休暇とは? 休日との違い、導入のメリット、種類、申請方法、導入事例について

休暇とは、労働義務を免除される日です。休日との違いや種類、申請方法や導入事例などについて解説します。

1.休暇とは?

休暇とは、労働義務が免除される日のこと。一般的に年次有給休暇を指し、法定休暇・法定外休暇の2種類があります。休暇について下記3つのポイントから詳しく解説しましょう。

  1. どんな目的で導入されているのか
  2. 休日との違い
  3. 法定休暇と法定外休暇について

①どんな目的で導入されているのか

休暇が導入されている目的として挙げられるのは、「新しい事柄へのチャレンジ・オンとオフのメリハリをつける・ワークライフバランスの実現・多様な働き方への対応・従業員の健康維持、促進」などです。

②休日との違い

  • 休日:従業員が労働義務を負わない休日。そもそも労働義務がない
  • 休暇:従業員に労働義務があるにもかかわらず、労働義務を免除された休日

③法定休暇と法定外休暇について

休暇は、「法律で定められている法定休暇・法律で定められていない法定外休暇(企業が独自に定める休暇)」の2種類に分類できます。

  • 代表的な法定休暇:年次有給休暇や産前産後休暇
  • 代表的な法定外休暇:病気休暇やボランティア休暇、リフレッシュ休暇や裁判員休暇

休暇とは、従業員が申し出ると労働義務が免除される日のこと。休暇には、法定休暇と法定外休暇があります

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2.休暇制度を導入するメリット

休暇制度を導入するとどんなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、休暇制度導入のメリットについて、3つのポイントから解説します。

  1. 従業員の健康維持
  2. 生産性の向上
  3. 従業員の定着率向上

①従業員の健康維持

休暇を取得すると、心身の疲労を回復したり充実した生活を送ったりする時間が確保できます。それにより従業員は、意欲的に仕事に取り組みながら豊かでゆとりのある生活ができるのです。

②生産性の向上

従業員の休暇中、業務のフォローをとおして、情報共有や仕事の見える化など業務改革を進められます。また休暇でリフレッシュした従業員は、意欲的に仕事に取り組めるでしょう。これらが相乗効果となって、結果的に生産性が向上するのです。

③従業員の定着率向上

休暇制度があれば、ワークライフバランスが改善されるため、「職業生活」と「家事や育児、介護や病気治療といった家庭生活」が両立しやすくなります。安心かつ快適に働ける職場なら、従業員の定着率も向上するでしょう。

休暇制度を導入して得られるメリットは、「従業員の健康維持・生産性の向上・従業員の定着率向上」の3つです

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3.休暇の種類

休暇にはどんな種類があるのでしょう。ここでは下記2つの休暇について解説します。

  1. 法定休暇
  2. 法定外休暇

①法定休暇

法定休暇とは、法律で定められている休暇のこと。会社から自由に与えられる休暇ではなく、従業員の権利として取得できる休暇です。法定休暇から6種類の休暇を取り上げて解説しましょう。

年次有給休暇

年次有給休暇とは、雇い入れの日から6カ月間継続勤務しており、その間の全労働日の8割以上出勤した場合、10日付与される休暇のこと。

「継続勤務年数が1年増すごとに1日ずつ・2年6カ月を超える継続勤務1年については2日ずつ」加算した日数が付与されます。年次有給休暇の上限は20日です。

産前産後休暇

産前産後休暇とは、出産前後に取得できる休暇で、下記のようになっています。

  • 産前休暇:出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から請求すれば取得できる
  • 産後休暇:出産日の翌日から8週間就業できない

なお「出産当日は産前休業に含まれる」「産後休暇は、本人が請求して医師が支障なしと認めた業務には就業できる」点には、注意しましょう。

生理休暇

生理休暇とは、生理日の就業を著しく困難と感じる女性が取得できる休暇のこと。日数には決まりがありません。就業規則で「生理休暇を1日とする」と制限し、2日目以降の請求を拒否した場合、労働基準法違反になるのです。

育児休暇

育児休暇とは、原則、1歳に満たない子どもを養育する従業員が、子を養育するために取得できる休暇のこと。産前産後休暇は出産予定の女性ならどの従業員でも取得できますが、育児休暇には取得要件があります。

要件は、「同一の事業主に引き続き1年以上雇用されている・子が1歳6カ月に達する日までに、労働契約の期間が満了することが明らかでない」です。

看護休暇

看護休暇とは、小学校就学前の子を養育している従業員が取得できる休暇のこと。1日単位や半日単位(1日の所定労働時間の2分の1)といった単位で取得できます。

取得日数は、1年度において5日(養育する小学校就学の始期に達するまでの子が2人以上の場合にあっては10日)です。

介護休暇

介護休暇とは、家族を介護するために取得できる休暇のこと。介護とは、要介護状態(負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族の介護や世話をすることです。

対象家族は、「配偶者 (事実婚を含む)・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫」となります。

②法定外休暇

法定外休暇とは、「法律には明記されていない・企業が独自に設けた」休暇のこと。企業は、取得の目的や要件、日数や繰越期間、取得手続きや休暇取得時の賃金などの項目を独自に定められます。

裁判員休暇

裁判員休暇とは、裁判員制度における裁判員になった際に取得できる休暇のこと。従業員が裁判員に選ばれた際、仕事を全うするために休暇を取ると労働基準法第7条で定められているのです。

