適性検査とは? テストの種類と内容一覧、所要時間、問題・対策を簡単に解説

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適性検査といえば、新卒や中途採用時の判断材料に使うイメージがあるのではないでしょうか。実は、既存社員の配置や評価といったものに活用できる適性検査も多く存在しており、その種類は多種多様なのです。

ここでは、適性検査の目的や種類などを比較しながら、自社にとって実効性の高い適性検査があるのか考察してみましょう。

目次

1.適性検査とは?

適性検査とは、人材の「能力」と「性格」を定量的かつ客観的に測定するテストです。採用応募者や既存社員の特性把握が目的になります。同一の検査で受験者の特性を測ることで、他の受験者と比べどんな優劣があるのか、どんな特性を持っているのかが明確にします。また面接や面談では捉えきれない特性の把握にも有用です。

単なる合否判定だけでなく、入社後の人材配置や育成にも活用されるため、企業にとっては採用活動を成功に導くための重要なツールです。

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2.適性検査の目的

ここでは適性検査を実施する具体的な目的を確認していきましょう。

  1. 企業と応募者のミスマッチを防ぐため
  2. 主観的な判断を取り除くため
  3. 応募者の能力や性格を定量的に測定し、比較を容易にするため

企業と応募者のミスマッチを防ぐため

適性検査を活用することで、応募者の性格特性や仕事への適性が数値化されます。この情報をもとに、自社の社風や募集ポジションに合った人物かどうかを見極めやすくなります

結果として、早期離職の防止や入社後の活躍促進にもつながり、企業と応募者双方にとってメリットのある採用が可能になるのです。

主観的な判断を取り除くため

書類選考や面接だけでは、どうしても採用担当者の主観が入りやすくなるものです。

その点、適性検査は客観的なデータに基づいて評価できるため、個人の印象に左右されにくく、公平性の高い採用判断ができます

応募者の能力や性格を定量的に測定し、比較を容易にするため

面接では同じ質問をしても、回答内容や話し方は人によってバラつきがあります。そのため、複数の応募者を同じ基準で比べるのが難しいという課題があります。

しかし、適性検査なら数値化された結果で応募者の傾向を比較できるため、「誰が優秀か」「自社に合いそうか」といった判断がしやすくなるのです。

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3.適性検査実施の実施率

適性検査の実施およびその対策は重要と言われるものの実際にどれだけ重要なのかを、その実施率から確認してみましょう。次のグラフは2023年卒を対象に実施された各採用プロセスの実施率を示したものです。適性検査・筆記試験の項目を見てみると、回答企業の88.5%が適性検査を実施していることがわかります。

出典:株式会社リクルート・就職みらい研究所『就職白書2023』

このことから就職活動を行う際には、高い確率で適性検査を受ける可能性があると言えるでしょう。希望の企業に就職するためには、その対策が非常に重要なのです。

また企業としては、優秀人材を獲得するためには適性検査の実施が効果的と考えることができます。

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4.新卒の就活と中途の転職の適性検査は違う?

新卒採用と中途採用で実施される適性検査の「内容自体」に大きな違いはありません。ただし、企業が重視するポイントには明確な違いがあります。

項目 新卒採用の適性検査 中途採用の適性検査
重視されるポイント ・基本的な能力
・素養
・性格特性
・性格特性
・価値観の一致
・自社とのフィット感
評価対象 ・ポテンシャル(将来性)
・社会人基礎力
・即戦力性
・組織適応力
スキルの前提 実務経験がないことを前提 実務経験・専門スキルがあることを前提
主なチェック項目 ・論理的思考力
・協調性
・責任感
・成長意欲 など
・価値観の一致
・ストレス耐性
・社風への適応力 など
企業が期待するもの 育成を前提とした長期的な成長 即戦力としての活躍と早期適応

新卒採用の場合

新卒採用の適性検査では、社会人としての基礎力や性格的な特性が重視されます。

なぜなら、新卒は実務経験がほとんどないため、即戦力としてのスキルよりも、今後の成長性やポテンシャルを評価する必要があるからです。たとえば、論理的思考力、協調性、責任感など、社会人として求められる基本的な素養が見られます。

中途採用の場合

中途採用では、すでに一定のスキルや業務経験があることが前提となっているため、重視されるのは「性格特性」や「価値観の一致」です。

企業は、自社のカルチャーに合う人物かどうか、ストレス耐性があるか、組織の中でどう立ち回れるかなどを確認します。すでにスキルがある中で「どれだけ早く馴染めるか」「どれだけ長く活躍できるか」が重要視されているのです。

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5.適性検査の活用方法9つ

適性検査が活用できるのは採用選考に限りません。採用や人材育成の質を高めたりとその用途は様々です。実施側の企業はもちろん、応募者側がその活用方法を知っておくことも大切です。

採用活動や社内の能力把握に用いられる適性検査は、主に9つの目的や活用方法があるとされています。ここでは、9つの項目について簡単に解説します。

  1. 採用選考(新卒採用・中途採用)
  2. 採用選考の振り返り
  3. 職務分析
  4. 退職者分析
  5. 社員ニーズの把握
  6. 自己理解ツール
  7. 評価の補助ツール
  8. 相互理解ツール
  9. タレントマネジメント

①新卒採用・中途採用時の検討材料にする

適性検査の活用法で最初に挙げられるのは採用選考で、新卒や既卒を問わず採用試験の一つに組み込まれることも多いです。

適性検査の結果評価の高い人を採用する、というより検査結果の低い人を「採用するとリスクがある」とみなす判断材料にしています。「リスクがある」とみなされた場合、選考から外されます。

