給付制限期間とは?【アルバイト】20時間以上、自己都合退職

給付制限期間とは、会社を退職した後に雇用保険を受給できない期間のこと。ここでは自己都合退職の場合と会社都合退職の場合、給付制限期間の法改正などについて解説します。

1.給付制限期間とは?

給付制限期間とは、会社を自己都合で退職した場合、一定期間失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できない期間のこと。失業保険(雇用保険の基本手当)の受給手続日から原則として7日経過した日の翌日から2カ月間です。

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2.自己都合退職とは?

労働者が自らの意思で労働契約の解除(退職)を申し出ること。自己都合退職にあたる理由としては以下のものが挙げられます。

  • 転職
  • 出産や妊娠、結婚などライフステージの変化
  • 家族の看護や介護
  • 病気や怪我で体調を崩した
  • 賃金や労働時間、仕事内容などの勤務条件に相違があった

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3.自己都合退職者でも給付制限期間が免除されるケース

基本、自己都合退職者の給付制限期間は2カ月です。しかし対象者が「特定理由離職者」と認められる場合、給付制限期間が免除されます。

特定理由離職者

後述する「特定受給資格者」以外かつ期間の定めのある労働契約が更新されなかった、そのほかやむを得ない理由によって離職した人のこと。具体的には次のような人が該当します。

  • 人員整理により、希望退職者の募集に応じて退職した人
  • 期間の定めのある労働契約の更新を希望したが、それが認められずに退職した人
  • 介護や看護など、家庭事情の急変によって離職した人
  • 出産や育児により離職して受給期間の延長措置を受けた人

特定理由離職者と認められる方法

退職者が「特定理由離職者」となるかどうかは、自分で決められません。なぜなら、「特定理由離職者」と認められるためには以下の手続きが必要だからです。

求職申し込みの際、ハローワーク担当者に求職者から状況や事情を伝えている

  • それらが正当な理由と認められる事実がある
  • 特定理由を証明する公的な書類を提出できる

たとえば介護が理由で離職したという場合、要介護認定が証明できれば特定理由離職者として認められるのです。

特定受給資格者との違い

「特定受給資格者」とは倒産や解雇など、再就職の準備をする時間的余裕がないまま離職を余儀なくされた人のこと。

一方「特定理由離職者」とは、特定受給資格者以外かつ期間の定めのある労働契約が更新されなかった、といった理由により離職した人のことです。どちらも労働者自身の都合ではなく、雇用先の都合によって退職せざるを得なかったという意味で共通しています。

新型コロナによる離職も特定理由離職者

新型コロナウイルスの拡大も雇用に大きな影響を与えています。これにより、国は以下の条件に該当する人も「特定理由離職者」と認める特例措置を設けました。

自己都合離職の理由が、同居の家族が新型コロナウイルス感染症に感染し、介護あるいは看護が必要になった

感染拡大防止や重症化防止の観点から自己都合離職した(本人の職場で感染者が発生した、本人もしくは同居の家族が基礎疾患を有している、妊娠中あるいは高齢の家族と同居しているなど)

自己都合離職の理由が、新型コロナウイルス感染症の影響で子どもの養育が必要になった

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4.会社都合退職には給付制限期間がない?

ここまで自己都合退職による給付制限期間について説明してきました。会社都合退職に給付制限期間はないのでしょうか。

そもそも会社都合退職とは?

会社側の都合によって労働者との雇用関係を終了すること。倒産や事業所の廃止、人員整理によるリストラや会社側からの解雇などが該当します。

会社都合退職の場合は基本、労働者側で退職届や退職願などを提出する必要はありません。また履歴書の職歴欄には「会社都合により退職」と記載するものの、転職活動中に退職の詳細を聞かれる場合も多いため、慎重な対策が必要になります。

会社都合退職の場合は7日で失業保険が支給

会社都合退職の場合、自己都合退職のような3カ月の給付制限はありません。退職が労働者本人の意思に反したもので、それにより生活に困る事態に陥ることを想定しているためです。

そのため、会社の倒産や解雇によりやむを得ず失業状態になった場合、離職票の提出ならびに求職申し込みから7日間の待期期間(失業している日)が経過すれば、失業保険を受給できます。

また給付日数も自己都合退職が90日から150日であるのに対し、会社都合退職では90日から330日と期間が延びるのです。

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5.アルバイトやパートの給付制限期間は?

