期待理論とは? モチベーション理論、ブルームの期待理論

従業員育成のためには、ひとりひとりのモチベーションを高める必要があります。従業員の仕事に対するモチベーションを高めていくための期待理論や、モチベーション理論について知っておくことで、従業員育成に役立てることができます。

1.ブルームが提唱した期待理論とは?

期待理論とは、ビクター・ブルームが最初に提唱したモチベーション理論のひとつで、合理的な人にとって、「それをすることで得られる結果への期待値」と、「その行為によって得られる報酬の魅力」によってモチベーションが決まるというものです。

例えば、「ここで頑張れば試験に合格できるかもしれない」という期待と、「試験に合格すれば昇進できる」という報酬がモチベーションを高めるということです。

「頑張っても試験に合格できる確率は低い」という場合や、「試験に合格しても昇進できるかどうかわからない(あるいは昇進しても従業員へのメリットが少ない)」といった場合、モチベーションは低下してしまうのです。

これを、L.W.ポーターとE.E.ローラーがさらに系統立てて、現在の期待理論が出来上がりました。

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2.モチベーションを高める期待理論

ビクター・ブルームによる期待理論では、目標の達成確率とそれによって得られる報酬によってモチベーションが変わるとされていましたが、現在ではより細かく分析がなされています。

まずは、報酬が得られる可能性と、どのような報酬を得られるのかによって、「どのくらい努力するか」ということが決まります。

この、「努力の量」によって、どのくらい大きな業績を上げられるかが決まり(同じ人が1努力するのと10努力するのでは、後者の方が大きな業績が上げられる)、さらに、それによってどのくらいの報酬がもらえるかが決まります。

そして、得られる報酬が大きければ大きいだけ満足度が高まります。

つまり、大きな満足が得られるという確証があれば、努力の量の向上に繋がり、その結果が満足に繋がれば、それがまたさらなる努力を生むということです。

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3.期待理論以外のモチベーション理論

モチベーションを高めたり、維持したりするための理論には、期待理論のほかにもさまざまなものがあります。

ピグマリオン効果

例えば、ピグマリオン理論は、求められることでモチベーションが上がるというモチベーション理論です。

人は、「こうであってもらいたい」という他者の欲求に答えようとするというもので、純粋な期待を向けることで、自然とそれに答えようとする働きが起こるというものです。

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マズローの欲求5段階説は、生きるための生理的欲求や、安全欲求、社会的欲求(群れを作りたいなど)が満たされてはじめて、さらに高い次元の、「他者から認められたい」、「自己実現したい」といった欲求が生まれるという理論です。

この理論にしたがえば、社員のモチベーションを高めるためには、まずは生活基盤を整えられるようにする必要があるということです。

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4.期待理論で従業員のモチベーションを高める

期待理論によると、社員のモチベーションを高めるためには、まず社員の期待値を高める必要があります。

わかりやすく期待値を高めて努力に向かわせる方法として、「歩合」が挙げられます。努力をすることで業績がのび、それにしたがって給与が増えるというのは、わかりやすい報酬制度で、努力の見返りへの期待値も高くなります。

また、資格取得手当などもこれに当たります。努力し資格を取得すれば確実に給与が上がるわけですから、期待値が高まり、努力に向かいやすくなるのです。

昇給だけでなく、ボーナスや昇進、表彰制度など、報酬をうまく利用して、社員のモチベーションを高めていきましょう。精神論ではなく、論理的に「努力すれば報われる」と感じさせることが期待理論のポイントです。

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