1on1は意味ない? 無駄と思われる原因やデメリット、対策を解説

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1on1ミーティングとは、定期的に部下と上司が1対1でおこなう面談(対話)のことです。近年、導入する企業が増えている一方で「1on1は意味がない」という批判的な意見も見受けられます。

そこで本記事では、1on1ミーティングが「意味ない」「無駄」と言われる理由や失敗する理由について解説した上で、有意義な1on1ミーティングにするメリット、うまく運用するポイントなどを紹介します。

1on1ミーティングの効果が見られない場合や、社内で1on1ミーティングの効果が疑問視されている場合は、ぜひこの記事を読んで参考にしてみてください。

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1.1on1が「意味ない」「無駄」と言われる理由

1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に1対1で対話をおこない、部下の成長や業務の改善を目指す取り組みのことです。設定した目標の進捗状況や部下の悩みの解決に役立つとして、多くの企業で導入されています。

しかし、適切に運用されない場合、意味がないと感じることや、無駄だと思うことも少なくありません。ここでは、1on1ミーティングが「意味ない」「無駄だ」と言われる主な理由を詳しく解説します。

  • 新たな人事施策への抵抗感がある
  • 目的を理解していない
  • 上司が一方的に話す場になっている

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新たな人事施策への抵抗感がある

1on1ミーティングが新しい人事施策として導入される際、組織内で反発が生じることもあります。

とくに大規模な組織では、新制度の導入にかかるコストや労力、一時的な業務効率の低下などが懸念されるためです。自社での成功体験がないため、効果やメリットがイメージしにくいことも要因のひとつになっています。

1on1ミーティングは従来の業務へ新たに組み込まれる施策であるため、上司と部下の双方にとって追加の負担です。

従業員によっては「新しい業務を増やしたくない」と抵抗感を持つゆえ、1on1ミーティングの実施に対して消極的になる傾向があります。

目的を理解していない

1on1ミーティングの目的が上司と部下の間で明確に共有されていない場合、ただの形式的な面談になりがちです。「意味ない」と判断されることが多くなるでしょう。

目的が不明確なまま実施されると、1on1ミーティングの本来の目的である、部下の成長支援やコミュニケーション強化、問題解決の場としての機能が失われます。

双方にとって有意義な時間とはならず、「無駄だ」と感じられる原因となりえるのです。

上司が一方的に話す場になっている

1on1ミーティングは、上司と部下が対話しながら部下の意見や悩みを共有する場ですが、上司が自身の意見や指示を一方的に伝える場になってしまうケースが少なくありません。

これでは、部下が「話を聞いてもらえない」「上司は自分の気持ちを分かってくれない」と感じ、モチベーションの低下や信頼関係の悪化を招く可能性があります。

1on1で失敗しないためにも、進めやすい環境を構築することが大切です。カオナビなら事前に1on1シートを作成・共有することで話すテーマを決められるため、効率的に質の高い1on1が実施できます。

さらに、実施・未実施の進捗が一覧ですぐに確認できる、マネージャー間でURLを送るだけで簡単に共有できるなど、1on1にかかる業務も効率化! 1on1に必要な機能を豊富に備えているため、経験のない上司でもスムーズに進行できます。

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2.1on1が失敗する理由

1on1ミーティングが失敗する主な理由を詳しく解説します。

  • 上司と部下との関係構築が不足している
  • 上司の1on1の能力が低い
  • 現場にやり方を丸投げしている
  • 1on1の振り返りをしない

上司と部下との関係構築が不足している

そもそも上司と部下の信頼関係が築かれていないと、1on1ミーティングでのコミュニケーションが表面的なものになり、部下が本音を話すことは少なくなります。

とりわけ、日常的に上司と部下とのコミュニケーションが少ない職場では、1on1ミーティングの場がいきなり深い話をする時間になってしまうでしょう。部下が本音を話しづらく感じてしまうことも不思議ではありません。

たとえば「弱気になっていると思われたくない」「本音を言ったら悪い印象を持たれそう」といった不安があると、部下は表面的な受け答えしかしなくなります。それでは1on1ミーティングの本来の意義を果たせないのです。

上司の1on1の能力が低い

上司の対話スキルが低いと、1on1ミーティングがうまく機能しません。

1on1ミーティングの経験がない上司や、適切なトレーニングを受けていない上司は、会話をリードするのが難しく、結果として部下の意見を十分に引き出せないことが多くなるでしょう。

その他、部下が積極的に本音を話しても、上司が真摯に耳を傾けないケースもあります。適切なフィードバックを返せない場合、対話ができなくなるでしょう。このような状況では、次第に1on1ミーティングが意味のないものになります。

現場にやり方を丸投げしている

多くの企業で、1on1ミーティングの実施方法を現場に丸投げしてしまうケースが見られます。現場任せの1on1ミーティングは、単なる雑談や進捗確認の場になってしまい、本来の目的を達成できないことが少なくありません。

