タレントマネジメントの導入ステップとは? 人事が知るべき基礎知識


従来の日本型人事管理から脱却して、「タレントマネジメントをはじめてみよう」と考える企業が増えています。ところが近年勃興したばかりの日本のタレントマネジメントには、統一的な定義や方法論がいまだ確立されていません。

導入も運用も各社各様であるタレントマネジメント。この記事では初歩的な基礎知識を中心に、人事部がもつべき導入の心得を解説します。

1.タレントマネジメントとは?

タレントマネジメントとは、人材がもつ可能性を最大限に活かすための戦略的マネジメントです。

タレントとは「人材」や「才能」を意味し、具体的には、組織内でそれぞれの人材が保有している知識やスキル、経験をあらわします。社内に集まった「人材」や「才能」を最大活用するべく、データをもとに全体最適(内部適合)し推進することをタレントマネジメントといいます。

▼活用例
最適配置
新規事業などへの選抜
人材開発
キャリア開発
後継者計画など

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タレントマネジメントを実施する目的

タレントマネジメントのイメージ

タレントマネジメントのイメージタレントに着目した人材管理は、とくに次世代リーダーなど優秀人材の発掘・活用に有効です。導入すると企業目標の達成に加速度をつけられるでしょう。

実際にタレントマネジメントを導入している企業の多くは、企業目標の達成手段のひとつとしてタレントマネジメントを捉え、人事戦略に明確に盛り込んでいます。

あらゆる人事施策の根本思想として構想するため、上図のとおり採用・育成・配置・評価・モチベーション管理など、すべての人事制度の価値観としてタレントマネジメントは機能します。

タレントマネジメントの目的とメリット

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2.タレントマネジメントの導入の基本

タレントマネジメント導入先導の役割を担うのは、じつは人事部門だけではありません。

組織経営を行うトップマネジメントがみずから、自社のタレントマネジメントを率先して推進する姿勢を見せることが重要です。経営や現場とともに一丸となり、協力体制を構築しながら、時間をかけて導入を検討しましょう。

導入には経営・現場の協力が欠かせない

人材の情報収集とデータ分析が鍵となるタレントマネジメントは、現場との協力が不可欠です。優秀人材の情報をすべて収集し、データ活用できる状態にし、スムーズに運用することが求められます。

そのため、社内全体でデータに対する意識を高めなければ、導入は成功しません。トップマネジメントが先導して意識改革を行い、人材データベース作成について全社的な協力を仰ぎましょう。

たとえばニスコム株式会社の事例では、副社長が積極的にタレントマネジメントシステムを導入し、社内での浸透を牽引しました。このように経営者が社内変革やシステム導入に介入し、速やかな意思決定の下でタレントマネジメントを推進できる体制が理想です。

経営・現場・人事の協力体制の作り方

タレントマネジメントの導入について、経営・現場・人事の三者が協力体制を作るには、まず経営計画に体制づくりについて盛り込む必要があります。たとえばサトーホールディングス株式会社の事例では、中期経営計画にタレントマネジメントの導入と強化を明文化しました。

サトーのタレントマネジメントへの取り組みを示す人財戦略ロードマップ

サトーのタレントマネジメントへの取り組みを示す人財戦略ロードマップ

このようにタレントマネジメントの推進について段階的な計画を立て、現場の意見を用いたり関連部署の力を借りたりしながら、経営層が積極的に人事戦略を牽引できるとよいでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

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3.タレントマネジメントの導入手順

タレントマネジメントの導入は、目的を明確化するところからはじまります。その後、目的に合わせた最適な形式でタレントデータを可視化し、マネジメントを開始しましょう。
実行を通じて浮き彫りになった課題を解決しながら、運用方法を改善しつづけるというステップになります。