結果の良い人を採る目的として使用すると、特定項目の上位者のみを残すなど偏った人材しか残らないのです。

②採用選考の振り返りに活用する

適性検査は、採用活動で用いられるだけでなく、採用選考の振り返りとしても有効活用できます。適性検査データから「選考を行う観点と集まった人材の傾向」などを振り返ることが可能になるからです。

適性検査は、人材の選別や選考データとして活用するだけではありません。今後の採用広報・選考方法といった採用活動全般に関する議論の元データとして有効活用できる側面を持っています。

③社内の職務分析に適性検査を利用する

採用活動で用いることの多い適性検査ですが、そのほかに職務分析の分野でも活用できます。

同じ職務であっても顧客別や作業別などで職務を細分化すると、それぞれのケースで必要な特性が異なることも珍しくはないでしょう。適性検査の結果をもとに、どのタイプがどの職種・業務に向いているのか把握できます。

適性検査の結果は、

  • 個別職務における従事者の採用活動
  • 既存社員の配置基準や人材育成方針への反映

などに利用可能です。

④退職者分析に活用する

せっかく採用しても数年で退職してしまったり、働き盛りの世代で会社を去ったりする社員がいる会社は、適正検査の結果を退職者分析にも使用するとよいでしょう。

一般的に「ストレスに弱いから退職に追い込まれる」と結論付けて考えることが多いかもしれませんが適性検査の結果を分析すると、それと異なる答えが出ることもあるのです。

企業の社風や組織の雰囲気など、人が定着するかどうかは一般論で片付きにくい難しい問題です。適性検査は、自社における退職理由の分析にも有効でしょう。

⑤従業員のニーズを把握する

適正検査は、人材マネジメントの視点からも有効活用できます。適性検査を用いれば、社員の求めることが把握できるのです。

たとえば社員の価値観に「挑戦」を望む傾向があれば新しいチャレンジに投資するような制度改革を、「金銭」を重視する人が多ければ成果主義的な賃金制度の導入に踏み込むなどの制度設計や資源配分を可能とします。

自社社員の適性検査データは、一般論にはない有用性のあるマネジメントに反映できるのです。

⑥キャリア面談の自己理解ツールとして利用する

社員のキャリアパスを決める際、どのような方法を取るでしょうか。

一般的には、社員本人と人事部とのキャリア面談によってキャリアパスの方向性が決められます。その際人事部が適性検査の結果から本人の志向性を事前に把握していれば、キャリア面談はスムーズに進むでしょう。

社員にも、人事部に自分をしっかりと理解してもらいキャリアの構築ができるという安心感が生まれます。適性検査は、人事部と社員双方にとって良い振り返りの機会になるのです。

⑦人事評価の補助ツールとして活用する

適性検査は、人事評価やフィードバックを円滑にする補助ツールとしても利用できます

管理職は部下が大勢いるため、一人ひとりをどう評価すればよいのか、判断に戸惑うこともありますが、そういった際に適性検査で部下の特性を把握できます。

また適性検査は自己申告制なので、結果に従ってフィードバックすると部下本人の納得も得られます。このように適性検査は評価を補助するツールとしても有効といえるのです。

⑧相互理解ツールとして社内コミュニケーションに利用する

同じチームや部署内で毎日接していると、上司や同僚、部下について分かった気になりがちです。しかし、分かっていると誤解している部分も相当あり、相互の不理解から業務分担に無駄が生じるケースが少なくありません。

たとえば「活動意欲」や「対人折衝」といった結果が低い人は内勤の事務職に配置するなど適性検査の結果を共有できれば、お互いの理解が深まるでしょう。適材適所が実現しコミュニケーションが密になることで、組織は活性化します

⑨タレントマネジメントに活用する

タレントマネジメントは、社員が持っている能力を把握し、戦略的人材配置や能力開発を行うことで人材の最適化を図るものです。

適性検査データを人事データとして一括管理すれば、従来の労働者名簿や評価シートといったデータだけでは捉えられなかった部分に光が当たり、タレントマネジメントの仮説を立てることが可能になります

タレントマネジメントに適正検査の結果を反映させた濃密なデータを保有することで、人材活用の幅は大きく広がるでしょう。

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6.適性検査のテスト形式の種類

適性検査の受検形式は、主に以下の4種類があります。企業によって指定される形式が異なるため、応募先企業がどの形式を採用しているか事前に確認しておくことが重要です。

筆記試験(マークシート受検)

マークシート受検では、該当する箇所を丸く塗りつぶして回答します。適正検査提供会社が問題と解答用紙を提供している場合が多いです。採点は人事部もしくは提供会社によるものの2種類があります。

マークシート方式の場合、解き方の対策を取る必要があるでしょう。WEBテストと比べて、回答や分析結果が出るまでに時間がかかるものが多く、コスト面での負担も大きいようです。

テストセンター(パソコン受検)

適正検査提供会社が全国各地に会場を用意し、そこで適性検査を実施します。受験者は会場に出向き、会場内にあるパソコンで受検します。企業は受検者情報を管理システムに登録し、当日の詳細を案内メールで送るだけです。

インハウス(パソコン受検)

パソコン受験のなかでも企業側で受験ルームやパソコンを用意し、そこで適正検査を行うものをインハウスといいます。メリットは適性検査後、すぐに結果をダウンロードして面接の判断材料に利用できるなど、時間と手間が短縮できる点。

WEBテスト(パソコン受検)

適性検査を自宅のパソコンで行うものを、WEBテストといい、企業と受検者双方にメリットがあります。

  • 受検者 居住地や時間を問わずテストを受検できる
  • 企業の人事部側 コストや時間、手間を大幅に削減できる

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7.適性検査における性格検査のテスト方式

次に適性検査の性格検査における方式の違いを考察しましょう。性格検査の方式は2つあります。

  1. ノーマティブ方式
  2. イプサティブ方式

ノーマティブ方式とは?

