社長メッセージ(トップメッセージ)とは? 書き方や例文を紹介

社長メッセージは、企業の方向性や価値観を伝える重要なコミュニケーション手段です。社内外への信頼づくりや組織の一体感を生むうえでも欠かせません。

この記事では、社長メッセージの目的や書き方のポイント、実際の例文、さらにネタ選びのヒントや効果的な発信方法まで、わかりやすく解説します

1.社長メッセージ(トップメッセージ)とは?

社長メッセージ(トップメッセージ)とは、社長や創業者、役員などが発信する公式なメッセージのことです。主に社員に向けて作成される場合が多く、会社の根本的な価値観や今後の方向性を伝える役割を担います。

入社式や周年イベントなどで直接語りかけるケースもあれば、企業ホームページや社内報を通じてテキストで共有される場合もあるでしょう。

外部の顧客や取引先に向けて企業のビジョンを表明する際にも活用され、信頼構築やブランドイメージ向上に寄与します


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2.社長メッセージを発信する目的

社長メッセージの発信目的は、企業の方向性を明確に示して組織全体の結束力を高め、ステークホルダーとの信頼関係を構築することです。ここでは、その役割を社内向けと社外向けに分けて具体的にご紹介します。

社内向けの役割

社内向けメッセージの最大の役割は、社員一人ひとりの意識を統一し、共通の目標に向かって行動させることです。

たとえば、創業時の想いや挑戦の背景を交えながら、事業を続ける意義を語れば、社員にとって自身の業務が企業のミッションとどう結びついているかを再確認する機会になります。

また、トップが企業理念や社員への想いを率直に語ることで、共感や信頼を得やすくなり、組織に対するエンゲージメントが高まるでしょう

さらに、こうしたメッセージを継続的に発信できると、経営層との心理的な距離が縮まり、双方向のコミュニケーションが生まれやすい職場環境をつくれます。

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社外向けの役割

社外向けのメッセージは、企業のブランドイメージを築き、信頼性を高めることを目的として発信されるものです

企業が事業活動を通じてどのような社会課題の解決に取り組んでいるかを示すことは、投資家にとっては将来性を見極める重要な判断材料となるでしょう。

加えて、地域との協力体制やCSR活動の紹介を通じて、企業の社会的責任に対する姿勢を明確に伝える役割も担っています。

さらに、採用活動においては、求職者が企業文化やトップの人物像、将来へのビジョンを知るきっかけとして活用される場面も少なくありません。

このように、社外への発信は多方面のステークホルダーとの信頼関係を築く基盤となり、企業の持続的成長を後押しする重要な要素と言えるでしょう。

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3.社長メッセージの書き方

ここでは、効果的な社長メッセージを作成するための3つのステップを詳しく解説します。

  1. 発信するネタを決める
  2. ストーリーの構成を考える
  3. 社員への想いやメッセージで締めくくる

①発信するネタを決める

社長メッセージを作成する第一歩は、伝えたいテーマや内容を明確にすることです。

具体的なテーマとしては、以下が挙げられます。

  • 企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の共有
  • 優秀な社員の表彰
  • 業績の報告と振り返り
  • 中長期的な経営方針の提示
  • 社員への感謝や期待
  • 最近のトピックス
  • プライベートなエピソード

これらのテーマを選定する際には、組織の現状や社員の関心事を考慮し、共感を得られる内容を選ぶことがポイントです。

②ストーリーの構成を考える

メッセージの内容が決まったら、次にその構成を考えます。読者の関心を引き、心に響くトップメッセージを届けるには、「わかりやすさ」と「前向きな内容」が欠かせません

伝えたいテーマと日常業務を結びつけることで、社員が自分ごととして捉えやすくなり、共感を生むメッセージになるでしょう。

以下のように4段階で展開すると、全体の構成がスムーズになります。

  • タイトル:話題の提示や問いかけ
  • 現状報告:市場における自社の立場、業界動向、そして日々奮闘する社員への感謝の気持ちなど
  • 将来の展望:目標に至る背景や意味、その達成がもたらす価値や変化について
  • メッセージの結び:自らの覚悟や思い、社員への期待の言葉、実現した未来の姿を描くイメージ共有

