1on1ツールとは? 比較ポイントやメリットやデメリットなどをわかりやすくご紹介

日本ではヤフーが導入したことで認知度があがった1on1ミーティング。導入する企業も増加しつつあります。

一方いざ導入してみたものの、ミーティングの質などに課題を感じる企業も少なくありません。そんな1on1の課題を解決する方法のひとつが1on1ツール

今回は1on1ツールについて、メリットやデメリット、比較時のポイントを紹介します。無料で1on1の質を高められるテクニックもご紹介していますので、ぜひご覧になってください。

1.1on1ツールとは?

1on1ツールは1on1ミーティングをより効果的、効率的に運用するためのツールです。一般的にクラウド型として提供され、料金形態にはユーザーライセンス型(使う人数によって料金が変動する)と、月額固定型(使う機能などで料金が変わる)の2つのパターンがあります。

日本ではヤフーが導入したことで注目を集めた1on1ですが、その運用に課題を感じている企業は少なくありません。1on1ツールを導入することで、面談履歴の保存、ミーティングの質向上、継続的な実施などの課題解決につなげることが可能です。

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2.1on1の課題

部下の育成やエンゲージメント向上に有効な1on1ですが、いくつかの課題があります。

①ミーティングが効果的に行えない

1on1にはミーティング進行そのものが難しいという課題があります。1on1では上司が部下の話にしっかりと耳を傾け、ミーティングを通して部下の自発的なアクションを引き出します。上司側に求められるスキルが高く、ミーティングの内容や質が属人的になりがち。

1on1を行う際に大切な考え方として「経験学習」があります。自ら考え行動し、その経験から得た気づきを次に生かすという考え方です。1on1はミーティングのなかで部下自らが行動を選択し、振り返りと気づきを繰り返すことで、成長を実感します。上司には部下の話に耳を傾ける傾聴力や、変化を察知する観察力なども必要になります。

「上司から理解されていること」はパフォーマンス発揮に重要

カオナビHRテクノロジー総研が2019年に実施した調査では、「上司からの理解が仕事のパフォーマンスによい影響がある」と回答した社員が6割を超えました。部下のパフォーマンス向上という点からみても、1on1で部下の個性に理解を深め、信頼関係を築くことは重要だといえます。

参考 上司は私のことを分かってない!?~「上司と部下の関係性」に関する調査結果1~カオナビHRテクノロジー総研

②実施状況が見えない

ミーティングの実施状況や実施内容がブラックボックス化し、経営層や人事の間で実態が把握しきれないケースもあります。ミーティングの記録が上司のPCのみに保存されていたり、記録されていないケースも。1on1がブラックボックス化してしまうと状況が把握できず、制度の課題や効果を高めるための施策が打ちにくくなります。

③継続できない

上司の業務負荷や、目に見えた効果が出にくいという理由で、1on1ミーティングそのものの継続が危ぶまれるケースも少なくありません。本来1on1ミーティングは中長期的なスパンで取り組むべきものなので、継続が難しいというのは本末転倒といえます。

3.1on1ツールでできること

『カオナビ』の1on1シート例(クリックで拡大)

1on1ツールを活用すれば、先に述べたような課題の解決につなげられます。1on1ツールの代表的な機能を5つご紹介します。

①1on1シートの作成

1on1に必要な面談シートをドラッグ&ドロップで簡単に作成できます。あらかじめテンプレートが用意されているサービスも。ミーティングの前に上司と部下の間で、1on1シートを共有することで、ミーティングを効率よく進められます。

②ミーティング内容の記録や振り返り

1on1ミーティングの内容を履歴として保存し、後で振り返れます。データとして過去のミーティング内容を記録しておくことで、エビデンスにもとづき的確なフィードバックがしやすくなるので、社員の納得度を高められます。

③コンディション状況の可視化

1on1ツールのなかにはアンケート機能などを使い、メンバーのコンディションを可視化できるものも。

仕事への満足感や、モチベーションなどが可視化できるので、ミーティングの際に適切なフォローができます。

④進捗管理

1on1ツールでは煩雑になりがちなミーティングの進捗状況を可視化できます。実施、未実施の一覧表示で運用の手間を削減できます。複数メンバーと1on1をしなければならない上司にとってうれしい機能です。

