人事管理データベースとは? 目的やシステムの選び方、事例など

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人事管理データベースとは、従業員データを集約し、可視化したものです。ここではデータベースを構築する目的や項目、管理ツールなどについて解説します。

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1.人事管理データベースとは?

データベースとは、関連する情報を整理・統合したデータ群のこと。集積した情報を一方的に保管した集まりと思われがちですが、保管を目的とした人事マスタと人事管理データベースは異なる目的を持ちます。

人事管理データベースの主な目的は「閲覧や共有および分析への活用」です。

人事管理データベースの概要

人事管理データベースとは、人材開発やマネジメントなどに活用する人事データのこと。先に述べた人事管理データベースの目的を掘り下げると、以下の4つに大別されます。

  • 人事データを可視化する
  • 従業員への適切な評価を実施する
  • 管理職の業務効率化を目指す
  • 「働き方改革」を推進する

人事管理データベースがなぜ必要なのか

従来のデータベースは、さまざまな要因からなる情報を無作為に蓄積するだけのものでした。

子ども部屋にあるおもちゃ箱をイメージすると分かりやすいです。遊び道具をひとつの箱にまとめている場合、あるおもちゃを探したいときは一つひとつ箱から出さなければなりません。

その結果、目的のおもちゃが探しきれなかったり、見つからずすでに持っているおもちゃを買ってしまったりしてしまいます。これの同様のことが、人事の領域でも起きているのです。

導入方法について

会社が拡大し、従業員の入れ替わりが増えれば増えるほど、人事データの把握が困難になります。必要なときに必要なスキルを持った人材が見つからない、利用価値のある知的資源が埋もれている、組織ではこういった事態を防ぐための取り組みが必要です。

既存の人事データベースに従業員の特性や強みを追加登録する方法もありますが、近年では別途人事管理データベースを構築し、従業員自身に自らの強みや経験値などを登録してもらい、社内イントラネットで共有するシステムが主流となっています。

自社で構築

人事管理データベースを構築する際は、自社内で詳細に構築する方法と、他社が提供しているツールやソフトなどを活用する方法かあります。

自社構築のメリットは、なんといっても自社の特性にあったデータベースを自由に構築できる点。しかしカスタマイズ性が高い反面、メンテナンスの手間やセキュリティ対策などの課題も生じます。

人事管理データベースツールやソフトなどを利用

一方、ベンダーが提供するシステムには導入時に汎用的な機能が備わっています。専門家が関わるセキュリティ構築や、他システムとの連携オプションなども充実しており、スムーズに人材マネジメントを開始できるのです。

自分たちで構築する必要がないため、追加リソースを割く必要もありません。必要に応じて集計機能や分析機能の追加も可能です。

自社で構築する場合もまたツールやソフトなどを活用する場合も、人事管理データベースはただ蓄積するだけでなく、「活用」が重要になります

人事管理データベースを導入するにあたり「導入の手軽さ」と「カスタマイズ性の高さ」を求めている企業は多いでしょう。

カオナビならシステムとサポートを同時提供。自社に合わせた人事管理データベースが作成できるようカスタマイズ性に優れています。さらに、人事管理データベースを活用するための細かな機能も多数備えている点が特徴です。

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2.人事管理データベースを構築する目的とは?

そもそもなぜ、人事管理データベースを構築する必要があるのでしょうか。人事管理データベース構築の大きな目的は「分析」にあります。人事データを可視化し、分析して課題を明らかにし、良好な会社経営と業績向上につなげることが構築の目的なのです。

従業員のデータを企業活動に活用する

人事管理データベースを構築する目的について、掘り下げてみましょう。「ノウフー(know who)」という、企業内の人的資源データを検索する仕組みがあります。

高度な技術と知識を持ち、会社にノウハウと経験を蓄積してきた団塊世代が続々と退職を迎えるなかで、ノウフーシステムの構築が喫緊の課題といわれているのです。

「誰がどんな知識を持っているのか分からない」「問題に直面した際誰に聞けばいいのか分からない」といった事態を回避するためです。人事データを企業活動に活用することが、データベースを構築する第一の目的となります。

人材育成のため

会社を継続させるには、どの業界、どの規模においても次世代のリーダーにふさわしい人材の育成が必要不可欠です。人事管理データベースを構築し、従業員の特性やスキルを把握すれば、必要な人材をスムーズに抽出できます。

