尊重とは? 尊敬との違い、日本国憲法における尊重

尊重とは「尊いものとして重んずること」という意味を指します。ここでは尊重と尊敬との違い、日本国憲法における尊重などについて説明していきましょう。

1.尊重とは?

「価値あるもの」「尊いものとして重んずること」。もう少し噛み砕くと、「尊い=大切・貴重」「重んずる=大切にして敬う」意味のため、「尊重=大切なものとして敬う」ととらえられます。

尊敬との違い

「相手の人格や功績などが優れていると認め、うやまう」「相手の行為や行動などに対して価値があるものとして、うやまう」こと。文法的には、相手を高める際に用いる言葉として知られています。

一方「尊重」とは、「相手の意見や権利などに価値があるとして重んじ、うやまう」ことを意味します。

尊敬の類義語

尊敬の類義語は、2種類あります。ほめ称える意味として「敬畏、敬慕、敬重、敬仰、推重、恭敬、敬い、畏敬、欽慕」。友情と尊重の意味としては、「敬意、恭敬、畏敬」など。シチュエーションに応じて適切に使い分けましょう。

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2.自己尊重とは?

あるがままの自分を素直に受け入れ、自分を大切にし、好きと思える感情のこと。単に自身を高く評価するだけでなく、欠点も含めてどんな状態でも、「自分は価値ある存在」と思う自己肯定感ともいえます。

自己尊重が高い人の特徴

自己尊重感の高い人は、自分のアイデアや価値観に自信を持ち、意見を主張します。また周囲の意見に揺らがず、リーダーシップを発揮できる人が多いです。

一方、自身の考えや価値観への自信が強すぎるため、ひとつのアイディアに固執しやすいデメリットもあります。周りの人間からミスを指摘されたとき、素直に認められないケースも少なくありません。

自己尊重が低い人の特徴

自己尊重感の低い人は、「周りの人に認められない」と感じやすいです。何気ない周囲の言葉に傷ついてしまうといった、反応をマイナスに捉えるのもそのひとつ。

また「不可能だ、できない」と思い込みやすいという特徴もあります。上司から新しい任務を頼まれても、「きっと遂行できない」と行動に移す前から「できない」と決めつける一面もあるのです。

自己尊重を高める方法

自己尊重を高めるにはネガティブな要素をポジティブな発想に転換するという考えの習得が重要です。たとえば組織内で新人の自己尊重を高めたいなら、知識やスキルを習得させて自信をつけさせるとよいでしょう。

また本人のペースで仕事を任せるといった、考え方や行動を尊重しながら変えていくのもひとつの手段です。

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3.他者尊重とは?

相手の気持ちに配慮し、共感する姿勢のこと。そのためには相手に対して、どのような態度で接し、どのような方法で思いを伝えるのか、考えるのが重要です。また相手が自分の発言をどのように受け止めるか、という「想像力」も求められます。

他者尊重はリーダーに必要

他者尊重は、組織におけるリーダーに不可欠な要素です。ここでいう他者尊重とはメンバーのワガママを受け入れるのではなく、一人ひとりの可能性を適切に引き出すもの。他者を尊重できるリーダーがいれば、仕事の業績や組織の雰囲気も良くなるでしょう。

新しいリーダーのスタイルとして近年注目されるメンバーからの意見を真摯な姿勢で聴く「サーバント・リーダーシップ」が必要です。

他者尊重を高める方法

「自分の考えや行動が常に絶対正しい」と思い込まず他者の意見や気持ちを的確に汲み取る姿勢を保ち続けるとよいでしょう。自分自身の感情をつねに優先してしまうと、どんな小さなことでも他者の意見を受け止められなくなります。

そのためには他者の声をしっかり聞く「傾聴力」の習得も必要です。

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4.相互尊重(アサーティブネス)とは?

アサーティブ(assertive)とは、「自信のある」「ポジティブな」という意味をもつ形容詞のこと。アサーティブを名詞化すると「アサーティブネス(assertiveness)」となり、「相互尊重」という意味合いで使用されます。

「アサーティブネス」という姿勢を保つには、自分自身のスキルのみならず、誠実かつ真摯に他者と向き合う姿勢が必要です。それゆえアサーティブネスには、「誠実」「率直」「対等」「自己責任」という4つの要素が不可欠と考えられます。

組織に相互尊重(アサーティブネス)が必要な理由

人が集まり組織化すると、個々人の相性が合わなかったり、コミュニケーショントラブルが生じたりなど、相互尊重の精神が欠落しやすくなります。相互尊重の精神が欠落すれば組織の空気はしだいに歪み、結果的に業務効率が落ちたり、仕事への意欲低下を招いたりするでしょう。

それゆえ、組織には相互尊重が必要なのです。

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5.アサーティブコミュニケーション

自分と他者を同等に尊重しながらも、気持ちを適切に表現すること。

「断言的な」「言い張る」といった意味をもつ英語で、「Assertiveness」という行動療法を意味する単語から生まれました。そこから派生したアサーティブな会話方法を「アサーティブコミュニケーション」と呼んだのです。