⑤自宅からの閲覧(クラウドの場合)

テレワークでは1on1を在宅で実施するースも考えられます。1on1ツールはクラウドで提供されるものがほとんどなので、ミーティングの実施状況や履歴を自宅からでも閲覧できます。

4.1on1ツールのメリット・デメリット

1on1ツールにはメリットだけでなく、デメリットや注意すべき点もあります。

メリット

1on1ツールのメリットは大きく分けて下記の3つ。

(1)1on1の質向上につながる

ミーティングの履歴を残せて、簡単に検索・抽出できるので1on1ミーティングの質を高められます1on1ツールのなかには目標管理機能や、人材データベース機能を搭載しているタイプもあるので、部下に関するさまざまな情報を閲覧しながら、より的確なフィードバックができます。

(2)ミーティングの内容を見える化できる

1on1の実施状況やその内容を見える化できます。人事や経営層、管理職同士などで1on1の内容を共有でき、新しい気づきも得やすくなるでしょう。得られた気づきを1on1シートの項目などに反映すれば、属人的になりがちな1on1の標準化もしやすくなります

(3)1on1を継続しやすい

1on1ツールには実施、未実施の可視化やリマインド機能があるので、管理が属人的にならず定期的な1on1の実施をサポートしてくれます。1on1は継続的に実施することが大切。業務が忙しいなどの理由でどうしても滞りがちな1on1を、しっかりと習慣化できます

デメリットや注意点

1on1ツールにはデメリットや注意点もあります。3つ解説します。

(1)費用対効果が算出しにくい

1on1ツールは他の人事システムに比べ、大幅な工数削減など目に見えた費用対効果を算出しにくいというデメリットがあります。Excelシートの管理工数を効率化できますが、効果としては少なく見積もられがち。ツールの必要性を経営層にアピールするためには、別の切り口が必要になります。

Tips 社員アンケートをとる

1on1ツール導入のアピール材料として、社員アンケートをとってみるのも有効な手段。すでに実施している1on1がきちんと行われているか、その内容に部下が満足しているかをアンケートします。満足度が想定より低ければ、解決策のひとつとして1on1ツールを提案してみるのもよいでしょう。

アンケート結果をベンチマークにして、その向上を1on1ツール導入の定量的な目標として設定し、導入後のPDCAに生かすこともできます。

(2)人数の増加でコストがあがる

1on1ツールは利用人数で料金が変動するタイプも多く存在します。一般的には4万円~5万円程度ですが、利用人数が増えると10万円を超すケースも。直近の人員増加など、1on1ツールの利用人数をあらかじめ把握しておかないと、想定外の出費が生じる可能性もあります。

(3)上司のスキルアップは必要

1on1ミーティングの質を高めるためには、ツール導入だけでなく上司のスキルアップも重要です。コーチングスキルなど上司の能力向上や標準化の施策は、別途考える必要があるでしょう。

5.1on1ツール導入の成功事例

離職率が大幅に減少|株式会社エコリング

ブランド品から日用品まで「何でも買取」をモットーにしている買取専門店、株式会社エコリング。チャレンジ精神旺盛な同社ですが、離職率が19%と高いことが課題でした。

課題

  • 高止まりしている離職率の理由がわからない
  • 従業員の働きがいの向上

成果

  • 社員のデータを可視化、状況を把握し人事施策へ反映
  • 1on1の情報を共有することで現場のエンゲージメントも向上、離職率も11%に

1on1アンケートを活用|日清食品ホールディングス株式会社

即席麺やチルド食品など幅広い食料品の製造を手がけるグローバル企業、日清食品ホールディングス株式会社。同社では社員の「びっくり退職」を防止するため、個々の社員に対するコミュニケーションを重視。1on1ツールの形骸化を防ぐ手段のひとつとして、アンケートを活用しています。

