クオーターライフクライシスとは?【意味をわかりやすく】

クオーターライフクライシスとは、20代後半から30代半ばの頃に人生について思い悩む時期のこと。ここではクオーターライフクライシスの原因や陥りやすい人、クオーターライフクライシスの対策方法などについて解説します。

1.クオーターライフクライシスとは?

クオーターライフクライシス(Quarter Life Crisis)とは、人生を100年と考えたとき、その1/4に差し掛かる20代後半から30代半ばの頃に人生や自身の在り方、生き方などについて悩む現象のこと。Quarter Life Crisisの頭文字を取って「QLC」と略す場合もあります。

ミッドライフクライシスとの違い

クオーターライフクライシスと似た言葉に「ミッドライフクライシス(Mid Life Crisis)」があります。ミッドライフ(Midlife)とは中年のこと。つまり30代後半から50代頃に自身のアイデンティティが揺れ、心の葛藤が起こることを指します。

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2.クオーターライフクライシスの原因

クオーターライフクライシスの原因はひとつではありません。価値観の違いや生き方の多様性、この時期に起きる停滞感などさまざまな要因が影響しているのです。ここではクオーターライフクライシスの原因を4つ説明しましょう。

  1. 理想と現実のギャップ
  2. SNSの普及
  3. 日本の平均寿命が伸びた
  4. 結婚への焦り

①理想と現実のギャップ

20代はじめのうちは、夢と希望を持って社会人デビューを果たします。

「やりたい仕事をバリバリこなして輝く自分になる」「優秀な先輩に囲まれて日々業績を伸ばしていこう」このような理想と、仕事をはじめてから見えてくる現実のギャップに悩まされるのがこの頃です。

②SNSの普及

インターネットとSNSの普及により、遠く離れた学生時代の友人や同年代の成功例などが目に入りやすくなりました。きらびやかな成功例や楽しそうに過ごしている友人の写真などを見ていると、自分の小ささや焦りを感じてしまいやすいです。

「友達に比べて自分はこんな人生を送っているけれど、はたしてそれで満足なのだろうか」と思い悩み、クオーターライフクライシスに陥るケースも少なくありません。

③日本の平均寿命が伸びた

かつて「人生80年」といわれた時代もありました。しかし衛生環境の改善や医療技術の進歩により、今や「人生100年」と呼ばれる時代です。定年の区切りを迎える60歳、65歳はまだまだ現役、後半に差し掛かったところともいえます。

そのような現代にて、老後の健康や介護のリスク、生活費などを考えはじめるのもクオーターライフクライシスに陥る年代です。将来の不安から、現在の生き方を思い悩んでしまいます。

④結婚への焦り

結婚に対して現実的に考えはじめ、焦りと不安を感じるようになるのもこの頃です。20代中盤から後半にかけては結婚ラッシュがはじまります。

友達の結婚式に参列して「幸せそうでうらやましい」「親に孫の顔を見せてあげたい」と考え、そこから「自分はこのままでよいのだろうか」「結婚できないのは自分に何か問題があるからなのでは」と思い悩んでしまうといったものです。

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3.クオーターライフクライシスの5つのフェーズ

グリニッジ大学のオリバー・ロビンソン教授は、自身の論文のなかでクオーターライフクライシスを以下5つのフェーズに分類しています。

STEP.1
フェーズ1:選択肢への後悔
フェーズ1は仕事や人間関係において、自分がした選択のせいで閉じ込められているように感じる状態です。

「あのときの判断は正しかったのだろうか」「あのタイミングで別の選択肢を選んでいればもっと幸せになれたのでは」と悩みながら、現状に息苦しさを感じている状態を指します。