社長自身の体験や素直な気持ち、身近な出来事、時事ネタなども盛り込むと、より親しみやすく説得力のあるものになります。

③社員への想いやメッセージで締めくくる

数字や実績をただ並べるだけでは、社員の関心を引くのは難しいものです。だからこそ、トップメッセージには、自分自身の体験や心に残る出来事など、他の誰にも語れないエピソードを織り交ぜることが効果的です

具体的には、創業に至るまでの背景や迷い、どのような価値を世の中に届けたいと思ったのか、あるいは企業活動を通じてどんな社会的意義を見出しているのか、といった個人的な想いを語ってください。

経営理念とのつながりを意識した内容であれば、社員にとってその理念をより深く理解する手助けにもなります。経営陣の個性や考えがにじむ、想いのこもったメッセージに仕上げましょう。

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社員向け社長メッセージの例文

ここでは、社員向け社長メッセージの具体的なネタ例をテーマ別に紹介します。

ビジョン・目標の共有

ビジョンや目標を共有することは、組織としての進むべき道を明確にし、社員全員の気持ちを一つにするためのとても大切な働きかけです。

ここでは、これから目指す未来と、創業当初から大切にしてきた想いを込めたメッセージの例文をご紹介します。

2030年に向けて私たちが描く未来

<例文>

私たちは2030年、「テクノロジーで日常の課題を解決するパートナー」として、ヘルスケア分野から世界中の人々の生活を支える存在を目指しています。
たとえば、AIを活用したヘルスケアサポートシステムでは、利用者の日々の行動パターンを解析し、健康維持に役立つアドバイスを自動提供します。
こうした仕組みが実現すれば、医療現場の負担を軽減し、医療従事者と利用者、そしてそのご家族にとってプラスになるはずです。
その実現に向けて、現場の皆さんと議論を重ねていきましょう。

私たちが目指しているのは、10年後、「日本中の家庭で私たちの技術が当たり前のように使われている社会」です。
その未来を実現するためには、皆さん一人ひとりの柔軟なアイデアと前向きな行動が欠かせません。

日々の業務で感じた気づきや経験こそが、新しいサービスを生み出すヒントになります。
これからも、お互いの意見を出し合いながら、力を合わせて未来を形にしていきましょう。

AI新時代を切り拓く、私たちの挑戦

<例文>

私たちは1985年の創業以来、「アイデアと情熱で社会を変革する存在となる」という理念のもと、時代の変化とともに歩みを進めてきました。
インターネットがまだ一般に知られていなかった時代から「必ず生活を変える力がある」と信じ、IT分野で数々のサービスを生み出してきたことは、皆さんもよくご存じの通りです。

2015年からはAI分野に本格参入し、1,000社以上のスタートアップ支援を行ってきました。
これらの成果は、社員一人ひとりの努力と熱意の結晶であり、皆さんには心から感謝しています。

現在、AI技術は日々私たちの生活の中に入り込み、検索、会話、医療、教育など、あらゆる分野で活用されています。
一方で、情報の信頼性や個人データの扱いに不安を感じる声も増えています。
だからこそ、私たちには「信頼されるAI」を提供する責任があるのです。

それを支えるのは、企業の姿勢と皆さん一人ひとりの誠実な行動です。
どんなに技術が進化しても、それを扱う「人」の誠実さと情熱が、社会からの信頼につながっていくと信じています。
これから私たちは「AI新時代を築く」をテーマに、より人々に寄り添うサービスをつくり、社会課題の解決に挑んでいきます。
夢とアイデアと情熱を持ち、共に新しい未来を形にしていきましょう。

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日頃の感謝

社長メッセージで感謝を伝える際は、単なる「お礼」ではなく、具体的な行動や成果に焦点を当てることが重要です。社員の努力や組織の成果を可視化し、会社全体にどう影響したかを明確に伝える必要があります。以下に具体的な例文を紹介します。

組織改編に柔軟に対応してくれてありがとう

<例文>

今年度の組織再編では、多くの方が新たな役割に挑戦されました。
とくに営業部門の田中さんは、IT部門との連携業務で自ら勉強会を主催し、部門間の知識格差を解消してくれました。

当初はシステムの専門用語に苦労しながらも、毎週金曜日に「異部門交流会」を企画。
互いの業務課題を共有する場をつくったことが、プロジェクトの早期成功につながりました。
このような前向きな姿勢が、私たちの変革を支えています。