ひとつはノーマティブ方式で、これはひとつひとつの質問に対して、「はい」か「いいえ」で答えるか、3~5段階程度の評定尺度上でどのランクに位置するかを回答する方式です。

ノーマティブ方式のメリット・デメリット

一問一答と非常にシンプルなため、社員は回答しやすいメリットがあります。反面、答えを操作すればいくらでも理想的な人物像を描き出せるデメリットもあります。

作為がしやすい、つまり嘘をつきやすい形式であることを、人事部側は常に念頭に置いておくべきでしょう。

イプサティブ方式とは?

イプサティブ方式とは複数の質問項目を一組にして、そのなかから「自分に最も当てはまる(もしくは当てはまらない)項目」はどれなのかを選択させる方式です。

現状適性検査の多くにはノーマティブ方式が採用されており、イプサティブ方式を採用している適性検査は少ないです。

イプサティブ方式のメリット・デメリット

イプサティブ方式の特徴は、

  • 回答が難しい(回答に悩んでしまうケースがある)
  • 意図的に結果を操作しにくい
  • 嘘をつきにくい

といった点が挙げられます。

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8.適性検査にかかる所要時間の目安

実施される適性検査の種類によって所要時間は異なりますが、目安として1検査につき受験には30分程度かかります

たとえば能力検査と性格検査の両者を実施する場合には、能力検査に30分、性格検査に30分、合わせて1時間程度が所要時間となります。検査前に企業より通知される所要時間から、受験者はいくつの検査が行われるか推測し、対策してくることが常でしょう。

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9.よくある適性検査の種類と内容

企業で多く利用されている主な適性検査について、さまざまな項目を比較すると、自社に最適な検査が見つかるかもしれません。ここでは、人気のある25種類の適性検査をピックアップしてみましょう。

  1. SPI3
  2. 玉手箱
  3. GAB
  4. CAB
  5. OPQ
  6. OAB
  7. DPI
  8. TG-WEB
  9. アドバンテッジインサイト
  10. TAL
  11. SCOA(スコア)
  12. TAP(タップ)
  13. CUBIC(キュービック)
  14. 適性検査eF-1G
  15. 3E-i知的能力テスト
  16. BRIDGE(ブリッジ)
  17. Compass(コンパス)
  18. CPAG
  19. HCi-ab
  20. NMAT
  21. JMAT
  22. 内田クレペリン精神検査
  23. mitsucari適性検査
  24. GROW360
  25. pymetrics

適性検査の特徴の比較表(まとめ)

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10.①SPI3とは?

SPIとは、Synthetic Personality Inventoryの頭文字を取ったものです。

リクルートキャリアが開発した適性検査で「能力検査と性格検査を併せ持った、高度な個人の資質を総合的に把握する検査」と定義されています。新卒採用はもちろん、中途採用でも広く導入されています。企業は応募者の基礎能力と、自社や職務への適性を総合的に判断可能です。

SPIは2013年にSPI3と大幅に改訂されており、進化を遂げている適性検査です。

大手企業だけでなく中小企業にも導入実績が多数あり、その年間利用社数は約12,000社です。

  • 費用 実施1名ごとに4,000円
  • 導入社数 年間利用数12,000社
  • 検査手段 -
  • 用途 大卒採用・中途採用・高卒採用
  • 測定領域 -
  • 提供企業 リクルートキャリア
  • サイトURL https://www.spi.recruit.co.jp/

SPI3の種類

SPI3で実施されている適性検査の種類は大きく2種類あります。テストセンター、インハウス(能力検査+性格検査)、自宅オンライン受検の場合と、ペーパーテスティング(能力検査+性格検査)の場合です。両者を表にまとめてみました。

テストセンター、インハウス(能力検査+性格検査)、自宅オンライン受検の場合

名称 検査対象 検査内容 能力検査 性格検査
SPI3-U 4大生 言語・非言語 35分 30分
SPI3-G 社会人 言語・非言語 35分 30分
SPI3-H 高校生 言語・非言語 35分 30分
SPI3-UE 4大生 言語・非言語・英語 55分 30分
SPI3-GE 企業人 言語・非言語・英語 55分 30分

ペーパーテスティング(能力検査+性格検査)の場合

名称 検査対象 検査内容 能力検査 性格検査
SPI3-U 4大生 言語・非言語 70分 40分
SPI3-A 4大生 言語・非言語 50分 40分
SPI3-B 4大生 言語・非言語・数的処理 90分 40分
SPI3-G 社会人 言語・非言語 70分 40分
SPI3-H 高校生 言語・非言語 70分 40分
SPI3-R 4大・短大 事務処理能力 57分 40分
SPI3-N 短大・高校生 計算・事務処理能力 51分 40分

SPI3の内容:テストセンター<U版>

SPI3のテストセンターには、「能力検査」と「性格検査」の2種類の検査があり、それぞれ特徴があります。検査の内容や検査時間などを深く掘り下げて詳しく見ていきましょう。