同時に、必要スキルが不足している部門を特定できるのです。能力、スキル、資格をデータベース化すれば、人材育成や適材適所に配置するの要となるでしょう。

業績アップのため

人事管理データベースの構築と人材育成が業績アップにつながる状況は、決して珍しくありません。データベースを活用すると、従業員一人ひとりの勤務実態や働き方が可視化します。

ときにはこれまで隠れていた会社の課題が、露見する場合もあるでしょう。しかしそれ以上に、業績不振に拍車を掛けていた要因が見えてくるはずです。課題を具現化し、適切に対応すれば企業全体の業績アップにつながります。

人事情報を共有するため

従来の人事管理といえば、書面やExcelなどを無作為に並べただけのシステムを想像する人も多いでしょう。たとえば新規事業に際して語学力が必要となった場合、かつては紙の束やExcelファイルをひとつひとつ開いてスキル保有者を探し出す必要がありました。

人事管理データベースでは情報を一元に集約するため、担当者間で簡単にデータを共有できます。語学力の項目にチェックを入れて検索すれば、誰でも簡単にスキル保有者を抽出できるのです。

業務効率化をはかるため

先に述べた人事管理では、情報の更新や整理に膨大なコストがかかると容易に想像できるでしょう。従業員数が増えれば増えるほど、データ管理には多くの時間と人件費がかかります。

人事管理データベースの構築には、これらにかかるコストの削減、業務効率化をはかる目的もあります。情報修正や整理の流れをシステム化すれば、それまでかかっていた時間と労力をコア業務にあてられるのです。

人事管理データベースの構築には、さまざまなメリットがあります。政府が唱える「働き方改革」にも役立てられるでしょう

人事管理データベースの導入では、人事業務の効率化と同じくらい情報の活用が重視されます。

そのためシステムを導入するにあたり、ただ人事データが管理しやすいだけでなく、管理している人事データを活用するための機能が備わっているかに着目することが重要です。

カオナビは柔軟に人事データベースが作成できるだけでなく、人材配置や育成、エンゲージメント向上などデータの分析・活用に役立つ機能を豊富に備えています。

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3.人事管理データベースで設定する項目とは?

人事管理データベース構築の目的やメリットを確認したところで、データベースに設定する項目を具体的に見ていきましょう。分析に必要な設問項目は数多く存在しますが、ここでは業界や業種を超えて必要とされる項目を紹介します。

  1. 基本データ
  2. 職務内容
  3. 人事評価
  4. 勤務状況
  5. スキルや資格

①基本データ

まずは従業員の基本データを収集します。「氏名」「勤続年数」「入社日」「採用区分」「勤務地」「最終学歴」「家族情報」などで、これらは属性に応じた施策を講じる際、非常に有益なデータとなります。

また他項目との相関や、全体的な傾向を分析する際にも必要になります。変更があった場合は速やかに修正しましょう。

②職務内容

「所属部署」「役職」「等級」「現在担当している仕事」「目標やミッション」など、一人ひとりの職務内容もデータベースに登録します。

上司やチーム内では把握されている情報ですが、他部署や経営層で記憶しておくことが難しいため、全社的な共有という意味も込めてデータベース化します。

③人事評価

人事管理データベースには、「評価名」「評価者」「評価点数」「評価ランク」などの人事評価履歴を残すことも必要です。過去の評価結果を一覧で確認できるほか、暫定評価と確定評価が区別できるように設定しておくと、より有意義なデータベースになります。

ただしプライベートかつデリケートな情報が増えるため、データ項目ごとに閲覧権限の設定を忘れずに。

④勤務状況

「有給休暇の取得状況」「勤務実績」「勤務時間数」など勤務状況に関するデータも人事管理データベースに登録します。これらは生産性向上に向けての課題抽出や従業員満足度の計測、離職率低下の具体案を講じる際などにも役立つ項目です。

勤務時間数や有給休暇取得状況などは煩雑になりやすいため、タイムレコーダーやPCログなどと連携しましょう。労務にかかるコストコントロールの実現、労務コンプライアンスの適正化なども視野に入れて管理を行います。

⑤スキルや資格

「スキルレベル」「語学力」「保有資格」「最終学歴」「前職」なども人事管理データベースを介して共有します。

従業員が持つスキルを可視化し、社内の共有情報として確認できる状態にすることを「スキル管理」と呼び、実施すれば人材育成や適材適所の配置に役立ちます。業務のアサインメントや人事評価など、幅広いフィールドに活用されるデータです。

人事管理データベースでは、従業員の個人情報ともいうべきデリケートなデータを数多く取り扱います。運用管理にきめ細かいセキュリティが求められるのはそのためです

分析に活用できる人事データベースを作成するには基本項目はもちろん、企業ごとに必要な項目を細かく設定することがポイントです。また、必要な情報を効率的に集約するためにも、既存の社内システムと連携できるか、個人情報を扱う点でセキュリティ対策が万全な環境であるかも重要です。

カオナビなら、これらすべてのポイントを網羅。効率的に人事データベースが作成できるだけでなく、強固なセキュリティで安心して情報管理できます。

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4.人事管理データベースシステムの選び方とは?

