ソーシャルリクルーティングとは? 目的や歴史、SNSの種類と特徴、メリットや問題点、手法ややり方、事例について

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用した採用手法のことです。この記事ではソーシャルリクルーティングとが一体何か、詳しく紹介します。

1.ソーシャルリクルーティングとは?

ソーシャルリクルーティングとは、TwitterやFacebook、YouTubeといったSNSを活用して行う新しい採用手法のこと。日本では、2010年頃から新卒採用の手法として導入され始めました。

企業にとってのメリットは、SNSを通じてポテンシャルの高い人材に直接働きかけることができる点。また人材にとっては、SNSを通じて企業と直接コミュニケーションを取れることがメリットだとされています。

ソーシャルリクルーティングは、直接コミュニケーションが取れるなど企業と求職者、共にメリットがあるとされています

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2.ソーシャルリクルーティングの目的

ソーシャルリクルーティングの最大の目的は、優秀な人材をいち早く確保すること。

SNSを積極的に活用している学生は、SNSを通じた人脈の構築やネットワークづくりに長けています。また、将来のキャリアを意識して戦略的に使いこなしている人が多いともされているのです。

そうしたビジネスポテンシャルの高い人材に直接コンタクトを取ることで、新卒の採用活動をスムーズに進めることが期待できます。

SNSは学生と密にコミュニケーションを図れるツールです。通常の採用活動よりも相互理解が深まってミスマッチが起きにくいとされています

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3.ソーシャルリクルーティングとダイレクトリクルーティングの違い

ダイレクトリクルーティングとは、SNSや人材バンクなどを活用して、優秀な人材に直接コンタクトを取る採用手法のことで、下記のような違いがあります。

  • ソーシャルリクルーティング:SNSだけを活用
  • ダイレクトリクルーティング:SNSのほか、人材バンクやタレントプールなどさまざまな方法を用いて、人材に直接アプローチする

ソーシャルリクルーティングは、ダイレクトリクルーティングに含まれます。いずれも直接人材にコンタクトを取る手法で、人材の入社意識を高めやすいといった効果があります

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4.ソーシャルリクルーティングの歴史

日本国内で初めてソーシャルリクルーティングを導入したのはIT系企業で、2009年後半頃とされています。

2010年に入ると、Facebookが大手人材バンクと提携。またいくつかのIT企業が新卒採用にFacebook枠を設置します。翌年にはLinkedInなどの世界企業が日本市場に参入するといったように、ソーシャルリクルーティングは急速に本格化していきました。

IT技術の発展やSNS利用者の増加に伴って、ソーシャルリクルーティングを導入する企業が増加しています

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5.ソーシャルリクルーティングが行われるSNSの種類と特徴

ソーシャルリクルーティングに活用されているSNSの種類とその特徴を見ていきましょう。

  1. Facebook
  2. LinkedIn
  3. ブログ
  4. Twitter
  5. YouTube

①Facebook

世界規模で浸透している日記形式のSNS。基本的に実名制で、顔写真や年齢、職業、学歴などの詳しいプロフィールを登録して利用します。プライベートでの交友関係を広げるだけでなく、ビジネス上の人脈を広げることを目的に活用している人も多いです。

総務省が平成30年度に行った「平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、日本での利用率は約32.8%。全世代のうち30代の利用率が約49.8%と最も高く、次いで20代で約47.4%、40代で約36.7%と続きます。

②LinkedIn

2003年にアメリカで生まれたSNSで、採用や広報、マーケティングなどビジネスユースに特化しています。全世界200カ国以上で6億人を超えるユーザーが利用しており、日本では2011年のサービス開始以来、およそ200万人が利用しているのです。

LinkedInには履歴書のように学歴や職歴、スキルなどを登録できます。企業からアプローチを受けたり、企業情報を知ったりすることも可能です。有名企業も採用に利用していますが、現状、日本では他国に比べてまだまだ普及率が低くなっています。

③ブログ

Weblog(ウェブログ)の略語で、ウェブサイト上に長文のテキストや画像、映像などを投稿し、記録できるサービスです。デザインをカスタマイズできるなど比較的自由度が高く、個性を存分にアピールすることができます。

