LMS(学習管理システム)とは?【機能一覧・比較】メリット

LMSとは、学習管理システムのこと。eラーニングを提供するプラットフォームでもあり、受講機能のほか受講履歴や学習状況などの把握・管理が行えるなど、マルチ機能を備えています。

今回はLMSについて、導入効果やメリット・デメリット、機能一覧や導入手順、LMSの選定ポイントなどを詳しくご紹介します。

1.LMS(学習管理システム)とは?

LMSとは、インターネットやスマートフォンで受講できる学習教材の配信、成績などを統合して管理するシステムで、受講履歴や理解度といった学習状況やテスト結果など、受講者のさまざまなデータの確認が可能です。「Learning Management System」の略で、学習管理システムを意味します。

管理者向けというよも、受講者に効果的な学習環境を提供するのを目的としたシステムです。多くはWebブラウザから利用できるSaaS型クラウドサービスとして提供されており、なかには自社サーバーにインストールするオンプレミス型もあります。

eラーニングとの違い

LMSはeラーニングのOS(オペレーションシステム)である点からも、eラーニングシステムとも呼ばれます。

LMSはeラーニングの実施に必要な学習教材の配信や成績管理、学習状況の把握などを行う統合システムで、eラーニングはLMSをプラットフォームとして提供されるサービスです。

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2.LMSが注目される理由

LMSが注目される理由は、eラーニングの需要が増えたからです。eラーニングの登場により、自宅や本社以外の拠点からでも研修が受けられるようになり、多くの企業で導入が進みました。

eラーニング自体は、2000年頃に普及。従業員が手軽に研修を受けられるようになり、新たな教育手法として注目を集めました。その一方、提供するだけでは「実際に研修を受講したのか」「教育内容がどれだけ定着しているのか」が把握できない状況が課題に。

学習状況や理解度が把握できず、eラーニングの効果が見込めない事態に陥るケースも少なくなく、こうした課題を解決するために登場したのがLMSです。

LMSは、eラーニングによる教育コストを無駄にせず、学習効果を高めるために近年は多くの企業で導入が進んでいます。

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3.LMSの導入効果・メリット

LMSの導入効果・メリットを、企業側と従業員側の視点からみていきます。

企業側

  • 管理者の負担軽減
  • 教育コストの削減
  • 運用コストの削減

LMSを活用することで、従業員の学習状況の管理が容易になります。クラウド上に受講履歴や理解度などさまざまなデータが保存されるため、横断的な情報管理によって社内で一体的な教育が行えるようになるでしょう。

また、従業員の細かいデータを確認することで、個々の得意・不得意や身についたスキルが明確となり、人材配置や習熟度別の個別のフォローに役立ちます。

そして、効果的にeラーニングができることで、教育担当者の人件費や集合研修にかかる移動時間・交通費など、教育にかかるあらゆるコストの削減につながります。

一人ひとりの学習効率を上げられることは、結果として組織全体の生産性向上にも有効です。くわえてシステム自体はベンダーが提供するため、運用・保守コストもおさえられるのもメリットのひとつです。

従業員側

  • 学習効果の向上
  • 学習状況の可視化
  • モチベーションの向上

eラーニングは、時間や場所を問わず受講できるため、効率的な学習が可能となります。しかし、eラーニングをやって終わりになっている人が少なくないのも事実です。

LMSがあれば進捗や理解度など、学習状況が可視化されることで自分の立ち位置を把握しながら学習が進められます。

また、習得できたことや苦手なことが明確になるため、次へのアクションにつなげられ、モチベーションを持って学習に取り組めるでしょう。こうしたモチベーションは、自律的なキャリア形成にも役立ちます。

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4.LMSのデメリット

一方で、LMSには以下のようなデメリットもあります。

  1. 導入・運用コストがかかる
  2. 管理側の業務が増える

①導入・運用コストがかかる

LMSは外部ツールを導入するのが一般的であるため、導入コストや継続的な運用のためのランニングコストがかかります。基本的にLMSの費用は利用人数をベースに算定するため、導入する部署や利用人数が多いほどコストも膨らむでしょう。

