目標管理手法のOKRとMBOの違いは?【具体的にわかりやすく】

MBOは、社員は目標を設定し、上司はその目標を部門目標などと連携しながら達成に向けて助けていくもので、OKRは企業やチームで目標を共有し、達成に向けて進めるものです。

MBOは、個々のパフォーマンスに注目されますが、OKRは企業やチームそれぞれのパフォーマンスが必要となります。また、全体目標を共有するため、連帯感も高まるのです。

OKRは企業が高い目標を達成して可能性を広げるためのマネジメント手法でしょう。

MBOとは?

MBOは「Management By Objectives」の頭文字をとったもので、MBO評価という呼び方をすることも。

MBOは社員それぞれの目標を企業の経営目標や部門の目標と連動させて業績アップにつながるという考え方で、ピーター・ドラッカーが提唱したマネジメント手法です。

目指すことは、100%の目標達成。そのために、本人と直属の上司が協働し、会社に貢献するシステムです。

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OKRとは?

OKRはアメリカのインテル社で生まれ、多くのシリコンバレー企業に導入された手法で、略称は「Objectives and Key Results」。特徴は、月に1回など高い頻度で、

  • 目標設定
  • 進捗の追跡と再評価

を繰り返す点です。OKRを直訳すると目標と主要な結果。1つ立てた定性的な目標の進捗を図るため、具体的な複数の指標を設けることがOKRの主眼です。

このときの指標はできるだけ数値で測れるものが望ましいでしょう。達成度も明確に採点(スコアリング)されます。

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MBOとOKRは異なる視点を持つ

MBOはOKRよりも評価期間が長く、個人の成長が企業の飛躍に貢献することを目指すもの。一方OKRは、月に1回もしくは四半期に1回のペースでレビューを行い、

  • 短期間での生産性向上
  • 課題へのアプローチ

を目指すのです。MBOが対極に立った長期的な視点で目標管理するのに対し、OKRではこまめにパフォーマンスを軌道修正できます。MBOとOKRは同じマネジメント手法ですが、それぞれ違う視点に立っているのです。

業種や職種によって、向いている目標管理制度は違います。

  • 何を目的として目標管理制度を設けるのか
  • 将来的な着地点はどこか

を明らかにした上で導入するとよいでしょう。

目標管理 手法のQ&A

マネジメントで有名なピーター・ドラッカーが提唱した目標管理制度(MBO)や、Google社が導入しているOKRが有名です。 MBOでは部下が目標を設定し、部門目標などと連携しながら上司がその達成に向けて目標管理します。OKRはチームで目標を共有し、達成に向けて全員で進めるものです。
目標を立てるものの進捗を追えなかったり、フィードバックまで手が回らなかったりする場合、システム化をおすすめします。 たとえば株式会社えがおの事例では、目標管理やスキルなどの情報がExcelでバラバラに管理されており、情報へのアクセスがむずかしい状況にありました。目標管理システムの導入により、圧倒的な業務効率化に成功しています。 参考記事:目標管理、面談記録、評価の一元管理で社員の成長をサポート。エンゲージメント向上と働き方改革にも役立てる
MBOにもデメリットは存在します。一般的には下記のポイントが取り上げられることが多いでしょう。 ①個人任せの目標では、全社目標やチーム目標を達成しづらい ②個人の意思にかかわらずブレイクダウンした目標が下ろされることになる ③従業員の不公平感や不満が増す恐れがある ④目標管理と人事評価を連動させる必要がある