  1. 能力検査
  2. 性格検査

①能力検査

能力検査は、職種を問わず必要となる基礎的な知的能力を測定します。

35分という時間のなかで言語と非言語の問題が出題されます。解答スピードの速い学生には多くの問題が出題され、1つの問題の正解と不正解によって、その後の出題難易度が変わる点が特です。

具体的には、以下の能力を測ります。

②性格検査

性格検査は、日々の行動や考え方に関する質問を通じて、受検者の個性や職務適性、企業文化との相性を多角的に測定します。

事前にパソコンやスマートフォンなどを使用して受検します。後日、予約を取った会場へ行って、能力検査を実施します。性格検査の問題は第1部から第3部に分かれて出題される点が特徴です。

企業は、この結果を面接での深掘りや、入社後の配属・人材育成の参考情報として活用できます。

第1部(問題例)

第1部の性格検査は93問を12分で解答します。解答は、4つの選択肢から選びます。

  1. Aに近い
  2. どちらかといえばA
  3. どちらかといえばB
  4. Bに近い
第2部(問題例)

第2部の性格検査は126問を13分で解答します。解答は、4つの選択肢から選びます。

  1. NO
  2. どちらかといえばNO
  3. どちらかといえばYES
  4. YES
第3部(問題例)

第3部の性格検査は74問を11分で解答します。解答は、4つの選択肢から選びます。

  1. A
  2. どちらかといえばA
  3. どちらかといえばB
  4. B

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11.SPI以外の主要な適性検査

②玉手箱とは?

玉手箱ⅠVer.2では「ヴァイタリティ」「プレッシャーへの耐力」といったパーソナリティに関する質問や行動・経験に関するアンケートが実施されます。

職務を遂行する際に重要視される能力特性の9項目について、予測値と面接時のチェックポイントの両方を分析する適性検査です。検査手段は、Webテストが採用されおり、成人一般向けに作られています。

  • 費用 120万円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 Webテスト
  • 用途 成人一般
  • 測定領域 パーソナリティに関する質問 行動・経験に関するアンケート
  • 提供企業 日本エス・エイチ・エル
  • サイトURL http://www.shl.co.jp/

③GABとは?

GABとは、新卒の総合職を採用するときに用いられる適性検査です。言語と計数の知的能力やパーソナリティの測定結果のほか、ヴァイタリティとチームワークなど計9項目の特性、将来のマネジメント適性、営業や研究開発などの8項目の職務適性の予想ができます。

長い間、検査手段は筆記によるマークシートテストのみでしたが2012年よりWebテストも導入されました。

  • 費用 問題冊子価格600円 採点処理価格3,500円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 マークシートテスト、Webテスト
  • 用途 新卒総合職の採用
  • 測定領域 言語理解・計数理解7・パーソナリティ
  • 提供企業 日本エス・エイチ・エル
  • サイトURL http://www.shl.co.jp/

④CABとは?

SEやプログラマーといったコンピュータ職の適性診断に用いるテストでヴァイタリティとチームワークなどあらかじめ把握しておきたい9つの項目についても予測できます。

暗算では、計算ミスをなくし必要以上の時間をかけないことがポイント。法則性を測るために採用されている図形を用いた問題もユニークです。検査手段はマークシートテストとなっています。

  • 費用 問題冊子価格600円、採点処理価格3,500円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 マークシートテスト
  • 用途 コンピュータ職の適性診断
  • 測定領域 暗算、法則性、命令表、暗号、パーソナリティ
  • 提供企業 日本エス・エイチ・エル
  • サイトURL http://www.shl.co.jp/

⑤OPQとは?

OPQとはパーソナリティ検査のみを実施する適性検査です。ヴァイタリティとチームワークといった9項目の特性や、8つの職務適性などについて分析できます。1つの問題に対して、2つ以上の回答を出すことが多いのが特徴で、回答する側にとってはなかなか厳しい検査といえます。

検査手段はマークシートテストとなっています。

  • 費用 問題冊子価格300円、採点処理価格2,750円※英語版は別価格
  • 導入社数 -
  • 検査手段 マークシートテスト
  • 用途 成人一般パーソナリティ検査
  • 測定領域 パーソナリティ
  • 提供企業 日本エス・エイチ・エル
  • サイトURL http://www.shl.co.jp/

⑥OABとは?

事務職の適性診断です。事務機器操作能力や数字データのチェック能力などの作業面の適性を測るだけでなく、協調性やチームワークや状況適応力、耐プレッシャー力についても幅広く測定します。

検査手段はマークシート方式で面接だけでは分からない職場に対応できるか、実績を上げる人材かという部分も確認可能です。

  • 費用 問題冊子価格600円、採点処理価格3,500円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 マークシート方式
  • 用途 事務職の適性
  • 測定領域 事務機器操作能力、注意能力、パーソナリティ
  • 提供企業 日本エス・エイチ・エル
  • サイトURL http://www.shl.co.jp/

⑦DPIとは?

面接だけでは見抜けない職場への適応能力や実績を上げられるパーソナリティ特性である「態度能力」の診断を行います。感圧複写式で採点時間も1人につき約5分で済みます。営業、サービス、総務、経理、企画、管理職といった適性職務を明確に判定できます。

  • 費用 自己採点方式800円/名(10名からの注文)、コンピュータ診断(紙での受検)2,500円/名、Web受検方式2,500円/名
  • 導入社数 非公開
  • 検査手段 ペーパーテスト、Webテスト、インハウス
  • 用途 新卒採用、中途採用、パート・アルバイト採用、評価、配置転換、社員能力把握
  • 測定領域 能力、性格、職業適性、
  • 提供企業 ダイヤモンド社
  • サイトURL https://jinzai.diamond.ne.jp/

⑧TG-WEBとは?