まずは一部の部署でスモールスタートし、効果検証した上で全体に展開するのをオススメします。

②管理側の業務が増える

教育にかかる管理者の負担は軽減できるものの、以下のような業務負担が増加してしまいます。

  • LMSの導入目的、利用方法の説明
  • マニュアルの作成
  • LMSの利用に際する質問への対応

従業員がLMSの利用に慣れるまでは、管理側の業務負担も増えてしまいがちです。とくに、導入直後は管理側も手探り状態にあるため、なおのこと負担が増えてしまう恐れもあります。

しかし、全社的に導入できれば管理側の負担も分担できるようになるため、最初が肝心です。

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5.LMSの機能一覧

下記は、LMSに備わっている主な機能です。LMSの各機能を見ていきましょう。

  1. 受講者機能
  2. 管理機能
  3. 指導機能
  4. 教材管理機能

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①受講者機能

機能 内容
ログイン ID/Passwordの管理
講座・カリキュラム 登録している講座やカリキュラムの一覧
受講登録 受講したい講座の登録
進捗管理 学習時間や受講状況の確認
受講 登録している講座の受講
個別テスト 管理者から指定されたテストの受講
一斉テスト 全体で実施されるテストの受講
レポート提出 指定形式でのレポート提出
成績 テスト結果やレポートの結果、フィードバックの確認
質問 管理者や講師への質問
社内SNS 受講者同士でのコミュニケーション機能

自分の受講内容や学習状況が管理できるだけでなく、フィードバックや質問、社内SNSなどコミュニケーション機能が備わっているLMSもあります。

②管理機能

機能 内容
受講者管理 LMSにログインする従業員の登録、削除、権限の管理
講座・カリキュラムの指定 従業員に受講する講座やカリキュラムを指定
グループ管理 受講者を特定のグループにわける

管理者向けの機能です。近年はビデオ会議ツールを使用したオンライン研修を導入する企業も多いため、LMS上で研修を管理したり、連絡・案内できたりする機能も拡充されています。集合研修の連絡や出欠確認、事後アンケートの配布や回収機能が付帯していたり、eラーニングと一元管理できたりするLMSもあります。

③指導機能

機能 内容
進捗管理 受講者の受講・進捗状況の確認
テスト作成・管理 テストの作成、実施したテスト結果の確認
レポート作成 受講者が何を受講したかの記録
リマインド 未受講者へのリマインド送信
フィードバック テストやレポートへフィードバックを送信
質問管理 受講者からの質問へ回答・管理
分析 テスト結果、理解度、受講状況と受講者データの統合分析

指導機能は、受講者の学習状況の把握やテスト、レポートの管理、フィードバックなどがメインです。近年はタレントマネジメントや人事評価機能を搭載したLMSも登場しており、スキル・能力把握から人事評価や人材配置にも活用できます。

④教材管理機能

機能 内容
学習教材の登録・編集 動画やスライドなど教材の登録
カリキュラムの作成・編集 登録済みの教材を組み合わせてカリキュラムを作成

eラーニングや研修など、受講内容を管理する機能です。教育担当者が、従業員の能力やスキルに応じて個別にカリキュラムを作成することもできます。

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6.LMSの種類

LMSには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットをみていきましょう。

クラウド型

クラウド型は、ベンダーが提供するサーバーに構築されたLMSを利用するタイプです。

メリット  ・自社でサーバーを構築する必要がない
・導入スピードが早い
・運用コストが抑えられる
デメリット ・カスタマイズ性に欠ける
・セキュリティ面への懸念

LMSによってはカスタマイズ性に富んでいるものもあり、近年はセキュリティを強化したサービスも多いため安心して利用できるため、利用するサービスによってデメリットが解消できます。

早期に導入したい、運用コストや保守の手間を軽減したい場合にはクラウド型がオススメです。

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オンプレミス型

オンプレミス型は、自社のサーバーにLMSを構築して利用するタイプです。

メリット ・実装する機能やデザインのカスタマイズ性に優れている
・セキュリティの安全性が高い
デメリット ・開発工数・コストがかかる
・障害といったトラブルに自社で対応しなければならない

