出張時に所定労働時間を過ぎて「残業」になった場合、残業代の支払いは必要になりますか?

出張時において、所定労働時間を過ぎて業務を行ったとしても、管理者が労働者の指揮管理を行っていない状況であれば「みなし労働時間」とし、残業代は必要ありません。一方、管理者が随時携帯電話等で具体的な指示を行っていたり、管理者を含めて出張している場合などには、残業代の支給が必要になります。

「事業場外みなし労働時間制」を適用する

出張は会社の事業外での労働ですから、従業員の労働時間の把握ができません。その場合には、所定労働時間または労使協定を締結した時間だけ労働したものとみなす「事業場外みなし労働時間制」を適用します。

これを就業規則に明示しておけば、出張時に残業が発生したとしても「所定労働時間に労働した」とみなすことができ、残業代を支給する必要がなくなります。

ただし、管理者が出張に同行していたり、携帯電話などで業務上の指示を随時行っているなど、所定労働時間外に労働していることが明確な場合には残業代を支払わなければなりません。

労働時間としてカウントする必要がある場合

なお、出張時の移動時間については労働時間としてみなされず、所定労働時間外に移動が発生したとしても、別途手当が支給されることはありません。

しかし、もしその時間中に管理者から業務上の指示が出されている場合には、みなし労働同様、労働時間としてカウントする必要があります。

また、出張から戻ったあとに職場で残業を行うケースがあるかと思いますが、その場合には通常通り残業代が発生します。

残業代の有無は、管理者の指揮管理下にあるかどうかがポイント

単独で出張している場合で、一任している場合には残業代を考慮する必要はありません。残業代の有無は、管理者の指揮管理下にあるかどうかというところがポイントとなります。

まずは就業規則にその定めがあるか確認し、ない場合にはその明示をしておくと、未然にトラブルを防ぐことができるでしょう。