2カ月の給付制限期間は正社員の自己都合退職だけに適応されるものなのでしょうか。ここでは契約社員や派遣社員、アルバイトやパートなど非正規雇用の給付制限期間はどうなるのか、説明します。

給付制限は正社員と変わらない

結論からいえば、非正規雇用も給付制限は正社員と同じ扱いです。これは給付制限が雇用保険の仕組みで、その雇用保険は事業主や本人の意思と関係なく、すべての労働者が雇用保険の被保険者となるためです。

そのため雇用保険に加入しているならば、非正規雇用者でも自己都合退職の場合は給付制限があります。

雇用保険の加入条件

では雇用保険に加入するためには、どのような条件を満たせばよいのでしょうか。

31日間以上働く見込みがある

たとえば雇用契約に際して「更新の可能性がある」といった旨の規定があり、かつ31日未満で雇い止めする内容が明示されていない場合、「31日間以上働く見込み」があることになります。

またこの日数はあくまでも「見込み」です。たとえば最初の1か月間が試用期間だったとしても、31日以上雇用される見込みがあれば雇用保険の加入条件に当てはまります。

所定労働時間が1週間に20時間以上である

「所定労働時間」とは、労働基準法で定められている週40時間、1日8時間の「法定労働時間」の範囲内で自由に取り決めた労働時間のこと。

たとえば7時間勤務を週3日の固定シフトで設定している労働者の場合、労働時間は週21時間となり、この条件を満たしていることになるのです。

なお、週ごとに20時間を超えたり超えなかったりする場合、1カ月の労働時間で判断します。1カ月の労働時間が87時間を超える場合、雇用保険の加入対象です。

学生ではない

原則として、学生は雇用保険に加入できません。ただし以下の場合は例外となり、雇用保険加入の対象になるのです。

  • 卒業見込証明書を有しており、かつ卒業前に就職して、卒業後も引き続き同一の事業所に勤務することが予定されている
  • 休学中に働いている(休学を証明する文書が必要)
  • 学校の課程終了に出席日数が関係なく、ほかの労働者と同じように勤務できると認められている
  • 大学院に在学すると承認したうえで雇用契約を結んでいる

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6.法改正で自己都合退職の給付制限期間が3カ月から2カ月に短縮

これまで自己都合退職による給付制限期間は3カ月でした。

しかしこれが2020年の法改正以降、2カ月に短縮されています。これは基本手当の受給者実人員が減少傾向にあるなか、転職を試みる労働者が安心して再就職活動を進められるよう支援する措置として試行されたものです。

この改正により、安易な離職を防止するという趣旨に留意しつつ、2020年10月1日以降の自己都合退職者は、5年間のうち2回まで給付制限期間が2カ月に短縮されます。

3か月から短縮される場合

給付制限期間が2カ月となるのは、5年間のうち2回まで。2020年10月1日以降、離職日からさかのぼって5年間に何回離職があったかを確認します。

2020年10月1日以降に3回離職した労働者を例に見てみましょう。1回目の離職が3回目の離職日からさかのぼった5年間に含まれていなければ、3回目の離職でも給付制限期間短縮の対象となります。

3カ月のままの場合

3回目の離職からさかのぼった5年間に、自己都合による退職が2回あった場合、3回目の離職にともなう給付制限期間は3カ月となります。

また改正された「5回のうち2回まで」の短縮は「2020年10月1日以降」の退職が対象です。そのため同じ3回目の転職でも、1回目と2回目が2020年9月30日以前の場合はこれに該当せず、これまでどおり給付制限期間は3カ月になります。

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7.給付制限期間中にアルバイトはできる?

給付制限期間中の疑問として多いのが「期間中のアルバイトは可能か」という問題です。ここでは給付制限期間中のアルバイトについて説明します。

アルバイトは可能

給付制限期間中のアルバイトに関して問題はありません。ただし1週間の所定労働時間が20時間以上、31日以上の雇用が見込まれるアルバイトは「就職」と判断されるため、1週間の労働時間は20時間を超えないよう注意が必要です。

また契約期間が明確ではないアルバイトも、就職とみなされる場合があります。あらかじめ仕事先に契約期間と労働時間を明確に記した「雇入通知書」を作成してもらうと安心でしょう。

待期期間中のアルバイトは禁止されている

給付制限期間中のアルバイトは可能ですが、7日間の待期期間中は働けません。これは失業給付の手続きを行い、受給資格の決定日から通算7日間の待期期間中は失業状態でいる必要があるためです。

たとえわずかでも収入を得てしまうと、待期期間が延長になってしまいます。ただし待期期間前、つまり求職手続きを行い受給資格を得る前であれば可能です。