ただし裁判員休暇取得時の賃金に関して、有給とするか無給とするかの判断は、企業それぞれに委ねられています。

誕生日休暇

誕生日休暇とは、従業員の誕生日に取得できる休暇のこと。誕生日という特別な日を家族や友人とゆっくり過ごしてもらうために設けられる休暇です。

一般的な誕生日休暇制度では、「誕生日が土日、祝日になった」「仕事の都合で誕生日に休めない」場合、誕生日の前後に誕生日休暇をずらせます。

教育訓練休暇

教育訓練休暇とは、雇用保険被保険者が社外の教育訓練を受けるために取得する休暇のこと。雇用保険には、教育訓練休暇付与コースが設けられています。

助成の要件は、「有給教育訓練休暇といった制度を導入して従業員が当該休暇を取得し、訓練を受けた」「120日以上の長期教育訓練休暇制度を導入して従業員が当該休暇を取得し、訓練を受けた」場合です。

病気休暇

病気休暇とは、「病気の治療をする必要がある・業務外の健康上の理由で仕事を休む必要がある」ときに取得できる休暇のこと。病気休暇を取得して、仕事と治療の両立を目指すのです。

民間企業では、病気休暇中に有給か無給を選択して制度設計できます。公務員の病気休暇は、「最大90日程度まで取得可能」「給料は満額支給」といった制度設計です。

慶弔休暇

慶弔休暇とは、冠婚葬祭に際に取得できる制度のこと。付与対象では、「配偶者・子ども・従業員本人の父母・従業員本人の兄弟姉妹・従業員本人の祖父母・配偶者の父母」などの範囲を設定するのです。

慶弔休暇の対象者は、「正社員のみ・正社員とパート社員」など、状況に応じて設定できます。

ボランティア休暇

ボランティア休暇とは、従業員が無報酬で社会貢献活動を行う際に付与される休暇のこと。社会貢献活動休暇と呼ばれる場合もあります。

対象となる活動は、「地域貢献活動・社会貢献活動・自然、環境保護活動・災害復興支援活動」など。付与要件などは、企業ごとに設定します。

リフレッシュ休暇

リフレッシュ休暇とは、従業員が心身ともにリフレッシュするための休暇です。法律で定められている年次有給休暇以外に企業が設ける休暇で、基本、勤続年数に応じて企業が定めた規定の日数が付与されます。

付与日数以外に、取得条件や給与の支払い、休暇利用目的や取得時期なども、企業側で任意に定められるのです。

休暇には、年次有給休暇・産前産後休暇などの法定休暇と、裁判員休暇・誕生日休暇などの法定外休暇の2種類があります

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4.休暇の申請方法

休暇はどのように申請すればよいのでしょう。ここでは休暇の申請方法について、下記3点から解説します。

  1. 取得できる日
  2. 申請方法
  3. 有給休暇の場合、取得理由は不要

①取得できる日

休暇が取得できる日は原則、従業員が自由に決められるのです。たとえば年次有給休暇は、従業員に与えられた法律で認められた権利。そのため従業員は原則として、年次有給休暇の取得時期を自由に決められるのです。

ただし有給休暇を付与した日から1年以内に5日、使用者は時季を指定して年次有給休暇を取得させられます。これは休暇取得促進のためです。

②申請方法

休暇の申請方法で一般的に用いられるのは、「口頭で伝える・メールで伝える・所定の申請書といった紙に書いて伝える」など。病欠を休暇扱いにして欲しい場合、電話で伝えるケースもあるのです。

申請方法は企業によって異なるため、従業員は自社で決められている所定の手続きを経て、休暇を申請します。

③有給休暇の場合、取得理由は不要

有給休暇の場合、取得理由は不要です。有給休暇は、「雇入れの日から6カ月が経過している・全労働日の8割以上出社している」という2つの条件を満たした場合に付与されます。

付与された有給休暇には、年休自由利用の原則があります。そのため有給休暇をどのように利用するかは従業員の自由であり、理由は不要です。

休暇は従業員が自由に取得できるもので、各企業で定められた方法に従い申請します。有給休暇の場合、取得理由は不要です

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5.特別な休暇制度の導入事例

最後に特別な休暇制度の導入事例を4つ見ていきましょう。特別休暇をどのように導入し、活用しているか参考にしてください。

アシックス

アシックスは、スポーツ用品を製造、販売している企業です。創業理念は「スポーツによる青少年の育成を通じた社会発展への貢献」となっています。これに寄与し、取り組むため、ボランティア休暇制度を設けました。

  • 青少年を対象としたスポーツ教室
  • 地域のスポーツイベントの支援
  • 東日本大震災をきっかけとした被災地支援

サイボウズ

サイボウズは、情報通信業を営む企業です。

サイボウズには、

  • 自社のサービスや知識を生かし、災害復旧支援などのボランティア活動を行うためのサイボノ休暇
  • リフレッシュのため、5年ごとに連続5日間の休暇が付与されるリフレッシュ休暇
  • 5日を限度として付与される家族のサポート看護休暇

があります。

髙島屋

大手百貨店である髙島屋では、

  • 地域社会に貢献する活動への参加促進を目的としたボランティア休暇
  • 裁判員といった、会社が認める特別の事由が生じた際に付与する特別休暇制度
  • 子どもの学校行事に合わせて取得できるスクールイベント休暇
  • 社外経験によるイノベーション創出や自律的成長の実現を目的とした休暇や副業支援制度

などを設けています。

アフラック生命保険

アフラック生命保険では、がん治療と仕事の両立を目的に、下記のような休暇を設けています。どちらも、通院などの短時間利用ができるよう1時間単位で取得できるのです。

  • がん治療をする従業員に対し、取得日数を無制限としたリボンズ休暇
  • 失効した有給休暇を最大で60日積み立てる傷病ストック休暇

自社の強みを生かしながらさまざまな特別休暇制度を独自に設けている企業は多くあります。休暇制度を構築する際、参考にしてみてください