ブログサービスは有料と無料の2種類。有料サービスでは幅広い選択肢が用意されていて、より自由に表現することができます。

総務省が2018年に発表した「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」によると、ブログを利用したことがある人の割合は約34.4%です。

④Twitter

140文字程度の短文のテキストや画像、映像を投稿(ツイート)できるウェブサービス。詳細なプロフィールを登録しなくても利用できるため、匿名性が高く、気楽に利用できます。また世界中の人や有名人と気軽に交流できるのも特徴です。

Twitterには他人のツイートを転載(リツイート)できる機能があり、注目される内容であれば瞬く間に拡散されます。一方でデマなどが広がりやすいのは難点でしょう。

総務省が発表した「平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると利用率は37.3%です。

⑤YouTube

映像や音楽など動画投稿を主とする動画共有サービスで、登録すれば誰でも無料で利用できます。YouTubeでは事前に収録・編集した動画を配信できるほか、配信者と視聴者がリアルタイムに交流できるライブ配信を行うことも可能です。

近年は「YouTuber(ユーチューバー)」と呼ばれる影響力の高いインフルエンサーが注目されており、特に10~20代の若い世代に人気があります。そのため、「インフルエンサーが多いSNS」として熱い視線が注がれているのです。

総務省の「平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると全体の利用率は約75.7%で、10~20代では90%を超えています。

Instagram

写真や映像の投稿を主とするサービス。ストーリーズ機能を利用すれば、画像や動画にテキストを挿入できるほか、テキストだけを投稿することも可能です。流行に敏感な20~30代の女性に人気で、「インスタ映え」と呼ばれるオシャレな投稿が多いのが特徴。

フォロワー数が多い人の中には、報酬を得て企業のサービスや商品のPRを行う「インスタグラマー」と呼ばれる人も出現しています。

総務省の「平成30年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると全体の利用率は約35.5%。男性約28.4%に対し女性は約42.8%と、特に女性に支持されているメディアです。

自らのブランディングを戦略的に行い、成功している人(フォロワー数の多い人)は、ビジネスにおいても優秀な人材として注目されます

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6.ソーシャルリクルーティングのメリット

ソーシャルリクルーティングを利用するメリットを3つ紹介します。

コミュニケーション

企業は、各SNSに設けられたメッセージ機能などを用いて、一人ひとりの人材と直接コンタクトを取ることができます。SNSでは面接よりもリラックスした状態でコミュニケーションを図れるため、採用候補者の等身大の姿を知ることが可能です。

コミュニケーションを重ねて本来の人柄を引き出すことができれば、入社後のミスマッチも起こりにくくなるでしょう。

企業側の情報発信

SNSの公式アカウントから簡単に情報発信でき、低予算でPRできるのはメリットです。SNSによっては投稿内容を宣伝できる機能を使えます。

またシェア機能を持つSNSでは、投稿内容に興味を持ったユーザーによって、ユーザー自身のフォロワーに情報共有してもらうことも可能です。多くの「いいね」が付いた投稿が拡散されれば、より多くの人に知ってもらえるきっかけになるでしょう。

SNSを通じて相手を知ることができる

SNSへの投稿や書き込みなどを通して、採用候補となる人材がどのような人物で、どんなことができるのか、どのようなポテンシャルを持っているのかを見極めることができます。

普段の投稿内容によって日常の生活習慣や行動、志向などが見えてくるため、面接や履歴書からは計り知れない多くの情報を手に入れることができるでしょう。

ソーシャルリクルーティングは、採用候補者の素の姿を知るのに役立ちます。企業にとっては今後ますます、SNSチェックが欠かせないものとなるでしょう

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7.ソーシャルリクルーティングの問題点、課題

ソーシャルリクルーティングの問題点や課題についても確認しましょう。

ガイドラインの必要性

SNSで情報を発信する際、どういった内容を発信するのか、あらかじめガイドラインを定めておく必要があります。ガイドラインなしで担当者が好きに進めた結果、投稿内容が反感を買い、炎上する可能性もあるのです。

マイナス情報が拡散すると、企業に対するイメージの低下は免れず、企業が被るダメージも大きくなるため注意しましょう。

発信時のスタンス

情報発信時のスタンスを明確にしておくことも重要です。

たとえば、SNSアカウントで発信する内容や口調は「固い」のか「緩い」のか、発信者は「キャラクター」なのか「社員」なのか、情報発信はするけれど個別に返信はしないなど、どのようなスタンスでSNSを運用していくのかを決めておきましょう。

