集合研修とは? メリット、デメリット、オンライン研修との違い

集合研修とは、研修対象者を同じ場所に集めて行う研修のこと。メリットとデメリット、オンライン研修との違いなどについて解説します。

1.集合研修とは?

集合研修とは、研修を受ける人を同じ場所に集めて行う研修のこと。会議室など会場を確保し、講師は社内の社員、または外部から招いた講師が担当します。受講形式は、講義形式やグループディスカッション、場合によってはロールプレイングなどさまざまです。

多数の社員へ一度に同じ内容の研修を行えるため、人材育成を効率的に進められます。

研修とは?【まるごと解説】意味、目的、種類、課題、受講
研修計画の策定にお悩みではありませんか? 従業員のスキルをデータベース化しマトリクス表示。足りないスキルをすぐに把握できます。 ⇒ 資料のダウンロードはこちら 企業ではしばしば研修が実施されます。研修...

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは?

・1on1の進め方がわかる
・部下と何を話せばいいのかわかる
・質の高いフィードバックのコツがわかる

効果的に行うための1on1シート付き解説資料をダウンロード⇒こちらから


【評価業務の「めんどうくさい」「時間がかかる」を一気に解決!】

評価システム「カオナビ」を使って評価業務の時間を1/10以下にした実績多数!!

●評価シートが自在につくれる
●相手によって見えてはいけないところは隠せる
●誰がどこまで進んだか一覧で見れる
●一度流れをつくれば半自動で運用できる
●全体のバランスを見て甘辛調整も可能

カオナビの資料を見てみたい

2.集合研修のメリット

集合研修の主なメリットは、多数の社員へ同じ研修を効率的に行えること。ほかに「グループでの作業時間を設けると、受講者同士の関係性を深められる」「対面形式ゆえ、疑問や不明点などをその場で講師に質問できる」などもメリットです。

メンバー同士の関係性を高めるスキルが向上する

集合研修をとおして、受講者同士の情報交換や人脈の構築などを促進できます。同じ目的で集まっているうえに対面形式の研修であるため、自然と交流が生まれるからです。

研修内容にチームで作業を取り入れると、適度な緊張感と刺激を受けて対話や議論が活性化し、メンバー同士の関係性が深まることも少なくありません。チームにおけるコミュニケーションスキルも向上しやすくなります。

個別研修あるいはオンライン研修で、同等のコミュニケーションスキルを養うのは難しいでしょう。

直接質問できる

集合研修では講師がその場にいるため、質問や疑問をすぐに解決できるのも大きなメリット。受講者の理解が深まり、修得した知識やスキルが定着しやすくなります。ほかの受講者の質問や疑問を聞くだけでも、考え方の幅が広がるでしょう。

また講演マニュアルにない受講者からの質問を受けた講師も、新たな気づきや発想を得られるため、次回の研修がブラッシュアップされる可能性もあります。集合研修は、受講者と講師の双方の成長につながる研修なのです。

Excel、紙の評価シートを豊富なテンプレートで楽々クラウド化。
人事評価システム「カオナビ」で時間が掛かっていた人事業務を解決!
【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード

3.集合研修のデメリット

集合研修は物理的な移動をともなうため、講師だけでなく運営側や受講者の負担が増加するというデメリットが生じます。研修の準備に時間と費用がかかる点や、講師や受講者のスケジュール調整が難しい点もデメリットです。

  1. コストがかかる
  2. 運営の手間がかかる

①コストがかかる

集合研修では、多くの金銭的コストが生じます。たとえば研修会場などの借用料、講師への謝礼や交通費、資料といった教材費など。遠方の講師に依頼する場合、宿泊費も必要かもしれません。

また自社の社員を対象にした研修ならば、受講者の交通費も負担しますし、これらの手配を行う人件費も必要です。研修で教材を配布するなら、印刷代もかかるでしょう。

場所代や交通費が不要なオンライン研修と比較すると、集合研修はどうしてもコストがかかってしまいます。

②運営の手間がかかる

集合研修は、オンライン研修と比べると運営側の手間が増えてしまいます。会場の手配、資料印刷や教材の運搬、当日の案内と設営などが必要となるからです。

またスケジュール調整にも手間がかかります。講師や会場、受講者や研修を運営する社員のスケジュールを合わせなければならないからです。

また中堅以上の社員を参加させたくても、業務に追われて時間を調整できないことも少なくありません。スケジュール調整がつかないと、研修日時や内容の変更、あるいは研修の延期や中止などもおこりえます。

Excel、紙の評価シートを豊富なテンプレートで楽々クラウド化。
人事評価システム「カオナビ」で時間が掛かっていた人事業務を解決!
【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード

4.集合研修に向いている内容例

対面形式かつ複数人が参加する集合研修では、オンライン研修よりも学習効果が高まることがあります。そのため研修内容に応じて使いわけるとよいでしょう。ここでは、集合研修に向いている内容とその理由について説明します。