課題

  • 社員一人ひとりに対する細やかなコミュニケーションとフィードバックを強化したい

成果

  • 社員への1on1アンケート結果を管理職へフィードバック、振り返れるように

フィードバックの質向上|アイティーエム株式会社

システムの運用監視で約20年の実績をもつアイティーエム株式会社。社員の声に耳を傾け、その成長支援を重視する同社では2018年から1on1を導入。そのフィードバックの質をさらに高めるために1on1ツールを活用している。

課題

  • 記憶に頼ったフィードバックからより精度の高いフィードバックをしたい

成果

  • 面談記録をアーカイブ、その「成長記録」をもとに意義のある面談へ

6.1on1ツールを比較する際のポイント

1on1ツールを比較する際に押さえておくべきポイントについて解説します。

①事前に確認しておくべき3つのこと

1on1ツールの資料を取り寄せる前に、下記の3つを確認しておきましょう。

(1)スコープ(対象範囲)

1on1ツールにどこまでの役割を求めるのかを明確にしておきましょう。ミーティングの管理や共有ができればいいのか、目標管理までできればいいのかといった具合です。1on1ツールには導入後に研修やセミナーを実施しているものもあります。自社が1on1に抱えている課題を整理し、求める範囲をあらかじめ決めておきましょう。

(2)導入時期

導入時期も明確にしておくのがオススメ。1on1ツールによって導入フローや期間は異なります。業務の繁忙期に重なったり、期中など中途半端なタイミングにならないためには、導入時期から逆算したスケジュールが大切です。

(3)対象となる従業員

全従業員を対象とするのか、一部の事業部やチームにとどめるのかなど対象となる従業員の数をあらかじめ見積もっておきましょう。1on1ツールは利用人数によって料金が異なる場合があるので、直近で大幅な増員計画がある場合などは、考慮しておく必要があります。

②比較検討する際の5つのチェックポイント

1on1ツールを実際に比較検討する際には、下記の5つをチェックしておくとよいでしょう。

(1)機能や使いやすさ

1on1ツールに搭載された機能がはじめに決めた求める範囲を満たしているか、使いやすいかなどをチェックします。使いやすさについては、デモや無料トライアルなどで実際の画面を見ながらチェックするとよいでしょう。チェックの際にはITが苦手な社員にも参加してもらうと、現場で浸透するかどうかの基準になるのでオススメです。

(2)費用・料金形態

1on1ツールは利用する人数によって料金が変わるタイプも多いので、自社の課題や用途に適した料金形態のものを選びましょう。料金のタイプを整理すると下記のようになります。

  • ユーザーライセンス型(1名あたりの料金)
  • 人数プラン型(一定人数を超すことで料金が変わるタイプ)
  • 機能プラン型(利用する機能によって料金が変わるタイプ)

(3)セキュリティ

1on1ツールも他の人事システム同様、個人情報を取り扱うためセキュリティはしっかり確認しておく必要があります。社内に情報システム担当がいる場合は、一緒に確認してもらうとよいでしょう。

(4)無料トライアルの有無

無料トライアルの有無も大切。先に述べたように機能の詳細や、使いやすさは実際の画面で確認できた方が安心です。無料トライアルは期間限定がほとんどですので、トライアル期間も事前に確認しておきましょう。

(5)導入事例

比較する1on1ツールの導入事例も事前にチェックしておくことをオススメします。自社の課題に近い事例や、同じような業種や規模の導入事例があれば、導入した後のイメージも湧きやすく、差別化のポイントになります。

7.明日からできる! 無料でも1on1の質を高めるTips

1on1ツールの導入には一定の検討期間が必要。この章では無料ツールを活用し、即使える1on1に役立つテクニックを3つご紹介します。ぜひお役立てくださいね。

①Googleカレンダーの通知機能でスケジュール管理

普段何気なく使っているGoogleカレンダー。実は個別のスケジュールごとに通知設定を変えられます。ブラウザ通知になっていることも多いのですが、メール通知にすることでリマインドメールとして使用可能。通知のタイミングも時間や日で設定できるので、前日にリマインドメールを送信できます。