スタンスがぶれていると、効果的な情報発信から遠ざかってしまいます。

投稿内容

ガイドラインを定め、スタンスを明確にしていたとしても、投稿内容には十分な注意が必要です。SNSの特徴のひとつに即時性がありますが、担当者任せですぐに情報発信することには危険が伴います。

できれば、投稿前には必ず第三者目線でチェックできるように、体制を整えておきましょう。特に即時性と拡散性を備えたTwitterを利用する際には注意が必要です。

SNSの特性に合った情報発信をしなければ、期待するほどの効果は得られません。また採用候補者の投稿がすべて素の情報とは限らないため、きちんと見極めることも重要です

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8.ソーシャルリクルーティングの手法、やり方

ソーシャルリクルーティングを進める上で必要なことを5つ紹介します。

  1. 採用
  2. 選考
  3. 情報収集
  4. 情報発信
  5. 動画や配信

①採用

SNSを通じて気になる人材に直接コンタクトを取り、コミュニケーションを重ねます。

その上で、企業が求める人材像と採用候補者の希望する方向性などをすり合わせ、本当に自社に合いそうな人材か、入社後にミスマッチを起こす可能性は低そうかといったことを確認していきます。

SNSでは、自社のことを深く知ってもらうとともに、採用候補者の本来の姿を引き出せるような工夫も必要です。構えずに対話できるのがSNSの利点なので、高圧的ではなくフレンドリーな接し方を意識するとよいでしょう。

②選考

採用候補者がSNSでつながっている人の数や人脈、SNS上のグループ機能を利用して選考を進めます。

自分の将来像を念頭に置いて積極的に求職活動をしていれば人脈の方向性も絞られ、つながっている人を見れば候補者が希望する業界や職種なども見えてくるでしょう。

またグループ機能を利用すれば、候補者を絞り込んだり、タイプ別に分けたりしてコミュニケーションを図ることも可能です。

複数の人とのコミュニケーションの取り方や言葉遣いなどを見れば、人となりも見えてくるでしょうし、投げかけたことに対する反応の早さから、積極性なども確認できます。

③情報収集

ハッシュタグやSNSの検索窓を利用して情報収集を行います。

たとえば、会社説明会や採用イベントを開催した後にSNSで調べれば、来場者の生の声や反応を集められます。発言内容や反応は、イベントへの評価だけでなく自社に対する興味・関心の度合いを測ったり次のイベントに活用したりすることも可能です。

また高評価の投稿が多ければ、情報の拡散も期待できるので、入社希望者の増加につなげられるでしょう。

④情報発信

企業の情報を積極的に発信し、より多くの人に自社について知ってもらうことも大切です。SNSに継続して投稿することで、たくさんの人の目に触れることが期待できます。それにより自社に対する評価が高まり、優秀な人材を集めることも可能でしょう。

「いいね」の結果によって、どんな人がどのような内容に反応しているのかを見ることもできますし、似たような志向の人を可視化することも可能です。またSNSで採用についての告知を行うこともできます。

⑤動画や配信

SNSの投稿に動画やライブ配信を組み込み、生き生きとした情報に触れてもらうことも重要事です。映像は、文章よりも多くのことを語れるもの。

たとえば、採用や交流のイベントなどを開催して参加者のリアルな様子を配信すると、自社に興味を持つ人を増やしたりイメージアップを図ったりすることができるでしょう。

視聴者の投稿コメントを見れば、イベントなどに対する評価や自社に対する関心度をリアルタイムに把握できます。

SNSをうまく活用すれば、採用の幅が広がり、得られる情報も格段に増えます。通常の採用活動に組み込むとよいでしょう

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9.ソーシャルリクルーティングの事例

ソーシャルリクルーティングの成功事例をSNSごとに紹介します。

Facebook

Facebookを利用したソーシャルリクルーティングの成功事例。

博報堂

博報堂グループでは、Facebook内に新卒採用専用のアカウントを設置しています。最新の採用情報やイベントの告知だけでなく、先輩社員一人ひとりの紹介や、博報堂にまつわる情報なども随時投稿しているのが特徴です。