ここではアサーティブコミュニケーションのメリットとそのほかのコミュニケーションについて、解説します。

アサーティブコミュニケーションのメリット

人間関係の改善

日本企業における退職理由に、「人間関係の良さ・悪さ」が挙げられます。一時的なイベントやミーティングを実施しても、すぐ人間関係は改善しません。

一方、組織内の「コミュニケーション」は日常的に行われるため、方法によっては大きな効果が期待できます。なかでもアサーティブコミュニケーションの習得は、人間関係改善に大きく役立つと考えられているのです。

チームワークづくり

良きチームワークを築くためには、メンバー同士で尊重し合える雰囲気づくりが肝心です。またそれぞれがお互いを尊重すると、敬意をもってコミュニケーションできるようになります。

そのひとつとして、メンバーへ感謝の気持ちを込めたメッセージを書く「サンキューカード」が注目されているのです。

ノンアサーティブコミュニケーション

自分よりも他者の気持ちを考えすぎて、自分の思いや考えを後回しにしてしまうコミュニケーションのこと。

自分の意見をきちんと発言するのが得意ではなく、人づきあいでストレスを抱えやすい人に多く見られます。また自分の要望を抑えるためストレスが生まれ、「自分は理解されない」という悩みを持ってしまうのです。

アグレッシブコミュニケーション

自分を最優先してメリットを得るため、他者を言い負かそうと強引な態度を取ったり、丸め込んだりするコミュニケーションのこと。

強引さによって相手がひるみ、一時的に自分が勝ったような意識になるものの、結果的には誰にも信頼されないという悲劇を招く可能性もあるのです。

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6.アサーティブコミュニケーションを高める方法

アサーティブコミュニケーションはトレーニングを繰り返すと、身についていくのです。ここでは、アサーティブコミュニケーションを高める際に役立つ2つの方法について解説します。

  1. DESC法
  2. アイメッセージ(IMessage)

①DESC法

「DESC法」のステップは、下記のとおりです。

  • Describe(描写する):解決すべき問題や、相手の行動について「客観的」に描写をする
  • Express、Explain(表現する、説明する):描写した内容への「主観的」な気持ちを表現して、他者の気持ちに共感する
  • Suggest、Specify(提案する、具体的に挙げる):状況を変えるための「現実的」で「具体的」な解決方法を提案する
  • Choose、Consequence(選択する、結論):要望を受け入れられた場合とそうでない場合に対する次の行動や手段を考えたうえで、判断する。またどのように変化するかを伝える

②アイメッセージ(I Message)

自分の考えを他者に発信するとき、主語が“相手”である「ユーメッセージ」と、主語が“自分”である「アイメッセージ」2つのパターンがあります。

アイメッセージならば、命令するというニュアンスはなく、「自分はこのように思っている」というソフトな表現で伝えられるのです。コミュニケーションに悪影響をおよぼさず、スムーズに要望を伝える方法として注目されています。

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7.「尊重」と関連性の高い代表的な4つの取り組み

多様性やダイバーシティという単語をよく耳にします。「多様性」とは、多彩な種の野生生物が生きる環境を守る際に使われていた言葉です。

「異質」な者が共存する人間社会において重要なワードであるため、社会やビジネスなどの分野で多様性を認めようという動きから始まりました。「尊重」と慣例性の高い代表的な4つの取り組みについて見ていきましょう。

SDGs(エスディージーズ)

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2016年から15年間で達成すべき具体的な目標です。2015年9月に国連で行われた、持続可能な開発サミットで国連加盟全193カ国によって採択されました。

SDGsでは、持続可能な開発のための「5つのP」を掲げています。そのうちの「人間(people)」では、世界すべての人の人権が尊重され、また平等に潜在能力が発揮される社会を目指しています。

ダイバーシティの推進

ダイバーシティは「多様性」を意味する言葉で、組織では「多様な人材を生かす戦略」を指します。さまざまな個性を受け入れ、その「違い」を生かして流動的なビジネス環境や顧客ニーズなどを柔軟にしていくのです。

しかし、「社員の多様性を尊重して受け入れ、活躍させる」という目標達成はかんたんといえません。

インクルージョンの推進

インクルージョンは、社員一人ひとりの違いを尊重し、個々のスキルや経験などを最大限に発揮できる環境をつくること。もともと教育現場で生み出された言葉です。

障がい者や能力の低い人などもひとつの個性と捉え、適切なスタイルで教育を行うあり方が近年主流となっています。

インクルージョンに注力する企業では一人ひとりがパフォーマンスを発揮できるうえ、チーム内のコミュニケーションも良好で、仕事への満足感が高くなる傾向にあるのです。

アンコンシャス・バイアスの防止

アンコンシャス・バイアスは、「無意識の偏見」のこと。たとえば「女性は男性よりも運転が下手」もそのひとつです。組織内で理想的なコミュニケーションを図るには、アンコンシャス・バイアスは大きな壁となります。

「若者や女性は弱い」など決めつけては、上司と部下や男性と女性の間にて、良き信頼関係は築けません。そのためにもアンコンシャス・バイアスの防止は重要な課題です。