OJTの役割別の目標例は? トレーナーや人事はどうすべき?

OJTは、そのポジションによって目標が異なります。それぞれの目標を理解して取り組むことが、成果を最大化するためには重要です。

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OJTポジション別目標

  • 育成担当人事:OJTの全体計画の作成(全体の目標の決定、トレーニーの人選、期間)し、結果の評価検討を行う。
  • トレーナー:全体計画に沿って、OJTレーニー(新入社員)の育成し、OJT目標を達成させる。
  • トレーニー:技術の習得、組織の理念や風土の理解、コミュニケーション方法の習得など。

それぞれ、基本的な目標は上からの指示があると思いますが、個別目標を設定する自主性も大切です。

組織のモチベーションを高めることが、育成担当人事の目標

育成担当人事の役割は、OJT計画を作成し大きな方向を示すことです。新入社員を即戦力に育てるために企業理念を浸透させ、組織のモチベーションを高めることが、育成担当人事の目標となります。

OJT計画の全体像を示したら、個別の目標や期限についてはトレーナーに考えさせるようにします。また、OJTの進捗状況を定期的に評価し、成果を数値化して測ることも大切です。期待する達成率について具体的な目標を立てておくのも良いでしょう。

OJTトレーナー、OJTトレーニー共に目標が必要

OJTトレーナーは、基本的にはOJT計画に沿って研修を進めることになるので、トレーナー自身が目標を持ちにくいかもしれませんが、効果を高めるためにはトレーナーにも目標が必要です。

まずは担当する新入社員の能力やスキルを把握することから始め、習得してほしいスキルごとに課題を与えるなどの準備が必要です。

期待する達成度を期間ごとに定めて定期的な振り返りを行い、OJT方法についてもブラッシュアップしていくことが重要です。また、達成度を高めるために、トレーナー自身がコミュニケーションスキルを高めることも大切なことです。

一方、OJTを受けるトレーニーに大切なのは、教えられたスキルを身に着けるだけでなく、スキルを使ってどのように組織に貢献するかを自主的に考えることです。

そのため、計画に示された目標の他に、トレーニー自身が個別の目標を持つことも大切です。その際には、習得したスキルをブラッシュアップさせるだけでなく、チームや組織を俯瞰して見られるように組織と関連させた目標を設定すると良いでしょう。

自主的に目標を持ち、モチベーションの維持を

OJTの効果を高めるためには、それぞれのポジションが目的意識を持つことが大切です。各ポジションで期間ごとの目標を定め、数値を用いて具現化できる方法で評価するとわかりやすくなります。

また、すでに決められた目標以外に、自主的に目標を持つようにすることが、モチベーション維持にもつながります。