リフレッシュ休暇とは?【メリット・デメリット】有給、無給

リフレッシュ休暇とは、従業員のリフレッシュを図るために企業が独自に設ける休暇制度です。メリットとデメリット、有給休暇との違い、日数や条件などについて解説します。

1.リフレッシュ休暇とは?

リフレッシュ休暇は、従業員の疲労回復を目的とする休暇制度のこと。法定外休暇(特別休暇)として位置づけられ、法的な義務はありません。そのためリフレッシュ休暇の付与日数や休暇中の給与の有無、付与の条件などは企業の裁量によって決められます。

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2.リフレッシュ休暇と有給休暇の違い

リフレッシュ休暇と似た使い方ができる休暇に有給休暇があるものの、法的義務の有無という点が大きく異なります。

リフレッシュ休暇は法定外休暇

リフレッシュ休暇は、企業が独自に従業員への福利厚生として設ける「法定外休暇(特別休暇)」です。従業員のリフレッシュや疲労回復を目的として付与される休暇であり、法律上の付与義務はありません。

有給休暇(年次有給休暇)は労働基準法によって定められた「法定休暇」です。年に10日以上の有給休暇が付与されている従業員には最低5日取得させる義務があり、違反した場合は1人あたり30万円以下の罰金が科せられます。

リフレッシュ休暇は企業がルールを任意設定

リフレッシュ休暇は法定外休暇であり、企業が自由にルールを設定できます。企業側の主導で、休暇に関する規程や取得時期などを調整するのも可能です。

有給休暇は法定休暇であり原則、従業員が取得時期や利用目的を決めます。基本的に企業は従業員が有給休暇を申請してきたら認めなければなりません。

また有給休暇は未取得分の繰り越しも次年度に可能ですが、リフレッシュ休暇の繰り越しの可否は企業によって異なります。

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3.リフレッシュ休暇における企業のメリット・デメリット

リフレッシュ休暇制度は企業の判断で決められます。ただし導入するか否かを検討する際は、メリットとデメリットを十分に考慮しましょう。

メリット

リフレッシュ休暇を導入で、離職防止や生産性の向上、企業イメージの向上などさまざまなメリットが期待できます。

  1. メンタルヘルス向上で離職率低下
  2. 生産性の向上
  3. 業務の属人化防止が可能
  4. ほか従業員の育成を促進
  5. 企業イメージの向上

①メンタルヘルス向上で離職率低下

リフレッシュ休暇は、従業員のストレス解消やメンタルヘルスの向上に効果的です。従業員に十分な休息とリフレッシュの機会を提供すると、働き方とプライベートのバランスが改善され、ストレスによる離職の抑制につながります。

②生産性の向上

従業員の働きやすさや満足度を高めるだけでなく、生産性の向上にもつながります。リフレッシュした従業員は、集中力や仕事に対するモチベーションを取り戻し、より効率的に業務に取り組めるからです。

またストレスや疲労の軽減によりミスやエラーも減少し、業務の品質や効率の向上も期待できます。

③業務の属人化防止が可能

リフレッシュ休暇を取得する従業員の業務は、一時的にほかの人へ引き継がれるため、業務の属人化を防ぐ効果があります。

業務の引き継ぎ時には、業務マニュアルを整備しましょう。誰もがその業務を遂行できるようになり、効率的かつ一貫した業務遂行が可能となるからです。

作成したマニュアルは新入社員の教育やトレーニングにも活用できるため、組織全体の能力とパフォーマンスの向上が期待できます。

④ほか従業員の育成を促進

リフレッシュ休暇のために業務ローテーションを行った場合は、ほかのメンバーの成長を促進できます。担当外の業務にかかわる機会を得た従業員は、新しい業務に触れて知識や視野が広がり、新たな視点やスキルなどを習得できるからです。

