【資格一覧】マネジメント・マネージャーに役立つ資格とは?

マネジメントの資格とは、マネジメント能力を向上させるための資格です。マネジメントに必要な能力、資格、メリットなど詳しく解説します。

1.マネジメントの資格とは?

マネジメントの資格とは、マネジメント能力を向上させるためのさまざまな資格のこと。ビジネスマネージメント認定試験・ビジネスマネジャー検定・ストレスケアマネージメント、ロジカルシンキングマスターなどがあります。

マネジメントの意味

マネジメントはアメリカの経営学者ドラッカーにより生み出された概念で、マネジメント(management)には、経営、管理、経営力、経営の方法、経営学、経営者側、取り扱い、操縦などの意味があります。

ドラッカーは著書でマネジメントを「組織に成果を生み出すための道具、機能、機関」と定義しており、ビジネス用語としてのマネジメントは、対象が「ヒト」「モノ」「カネ」の3つに限定されているのです。

この3つを取り扱い、管理することがマネジメントの定義とされています。

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マネージャーの役割と目的

マネージャーとは、マネジメントを実行する人のこと。自分の業務だけでなく、組織を管理するため、人を管理する能力が必要になります。マネージャーの具体的な役割は下記のとおりです。

  • 自分の業務を遂行しながら、組織を管理する
  • 部下に仕事を振るだけではなく、仕事を任せられる環境づくり
  • チーム目標を設定してメンバー全員でビジョンを共有する
  • 部下が成長するような適切な指導を行う

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リーダーとマネージャーの違い

リーダーとは、組織が定めた目標を達成するために先頭に立って、チームのメンバーを引っ張っていく人のこと。リーダー(leader)には、指導者、先導者、統率者という意味があります。

一方のマネージャーは組織を管理する人です。働きやすい環境づくりや精神的なサポートなど、メンバーの活動が目標に向かって円滑に行われるように組織を導きます。

リーダーとは? 役割、求められる条件、育成方法などを解説
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2.マネジメントに必要な能力

マネジメントを行うマネージャーは、成果を生み出すだけでなく、組織で働く部下の管理能力などさまざまな能力が求められます。一体どのような内容か、マネジメントに必要な能力を紹介しましょう。

  1. 具体的なビジョンを持つ
  2. リーダー力
  3. コミュニケーション力
  4. 部下の特徴を捉える
  5. 経営に関する知識

①具体的なビジョンを持つ

チームが取り組んでいる業務のゴール地点を明確にします。具体的には実現したい未来の具体的な数字や完成形、商品やサービスといったビジョンを持つというもの。マネージャーの判断がぶれると全体の進捗にも影響してしまうので注意が必要でしょう。

②リーダー力

組織を管理して、組織の成果を生み出す役割を果たすマネージャーには、チームのメンバーを指導するリーダー力が求められます。そのためにはレベルの高い自己ビジョンと、それにもとづいた判断が必要です。

マネージャーの強い信念は、メンバーの意志を統一します。それによりチームを引っ張るリーダー力も増していくでしょう。

③コミュニケーション力

コミュニケーションは、ただ相手の会話をして交流を深めるだけではありません。コミュニケーション能力が高い人とは、相手が部下や同僚、取引先とどんな人でも相手の考えや置かれている状況などを理解し、適切な会話や接し方ができる人のこと。

常に相手を理解してコミュニケーションを取ることは、チーム全体で円滑に仕事を進めていくために欠かせません。

④部下の特徴を捉える

部下の特徴を捉えるとは、仕事に対する姿勢やスキルの把握だけではありません。部下の性格や人となりを深く知り、また価値観なども含めた、人としての個性を理解することなのです。

それにより部下一人ひとりの長所や短所、得意不得意、能力などを活かした役割配分が可能となります。

⑤経営に関する知識

経営に関する知識は、部下を管理する立場であるマネージャーに欠かせません。日々の業務でマネージャーが意思決定をする場面は多々あり、その際の判断基準となるのが、経営の知識です。

幅広く学んでおけば判断する選択の幅が広がるでしょう。経営を学んだからといってすぐに現場で役に立つとは限りませんが、さまざまな知識を蓄えておくと後々のマネージャーの仕事に役立ちます。

マネジメントに必要な能力は、「具体的なビジョンを持つ」「リダー力」「コミュニケーション力」「部下の特徴を捉える」「経営に関する知識」の5つです

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3.マネジメントを行う上で必要になる資格

マネジメントを行うには、実務や経営を行うための資格だけではなく、人を動かす力やメンタル面の強化、コミュニケーション力など対人のスキルがアップする資格なども必要です。マネジメントを行う上で必要になる資格を紹介しましょう。

ビジネススキルに関する資格

ビジネススキルに関する資格を見ていきましょう。

国家資格は、下記のとおりです。

  • 宅地建物取引士
  • 中小企業診断士
  • 旅行業務取扱管理者
  • 衛生管理者
  • ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 情報処理技術者試験