ステップ1.実施目的の設定

まず、タレントマネジメント実施の全社的な目的を定めます。

リーダー候補を掘り起こしたいのか、配置を最適化したいのか、戦略的に育成計画を立てたいのかなど、解決したい中心課題を設定しましょう。課題に沿って、自然と目的が見つかるはずです。

なお実施目的は、人事部門が独自に設定しなくてはならないものではありません。経営目標を見据え、トップマネジメントと話し合いながら、必要な目的を絞るとよいでしょう。

ステップ2.体制の調整

つぎに、タレントマネジメントの導入に必要となる部署や外部機関を特定し、協力体制を確立します。部署横断的な体制があると、あらゆる施策を実行しやすくなるでしょう。

体制調整についても、人事部門だけで背負い込む必要はありません。現場のことは現場がもっともよく理解しています。現場と協力し合い、必要なデータを取り寄せながら、人事部は調整を行ってください。

ステップ3.情報の一元化・可視化

つづいて社内の人材情報を一元管理するためのデータベースを作成します。

情報管理の利便性を向上するには、タレントマネジメントシステムの導入がオススメです。利便性だけでなく、業務効率化にもつながります。

タレントマネジメントシステムを導入すると、社内に散らばっている情報を漏れなく集約でき、かんたんな操作であっという間に人材データベースを構築できます。人材データ分析の結果をもとに、「適材適所の人材配置」「優秀人材の抜擢」などをシステム上でわかりやすく可視化し、最適なチーム編成の実現が可能です。

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ステップ4.人材情報の把握・分析

構築した人材データベースに社内の人材情報をすべて入力し終えたら、システムの機能を使って分析に入ります。
組織内にどのような人材がいるのか、偏りはあるか、足りないスキルはないかなどを確認し、組織力の把握分析を行いましょう。

組織のスキル分布をグラフで直感的に可視化

組織のスキル分布をグラフで直感的に可視化

たとえばタレントマネジメントシステム「カオナビ」を導入すると、従業員の保有資格や経験年数などの情報をパッとグラフで可視化可能。その分布や傾向を把握することで、自社の強みや力を入れるべき育成分野が如実にわかるようになります。

ステップ5.採用育成計画の立案・実行

人材情報の分析結果をもとに、採用計画や育成計画を策定します。

まずは把握した現状の組織データと、人事戦略上の必要人材との間にギャップがないかどうかを確認しましょう。もし不足しているスキルやポストがある場合、人材を採用したり育成したりする必要があります。

タレントマネジメントシステムを導入すると、従業員一人ひとりの得手不得手が見える化されるため、従業員に合わせた最適な育成プランの作成が可能となります。
計画立案の際にも、タレントマネジメントシステムに備わっているスキル分析機能をぜひ活用してみてくださいね。

ステップ6.評価と見直し

一通りの運用を終えたら、タレントマネジメントの貢献度を振り返って評価します。

当初の実施目的に則って施策を実行できたか、経営目標を達成できたかなどを確認し、つねに運用を改善し続けましょう。もし効果があらわれていない場合、原因分析が必要です。

約2,000社の導入実績をもつタレントマネジメントシステム「カオナビ」では、他社の運用方法や活用テクニックを情報交換できるユーザー会や、カオナビユーザー向けの定期的なセミナーを実施しています。
運用改善に役立つと思いますので、お時間があればぜひ参加してみてくださいね。

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4.まとめ

組織内での配置、選抜、人材開発、キャリア開発、後継者計画について、データをもとに全体最適を図るタレントマネジメント。人事部だけが導入過程のすべてを背負わずに、経営や現場を上手に巻き込みながら、組織体制に合わせた最適な仕組みで導入検討しましょう

導入の手順は、

  1. 実施目的を設定する
  2. 社内の協力体制を整える
  3. 人材情報を一元管理する
  4. 人材情報を分析する
  5. 採用育成計画を立案する
  6. 実行して改善する

の6ステップです。
タレントマネジメントシステム「カオナビ」も、どうぞ活用してみてください。