⑤企業イメージの向上

リフレッシュ休暇を導入して取得実績がある企業は、労働環境や福利厚生への意識が高い企業というイメージを与えられるでしょう。

給与の次に休暇や休日に着目する求職者は多いため、採用活動でのアピール材料として活用すると優秀な人材を確保しやすくなります。

デメリット

リフレッシュ休暇を導入する際には、制度や環境の整備と、従業員が休むことで予測される課題への対策が必要です。

  1. 運用に向けて整備が必要
  2. 人手不足による業務過多

①運用に向けて整備が必要

リフレッシュ休暇を導入する際には、企業内での整備や取り組みが不可欠です。リフレッシュ休暇の制度やルールを明確に策定し、従業員に対して周知を行いましょう。

またリフレッシュ休暇に伴う業務の引き継ぎや属人化の解消も重要な要素です。業務マニュアルの整備や共有、トレーニングの実施などをとおして、ほかのメンバーが一時的に担当できるような環境を整える必要があります。

②人手不足による業務過多

リフレッシュ休暇で休んでいる従業員の業務をほかの従業員が担うことになり、時期や状況によっては人手不足に陥る可能性もあります。事前に休暇取得中のフォロー体制や取得ルールなどを十分に整備しておきましょう。

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4.リフレッシュ休暇における従業員のメリット・デメリット

リフレッシュ休暇は従業員へさまざまなメリットをもたらす一方、場合によってはデメリットになる場合もあります。従業員の視点から見たリフレッシュ休暇のメリットとデメリットについて解説しましょう。

従業員側のメリット

充実した仕事でも毎日繰り返していると、疲れがたまってしまったり、マンネリ化したりします。リフレッシュ休暇で仕事を離れることは従業員にとって大きなメリットです。

ワークライフバランスの向上

リフレッシュ休暇の取得で仕事(ワーク)と私生活(ライフ)のバランスが良好に保てるようになり、充実感が高まって仕事に打ち込む原動力となります。

従業員にとってワークライフバランスの向上は、生活の質と仕事のパフォーマンスの両方によい影響を与えるのです。

モチベーションの向上

リフレッシュ休暇を計画的に取得できれば、適切なタイミングでリフレッシュでき、仕事へのモチベーション向上が期待できます。また休暇前の期間も、休暇への期待感や充実感でモチベーションが高まり、集中力を持って仕事に取り組めるでしょう。

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業務の棚卸しが可能

休暇中の業務をほかの従業員へ引き継ぐ場合は、業務の確認や整理が必要となるため、業務の棚卸しの機会を得られます。自身の業務を客観的に振り返ると無駄な手続きや作業を見つかることもあり、業務フローの見直しや効率化につながる可能性があるのです。

新しいアイデアを創案やスキル取得

リフレッシュ休暇は休養だけでなく、ボランティアなど新しい体験や活動に充てることも可能です。新しい経験は脳を活性化するため、仕事でも新しいアイデアが浮かぶかもしれません。まとまった休暇を活用すれば、新しいスキルの取得も可能となります。

従業員側のデメリット

業務が属人化してしまっている職場や人手不足に悩む職場では、従業員がリフレッシュ休暇のデメリットを感じる場合もあります。

一時的に仕事量が増加

リフレッシュ休暇を取得する従業員の業務をほかの人へ引き継ぐ場合、休暇期間中はその人の業務負担が大きくなります。またリフレッシュ休暇を取得する従業員も、業務整理や引継ぎなどで一時的に仕事量が増加するでしょう。

業務内容によっては取得が困難

従業員の立場や担当業務の内容、部署の雰囲気などによっては、リフレッシュ休暇の取得が難しい場合もあります。休暇を取得できる人とできない人との間に不公平感が生じるでしょう。

また、引き継ぎのためのマニュアル作成は手間がかかるため、取得を断念する人も少なくありません。

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5.リフレッシュ休暇付与の条件と日数

リフレッシュ休暇は法定外休暇であり、法律上の規定はありません。そのため休暇の付与日数と条件は企業によって異なります。ここでは一般的なリフレッシュ休暇の付与日数と条件について説明しましょう。

取得条件

一般的な取得条件には勤続年数が挙げられます。たとえば勤続3年目や5年目、10年目など、一定の勤続年数に達した場合に付与する状況です。ほかには一定の年齢を迎えた場合に付与する企業や、毎年すべての従業員に付与する企業も見られます。

付与日数

リフレッシュ休暇は企業独自の休暇ですので、付与日数も企業によって異なります。よく見られるのは勤続年数に応じて付与日数が決まっているケースで、たとえば勤続3年で5日間、勤続7年で7日間、勤続10年で10日間などです。

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6.リフレッシュ休暇中の給与は、有給か無給か?

