固定残業代とは? 固定残業代が違法になるケースとは?その要件と表記について

残業代を節約する方法として導入する企業も多くなっていますが、規定時間よりも多い残業に対して追加の残業代を支払わない問題も出てきています。そこで、人事として知っておきたい固定残業代の知識について紹介します。

固定残業代とは?

固定残業代とは、毎月の残業代を給与に含めて支給する制度です。企業としては、事務コストを低減できるほか、無駄な残業を減らす効果があります。固定残業代は、残業を一定時間行うことを前提に設計されたものですが、決まった残業時間に満たない場合でも残業を行ったものとみなし、残業代が支払われます。

そのため、固定残業代を「みなし残業代」と呼ぶこともあります。また、決まった時間よりも残業がある場合には、残業代を追加で払うことになります。固定残業代は法律で規定された制度ではなく、各企業が独自に取り入れているものです。

そのため、残業に対する追加の支払は、固定残業代を導入しているかに関わらず、労働基準法に基づいて厳格な運用が求められます。

評価運用の効率と「質」を向上させるクラウドツール

  1. MBO・360度・OKR・1on1など、あらゆる人事考課運用をクラウドで実現可能
  2. 多彩な運用実績で作られたテンプレートを使って、考課シートを手早く構築
  3. 進捗状況が一目瞭然。催促メールで締め日までに確実に評価結果を回収できる
  4. フィードバック面談だけは“紙で”やりたいときは、帳票として出力可能

カオナビで評価運用をクラウド化して、圧倒的な効率化を実現!

> カオナビについて詳しく見る

固定残業代が違法になるケース

労働基準法で労働時間は1日8時間、週40時間と規定され、規定の時間よりも多く働く場合は、割増賃金等の支払が発生します。そして、このルールは固定残業代を導入する場合でも同じです。

つまり、仮に月30時間分の固定残業代を支給される人が、規定の時間よりも多く残業をした場合には、追加で残業代を払う必要があります。賃金の支払がされない場合、違法と指摘される可能性があります。

また、決まった時間まで残業をしないと固定残業代が支払わない企業もありますが、そうした残業代の未払いも違法になります。つまり、残業した時間に対して、適正な残業代を支給するという原則は、固定残業代を導入した場合でも変わりません。

固定残業代の要件と表記

固定残業代を自社で活用したい場合には、要件を就業規程や雇用契約などに正確に記しておく必要があります。固定残業代の要件として、残業手当等の手当の名称に関わらず、その手当が、残業代相当分である事を明確にすることです。

具体的には、就業規程や給与規程で手当てなどに固定残業代が含まれることを明示するとともに、固定残業代が何時間分の残業に相当するかを表記する必要があります。

また、社員の固定残業代が一緒であっても、それぞれの時給に応じて該当する残業時間数は違ってきます。個別の労働契約では、その固定残業代が何時間分の残業に該当するのかを具体的に表記する事で、労使間のトラブルや処理のミスを防ぐことが可能です。

固定残業代を検討している企業や人事は、これらの実態をよく理解した上で、自社に導入した場合のメリット・デメリットをよく検討するようにしましょう。