体調不良やメンタルヘルス不調で休みがちな社員の人事評価はどのように扱えば良いでしょうか?

メンタルヘルスを含めた体調不良で欠勤の多い社員がいる場合、一般的に人事評価はしない方向で進めます。

そもそも、

  • 休んで出社していない
  • 仕事をしていない

ため、人事評価はできません。体調不良など正当な欠勤理由の際、人事評価を下げることはできないのです。また、「ノーワークノーペイ」の原則に基づくため、賃金を支払う必要もなくなります。

公正査定義務違反の恐れも

体調不良などを原因に人事評価を下げると、「公正査定義務」違反になる可能性があります。公正査定義務とは人事考課における信義則の一つで、2つの公正さを保つ義務が要求されるのです。

  1. 人事考課制度そのものの公正性
  2. 人事考課制度運営における公正性

体調不良だけでマイナス評価をした場合、いずれかの公正性に欠けると判断されかねません。

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体調不良が原因の解雇

体調不良を原因として解雇するには、いくつかのハードルをクリアする必要があります。まずは就業規則上で設定している解雇事由に相当するかどうか。

しかし「体調不良で休んでいる」ことのみを理由に解雇するのは困難です。

そもそも、

  • 産業医や保健師など専門家の健康管理における改善指導
  • 配置転換や降格

など事前にできる行動をしなければなりません。会社としてできる限りのことを行って、それでもだめだった場合、初めて解雇という選択肢が現れるのです。

社員へのケアを

メンタルヘルスを含め体調不良で会社を休みがち。これだけで人事評価を下げるのは公正さに欠けます。違法に問われる可能性もありますし、マイナス評価によって賃金を減額した場合、その差額を請求される恐れも出るでしょう。

体調不良な社員がいた際には医療・メンタルと多面的なケアを行い、問題を解決に導くよう努力しましょう。