1on1ミーティングを効果的に活用するには、上司が研修やトレーニングをおこない、その目的や適切な質問例、フォローアップの方法などをまとめたガイドラインの整備が重要です。

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1on1の振り返りをしない

1on1ミーティングの効果を最大化させるためには、定期的な振り返りが欠かせません。1on1ミーティングをおこなうだけで、その後のフォローや改善がなければ、同じような話を繰り返すだけの時間になり、成長につながりにくいでしょう。

たとえば、部下が「今後はこのスキルを伸ばしたい」と話したとします。その後の1on1ミーティングで進捗確認がなければ、部下は「言っただけで終わった」「とくに意味のない時間だった」と感じてしまいます。

必ず振り返りをすることで、上司も部下の成長を確認しやすくなり、次のステップへとつなげられます。

1on1は部下の成長を促すための重要な時間です。しかし、上司が1on1について理解できていないがゆえに、完璧な1on1にしようと空回りしてしまう、堅苦しい空気にしてしまうなどして失敗に終わってしまう可能性も。

まずは上司が1on1の目的や進め方を理解し部下を先導して意味のある1on1を実行しましょう!

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3.意味のない1on1のデメリット

1on1ミーティングが適切に運用されないと、以下のようなデメリットが生じることもあります。

  • 時間や工数がかかり、お互いの負担になる
  • 話すことがなく、時間が無駄になる
  • 上司と部下の関係が悪化する
  • 業務効率化や人材育成に活かされない

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時間や工数がかかり、お互いの負担になる

1on1ミーティングは、忙しい業務の中、上司と部下が定期的に時間をつくっておこなうため、双方にとって負担が生じます。

さらに、準備やフォローアップにも時間が必要です。これらが積み重なると、業務全体の効率に影響を及ぼす可能性があります。

とくに、管理職である上司は複数の部下を抱えているケースが多く、1on1ミーティングに充てる時間が他の業務を圧迫する事態が起こるかもしれません。

話すことがなく、時間が無駄になる

1on1ミーティングの目的が明確でない場合、上司と部下の双方が「何を話せばよいのか分からない」と感じることがあります。

部下自身が抱えている課題や相談事項がない場合、1on1ミーティングが形式的になり、雑談で終わってしまいがちです。

ときには、部下が「上司の時間を奪っている」という罪悪感を抱きながら、無理やり話題を探そうとする心理的負担が発生することもあります。

この状態が続くと、次第に1on1ミーティングへの意欲が低下します。「時間の無駄ではないか」と疑問を持ちながら形式的な対応だけが目立つ悪循環に陥るでしょう。

上司と部下の関係が悪化する

形式的な1on1ミーティングを継続すると、かえって人間関係の悪化を招くリスクがあります。

たとえば、上司が一方的に話す場になったり、部下の意見や感情を軽視するような態度を取ったりすると、部下が不満やストレスを感じるのも自然なことです。

また、上司は多くの業務を抱えているため、以前の会話を忘れていることも考えられます。そういった態度や不誠実な対応が見えると、部下が不満を感じ、以前まで良好だった関係が悪化するケースもあるかもしれません。

業務効率化や人材育成に活かされない

1on1ミーティングを実施しても、業務改善や人材育成といった本来の目的を達成できないと、組織の成長機会を奪ってしまいます。成長が伸び悩んでいる組織では、部下のモチベーションが低下し、離職につながるリスクもあるでしょう。

1on1で話された意見を部下の育成に反映させ、組織の生産性向上や業務改善に活かすという本来の目的を見失ってはいけません。

4.意味のある1on1のメリット

1on1ミーティングは、適切に運用すれば、組織や個人にとって多くのメリットをもたらす取り組みです。ここでは、1on1ミーティングの主なメリットを詳しく解説します。

  • 信頼関係の構築につながる
  • 部下の成長が促進される
  • 上司のマネジメントスキルが向上する
  • 離職防止の効果が期待できる

信頼関係の構築につながる

定期的な1on1ミーティングを通じて、上司と部下はお互いの考えや感情を共有する機会を持てます。日常の業務では見えにくい部下の悩みや意見を把握でき、信頼関係の構築が促進されるでしょう。

信頼関係が深まると、部下は安心して意見を述べられ、上司も適切なサポートを提供しやすくなります。中には、信頼できる上司に認められたいとモチベーション高く業務に取り組める部下もいるはずです。

部下の成長が促進される

1on1ミーティングは、部下が自身の業務やキャリアについて主体的に考える場となります。上司との対話を通じて、部下は自己の強みや改善点を認識し、目標設定やスキルアップの計画を立てられるためです。

ときには、部下自身も認識していなかった課題が明確になることもあるでしょう。1on1ミーティングで解決策を一緒に話し合えると、部下の主体性が育まれ、自発的な成長が促進されます。