多くの応募から「企業が求める人材」を選び出せるのが、この適性検査の特徴です。言語・数理の両面から「知的能力」を測定でき、受検者の結果は簡単に出力できます。最適資質分析、比較資質分析により、求める人材要件を評価項目に追加してランク付けも行えます。

検査手段は、ペーパーテスト、Webテスト、テストセンターとなっています。

  • 費用 非公開
  • 導入社数 -
  • 検査手段 ペーパーテスト、Webテスト、テストセンター
  • 用途 採用管理
  • 測定領域 性格、興味、指向
  • 提供企業 ヒューマネージ
  • サイトURL https://www.humanage.co.jp/service/assessment/index.html

⑨アドバンテッジインサイトとは?

アドバンテッジインサイトは国内唯一のEQ理論の認定機関です。EQとは、「感情に関する知能指数」のことでEQ能力診断と潜在的なストレス耐性の2つを検査項目の軸としています。

この検査では、EQを加味したコンピテンシー診断を可能としました。用途は、採用選考、内定者フォロー、入社導入などがあります。

  • 費用 4,000円もしくは年間200万円+1名あたり1,000円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 -
  • 用途 採用選考、内定者フォロー、入社導入までをパッケージに
  • 測定領域 -
  • 提供企業 アドバンテッジ リスク マネジメント
  • サイトURL http://www.armg.jp/

⑩TALとは?

専門の弁護士によるチェックを受け、人権に対しての配慮がなされた質問文や選択肢を用いています。脳科学と図形式検査で、潜在的人間力を測定します。回答時間は約20分、分析にあたる時間はおよそ5分で、分析結果はWebで確認できます。

  • 費用 導入費用10万円、1名あたり3,500円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 36問選択式と図形アイコン配置
  • 用途 採用(新卒・中途・障がい者)、正社員登用
  • 測定領域 コミュニケーション力・対ストレス性・責任感・積極性・行動力・向上心・メンタル傾向・コンプライアンス傾向
  • 提供企業 人総研
  • サイトURL http://www.jinsoken.jp/

⑪SCOA(スコア)とは?

SCOA(スコア)では言語、数理、倫理、常識、英語の5つの能力をもとに、「基礎的な知的能力」「学力」「応用力」を総合的に判定します。持って生まれた気質、積み重ねてきた経験などから養われた性格特性や態度、意欲といったものを可視化します。

検査手段は、テストセンター方式、マークシート方式が用いられています。

  • 費用 標準料金2,000円/名
  • 導入社数 -
  • 検査手段 テストセンター方式、マークシート方式
  • 用途 新卒採用、中途採用
  • 測定領域 基礎能力・パーソナリティ
  • 提供企業 日本経営協会総合研究所
  • サイトURL https://www.noma.co.jp/index.html

⑫TAP(タップ)とは?

言語・数理・理論からなる能力問題と、職務ヴァイタリティ・対人的側面・行動的側面からなる性格検査を行います。検査結果からは完璧主義や自暴自棄といった対人および社会に対する4つの不調和パターンを把握できます。

検査手段は、ペーパーテスト、Webテストがあります。

  • 費用 採点料金Web受検版1,200円(税別)~、マークシート受検版650円(税別)~
  • 導入社数 1,300社
  • 検査手段 ペーパーテスト、Webテスト
  • 用途 新卒採用、中途採用、評価、配置転換
  • 測定領域 能力、性格、興味、指向、ストレス耐性
  • 提供企業 日本文化科学社
  • サイトURL https://www.tap-tekisei.com/

⑬CUBIC(キュービック)とは?

受検時間は約20分です。WEBのクラウドサービスですので、検査実施後すぐ診断結果が得られます。登録手続きを行ったその日から利用が可能です。優秀かつ組織に定着する社員を採用したい、職種のミスマッチを防ぎたい、社員成長を支えたい等に利用できます。

  • 費用 1名あたり1,500円~
  • 導入社数 13,000社以上
  • 検査手段 ペーパーテスト、Webテスト
  • 用途 採用・新卒採用・中途採用、評価、配置転換、育成
  • 測定領域 能力、性格、趣味、指向、ストレス耐性、職業適性など
  • 提供企業 → 株式会社CUBIC
  • サイトURL → https://cubic-co.jp/

⑭適性検査eF-1Gとは?

適性検査eF-1Gでは193の測定項目を用いて、広く深く人物の特徴、人心の機微を測定します。企業ごとの採用選考基準や適性判断など手ごろな値段でカスタマイズも可能です。測定結果シートのほか、面接シート、フィードバックシートなどが標準装備されています。

検査手段は、Web検査、ペーパー検査があります。

  • 費用 Web検査年間基本料金100,000円 従量料金3,000円/件(性格診断+能力テスト)
  • 導入社数 -
  • 検査手段 Web検査、ペーパー検査
  • 用途 採用、配置、評価
  • 測定領域 性格診断、能力テスト
  • 提供企業 イー・ファルコン
  • サイトURL http://www.e-falcon.co.jp/

⑮3E-i知的能力テストとは?