オンプレミス型を導入する場合、サーバーの準備から構築、運用まで自社で行う必要があります。その分カスタマイズ性やセキュリティ性に優れていますが、運用や保守の手間がかかる点はデメリットです。

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7.LMSの比較・選定ポイント

LMSの導入が決定すれば、実際に導入するLMSを選定します。LMSを提供するベンダーはさまざまであるため、自社にあったものを導入することが大切です。ここでは、LMSの比較・選定ポイントをお伝えします。

目的・用途にあった要件定義

LMSには、eラーニングの提供や学習状況の管理だけの機能にとどまらない豊富な機能を備えたものもあります。なかには、タレントマネジメントシステムやキャリアマップ機能などを備えており、人材育成や人材配置にまで活用できるものも。

LMSを導入するにあたっては、自社の目的や用途に合わせて必要な機能の要件定義を行うことがポイントです。ほしい機能が備わっていない場合でも、既存ツールと連携して利用できるケースもあります。

まずは、利用したい機能を洗い出した上でベンダーが提供するツールを比較してみましょう。

使いやすさ

便利な機能を豊富に搭載しているLMSを導入しても、使いにくいと管理者や従業員も慣れずにLMSがうまく活用されない結果となってしまいます。

そうならないためにも、操作性やカスタマイズ性、見やすさなどから長期的に使いやすいLMSかをチェックすることがポイントです。

利用頻度が多いのは受講者である従業員であるため従業員目線で比較したり、従業員に実際にトライアルしてもらったりするとよいでしょう。

柔軟性

拡張性やベンダーの柔軟性を比較することもポイントのひとつ。なぜなら、導入時点で必要のない機能でも後から必要になってくるものもあるからです。

そうした場合の拡張・カスタマイズ有無や料金も確認し、長期的に利用していけるシステムかどうかをチェックしましょう。

マルチデバイス対応

マルチデバイス対応かもチェックしておきたいポイントです。スマホで利用できれば隙間時間を活用して受講できるなど、従業員にとっても時間を有効活用できるため受講率のアップにつながります。

従業員の意見も参考に、マルチデバイス対応についてもチェックしてみてください。

サポート体制

LMSを導入し、社内に定着させるにはベンダーのサポート体制も重要です。導入にあたって受けられるサポートだけでなく導入後のサポート体制やトラブルへの対応など、手厚いサポート体制が整っているかをチェックしましょう。

サポート体制が整っていないベンダーですと管理者も疑問を解消できずに、結局LMSを使いこなせなくなってしまう恐れがあります。

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8.LMSの導入手順

LMSの導入手順をステップ別に解説します。

STEP.1
導入目的の明確化
まずは、LMSに求める効果や解決したい課題から導入目的を明確にします。なぜなら、導入目的が導入するLMSの選定基準となるからです。eラーニングや研修における自社の課題を洗い出し、課題解決に最適なLMSを選定しましょう。
STEP.2
運用体制の整備
LMSの導入をベンダーに任せきりにするのは避けましょう。ツール選定者や運用管理者、導入実行者など役割を決めておき、社内で運用体制を整えることも大切です。

運用体制が整っていないと導入に失敗してしまうこともあるため、社内で一体的に導入を進める意識で取り組みましょう。

STEP.3
契約
導入するLMSが決まれば、ベンダーと契約を締結します。契約書などの必要書類はベンダーが用意するため、書類と体制が整えば契約を進めます。
STEP.4
環境構築・運用準備
導入方式に合わせて、LMSを利用する環境を構築します。クラウド型ならベンダーがサーバーを提供してくれるため、導入もスムーズです。

導入が完了すれば、管理者の権限付与や従業員の登録・パスワードの設定など、運用に必要な設定を行います。

自社でコンテンツを用意する場合は、導入前から準備しておくことがオススメです。また、マニュアル作成やLMS導入・利用説明会の開催などもこの時点で行いましょう。

STEP.5
運用開始
準備が整えば、運用開始です。開始直後は従業員からの問い合わせも多いことが想定されるため、ベンダーと協力して疑問を迅速に解決できるよう努めましょう。最初でつまずいてはLMSも定着しないため、サポート体制を整えておくことが大切です。