公的資格は、下記のとおりです。

  • 簿記検定
  • ビジネス会計検定
  • メンタルヘルス・マネジメント検定
  • ビジネス・キャリア検定
  • ビジネスマネジャー検定
  • プロジェクトマネージャ試験

民間資格は、下記のとおりです。

  • マーケティング・ビジネス実務検定
  • 国際コミュニケーション英語能力テスト

ビジネスマネジャー検定

ビジネスマネジャー検定試験の目的は、マネージャーとしての土台づくりです。また「あらゆるマネジャーが共通して身につけておくべき重要な基礎知識」を効率的に習得する機会を提供します。

検定の学習項目は「人と組織のマネジメント」「業務のマネジメント」「リスクのマネジメント」の3つです。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトの現場に業務において基本として習得すべき知識と技術を確認し、それを認定する実践重視の資格です。

学習・習得内容は、「目標設定力×計画力×実行力=価値を生み出すビジネスの基礎力」となります。知識では、「新しい価値を創造するプロジェクトマネジメントの重要性」を学ぶのです。

会計や経営に関する資格

マネジメントでは、部下の管理だけでなく、経営という視点から物事を考えることも必要とされます。

会計や経営に関する代表的な資格は、「MBA(Master of Business Administration)、「中小企業診断士」です。国家資格などもありますが、会計や経営の知識が求められる資格は難易度の高いものが多いため、自分に必要な資格かをよく検討したほうがよいでしょう。

MBA

MBA(Master of Business Administration)は、経営学の大学院修士課程を終了すると授与される日本語で経営学修士号、または経営管理修士号と呼ばれる学位です。

MBAでは人事や法務、流通を含む企業経営全般について幅広く学びます。たとえば人材マネジメントやマーケティング、ファイナンスなど網羅的に学べるため、その知識は会社員としても役立つでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断、助言を行う専門家で、中小企業支援法に基づく国家資格です。

主な業務は企業の成長戦略策定やその実行のためのアドバイス。中小企業と行政、金融機関などをつなぐパイプ役になったり専門知識を活用して中小企業施策の活用を支援したりと、幅広く活躍しているのです。

ビジネススキルに関する資格から会計や経営に関する資格まで幅広い知識を持つと、マネジメントに役立ちます

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4.ビジネススキルに関する資格で得られるメリット

マネジメントを行うには、資格はいりません。しかしマネジメントには人をまとめる力や判断力、決断力などが求められるため専門の知識や経験が必要ともいえるのです。これまで紹介したビジネススキルに関する資格で得られるメリットを紹介しましょう。

ビジネスマネジャー検定の場合

ビジネスマネジャー検定とは、マネジメントの実践的、実務的な総合知識を測る検定のこと。100点満点中70点以上が合格で、難易度は「やや易しい」とされており、近年の合格率は58.7%です。ビジネスマネジャー検定で得られるメリットを3つ紹介しましょう。

キャリア開拓

ビジネスマネジャー検定は、マネジメントに必要な総合知識を効率的に得られるためキャリアアップにつながりやすく、昇進や転職が有利になります。また業種業界問わず、チームを効率良く運営できるようになるのです。

マネジメントする上で必要な知識を学べる

ビジネスマネジャー検定の試験内容は、「マネジャーの役割と心構え」「人と組織のマネジメント」「業務のマネジメント」「リスクのマネジメント」。ビジネスの実践の場で必要となるマネジメントの知識すべてを身に付けられます。

マネジメント検定は、マネージャーとしてステップアップをはかる際に向いているでしょう。

マネジメントの悩み解消

チームのメンバーをまとめて成果を出し続ける役割のマネージャーは、常に戸惑いや不安を抱えて業務を遂行している人も少なくありません。

ビジネスマネジャー検定はそうした多くのマネージャーが抱く悩みなどを解消できます。チームをリードし続けるには、その時代の変革に合わせたマネジメントの知識を学び、身に付けていくことが不可欠です。

プロジェクトマネージャ試験の場合

プロジェクトマネージャ試験は、高度な知識と技術が必要とされるスペシャリストを対象とした試験です。情報処理技術者試験の中でも最もレベルの高い「レベル4」の位置づけで、合格率は(平成30年度春期試験)受検者比13.2%、応募者比8.2%となっています。

ここでは、プロジェクトマネージャ試験で得られるメリットを4つ紹介しましょう。

スキルアップができる

プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトの現場業務で必要とされる基本的な知識と技術を習得できるため、多様な業種業界において活用できるビジネス力がアップするのです。

年収&キャリアアップができる

プロジェクトマネージャ試験は国家資格で、一定の水準の知識を有する人しか合格できないレベルの高い資格のため、資格取得が1つの大きな転機となるかもしれません。キャリアアップや年収アップにも大きく影響するでしょう。

即実践できる

「日本PMO協会」の資格取得学習では「即実践」をモットーに、スマートフォンでどこでも学習できる環境やオンライン試験など、資格に応じた最適なプロジェクトツール類を提供しています。これらを使えば仕事やプライベートで即実行できる環境が整うでしょう。