3E-i知的能力テストでは、肩書きや学歴などにとらわれず、ビジネスの世界で活躍できる人材を発見できます。

特徴は知的能力テストを行うことで、「ビジネスに必要な知的能力」を測定できるという点。10段階で測定され、総合的、多面的にビジネスに必要な知能を捉えることが可能です。

マークシートやWebテストを通して検査をし、その結果を測定します。

  • 費用 -
  • 導入社数 -
  • 検査手段 マークシート、Webテスト
  • 用途 採用、評価、配置
  • 測定領域 知能
  • 提供企業 エン・ジャパン
  • サイトURL https://jinji-test.en-japan.com/

⑯BRIDGE(ブリッジ)とは?

BRIDGE(ブリッジ)では「合理力」「情理力」で成り立つビジネスポテンシャルを測定し、8つの職種適正に分類します。

世界中の人材を共通基準で測定するので、ワールドワイドで能力の高い人材を見極めることが可能です。広い視野でとらえられるので、「企業と個人」のベストマッチングを模索できます。検査手段は、Webやマークシートが採用されています。

  • 費用 -
  • 導入社数 -
  • 検査手段 Web、マークシート
  • 用途 人材採用
  • 測定領域 ポータブルスキル・モチベーションタイプ・ポテンシャル
  • 提供企業 リンクアンドモチベーション
  • サイトURL http://www.lmi.ne.jp/

⑰Compass(コンパス)とは?

Compass(コンパス)はストレス耐性の確認に特化しており、抑うつ・ストレス耐性やその傾向についてアウトプットします。自社との相性を独自のものさしで判断できるので、新卒学生の採用時のパーソナリティ把握にも使用できます。

ペーパーテスト、Webテスト、インハウスなどを用いて検査します。

  • 費用 2,000円/名(半額プラン・定額プランあり)
  • 導入社数 非公開
  • 検査手段 ペーパーテスト、Webテスト、インハウス
  • 用途 新卒採用、中途採用、パート・アルバイト採用、評価、配置転換
  • 測定領域 能力、性格、興味、指向、ストレス耐性、職業適性
  • 提供企業 イグナイトアイ
  • サイトURL https://www.igniteeye.com/

⑱CPAGとは?

CPAGは「頭・行動・心」の3領域の診断によりポテンシャルやモチベーションを測り、企業へ長期間貢献できる人材をプロファイリングします。

数理要素、コミュニケーション要素、英語要素からなるテストによって測定します。どんな人物かを明確化できるほか、スクリーニングの効率化を一気に高めることが可能です。

主に新卒採用時に用い、Webやマークシートで検査を行います。

  • 費用 -
  • 導入社数 -
  • 検査手段 Web、マークシート
  • 用途 新卒採用
  • 測定領域 ポテンシャル、モチベーション
  • 提供企業 フォスターネット
  • サイトURL http://cpa-tool.jp/index.html

⑲HCi-abとは?

HCi-abは、

  1. 言語分野
  2. 数理分野
  3. 時事社会分野

の3分野から構成された問題から、応募者の基礎能力を診断します。英語分野も含まれた出題があるのもこの適性検査の特徴です。分野ごとで点数順に表示されるので、ランキングが一目瞭然。広範囲で比較検討しやすいのもポイントでしょう。

新卒採用時だけでなく、中途採用時にも用いられている適性検査です。

  • 費用 最初の1名2,000円、2名以降一律1,000円
  • 導入社数 -
  • 検査手段 -
  • 用途 新卒採用・中途採用
  • 測定領域 -
  • 提供企業 ヒューマンキャピタル研究所
  • サイトURL https://hci-inc.co.jp/

⑳NMATとは?

NMATでは中間管理職を性格的・能力的適性により4つのタイプに分類できます。全国規模で公正感を維持しながら中間管理職に就いている人同士を比較できるのがポイントです。結果を本人にフィードバックすれば、自己理解の促進や自己啓発ポイントの認識を促せます。

  • 費用 1名あたり6,000円(税抜)※31名以上大量割引有
  • 導入社数 -
  • 検査手段 ペーパーテスティング方式
  • 用途 管理職への昇進・昇格アセスメント
  • 測定領域 基礎能力・性格適性・指向
  • 提供企業 リクルートマネジメントソリューションズ
  • サイトURL https://www.recruit-ms.co.jp/

㉑JMATとは?

JMATはペーパーテスティング方式を用いて中堅社員層の性格的・能力的適性を職務タイプ別に測定できます。本人にフィードバックすることで、自己啓発の促進も可能です。全国の中堅社員層と比較できるので、受検者に公平感を与えると同時に、異なる職務ごとの成功度の予測指標としても利用できます。

  • 費用 1名あたり6,000円(税抜)※31名以上大量割引有
  • 導入社数 -
  • 検査手段 ペーパーテスティング方式
  • 用途 中堅社員のためのアセスメント
  • 測定領域 基礎能力・性格適性・指向
  • 提供企業 リクルートマネジメントソリューションズ
  • サイトURL https://www.recruit-ms.co.jp/

㉒内田クレペリン精神検査とは?

内田クレペリン精神検査は与えられた作業をどれだけ早くできるかを検査しながら、「作業能力」「能力発揮時の特徴」の2つを測定します。これらからその人の個性や仕事ぶり、受検者の「知能」「性格」を分析します。英語版と中国語版もあり、外国人の採用時にも使用できるのが特徴です。

  • 費用 個別診断的判定2,160円 曲線類型判定822円、名簿式曲線類型判定556円、名簿式曲線類型判定802円など
  • 導入社数 -
  • 検査手段 -
  • 用途 採用・配置・安全管理
  • 測定領域 -
  • 提供企業 日本・精神技術研究所
  • サイトURL http://www.nsgk.co.jp/sv/kensa/kraepelin//li>

㉓mitsucari適性検査とは?