STEP.2
フェーズ2:思考の変化
フェーズ1の状況を問題視して「このままではよくない」「ここから抜け出さなくては」と考える段階がフェーズ2です。

思い悩んでいたところから行動の準備をはじめる段階になります。しかし突然走り出さないよう慎重な行動が重要です。

STEP.3
フェーズ3:自分との葛藤
フェーズ3まで進むと実際に仕事を辞めたり、恋愛関係を終わらせたりして自身を束縛していたものと決別するようになります。

自分は何をしたいのか、自分とはどういう存在なのかを見つめ直す、いわゆる「タイムアウト」の状態です。

STEP.4
フェーズ4:人生の再建
フェーズ3で見つめ直した理想の自分に向かって、ゆっくりとリスタートを切るのがフェーズ4です。

クオーターライフクライシスでは、いかに早くこのフェーズ4にたどり着けるかが解決の鍵といわれています。人生の再建に向けて、希望の光が見えてきた段階です。

STEP.5
フェーズ5:人生の選択
フェーズ5まで到着すれば、クオーターライフクライシスは解決です。

発掘した自分の関心や目的に対して、熱意をもって突き進みます。フェーズ1から4のあいだである程度の不安や悩みに対する答えは出ているため、あとは理想に向かって自分の道を進むだけです。

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4.クオーターライフクライシスになりやすい人

20代後半から30代半ばにいるすべてのひとがクオーターライフクライシスに陥るわけではありません。「当時それらしい悩みはなかった」「何も考えずにその年代を乗り越えた」と話す人ももちろんいます。

クオーターライフクライシスになりやすい人の特徴について説明しましょう。

  1. 意識が高い人
  2. 意欲のある人
  3. 自己肯定感が高い人
  4. マイナス思考の人

①意識が高い人

周囲からの見え方や他者の評価ばかりを気にする、いわゆる「意識が高い人」は他人の影響を受けやすいため、他者と自己を比較してクオーターライフクライシスになりやすいといわれています。

もちろん自分の成長や将来に向けて努力し続ける「意識の高さ」は自己を成長させ、周囲にもパワーを与えるでしょう。

しかし周囲からの見え方ばかりを気にして自分自身を立派なもののように演出する「意識の高さ」は、周囲にとっても居心地のよいものではありません。

②意欲のある人

「自分はもっとできるはず」「もっともっと新しいことに挑戦したい」といったやる気に満ちあふれている人、意欲の高い人もクオーターライフクライシスに陥りやすいタイプです。

適度なプレッシャーであればモチベーションアップや自信につながるでしょう。しかし期待しすぎるあまり心身ともに追いつめてしまい、かえってパフォーマンスが落ちる可能性も高いです。

③自己肯定感が高い人

自己肯定感が高いと、失敗しても自然と問題解決のアイデアを考えるようになり、すぐ行動に移せます。失敗した自分をすぐに受け入れられるタイプです。

しかし自己肯定感の高さは自信過剰にもつながります。自分がすべて正しいと考えてしまうため正しい判断ができず、クオーターライフクライシスに陥る可能性も高いのです。

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④マイナス思考の人

つねに漠然とした不安を抱えている人、マイナス思考の人もクオーターライフクライシスに陥りやすいタイプです。とりわけ将来に対して漠然とした不安を抱える若手ビジネスパーソンは増加傾向にあります。

社会経験がまだ浅く、どのように動けばよいのかわからないため、先が見とおせないままマイナス思考に陥り、クオーターライフクライシスになってしまうのです。

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5.クオーターライフクライシスの対策方法

クオーターライフクライシスから抜け出すのは誰にでも可能です。ここではクオーターライフクライシスの対策方法を以下5つの視点から説明します。

  1. 自分らしさを見つめ直す
  2. 他人と比べない
  3. 気分転換をする
  4. 「たられば」に後悔のない人生を歩む
  5. ロールモデルを見つける

①自分らしさを見つめ直す

重要なのは「自分らしく生きること」そして「クオーターライフクライシスは通過儀礼に過ぎない」と理解すること。

人生100年時代のなかで、10年も20年もクオーターライフクライシスが続くわけではありません。他人と比較せず、自分らしさを持って生活していれば、おのずとクオーターライフクライシスを回避できるでしょう。