  1. 実践を伴う研修
  2. 新人研修
  3. グループワーク

①実践を伴う研修

集合研修は、実際に手や体を使って技術を習得する研修に向いています。たとえば機器の操作といった技術を習得するための研修では、実際の操作を行わなければ身につきません。顧客対応を学ぶための研修ならば、相手役を設定したロールプレイも必要でしょう。

また集合研修では、講師がからその場でフィードバックを受けられます。そのため理解が深まり、技術の習得を促進できるのです。知識を得るだけの研修であればオンライン研修でも問題ありません。しかし実技を身につける研修では集合研修を実施するべきです。

②新人研修

社内で人脈を作れていない新人の研修にも、集合研修が最適です。新入社員同士で交流すると仲間意識や安心感が生まれ、モチベーションの向上につながるからです。

講師や研修の運営スタッフなど所属部署以外の先輩や上司とも交流ができるため、助言やサポートを得られる人脈が広がるかもしれません。

また新しい環境に慣れるのに必死になっている時期に、職場を離れて研修を行うスペースに身を置く経験にも意味があります。職場での自分の状態を客観的に見直すきっかけとなり、新たな気づきを得られることもあるからです。

新卒社員に向けたマナー講習を集合研修で行うと、社会人としてのマインドやスキルを全員へ伝えられるため、研修後の業務が円滑になるでしょう。

オンボーディングとは? 目的やメリット、実施のポイント、事例
新規採用の社員に適切な教育プログラムを提供できていますか? 人材情報をもとに一人ひとりに合ったフォローができます。 ⇒【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダ...

③グループワーク

複数人で問題解決のために話し合うグループワークにも、集合研修が向いています。対面で話し合うとメンバーの表情の変化やリアクションを把握できるため、コミュニケーションが活性化しやすいからです。

ケーススタディやワークショップ、ロールプレイングなどの要素を取り入れる場合も、テーブルを囲んで同時に作業を行える集合研修が適しています。

受講者数が多い場合は、途中でグループメンバーを入れ替えるのもオススメです。メンバーが多様な意見や考え方に触れられるようになります。

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは? 効果的に行うための1on1シート付き解説資料をプレゼント⇒こちらから

5.集合研修とオンライン研修の比較

集合研修とオンライン研修の違いには、受講者の理解度やモチベーション、受講時間や場所などが挙げられます。集合研修の開催を開催する前に、これらの点について知っておきましょう。集合研修とオンライン研修の特徴と相違点について説明します。

  1. 内容
  2. 時間
  3. 場所
  4. コスト
  5. 管理者の役割
  6. 受講者のモチベーション

①内容

集合研修は基本的に1回しか受講できないため、内容の理解度にばらつきが出る場合もあります。その研修に参加できなかった社員は、知識やスキルの習得が遅れてしまうからです。

eラーニングやアーカイブを利用するオンライン研修ならば、同じ研修を何度でも視聴できるため、全受講者が同等の知識やスキルを習得できます。

②時間

集合研修は開催時間が決まっているため、やむを得ない理由だとしても遅刻や早退、一時退席などがあって、その時間帯の研修内容を受けられないこともあります。また業務を手放せず、どうしてもその時間は参加できない場合もあるでしょう。

オンライン研修では、ライブ開催の場合でもアーカイブ視聴が可能な場合も多く、当日研修を受けられなくても後日同じ内容を学べます。

③場所

集合研修は開催時間や場所が決まっているため、会場までの移動時間を考慮しなければなりません。遠方であれば宿泊を要する場合もあります。

オンライン研修は開始時間までに使用する機器の前に行けばよく、場合によっては自席やカフェテリアなどでの受講も可能です。移動の必要がないため、研修の直前まで仕事を進められます。

④コスト

集合研修では、講師や受講者の交通費や宿泊費、研修運営スタッフの人件費が必要です。社外の施設を使用する場合は会場借用料金もかかります。

オンライン研修の場合は勤務先で業務の一環としての受講が可能であり、講師への謝礼とオンラインシステムの使用料程度で開催可能です。データ送付を活用すれば、資料の印刷代もかかりません。

⑤管理者の役割

集合研修を開催する管理者は、会場選びや講師との日程調整などを行わなければなりません。また受講者の把握やスケジュール調整、資料の準備なども必要です。研修の規模によってはチームを編成して取り組むことになるでしょう。

オンライン研修は会場の手配が不要なため、講師の日程調整と、研修のデータ配信を行えば開催できます。集合研修と比較すると準備はかんたんであるものの、通信状況や機器トラブルが発生した場合に対応できる程度のIT知識が必要です。

⑥受講者のモチベーション

集合研修では、研修会場の雰囲気や研修内容を工夫して、受講者のモチベーションを高める演出を行えます。受講者も同じ目的を持ったメンバーがいるため、安心して研修に集中できるでしょう。

オンライン研修ではひとりで画面に向かって研修を受けるため、緊張感や刺激が生まれにくくなり、受講者によってはモチベーションを維持できない場合もあります。

ライブ開催の場合ならばまだ講師やほかの受講者とコミュニケーションを取れるでしょう。しかしアーカイブ視聴の場合はただ見るだけで終わってしまいます。いずれにしても集合研修と同等のモチベーションを保つのは難しいでしょう。