人事評価の甘辛調整とは? 必要ですか?

人事評価は人が行うため、評価の仕方にばらつきが出やすく、甘辛調整が必要になることもあります。

甘辛調整の方法は以下の3つです。

  1. 部門平均点による調整
  2. 正規分布による調整
  3. 標準者比較による調整

甘辛調整の前には、事前調整や評価修正を行います。

甘辛調整を行う理由

規定に基づいて行っても、人事評価にばらつきが出てしまう…それはなぜでしょう?評価する人の評価スキルや評価基準の差があるからです。

そこで評価を個別に甘辛調整すると、評価のばらつきが整い、一部だけ厳しいまたは甘い評価になることが減ります。

甘辛調整の手法

甘辛調整を行う場合、

  • 事前調整:評価の基準を明確にしつつ、評価者訓練を実施して、評価にバラつきがでないよう調整
  • 評価修正:明確になった基準と実際の評価を照合した結果を、上位評価者が修正

を実施し、前述した3つの甘辛調整から適切な方法を選びます。

  1. 部門平均点による調整:平均点と見比べてそれに合わせて点数を上下
  2. 正規分布による調整:たとえばSが5%、Aが20%のようにバランス良く分布するように調整
  3. 標準者比較による調整:標準となる評価を受けている人を見つけ、それに近い人が同様の評価を受けているかチェック、ばらつきがあれば全体の評価を上下して調整

社内を俯瞰(ふかん)しながら甘辛調整

人事評価システムで社員や組織を可視化した上で行うと、甘辛調整がしやすくなります。

甘辛調整は必須ではない あくまでも最終調整

甘辛調整は、人事評価の最終工程で行うことですが、必ず実施しなければならないものではありません。

  • 評価者の評価スキルが低い
  • 厳しさにばらつきがある

といった場合に活用しましょう。事前調整などを行い、その後甘辛調整にて整えます。しかし評価そのもののバラつきを減らすことも重要。評価者訓練の検討や実施もあわせて行いましょう。