変化は不安を伴いますが、皆さんの適応力こそが会社の強みです。
今後も皆さんの柔軟性を最大限に活かすため、部門横断的なキャリア支援制度を拡充していきます。

突破力でつかんだ成功

<例文>

緊急発足となった○○プロジェクトの成功を、皆さんと共に祝いたいと思います。
今回の案件は、納期も厳しく、仕様も流動的という非常にタフな条件の中で進行しましたが、部署の垣根を越えた連携により、目標を大きく上回る成果を収めることができました。

中でも特筆すべきは、ある主要クライアントから急遽提示された仕様変更への対応です。
通常なら1週間はかかる3Dシミュレーションの修正を、設計チームの前田さんがわずか2日で完了させ、営業部門がすぐにプレゼン資料を仕上げて提出。
結果として、クライアント様から「今後も継続的にお願いしたい」との言葉をいただき、なんとその場で追加案件の相談もいただきました。

この成果は、一人のスキルだけでは成しえなかったものです。
迅速な情報共有、部署間の信頼、そして何より「困っている仲間を自然にサポートする文化」があったからこそ、プロジェクトは成功しました。

皆さんの姿勢と行動に、心から感謝します。
引き続き、こうした「人と人の力で動かすチーム力」を武器に、次の挑戦にも一緒に臨みましょう。

企業文化

社長メッセージを通じて企業文化を伝える際は、抽象的な理念ではなく、具体的な行動規範や現場の実例を交えるようにしましょう。社員が「自分の仕事が文化形成にどう関わるか」を実感できる内容にすることがポイントです。

「まず一歩を踏み出す勇気」が会社を動かす

<例文>

先月の新規プロジェクト発表会で、入社3年目の田中さんが「既存ルールの見直し」を提言したことは、私たちの挑戦文化を象徴する出来事でした。
彼女は顧客アンケートを分析し、「書類提出のデジタル化が進まない真の原因は操作の煩雑さにある」と問題を特定。
開発チームと協力して、AI音声入力機能を追加した申請システムを試作しました。

その結果、50代の顧客からの利用率が前月比2倍に増加し、「初めて自分で申請できた」という声が寄せられています。
この事例が示すのは、挑戦とは「完璧な答え」を求めることではなく、「まず一歩を踏み出す勇気」だということです。
今期からは、部門を越えたアイデアコンテストを毎月開催し、優秀な提案には即日予算を配分します。
失敗しても「学びを共有する姿勢」こそが、私たちの強みです。

これからも、皆さんの意見を大切にしながら、力を合わせて新たな発想を形にし、会社の発展へとつなげていきましょう。日々、積極的にアイデアを寄せてくださっていることに、あらためて感謝いたします。

社会貢献への取り組み

<例文>

先日、開発チームの鈴木さんがボランティア休暇制度を利用し、被災地の仮設住宅で省エネ改修プロジェクトに参加しました。
彼は現地の課題を「断熱材不足による光熱費高騰」と分析し、当社の廃材リサイクル技術を応用した簡易断熱パネルを開発。この経験がきっかけで、本社に「社会課題解決型R&Dチーム」が発足し、現在は住宅の省エネにつながる断熱壁パネルの開発に着手しています。
私たちの社会貢献は、単なる寄付や清掃活動ではなく、「事業の核心技術で社会課題を解決する」こと。
たとえば、製造工程で発生する廃プラスチックを再活用した3Dプリント素材は、地元中学校の技術教材として提供され、今年度は50校以上で採用されました。
今後は社員の家族も参加できる「親子社会貢献デー」を創設し、次世代へ責任ある企業文化を継承します。

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社長の人柄・想い

社長メッセージで人柄を伝える際は、経営者の人間味や価値観を具体的なエピソードと結びつけることが重要です。社員が「社長の想い」を自分の仕事と関連付けられるよう、実体験にもとづくストーリーを軸に構成しましょう。

私がこの道を選んだきっかけと、一緒に実現したい未来

<例文>

20年前、祖父が介護施設で「もっと技術が生活を支えてくれたら」とつぶやいた言葉が、この会社の原点です。
当時は介護ロボットの概念すら珍しく、周囲から「現実的でない」と反対されました。

しかし、ある看護師さんの「夜間の見回りが体力の限界です」という言葉に突き動かされ、センサーを使った見守りシステムの開発に着手。
最初の試作品は誤作動ばかりでしたが、現場の声を聞きながら改良を重ね、今では全国70施設で採用されるまで成長しました。