就職活動で有利に働く

さまざまな業界や業種で多くの経験を積んだり、マネジメントの知識を得るための独学を積んだりすることも大切です。しかし履歴書に「プロジェクトマネージャ試験合格」と記載してあると、職務経歴書での記載より説得力が高まります。

誰もが合格できる試験ではない難易度の高いプロジェクトマネージャ試験は、転職やキャリアップ形成、年収アップなどに有利です

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5.会計や経営に関する資格で得られるメリット

マネジメントにはチームを率いるリーダー力だけでなく、経営内容を把握できる、会計実務などを踏まえて適切な分析が行えるなどの会計や経営に関する知識も求められるのです。会計や経営に関する資格で得られるメリットを紹介しましょう。

MBAの場合

MBAで得た経営の知識を活かし、意思決定する能力を鍛えることがMBAの本質的な価値といわれます。さらには人脈形成、多様な人材に触れて自己と向き合う場として活用も可能です。そんなMBA取得のメリットを3つ紹介しましょう。

自ら思考し、意思決定する力

MBAでは経営理論やフレームワークを修得できます。しかしMBA取得で得られる能力の本質は、ビジネスで生じる複雑な問題の解決に向けて、「自らの頭で考え抜き、意思決定する力」です。

ビジネス環境が激変する時代でも成果を生み出し続けるには、「正解のない問いに、最適解を導き出す」ことが求められます。

多様な人的ネットワークを構築できる

ビジネススクールには性別や年齢、業種、職種の枠を超えた、たとえばビジネスの現場で活躍する若手層から経営者まで、さまざまな経験とキャリアを持つビジネスパーソンとの出会いがあります。

このようなMBAのネットワークは、在校生だけではなく、卒業生のコミュニティまで広がっており、生涯に渡って切磋琢磨できる多彩な仲間が数多くできるのです。

人生の軸を見つける

MBAで学ぶ人の多くは、多様なキャリアや高い志を有するビジネスパーソンとの議論を重ねる中で、「人生で何を成し遂げたいのか?何のために学んでいるのか?」という問いと向き合います。

「自分の人生の軸は何か?」を改めて考える機会が得られるのは、MBA取得の過程で得られるメリットでしょう。

中小企業診断士の場合

中小企業診断士は財務や会計、運営や法務、人事や流通と幅広い知識を身に付ける資格で、経営課題について経営者と一緒に解決するなど経営戦略に活かせます。

企業経営に関する知識を総合的に学ぶため、会社を経営する上でのポイントが掴めるのです。そんな中小企業診断士で得られるメリットを2つ紹介します。

幅広い知識を経営戦略に活かせる

中小企業診断士は人事や法務、流通を含む幅広い経営に関する知識を網羅的に学ぶため、経営課題に対して総合的なアドバイスができます。

幅広い知識を活かして税務、人事、労務など専門分野を横断して具体的な経営計画を立てアドバイスを行うため、会社経営の専門家として一会社員でありながら企業の成長戦略に活かせるのです。

会社を経営する上でのポイントが掴める

企業経営に関する知識を幅広く学ぶため、将来独立を考えている人はもちろん、役員への昇進を狙いたい人、会社の仕組みを詳細に知りたい人にもメリットの多い資格といえます。

また経営コンサルタント系の資格で国家資格は中小企業診断士だけです。社内での信頼度がアップするのはもちろん、社会的にも多くの信頼を得られるでしょう。

MBAや中小企業診断士の資格からは、さまざまなメリットが得られます。そのメリットはもちろんマネジメントにも役立つでしょう

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6.マネジメントする上で気を付けること

ドラッカーは「マネジメントとは、人にかかるものである。その機能は人が共同して成果を生み出すことを可能とし、強みを発揮させ、弱みを無意味なものにする」と著書に記しています。

つまりマネジメントする上で気を付けなければならないのは、人をマネジメントするということなのです。これについて詳しく見ていきましょう。

人をマネジメントするということ

マネジメントでは、メンバーの能力や個性を最大限に引き出したり、メンバーのモチベーションを高めたり、全員が一致団結して業務を遂行できる環境や雰囲気をつくったりすることが重要です。その際のポイントは下記になりますので、覚えておきましょう。

  • 人の心理を知る
  • メンバーとのコミュニケーションを増やす
  • 公平にサポートする

マネジメントする上で気を付けなければならないのは、人をマネジメントするということです。人をマネジメントする際のポイントを覚えて、適切なマネジメントを進めましょう

マネジメント 資格のQ&A

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ビジネススキルに関する資格と、会計や経営に関する資格があります。 多くの人材を束ねる管理職には、経営や実務に関する資格だけではなく、人を動かす力、メンタル面の強化、コミュニケーション能力など、多彩な対人スキルが求められます。
経営理論やフレームワークを修得できるMBAでは、ビジネスで生じる複雑な問題の解決に向けて「自らの頭で考え抜き、意思決定する力」を身につけることができます。 正解のない問いに対する最適解の導出など、MBA取得の過程では、マネジメントに必要な意思決定の能力を鍛えることができるでしょう。