セクショナリズムとは?【意味をわかりやすく】原因と対策

会社が成長すれば必ず直面する問題に「セクショナリズム」があります。ここでは「セクショナリズム」とは何かを紐解きながら、その本質的な問題点と解決策について解説していきます。

1.セクショナリズムとは?

セクショナリズムとは、自部署の利益を優先し、他部署に対して非協力的になっている状態を指す言葉です。日本語では、割拠(かっきょ)主義と訳され、縦割り組織に多いことから、俗に「タコツボ化」とも呼ばれます。自部門の利益だけを考慮するため、組織全体の利益を考えられず、結果的に組織全体に不利益をもたらします。

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2.セクショナリズムはなぜ起こるか? ― その原因について

ではセクショナリズムはなぜ起こってしまうのでしょうか? その原因は部門長の役割を想像すれば理解しやすくなります。部門長の役割は自部門の利益を確保することにあります。

なぜなら自部門ではなく他部門の利益ばかりを優先することで自部門を厳しい環境に追いやるようなリーダーには部下はついていかないからです。ゆえに「自部門の利益を考えて行動すること」自体は決して悪いことではありません。

問題なのは、自部門優先主義が行き過ぎることで、組織全体の利益を考える視座を失い、自部門のことしか考えないようになってしまうことです。

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3.セクショナリズムの問題点と弊害について

ではセクショナリズムの問題点や弊害はどんなものでしょうか? セクショナリズムとは同一の組織に席を置いているにもかかわらず他部門のことには「目を閉ざす」「組織全体のことは考えない」状態のことであるため、情報共有が滞りがちになることは容易に想像できます。それゆえ共有すべき情報が共有されなくなり不祥事も起こりやすくなります。

不祥事は世間的にも組織のイメージを大きく傷つけるため、企業成長にとって大きなリスク要因となります。

また、多国籍企業を含めた企業間の競争が激しさを増すグローバル資本主義の時代において、セクショナリズムによって硬直化した組織は柔軟性に欠き、環境に適応できずに競争に負けてしまうというリスクを持ちます。

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4.セクショナリズムを打破するための解決策とは何か?

セクショナリズムを打破するための解決策の一つとして、組織内での人材の流動性を高めることが効果的であると言われています。要するに戦略的に人事異動を行うことです。

従業員はこれまでの部門以外の業務を行うことで、その大変さや組織における重要性を相対的に認識することができます。

もちろん異動によって所属部門は貴重な人材リソースを失ってしまうという弊害もあるため、人事異動はそんなに簡単に行えるものではありません。

そのため、他部門への数か月単位での異動を可能にする社内留学制度や組織内で横断的な業務を可能にするクロスファンクション制度など、柔軟な制度設計を行うことも打開策の一つと言えます。

しかし最も大切なのは従業員が「会社が目指していること」を理解し、その理解に自分の業務を紐づけて日々の仕事を行うことと言えます。

そのことで会社と業務を俯瞰的に見ることができ、セクショナリズムに陥らずに済むからです。もっともそのためには従業員を「会社への貢献」で評価する必要性も生じるため、企業は評価制度設計をフレッキシブルに変更・運用していくことが求められるとも言えます。

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セクショナリズムのQ&A

セクショナリズムとは、組織内での割拠主義を指します。縦割り型組織に多く見られる、俗に「タコツボ化」とも呼ばれる現象です。 自部門の事情のみを考慮し、その利益や権限を守ろうとする行動のことで、円滑な業務遂行に必要な情報共有や協働を、他部門に対して閉ざしてしまいます。
セクショナリズムの状況下では、自部門の利益だけが考慮されます。そのため組織全体の目的・利益が考えられず、結果的には組織全体に不利益をもたらす現象であると言われます。 また、多国籍企業を含めた企業間の競争が激しさを増すグローバル資本主義の時代において、セクショナリズムによって硬直化した組織は、柔軟性に欠き、環境に適応できずに競争に負けてしまうというリスクを持ちます。
セクショナリズムを打破するには、組織内で人材の流動性を高めることが効果的であると言われます。要するに戦略的な人事異動です。 従業員は部門以外の業務を行うことで、協業の重要性を認識することができます。 他部門へ数か月単位での異動を可能にする社内留学制度や、組織内で横断的な業務を可能にするクロスファンクション制度などを導入するとよいでしょう。