2030年までに目指すのは「技術が人間の温かさを補完する社会」です。
たとえば、AIが介護士さんの業務負荷を軽減し、その分の時間を利用者様との会話に充てられるような製品開発を加速させます。
皆さんには「技術の可能性」と「人間の創造力」の両輪で、新しい介護の形を共につくってほしい。
そのため今期、介護現場でのインターン制度を全社員対象に拡充します。

私が仕事をするうえで大事にしている想い

<例文>

毎朝5時にメールチェックする習慣は、創業期の取引先トラブル対応で身につけました。
しかし3年前、ある社員の「深夜の返信がプレッシャーです」という声をきっかけに、「19時以降は緊急時以外返信しない」とルールを改訂しました。
この経験から学んだのは、「効率」と「人間らしさ」のバランスの重要性です。

現在、私がもっとも重視するのは「失敗の共有文化」です。
先月、新規事業のプレゼンで重大なミスをした際、すぐに全社員へ経過報告を行いました。すると営業部の岡部さんから「同じ失敗を防ぐチェックリスト案」が提案され、これが全社標準プロセスに採用されました。

私の信念は「完璧な計画より、改善する勇気」。
今期からは部門を超えた「失敗共有会」を月1回開催し、ミスを成長の糧にする仕組みを強化します。

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5.社長メッセージの具体的なネタ例

社長メッセージを出そうと思っても、「何をテーマに書けばいいかわからない」と悩むこともあるでしょう。ここでは、具体的なネタの例を、6つのテーマに分けてご紹介します。

会社の戦略や方針

会社の中長期的なビジョンや戦略を共有することで、社員全体の方向性を一致させ、組織の一体感を高めます。未来を見据えた発信は、社員にとって日々の業務に長期的な視点を持つきっかけになるでしょう。

<具体的なネタの例>

  • 新たな市場への参入計画とその背景
  • DX推進の具体的施策
  • サステナビリティを重視した経営方針の転換
  • グローバル展開に向けた戦略と期待される成果
  • 地域密着プロジェクトの進捗報告

業績共有・振り返り

四半期や年度末の業績を共有し、成果を称えるとともに課題を明確にし、次のステップへの意欲を喚起します。

<具体的なネタの例>

  • 前期の売上目標達成とその要因分析
  • 顧客満足度向上に寄与した取り組みの紹介
  • コスト削減に成功したプロジェクトの事例
  • 今期の課題と改善に向けた具体的なアクションプラン
  • 失敗事例の共有とトラブルと再発防止に向けた取り組み

社員への激励やエール

社員の努力や成果を認め、感謝の意を伝えることで、モチベーションの向上と組織へのエンゲージメントを強化します。

<具体的なネタの例>

  • 新製品開発に尽力したチームへの感謝と称賛
  • 災害時の迅速な対応に対する全社員への感謝
  • 社内イベントでの積極的な参加とその効果
  • 日々の業務改善提案に対する感謝と期待
  • プロジェクト成功者の具体例

求職者へのメッセージ

企業文化や職場の雰囲気、どのような人材を歓迎しているかを具体的に示すことで、求職者に自社の魅力をしっかりと届けられます。

近年は、社会貢献活動や、自己成長できる環境を重視する人が増えているため、そうした要素を盛り込むことも効果的です。

<具体的なネタの例>

  • 創業期の苦労話
  • 多様性を尊重する職場環境の実例
  • 社員の成長を支援する研修制度の紹介
  • 若手社員の成長物語
  • 社員の声を反映した制度改革の事例
  • 社会貢献活動への参加を通じた企業の姿勢
  • ダイバーシティ推進事例

トップメッセージで書いた内容のその後について

過去のメッセージで触れた取り組みや方針の進捗状況を報告し、継続的なコミュニケーションと信頼関係の構築を図ります

<具体的なネタの例>

  • 前回のメッセージで発表したプロジェクトの進捗報告
  • 新制度導入後の社員からのフィードバックと改善点
  • 社内改革の成果と今後の展望
  • 社員提案による新サービスの実現とその影響
  • 環境目標の達成度

社長のプライベートなエピソード

社長自身の経験や日常を共有することで、社員との距離を縮め、親近感を持ってもらえます。

<具体的なネタの例>

  • 最近読んだ本や映画から得た気づきと仕事への応用
  • 家族との時間を通じて感じたワークライフバランスの重要性
  • 趣味を通じて得たリフレッシュ方法とその効果
  • 旅行先での体験から学んだ多様性の尊重
  • 海外出張での失敗談