参考 カレンダーの通知を変更またはオフにするカレンダー ヘルプ

②Googleドキュメントの音声入力で簡単メモ

Googleドキュメントは音声入力ができます。1on1ではメモをとることも大切なのですが、メモをとることに夢中になって会話がおろそかになることも。音声入力でメモをとれば、ミーティングに集中できます

Windowsなら「Ctrl+Shift+S」、Macなら「command+Shift+S」を押すと音声入力がスタートします。改行や句読点などは入力できないのであくまで補助的なものとして利用するとよいでしょう。

参考 音声で入力するドキュメント エディタ ヘルプ

③Windowsのボイスレコーダーで音声録音

Windowsのボイスレコーダーで1on1の音声を録音しておくのも有効。テレワークではビデオ会議で1on1を行うケースも。ビデオ会議ツールでその様子を録画することもできますが、映像が残ることに抵抗感を覚える従業員もいます。事前に了承を得る必要はあるものの、音声データなら比較的抵抗感は少ないでしょう。

音声として残すことで、後で1on1の内容を振り返る際や、次の1on1を準備する際に役立てられます

有料ツールでないとできないこと

無料ツールの機能を駆使してある程度1on1を効率化できますが、有料ツールでないとできないこともあります。人材マネジメントシステム「カオナビ」の機能を例にご紹介します。

(1)適切なアクセス権限

1on1ツールはアクセス権限の設定機能があるため、ミーティング履歴などへのアクセスをしっかりコントロールできます。ExcelやGoogleスプレッドシートを利用する場合よりも、安全に情報共有ができます

(2)効率的な履歴の検索、閲覧

ツールにはデータの検索機能があるため、過去の履歴などを効率よく検索、閲覧できます。パソコンやクラウド上データを保存する場合、検索がしにくいうえにデータが増えてくれば上書きや削除のリスクも高まります1on1ツールを利用すれば、検索性が向上するだけでなく、上書きや削除のリスクも減らせるでしょう。

(3)関連情報の一覧表示

1on1の情報だけでなく、人事情報や目標達成状況などを一度にチェックできるのも有料ツールならでは。1on1に必要な情報があちこちに散在していると、準備に必要以上に工数がかかりますし、情報がちらばっていることを理由に、それらを活用せずあいまいなフィードバックになっていることも考えられます。

必要な情報をツール上で一元管理することで、より具体的で的確なフィードバックがしやすくなります。

(4)アンケート機能

アンケート機能があるツールなら、従業員のコンディションなどを見える化できます。アンケート結果からモチベーションの推移などをチェックでき、1on1が正常に機能しているかどうかを判断できます人事側で適切な改善策を打つきっかけにもできるでしょう。

8.1on1成功のポイント

さいごに、1on1を成功させるためのポイントを3つご紹介します。

①コーチングスキルの向上

1on1の質を高めるためにはコーチングスキルを高めることが大切です。1on1ツールで状況を見える化したり、共有し合うことで一定の底上げは可能です。ただしミーティングでの話しやすい雰囲気づくりや、部下から話を引き出すにはコツや経験も必要。より1on1の質を高めるなら、コーチング研修やマネジメント研修などを平行して行うとよいでしょう。

②目的を共通認識としてもつ

1on1の本来の目的を忘れないよう、互いに共通認識として常にもつようにしましょう。1on1の目的は部下の育成やコミュニケーションの活性化と、それらによるエンゲージメント向上。ありがちなのが単なるガス抜きや、相談会になってしまうケースです。

そうならないためには、成長のためという共通認識を持ち、目標の達成度合いなどにも時おり触れながら進めるのがオススメです。

③日々の業務のなかで信頼関係を構築する

1on1ミーティングで部下に心を開いてもらうには、普段の信頼関係が大切です。テクニックだけで部下の本音を引き出そうとしても、うまくいかないケースも。日ごろから部下のことに関心を持ち、その様子を観察することが大切です。

普段の表情や言動から部下の状況を判断し、時には定期外の1on1をやるのもオススメです。

9.1on1ツールなら「カオナビ」

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