回答時間はわずか10分で、会社だけでなく部署、社員ごとの適性が判明します。受検結果を面接用シートとして出力も可能。シートを利用すれば、応募者の人物像だけでなく社風との相性もすぐにわかるので、採用選考時や配属時のミスマッチの予防に効果があります。

  • 費用 一人あたり800円
  • 導入社数 1,600社
  • 検査手段 Webテスト
  • 用途 採用・配属、評価、社員能力把握、能力向上
  • 測定領域 性格、興味、指向、ストレス耐性など
  • 提供企業 ミライセルフ
  • サイトURL https://mitsucari.com/

㉔GROW360とは?

GROW360は、

  • 本人も認識していない潜在的な気質
  • 社会で活躍するために必要なコンピテンシー
  • 英語の語学力や専門的なスキル

を360度評価の活用で分析していく適性検査です。特徴は、書類選考によるミスマッチを防ぐほか、育成計画の作成、退職防止などに有効活用できる点。

  • 費用 初期費用10万円、月額利用料5万円 1名あたり2,500円※25名からの場合
  • 導入社数 -
  • 検査手段 -
  • 用途 採用・研修・社内評価
  • 測定領域 -
  • 提供企業 Institution for a Global Society
  • サイトURL https://grow-360.com/ja/

360度評価とは? 目的やメリット・デメリットをわかりやすく
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㉕pymetricsとは?

pymetricsの用途は人工知能と神経科学ゲームを融合したバーチャルな世界での金銭取引やキーボードクリックなどのゲームで、求職者とその人にとって最適な仕事を結び付けるジョブマッチングです。

高密度に仕事をこなすプロフェッショナルの行動データの収集から導き出された分析結果をもとに、一般人を各種モデルに見立てて、プロファイリングしてくれます。

  • 費用 不明
  • 導入社数 -
  • 検査手段 -
  • 用途 ジョブマッチング
  • 測定領域 認知・感情機能
  • 提供企業 pymetrics
  • サイトURL https://www.pymetrics.com/employers/
多種多様な適性検査の中から、自社に適したものをどうやって選択すればよいのでしょう。

理想を言えば全社員を対象とし複数の適性検査を受検できるものがよいでしょう。また評価差や退職といった社内の課題を一番よく説明してくれる検査を選択するとよいでしょう。しかし現実には、

  • 自社の業種と関係のある測定項目があるか
  • 検査項目は多いか
  • 検査結果から帳票が作りやすいか
  • 受検時間や費用面での負担はどうか
  • 評価や退職の予測実績が豊富か

といった観点から適性検査を選択しているケースが多いようです。コスト面も考慮しながら、自社の職種に合った質問項目を多く持つ、実績ある適性検査を導入するようにしましょう。

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12.中途採用(転職)でよくある適性検査

中途採用では、性格検査を中心に適性検査が実施されることが多いでしょう。転職者に実施される性格検査には下記が一般的と言えます。

  • クレペリン検査
  • YG性格検査(YGPI)

クレペリン検査の問題内容

クレペリン検査では、単純作業を通して、作業中に生まれる気分の変化や、内包している気質・特性が検査されます。検査用紙には一桁ずつ数字が並べられており、左から順番に足し算を繰り返します。1段につき所要時間は1分間です。15段を15分間かけて計算します。

以上が前半作業であり、休憩を5分間ほど挟んだ後、同様の後半作業を15分間かけて行います。最終的に、各段で計算された数字のすべてを線で結び、作業曲線を描きます。この曲線から、性格・行動における特徴や癖、処理能力を測ります。

YG性格検査(YGPI)の問題内容

YG性格検査では、客観性・協調性・抑うつ性・攻撃性といった検査項目が12種類あり、項目ごとに質問が10問ずつ用意されます。答え方は「はい」「いいえ」「どちらでもない」であり、計120問に回答します。検査結果はグラフ化され、受検者の気質や特性を視覚化に判断することができます。

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13.中途採用の適性検査の対策

性格検査は直感に基づき、回答する形式が主です。特段の対策は不要と言えます。

ただし独特の作業が課せられるクレペリン検査については、計算の方法やコツを練習することでスムーズに受験できる可能性があります。

無料でできる対策方法

クレペリン検査、もしくはクレペリン検査に準じたアプリやソフトウェアが無料で出ています。計算後に作業曲線があらわれるアプリもあり、実際の検査に近い状態で練習することができます。

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14.人事担当者が注意するべき不正行為

注意すべき不正行為の一例として下記があります。

  • 電卓を用いた受検
  • なりすまし、代行
  • 性格検査で嘘をつく

①電卓を用いた受検

SPIの適正検査は、テストセンターで行うもののほか、自宅でオンライン受検できるシステムになっています。

電卓はテストセンターでの受検では禁止となっていますが自宅オンライン受検では電卓が使われているかどうか把握できないため実質OKとなってしまいます。受検時に電卓を用いるという不正をどう捉えるのかは課題でしょう。

②なりすまし、代行

自宅オンライン受検ではもちろんですが、テストセンターにおける受検についてもなりすましや代行に注意が必要です。さまざまな適性検査の現場を見ても、本人を名乗って別の人物が適性検査を受検するケースが見られます。

写真などを利用して本人確認の方法を厳格に規定して実行するなど、何かしらの対策が求められるでしょう。

③性格検査で嘘をつく

特に性格検査で嘘の答えを書くケースが見られます。本当の自分は内向的で気が小さいけれど、性格検査では明るく社交的な人物をイメージして解答してしまうといったケースです。

この場合、適性検査の項目に嘘をついていないかを見抜く質問「ライスケール」があるので、それを活用します。「ライスケール」に引っかかった人物は、嘘をついていることが一目瞭然です。

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15.適性検査の導入における注意点

分析結果を最大限生かすためにも、適性検査試験を実施する際の注意点や受検後の対応や対策について、知っておかなければならない事項があります。

対策用の本・アプリの多い適性検査は選ぶべきではない?