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6.社長メッセージを成功させるコツ

効果的な社長メッセージを発信するには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 読み手を想像して書く
  • 客観的な数字やわかりやすい表現を使う
  • かっこいい表現に拘らず自身の言葉で語る
  • 定期的に更新する

読み手を想像して書く

社長メッセージを書くときにもっとも重要なのは、「誰に届けたいのか」を意識することです。

社員一人ひとり、立場や職種、感じている課題は異なります。だからこそ、漠然とした表現ではなく、具体的な場面や共感できるエピソードを交えましょう。

現場でのちょっとした気づきを共有したり、若手社員が感じている不安に触れたりするだけでも、グッと距離感が縮まります。

「現場の声に寄り添ってくれている」と感じてもらえることが、メッセージの信頼性を高める第一歩です。

客観的な数字やわかりやすい表現を使う

抽象的な表現ではなく、数字や具体的な成果を盛り込むことが大切です。たとえば、「売上が好調です」と言うよりも、「前年比120%の成長を記録しました」と伝えることで、社員がイメージしやすくなります。

また、業界用語やカタカナ言葉はできるだけ避け、シンプルな言葉で表現しましょう。誰が読んでもすぐに理解できることが、社長メッセージの伝わりやすさを左右します。

かっこいい表現に拘らず自身の言葉で語る

社長メッセージは、立派なスローガンや難しい経営用語を並べる場所ではありません。社員が本当に知りたいのは「トップは今、何を考え、何を大事にしているのか」といった率直な気持ちです

かっこよく見せようとするあまり、決まりきった表現や型通りの文章ばかりでは、社員の心には届きません。

過去の失敗や悩んだ経験などを素直に伝えることで、「自分たちと同じ目線に立ってくれる人なんだ」と感じてもらえ、信頼や共感につながります。

定期的に更新する

メッセージは一度出せば終わりではなく、継続的な発信が大切です。会社の方針が変わったり、外部環境に大きな影響があったりする中で、社員は「今、何を信じて進めばいいのか」を常に探しています。

社長からの定期的な発信は、そうした不安や迷いを和らげ、組織に安心感と方向性をもたらすでしょう。

毎週・毎月の短いメッセージでも十分です。「見てくれている」「伝えてくれている」と社員が感じられることが、信頼関係を築くうえでとても大きな力になります。

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7.社長メッセージの発信方法

さいごに、社長メッセージを届ける発信方法を3つご紹介します。それぞれ特徴があり、伝わり方や効果も異なります。自社の文化や目的に合った最適な方法を選び、効果的に発信しましょう。

  • 対面で発信する
  • 文面で発信する
  • 動画で発信する

対面で発信する

対面でメッセージを伝えると、社長の声のトーンや表情、話すリズムなどがそのまま伝わるため、言葉の重みや想いがより届きやすくなります。

期初会や全体集会、タウンホールミーティングなどで直接話す機会があると、社員の表情や反応を見ながら進められ、会場に一体感が生まれやすいでしょう。

また、その場で社員が質問や意見を伝えられる形式であれば、双方向のコミュニケーションが生まれ、社内の風通しも良くなります。

とくに、会社の方針が変わるタイミングや重要な判断を共有する場面では、顔を合わせての説明がもっとも納得を得やすい方法です。

文面で発信する

文書による社長メッセージは、全社員に平等に届けられる点が大きなメリットです。企業ホームページに掲載すると、社員に限らず、求職者や投資家、取引先といった外部のステークホルダーにも広く情報を届けられます

一方、社内報やイントラネットは、社長の人柄や考えが伝わりやすく、社員の共感を得やすい形式です。

文面で伝える際は、社長自身の言葉をできるだけそのまま掲載することで、読み手の心に届くメッセージになります。テキストだからこそ、使う言葉への配慮や誠実さがより強く求められるでしょう。

動画で発信する

近年では、社長メッセージを動画で配信する企業も増えています。動画は声のトーンや表情など、文字だけでは伝わらない空気感が視覚と聴覚で伝えられるため、視聴者の印象に残りやすくなります。

スマートフォンやPCで気軽に視聴できることから、リモートワーク時代のコミュニケーション手段としても有効でしょう。社員向けだけでなく、社外のブランディング素材としても活用できる点が魅力です。


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