社内公募制度とは? 社内公募制度の規定、メリットデメリットとその事例

人材育成にも役立つ「社内公募制度」。一体、何をどのように行うものなのでしょうか。
社内公募制度の詳細やメリットデメリット、実際に取り入れた企業での事例、また社内公募制度で利用する規定について紹介します。

社内公募制度とは?

人材を求める部署が社内で募集をかけ、そこに社員が自発的に応募する制度です。その後、部署により選考が行われ、採用したいと思う社員がいた場合に交渉に入ります。交渉が成立すれば異動となり、社員は希望する部署で働くことができます。

社内公募制度は、キャリア開発支援(会社が社員のキャリア形成をサポートするもの)の一種です。社内で人材が流動するため、社内が活性化したり、社員のモチベーションがあがったりメリットも多いですが、落選による意欲の低下やミスマッチというデメリットもありますので、運用には注意が必要です。

社内公募制度と似ている社内FA(フリーエージェント)制度についても紹介します。こちらは、部署が募集するのではなく、社員から部署を指定して希望を出せる制度のことです。社内公募制度の場合は需要が基準ですが、社内FA制度の場合は、社員の希望が基準となっています。

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社内公募制度の事例

ソニー株式会社では、年1回の社内公募制度(同社ではキャリアチャレンジ制度と呼ばれている)が実施されています。その歴史は古く、1966年から続いています。

同社が社内公募制度で大切にしていることは3つ。それは、「前向きに取り組む気持ちを作る」「社員自身がキャリアを作り出す」「社員にフェアな異動機会を設ける」というものです。この社内公募制度を利用して、エンジニアから企画職になったという社員も存在します。

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)株式会社でも社内公募制度が利用されており、過去、営業から人事に異動したという例がありました。同社では、職種別の採用を行っているので、入社した社員はそれを極めることが基本とされています。しかし、経験を積むうちに別キャリアに興味が芽生えチャレンジしてみたいと思うこともあります。その場合の手段・環境として社内公募制度を利用できるのです。

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社内公募制度の規定、メリットとデメリット

社内公募制度で利用する規定や制度のメリットデメリットをみていきましょう。

規定には、社内公募制度に関するいくつかの項目を記します。目的、定義、実施時期、申請方法や審査方法、受付、発令、不利益取扱の禁止などです。社内公募制度のメリットとデメリットには次のようなものがあります。

メリット

  • 社員のモチベーションアップ(チャレンジ可能な環境が前向きな気持ちを生む)
  • 社内が活性化する(人材の流動や社員のモチベーションアップにより全体的に活性化する)
  • 人材の確保・維持(希望職種を目指すための退職を防ぐことができる)
  • 管理職のスキルアップ(部下の育成および適正な評価への取り組みによって緊張感が生まれる)

デメリット

  • 人材のミスマッチ(部署に合わない、また士気に影響を及ぼす)
  • 人間関係への影響(応募した事実により人間関係に亀裂が入る可能性)
  • 逃避(業務ではない別の要因への逃避から希望を出す場合もある)
  • 落選による意欲の低下(叶わなかった、選ばれなかったことから不満がつのり、意欲が低下する可能性)

社内公募制度のメリットデメリットを把握した上で、上手に運用する方法を見つけることが大切です。

社内公募制度のQ&A

社内公募制度とは、人材を募集している部署に対し、社員が自発的に応募する制度です。 応募後は部署内で選考が行われ、採用できる社員がいる場合、交渉に入ります。交渉が成立すれば異動となり、社員は希望する部署で働くことができます。
社内公募制度を導入すると、社内で人材が流動的になります。また流動の様子も多様化します。 従業員の部署希望も叶いやすくなり、労働意欲の向上につながるでしょう。あわせて組織活性化も期待できます。 一方で、落選による意欲低下や、ミスマッチなども懸念されます。導入前に運用方法を入念に確認しましょう。
社内フリーエージェント(FA)制度とは、従業員から部署を指定し、異動の希望を出す仕組みです。欠員が発生した部署から募集が発表される社内公募制度のように、需要に対する供給を満たすものではありません。 社内FA制度では、あくまでも従業員の希望を基軸にして異動が行われます。制度の目的が異なることに注意しましょう。