リフレッシュ休暇中の給与を支給するか否は、企業が自由に設定できます。実際には企業のほとんどが有給扱いとし、全額を支給しているのです。

厚生労働省の「平成31年就労条件総合調査の概要」によると、平成31年(2019年)のリフレッシュ休暇における支給状況は、全額支給が95.9%、一部支給が1.3%、無休が2.8%でした。

参考 平成31年就労条件総合調査の概要厚生労働省

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7.リフレッシュ休暇導入のポイント

リフレッシュ休暇制度のスムーズな運用と従業員の取得を促進するために、導入時に注意すべきポイントを説明します。

制度の義務化

全従業員が公平にリフレッシュ休暇を取得できるよう、取得を義務化する方法があります。従業員の取得を促進するためには、取得しやすい環境を整備することも重要です。

たとえば休暇申請の手続きを簡素化し、休暇を取得しやすくするルールや制度を設けるなどが挙げられます。

規定やルールを明確化

リフレッシュ休暇の導入前に取得条件や取得可能日数、申請手続きなどを明確化および明文化し、取得休暇を取得する従業員だけでなく、全従業員へ周知することが大切です。

また取得条件を設ける場合、従業員が取得可能な日数や条件を忘れてしまう場合もあります。今年度に取得が可能な従業員およびその上司へ、個別メールで周知すると休暇の取得を促せるでしょう。

上司が積極的に推進

まとまった休暇を取ると上司や同僚に迷惑をかけると考えて、取得を見送る従業員も少なくありません。リフレッシュ休暇の取得を促進するには、管理職や上司が率先して取得したり、部下に取得を促したりするなど上司の積極的な行動が必要です。

たとえば各メンバーに年間スケジュールを作成してもらい、そのなかにあらかじめリフレッシュ休暇の期間を確保するとよいでしょう。休暇前には引き継ぎ業務も上司や管理職が積極的にサポートし、引き継ぎの円滑化に努めることも重要です。

伝達漏れのない引き継ぎ

リフレッシュ休暇を取得する際には業務の引き継ぎが重要です。業務の進行状況や重要なデータ、手順などを共有すると、休暇中でもスムーズな業務の継続が可能となります。

業務の手順や方法を明確にしたマニュアルを作成すると、誰が担当しても同じ成果を出せるでしょう。

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8.リフレッシュ休暇の導入企業事例

リフレッシュ休暇は法定休暇ではないため、制度設計や取得日数、条件は企業によって異なります。リフレッシュ休暇を導入している3社の事例をご紹介します。

アルス株式会社

コンピュータソフトウェアの設計や開発を手掛けるアルス株式会社は、「1か月の夏休みと2週間の冬休みを取得できる会社」を目指しており、法定休暇の年次有給休暇20日に加えて10日の特別休暇制度を導入。年間休日数は実に119日にも上ります。

リフレッシュ休暇は無給ですが、勤続5年目には半年、10年目には1年間の休暇取得を可能とし、休暇中のワーキングホリデーも認められています。リフレッシュ休暇の導入により、従業員の定着率が向上しました。

アスクル株式会社

2015年3月にダイバーシティ宣言を実施したアスクル株式会社は、働き方の多様性への取り組みを積極的に行っています。

リフレッシュ休暇制度である「ASKULサンクスホリデー」を設け、勤続年数に応じて5日もしくは10日の休暇を付与しています。リフレッシュ休暇が定着して休暇を取得しやすい雰囲気が醸成され、休みやすく働きやすい環境を整えられました。

東京エレクトロン株式会社

半導体製造装置などを開発し、製造販売や保守も行っている東京エレクトロン株式会社は、従業員の就業意欲を高めるために、30年以上前からリフレッシュ休暇を取り入れています。

勤続10年で2週間、15年で3週間、20年で2週間、25年では1か月間のリフレッシュ休暇を有給で付与。リフレッシュ休暇以外にも誕生日休暇といった制度があり、全従業員が計画的に休暇を取得しています。

休暇中の従業員の業務をサポートする機会が増え、チームワークが高まりました。