の特定や彼らへの催促が負担になってしまうのも見過ごせない課題です。

人材情報を更新し続けられない

タレントマネジメントでは、人材情報を最新の状態に保つことが重要です。古い情報をもとに配置や育成、採用を行っても、現状に即した効果が期待できないためです。

しかし、一度人材情報を集めるだけでも手間がかかっているなかで、それを更新し続けることは、さらなる負担を社員に課すことになります。

人材情報を活用できない

人材情報の回収と更新ができても、活用できなければ意味がありません。優秀人材の抽出や分析に時間がかかり、負担が増えていることも課題となります。

また、人材情報の分析を一部の人にしか任せられない、いわゆる属人化もオペレーション上の課題と言えるでしょう。

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4.タレントマネジメントシステムとは?

タレントマネジメントシステムとは、その名の通りタレントマネジメント運用の課題を解決し、効率化するシステムです。その効果からタレントマネジメントを実施する企業の多くが導入しています。

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5.採用に役立つタレントマネジメントシステムの機能

採用におけるタレントマネジメントのメリットを増幅し、課題の解決に役立つ、タレントマネジメントシステムの機能についてご紹介します。

人材情報の一元化・見える化

採用すべき人材像を明確にするハイパフォーマー、離職者分析に必要な人材情報を一元化し、効率的に管理できます。

また、スキルレベルや入社時期といった情報や属性で社員を絞り込み、リーダー候補や研修対象人材といった、必要な人材をスムーズにピックアップできます。

人材情報の効率的な収集と更新

アンケート機能により、手間がかかる人材情報の収集がスムーズになります。具体的には、人材情報収集目的のアンケート作成、一括配信、回収、集計が一貫して行えます。未回答者の抽出も可能なので、回答の催促の負担も減らせるでしょう。

また、資格の更新などがあった際に、社員が自主的に更新情報を入力できる仕組みもあります。紙やExcelで収集した情報を転記する必要がないので、担当者の手間が減らせます。

システムを導入した結果、人材情報を最新状態に保ちやすくすることで、いま最も適切な採用すべき人材像の明確化など、現状に即した施策が実施しやすくなるでしょう。

収集した人材情報の分析と活用

一元管理した人材情報をそのまま分析にかけられます。社内の人材情報を2軸で分析するマトリクス分析を活用すれば、優秀人材の特定や離職者の傾向を効率的に分析できます。

その結果、分析を行う担当者の負担を減らし、本来やるべき仕事に集中できるようになるでしょう。

採用管理ツール(ATS)との連携

採用管理ツールと連携し、面接時のコメントや履歴書などの情報を、そのままタレントマネジメントシステムで管理ができます。

採用情報の共有がスムーズになり、人事から現場マネージャーに情報が引き継がれないことも防げます。また、蓄積した採用情報は、配属時のオンボーディングの質やフィードバック向上に役立つでしょう。

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6.タレントマネジメントを活用した採用事例

実際にタレントマネジメントが採用に役立った事例をご紹介します。具体的な事例を知ることで、導入後のイメージがしやすくなります。

【人材の採用】株式会社グローバルキッズの事例

「子ども達の未来のために」という企業理念を掲げ、東京を中心に認可・認証幼稚園を展開、2016年には東証マザーズへ上場した株式会社グローバルキッズ。

離職率が高い課題を抱えていましたが、タレントマネジメントシステムの導入の結果、離職率全国平均以下になりました。

課題と背景

  • 私立保育園の全国平均離職率12%を超えて、16%ある離職率を課題に感じていた

タレントマネジメント施策

  • タレントマネジメントシステムを導入して、顔と名前を一致させ、コミュニケーションの質を上げる
  • タレントマネジメントシステムに離職者情報のデータを蓄積し、離職の傾向を把握。採用担当者に離職者の情報を共有する

成果

  • 顔と名前が一致した上コミュニケーションで、従業員との信頼関係が深まった
  • 離職傾向の共有で、採用時のミスマッチが回避できるようになった
  • 結果、全国平均を超える16%あった離職率が、平均以下の10%に改善した

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