職業適性検査とは? 目的、知能検査との違い、歴史や項目、実施形態や方式、種類などについて

職業適性検査は、採用や配属、異動など、さまざまな場面で活用されています。しかし、どんな種類や方式があるかというと、分からない部分もあるでしょう。ここでは、そんな職業適性検査について解説します。

1.職業適性検査とは?

職業適性検査とは、職業に対する適性を測定し、分析するための検査で、人材の採用や評価、配置や異動などへ活用できるものです。厚生労働省でも、能力に関する特徴を把握するための一般職業適性検査を作成しています。

職業適性の正しい把握は、個人の自己実現やキャリア設計、企業の人材マネジメントや経営戦略の実現を可能にするのです。労使双方に有用な検査といえるでしょう。

職業適性検査は、職業に対する適性を測定、分析するる検査で、職業選択、人材の採用や評価、配置や異動に活用されています

【大変だった人事評価の運用が「半自動に」なってラクに】

評価システム「カオナビ」を使って評価業務の時間を1/10以下にした実績多数!!

●評価シートが自在につくれる
●相手によって見えてはいけないところは隠せる
●誰がどこまで進んだか一覧で見れる
●一度流れをつくれば半自動で運用できる
●全体のバランスを見て甘辛調整も可能

カオナビの資料を見てみたい

2.職業適性検査の目的

職業適性検査の目的は、本人が持っている職業に関する特性を検査し、結果を採用、配置、異動などに活用すること。

これにより企業は、業績向上を見込めたりムダのない人材育成を進められたりできます。そして当該従業員は、自分の能力を最大限発揮できる就労機会を得られるのです。

職業適性検査の目的は、「職業に関する特性を検査する」「調査の結果を採用、配置、異動などに活用する」などです

3.知能検査との違い

知能検査とは、物事をどのように理解しているのかといった認知能力を心理的に検査するもので、「IQ(Inteligence quotient)」と呼ばれます。

測定できる内容は、物事に対する理解、物事への知識、課題や解決などの認知能力などで、目的は、先天的な能力の測定です。一方、職業適性検査は、仕事で培った能力や性格、仕事を通して身に付けた倫理観など後天的な能力の測定に長けています。

知能検査は、物事に対する理解や知識などの認知能力を検査するもので、「IQ(Inteligence quotient)」と呼ばれます

4.職業適性検査の歴史

日本における職業適性検査の歴史はどこにあるのでしょう。それは、1952年にアメリカで開発された職業適性検査の日本語版「厚生労働省編一般職業適性検査(GATB:General Aptitude Test Battery)」の開発にあります。

1987年、GATBは事業用や経営人事用として提供されるようになりました。その後適性検査は、総合テスティングサービスとして展開され、現在では、能力、性格の多面的な測定、総合的な人物イメージの把握ができる検査として認知されているのです。

日本における職業適性検査の歴史は、アメリカで開発されていた職業適性検査GATBの日本語版の開発が原点となっています

5.職業適性検査で調べる項目

職業適性検査で調べる項目は、4つのカテゴリーに分類できます。一体どのようなものか、カテゴリーごとに解説しましょう。

  1. 人間性・パーソナリティ
  2. 能力・学力
  3. 心理・性格
  4. 興味

①人間性・パーソナリティ

業務を遂行する際、知識や技術は欠かせません。高度な業務を担当する人材ほど、高い業務遂行能力を保持できるレベルの高い人材が求められるでしょう。

しかし、いくら優秀な人材でも、人間性や仕事に対する倫理観がなければ、トラブルを起こしかねません。知能検査などでは分からない人間性、いわゆるパーソナリティの検査には意味があるのです。

②能力・学力

  • 一般知能検査:語彙、文章理解能力、演算、数的処理能力、論理的推理能力、表現力、拡散的思考能力
  • 特殊能力:知覚、作業の速さ、作業の正確さ、課題をこなす力

などについて、どのレベルにあるのかを調べます。

③心理・性格

ここでの性格は、人間性の本質に関わるものでなく、表面的に現れる将来的に変化する可能性が高い特徴といった意味合いのものです。

心理学の世界の分析術を応用し、ストレス耐久性といった人間の心理状態、可変の可能性を持つ表面的に現れる性格について調べます。検査では、日常的に見られる行動様式、モノの見方、考え方、刺激に対する反応、価値観などの傾向が分かります。

④興味

どのような職業、業種に興味を持っているのか、職業に対する志向、職業選択の傾向や職業観などを測定する検査です。配置転換などで新しい職種や業種に異動する場合、適性とマッチした配属先であれば配置後のトラブルは減るでしょう。

職業適性検査で興味の項目を調べると、「興味、関心を伸ばしながら業務に就いてもらう」「興味を活かして活躍してもらう」といった狙いを具現化できます。

職業適性検査で調べられる4つの項目は、「人間性・パーソナリティ」「能力・学力」「心理・性格」「興味」です

6.職業適性検査の実施形態

職業適性検査の実施形態は、3つに分類できます。それぞれどんな特徴を持つのか、解説しましょう。

社内

社内の場合、入社説明会が多いです。入社選考に活用するのはもちろん、採用後の配属などにも活用できます。

センターテスト

センターテストは、全国主要都市で開催されるものです。そのため、Webテストに見られるような不正受験を防止できる、社内実施よりもコストを抑えられる、個人認証ができ運用に信頼性があるといったメリットがあります。

Web

Web上でエントリーした後、適性検査を受検します。主要都市の開催しかないセンターテストが難しい地方在住の人も受検しやすい反面、不正受検の可能性も高まります。

職業適性検査の実施形態には、「社内で実施」「センターテスト」「Webテスト」があり、それぞれ特徴が異なります

7.職業適性検査の方式

職業適性検査は、2つの検査方式に分かれます。どんな方式なのか、それぞれついて、簡単に解説しましょう。

ノーマティブ方式

ノーマティブ方式とは、質問に対して「はいもしくはいいえで回答する」「3~5段階のレベルのどこに当てはまるか、評定尺度上で回答する」という検査方式のものです。シンプルな回答方式ですが、嘘をつきやすくなるというデメリットもあります。

イプサティブ方式

イプサティブ方式とは、複数の質問項目を提示して、「最も当てはまるもの」「最も当てはまらないものを選択して回答する方式です。嘘をつきにくい反面、回答に悩んでしまうため、イプサティブ方式を用いる検査は少数です。

職業適性検査の検査方式は、ノーマティブ方式・イプサティブ方式があります。現在は、ノーマティブ方式が主流です

8.職業適性検査の種類

職業適性検査には、さまざまな種類があります。職業適性検査の始まりとなったGATBとそのほかの検査を簡単にご紹介しましょう。

GATB

GATBは、職業適性検査の始まりとなった検査で、雇用問題研究会が販売する厚生労働省編一般職業適性検査です。GATBは、「GVNQSPKFM」といわれる適性検査で下記9項目を調べます。

  1. 知的能力
  2. 言語能力
  3. 数理能力
  4. 書記的知覚
  5. 空間判断力
  6. 形態知覚
  7. 運動共応
  8. 指先の器用さ
  9. 手腕の器用さ

所要時間はそれぞれ、「45~50分の紙筆検査」「12~15分の器具検査」となっており、制限時間内に早く正確に回答することが求められます。

その他25種類の適性検査まとめ

GATB以外にも、25種類の職業適性検査があります。一覧表にまとめて、それぞれの検査の特徴をご紹介しましょう。

職業適性検査の実施を検討する際は、自社に適した検査が実施できるよう、さまざまな検査を比較検討しましょう