上司のマネジメントスキルが向上する

1on1ミーティングを通じて、上司の傾聴力や質問力、フィードバックの技術など、コミュニケーションに関するスキルが磨かれます。

さらに、効果的な1on1ミーティングの実施により、部下は上司のマネジメントスキルを実感できるでしょう。上司自身の成長やスキルアップが促進されると、組織全体のマネジメント品質の向上につながります。

離職防止の効果が期待できる

定期的な1on1ミーティングで、部下が抱える業務上の問題や個人的な悩みを早期に発見できるかもしれません。上司が部下の声に真摯に耳を傾け、適切なサポートを提供することで、問題の深刻化を防ぎます。

これにより、部下のストレスや不満を軽減し、モチベーションの維持や離職防止が期待できるでしょう。コストをかけて採用した人材の早期退職にも一役買います。

5.意味のない1on1にしないためのポイント

効果的な1on1ミーティングを実現するためのポイントを詳しく解説します。

  • 1on1の目的を明確にする
  • 話題を事前に共有する
  • 上司が話しやすい雰囲気をつくる
  • 管理ツールなどで記録し、前回の振り返りからおこなう
  • 具体的なフィードバックとアクションを明示する
  • 中長期的な視点を持ち全社で取り組む
  • 上司の1on1のスキルを高める

1on1の目的を明確にする

1on1ミーティングを有意義なものにするためには、その目的を明確に定めることが重要です。部下の成長支援や業務上の課題解決、キャリア相談など、具体的な目的を共有することで、双方の認識が揃った状態で話し合いに臨めます。

目的が不明確なままでは、1on1ミーティングが単なる雑談や表面的なものになりがちです。主導者を決めた上で事前に目的を設定し、上司と部下で把握しておきましょう。

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話題を事前に共有する

1on1ミーティングの効果を高めるには、話したい内容の事前すり合わせが有効です。議題や主な内容が書かれた資料を共有することで、双方が十分な準備をして臨めるでしょう。

1on1ミーティングで話すテーマは以下のようなものがあります。

  • 仕事上の困りごとや悩み
  • 目標設定や達成に向けた課題
  • 業務に対するモチベーション
  • 業務の効率化や新たなアイデア
  • 健康状態やメンタルのコンディション
  • 目指したいキャリアや将来の展望
  • 私生活に関する話題

上記のテーマのうち、何を対話したいのか事前に共有しておきます。「何を話せばよいか分からない」という状況を回避し、建設的な対話を生むことが重要です。

1on1ミーティングのネタ・テーマ一覧|上司との面談で話すこと
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部下が話しやすい雰囲気をつくる

1on1ミーティングの成功には、心理的安全性の確保が不可欠です。部下によっては、上司と1対1での対話に緊張を感じる方もいます。上司は、リラックスした環境を提供し、部下が安心して話せるような配慮が重要です。

上司が部下の意見を真摯に聞き、批判や否定をせずに受け止める姿勢を示すことで、部下は本音を話しやすくなります。

管理ツールなどで記録し、前回の振り返りからおこなう

1on1ミーティング内容を記録し、次回でどのような成果が出たか振り返ることも大切です。PDCAサイクルが回り、継続的に状況を改善できます。AI文字起こしツールや管理ツールなどを有効活用し、効率的に記録しましょう。

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具体的なフィードバックとアクションを明示する

1on1ミーティングの最後には、部下が行動に移しやすいように必ず具体的なフィードバックとアクションプランを設定してください。

どのように行動し、どのような成果を得たか、次回の1on1ミーティングで進捗を確認して成長を促しましょう。

中長期的な視点を持ち全社で取り組む

1on1ミーティングは、短期的な課題解決だけでなく、中長期的な視点でのキャリア形成や組織全体の目標達成にも関わるものです。

全社的な取り組みとして、組織全体で1on1ミーティングの重要性を認識し、継続的な実施と改善を図ることが求められます。

たとえば人事部が主導となって、1on1ミーティングの必要性や効果を学ぶ研修体制を整えることも必要です。

上司の1on1のスキルを高める

1on1ミーティングの効果は、上司の対話力や指導力などのスキルに大きく依存します。上司向けの研修やワークショップを定期的に実施し、コーチングスキルやフィードバックスキル、質問力、人材育成スキルを習得してもらいましょう。


【1on1の成果が実感できないとお悩みではないですか?】

・部下と話すことがない
・具体的なアクションまで決められない
・過去の1on1が活かせていない
・マネージャー同士で1on1の内容を共有できていない

このような状態ですと1on1の成果が発揮されず、意味のない時間となってしまいます。また、1on1を導入したばかりで上司が進め方を理解していない、他の業務を優先してしまうなどといったケースもあるでしょう。

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