研修を評価するアンケートはどうつくる?

研修後のアンケートには、大きくわけて2つの目的があり、それぞれの目的を意識した設問設定が必要です。

1つ目は、受講した社員の研修効果を高めることを目的とするアンケートです。2つ目は、研修内容の検討や改善を目的とするアンケートです。

どちらのアンケートも具体性のある項目の設定や、回答を意識した設問設定をすることが大切です。

受講者の研修効果を上げるアンケートの作成

1つ目の目的である、受講者の研修効果を上げるアンケートの作成では、研修内容と実務の関連性を考える設問を設定します。具体的には「研修をあなたの業務でどのように活かしていきますか?」などです。

業務とは離れた場所で行わる研修や、間接的な研修内容の場合、社員が研修を自分事としてとらえにくい傾向があります。そのため、実際の業務にどのように活かすのかを考える質問をすることは、行動の変化を促すきっかけとして有効です。

さらに、アンケートを通して、会社に貢献してもらうという研修本来の目的をリマインドすることもできます。

研修内容の検討や改善を目的とするアンケート

2つ目の、研修内容の検討や改善を目的とするアンケートでは、質問は具体的に、評価は数値的に測れるように設問設定することが大切です。具体性がある方が回答しやすい上に、定量的に評価してもらうことで課題が見つけやすくなります。

講師の話し方、声の大きさ、会場の位置や広さ、時間帯や長さについて、3~5段階評価を設定し良し悪しを評価してもらいます。内容の評価については、実際の業務に活かせそうか、YES/NOで回答してもらうと良いでしょう

また、フリー記述の解答欄も設け、感想を書いてもらうのも良いでしょう。ただし、記名式のアンケートは批判的なコメントを書きにくいので、無記名式にして率直な意見を吸い上げ、より信頼できる回答を得るようにしましょう。また、回答率をアップさせる上でも、無記名式は有効です。

アンケート作成の際は、まず目的を明確にする

アンケートを作成する際には、アンケートを何に活かすのか、まずは目的を明確にすることが大切です。目的のはっきりしない形式的な設問では、アンケートに意味がないだけでなく、理解の定着も評価も期待できません。

また、回答率を上げるために、回答しやすい設問にすることも意識しましょう。