②他人と比べない

クオーターライフクライシスは他者や周囲との比較からはじまります。「同級生はこんなに成功しているのに」「別の選択肢を選んでいればあの人のように生きられたのかもしれない」こういった比較が焦りを生みだすのです。

他人の実生活が気軽に覗ける現代、一度SNSを離れてみるのもよいでしょう。

③気分転換をする

上手な気分転換は有効なメンタルテクニックのひとつ。身体を動かして汗をかいたり、趣味の映画や音楽に集中したりして、時間を忘れるほど何かに没頭するのもオススメです。

もちろん気分転換が直接的になんらかの問題を解決するわけではありません。しかし将来の不安から現在に意識を向けると、見失っていた現在の大切なものや、自分の方向性などが見えてくるかもしれません。

④「たられば」に後悔のない人生を歩む

「もしあの時〇〇していたら」「あの選択肢で〇〇を選んでいれば」というように、事実と異なる仮定を立てて後悔することを「たられば」といいます。しかし当然、どのような「たられば」を口にしても状況は変わりません。

ビジネスにも、また人生にも失敗はつきもの。どれだけ準備していても失敗するときは失敗します。その選択を後悔して立ち尽くすより「過去は過去」「考えても仕方ないことは考えない」と割り切ったほうが、クオーターライフクライシスを回避しやすくなります。

⑤ロールモデルを見つける

クオーターライフクライシスの原因として、将来に対する漠然とした不安があります。

「この先どう生きればよいのかわからない」「先が見えないからどこに向かえばよいのかわからない」といった不安を抱えている場合、理想の立場に立つ人や真似したいと思う立ち振る舞いの人をロールモデルにするとよいでしょう。

身近な人をロールモデルにすれば、自分の現状を認識しながら成長するための道筋を見つけられます。

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6.クオーターライフクライシスの実例

クオーターライフクライシスは誰にでも起こり得ることです。事実、クオーターライフクライシスを経験した人は男女ともに数多く存在します。では実際に発生したクオーターライフクライシスの例を3つ説明しましょう。

実例①AIに仕事を奪われる不安

まずは2回の転職を経て都内のIT企業に就職した30代男性の事例です。業務に慣れてきた20代の後半、業務の将来性に疑問を感じるようになりました。

その後現在の会社に転職。一昔前であればそこでゴールとなっていたでしょう。しかし彼の不安は尽きず、むしろ余計に焦りがつのるようになったといいます。

焦りが薄れていったのは副業をはじめて数か月がたち、安定して本業以外に収益が足せるようになった頃でした。あらゆる行動を続けた先で、ようやくクオーターライフクライシスを抜け出せたという事例です。

実例②自ら望む道から脱出した瞬間に不安を抱えた

未経験からはじめた副業で安定した収益を出せるようになった頃に、焦りに似た不安を抱えるようになったという事例もあります。

この事例ではクオーターライフクライシスを抜け出した要因を「自分の中で目標が定まったため」「自分自身の成長を感じるようになったため」「人間関係に対する不安や悩みが減少したため」と話しています。

大きな目標に向かう途中の、一歩ずつ進んでいる感覚が不安を解放したのです。

実例③女性がIT業界で活躍する不安

男性が多くを占めるIT業界で女性が活躍することに不安を感じ、クオーターライフクライシスを引き起こした事例があります。

「女性だから実力以上の評価をされる」「女性だから表舞台に担ぎ上げられている」と感じた瞬間、糸が切れてしまったかのように体調を崩してしまったという事例です。

原因はキャリアアップを望んでいなかった本音をふさいでしまったことでした。自分自身と再び向き合い、幼い頃から抱いていた夢を叶えた結果、クオーターライフクライシスを抜け出せたのです。