書店には、適性検査対策本が並んでいます。これらの対策本や対策アプリなどがある検査には、注意すべきなのでしょうか? 答えはNOです。

SPIは、適性検査に関する詳細情報を公にしていません。対策本や対策アプリは、あくまで任意で検討・編集されたもので、SPIの本質を揺るがすものではないのです。

2016年実施の検証実験で、対策本による準備を行った受検者と準備のない受検者を比較した結果、差がないことが証明されています。

試験の結果を次年度に生かすには?

適性検査の結果を次年度に生かすためには、どんなことに気を付ければよいのでしょう。

採用活動で適性検査を使用した場合、入社後の人事評価、本人の活躍度などを追跡調査して、採用時の適性検査結果との関連性を分析しましょう。適性検査の結果と本人の活躍との間に関連性が示されれば、適性検査の妥当性が確認されたことになります。

次年度選考で同じ検査を使うか使わないか、使うならどのように活用するのかといった判断材料にできるでしょう。

落ちる・落とされるべき人材だったか? 評価を確認

SPI適性検査の結果は、下記4項目すべてに影響を及ぼすことがわかっています。

  1. 将来性
  2. 職場適応度
  3. 職務適応度
  4. メンタルヘルス良好度

つまり適性検査の結果が良好な人物は選考に残るべきであり、結果の悪かった人物は落ちる、もしくは落とされる人材であったと判断できる傾向にあるようです。

ただ、検査結果が良いから高パフォーマンスをあげているわけではなく職務遂行に必要な能力を有していることが重要です。検査結果が入社後のパフォーマンスに影響を与えているかどうかの確認は必要でしょう。

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16.適性検査導入のチェックリスト

採用や人材配置に関する課題を感じている担当者の方もいるでしょう。以下のチェックリストに1つでも当てはまる場合、適性検査の導入や見直しを検討してみてください。

チェックリスト

□ 採用した人材が早期に退職してしまうことが多い
□ 面接時の判断が、面接官の経験や勘に頼っている
□ 社員のパフォーマンスにムラがあり、期待通りに活躍できていない
□ 採用活動に時間とコストがかかりすぎている
□ 新規事業や新チームに適した人材が見つからない
□ 自社のカルチャーに合う人材の採用が難しい
□ 面接で候補者の本音やポテンシャルが見抜けないと感じる
□ オンライン選考において公平性に不安がある

診断結果

上記のチェックリストに1つでもチェックが入ったら、適性検査が課題解決の糸口になる可能性があります。適性検査の導入・見直しをするのがおすすめです。

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17.まとめ

適性検査は、初めて会った人物の能力や性格を見極めるのに非常に効果的な方法です。

実施されている適性検査の数も多く、どれを選べばいいのか迷ってしまいますが、実績やコスト、自社の職務に合った質問項目が用意されているかといった観点から、最適な検査を選択しましょう。

適性検査の結果は、採用だけでなく能力開発、配置、評価といった人材管理のさまざまな場面で活用できます。不正を見破る目を持って、公正な結果をもとに自社の人材管理・人材育成に役立てるとよいでしょう。


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適性検査のQ&A

適性検査は、職務分析、退職者分析、社員ニーズの把握、自己理解、評価の補助と、多様な使い道があります。採用選考だけに使用するものではありません。

適性検査データを活用することで人材活用の幅を広げることができます。従業員と組織の関係を向上するために必要な要素を洗い出すための検査ともいえるでしょう。
適性検査を大別すると、ノーマティブ方式の検査とイプサティブ方式の検査とに分かれます。

ノーマティブ方式では、質問に対して「はい」か「いいえ」で答える、もしくは3~5段階程度の評定尺度上でどのランクに位置するかを回答します。

イプサティブ方式は、複数の質問項目を一組にし、そのなかから「自分に最も当てはまる(もしくは当てはまらない)項目」を選択させる方式です。
SPIとはリクルートキャリアが開発した適性検査で、能力検査と性格検査があります。その年間利用社数は約12,000社にのぼります。もっとも一般的な適性検査のひとつです。

2013年にSPI3と大幅に改訂されました。受験方法にはテストセンター、インハウス、自宅オンライン受検、ペーパーテスティングがあります。
はい、中途採用でも適性検査の活用は効果的です。
職務経歴やスキルに加え、候補者のストレス耐性や組織風土との適合性、行動傾向などを可視化することで、配属先の判断やミスマッチの防止に役立ちます。とくに早期離職を防ぐための有効な手段として、多くの企業で導入が進んでいます。
はい、採用後の人材育成やマネジメントにも広く活用されています。
適性検査によって得られる性格特性や能力傾向のデータは、配属先の最適化、新入社員研修の設計、マネージャーによる指導スタイルの最適化などに活用可能です。社員の特性に応じたマネジメントを行うことで、定着率やエンゲージメントの向上にもつながります。