担当社員が親しみやすい口調で投稿しているため、会社や先輩社員に親近感を持ちやすくなっています。

NTTドコモ

NTTドコモでも新卒採用専用のFacebookアカウントを設置しています。最大の特徴は、Facebook限定のライブセミナーを開催して、リアルタイムに質疑応答を行っている点。

ライブ中に対応できなかった質問に対しては、後日タイムラインに回答して、できるだけ学生の疑問を解消するように配慮しているのです。またセミナーをFacebookに限定して、フォロワー数の増加に役立てています。

伊藤忠商事

伊藤忠商事では、広報のFacebookアカウントを利用して採用情報などを発信しています。

採用に関する情報のほか、先輩社員の紹介や社内イベントのレポート、自社商品やプレスリリースにコメントを付けて投稿するなど、なるべく社内の雰囲気を感じられるように考慮されています。

また業務内容が分かるような動画をたくさん投稿しているのもポイントです。

Twitter

Twitterを利用したソーシャルリクルーティングの成功事例。

アイティメディア

日本でいち早くソーシャルリクルーティングを導入したとされるのがアイティメディアです。

2009年夏頃にTwitterアカウントを設置し、人材(学生)リサーチとアプローチを実施。一本釣りのコミュニケーションを重ねた結果、フォロワー572人中263人のエントリーに結び付きました。

自社に対する理解度の高い学生を効率的に集めることができたという好事例です。

講談社

講談社ではTwitterに採用担当のアカウントを設置しています。採用情報を発信するアカウントですが、フレンドリーな口調で「★」や「!」などの記号を多用。時には顔文字も使用するなど緩やかな雰囲気を演出しています。

学生にとっては、堅苦しさや緊張感よりも親しみやすさを感じられるアカウントといえるでしょう。

Instagram

Instagramを利用したソーシャルリクルーティングの成功事例。

三井住友カード

三井住友カードではInstagramに採用専用アカウントを設置しています。特徴は、採用情報のほか、社内の雰囲気や働いている人の素顔が分かるよう、社員にフォーカスした投稿が多い点。

「内定者リレー」という企画を用意して内定者一人ひとりに自己紹介の投稿をしてもらったり、投稿文には絵文字を盛り込んだりなど、学生に親しみやすさをアピールしています。

YouTube

YouTubeを利用したソーシャルリクルーティングの成功事例。

ソニーミュージック

ソニーミュージックグループでは、採用専用のYouTubeチャンネルを設置しています。人気お笑い芸人による模擬面接の動画を公開して訴求力を高めるなど、就活中の学生が興味や共感を持てるように考慮されているのです。

動画は内容の面白さに加えて360度回転できるなどクオリティが高く、公開より3年で7万回の視聴回数を超えるほど高評価を得ています。

吉本興業

吉本興業グループでも採用専用のYouTubeチャンネルを設置しています。投稿動画の最大の特徴は、吉本興業に所属する人気お笑い芸人が多く登場している点。

豪華メンバーが社内紹介を行ったり、会社説明会に登場している様子を公開したり、他社にはない強みを用いて前面にアピールしています。このほかインターンが作成した動画も公開されているのです。

ソーシャルリクルーティングを成功させるキーワードのひとつは「親しみやすさ」。Z世代の学生に受け入れられるよう、各社さまざまな工夫を行っています

ソーシャルリクルーティングのQ&A

ソーシャルリクルーティングとは、TwitterやFacebookといったSNSを積極的に活用した採用手法のことです。日本では2010年頃から新卒採用の手法のひとつとして導入が進んでいます。
ソーシャルリクルーティングは直接人材にコンタクトを取る手法ですから、SNSを利用していると採用機会は多くなるでしょう。 また、自らのブランディングを戦略的に行い、成功している人(フォロワー数の多い人)は、ビジネスにおいても優秀な人材として注目される傾向にあります。
SNSの特性に合った情報発信をしなければ、期待するほどの効果が得られない可能性があります。ガイドラインを定め、発信のスタンスを明確にし、投稿内容には十分な注意を払いましょう。 また、採用候補者の投稿がすべて素の情報とは限らないため、きちんと見極めることも重要です。