国内だけでも数多くのベンダーが人事管理データベースシステムを展開しています。自社に合ったシステムを選ぶのがよいのはいうまでもありませんが、どの観点から選べばよいか分からない管理者もいるでしょう。

ここでは5つの視点から人事管理データベースシステムの選び方を解説します。

  1. 機能
  2. 費用
  3. クラウド型かオンプレミス型か
  4. セキュリティ
  5. 操作性

①機能

まずは各データベースシステムの機能性を確認します。人事管理データベースには基本機能のほかにもさまざまな機能が付随しています。

  • 従業員情報を顔アイコン(イラストなど)で表示する機能
  • 管理したい内容や目的に合わせて項目を調節できるカスタマイズ機能
  • 従業員の健康状態を管理する機能

なかには最低減の機能のみを搭載し、導入のハードルを下げているものもあります。はじめて人事管理データベースを導入する企業はそちらも検討してみるとよいでしょう。

②費用

日本最大級の人事ポータル・HR総研が実施した「人事系システムと人事管理システムについて」という調査によると、選定基準のトップ3に初期費用と保守費用・利用料がランクインしています。

人事管理データベースシステムの費用は、無料のサービスから高額のものまでさまざまです。実際に使用する機能によって料金が変わるものや、登録人数によって変わるサービスもあります。

システムを選ぶ際は必ず、導入コストと運用コストの双方に無理が生じていないか、確認しておきましょう。

③クラウド型かオンプレミス型か

人事管理データベースシステムには「クラウド型」と「オンプレミス型」があります。

  • クラウド型:インターネットを経由して、システム提供会社が所有するサーバーを借りる方法。サーバー設置や管理運営を自社で行う必要がなく、初期コストを抑えられる反面、カスタマイズ性の低さがデメリット
  • オンプレミス型:自社にサーバーを設置して運用する方法。ほかシステムとの連携やカスタマイズ性が高い一方、初期導入に手間がかかる

④セキュリティ

人事管理データベースシステムは個人情報の固まりです。運用する際は、「情報閲覧が可能な範囲を明確に設定する」「情報更新権限を管理する」など万全なセキュリティ対策のもので行いましょう。

これらの対策を講じて、個人情報の流出を防ぐのです。さらに不正利用を防ぐため、誰がいつアクセスしたのか、どの情報を更新したのかを記録する「アクセスログ」を残すようにしましょう。

⑤操作性

「誰でも簡単に操作できるか」「カスタマイズ性はあるか」などシステムの操作性チェックも欠かせません。ユーザビリティの低いシステムでは、データベースの活用を定着しにくくなります。

導入コストを抑えるために安価なシステムを選んだ結果、操作性が悪かったと分かれば、データベースがただデータを入れておくだけの箱にもなりかねません。

それぞれのシステムの特徴を理解して、実際に活用しやすい人事管理データベースを導入しましょう。無料お試し期間やトライアルを実施しているサービスもありますので、導入前に利用してみるとよいでしょう

人事管理データベースのひとつ
「カオナビ」の機能例は次の通りです。

・顔写真が見える人事データベース
・クラウド型で簡単導入
・カスタマイズ性が高い
・ドラッグ&ドロップの直感的な操作
・万全のセキュリティ対策

人事のデータベースが管理しやすい・操作しやすいことはもちろん、データベースの分析機能に長けている点が魅力。管理している情報を活用し、組織のパフォーマンスの向上に期待できるのは、タレントマネジメントに特化した「カオナビ」だからです!

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5.参考にしたい!人事管理データベースの活用例

人事管理データベースをうまく活用するためにも、実際にデータベースを利用している企業から学びましょう。「自社には必要ない」と思えていても、活用によって企業全体の成長につながった事例は参考になるはずです。

第一三共

国内の大手製薬会社第一三共では、企業の挑戦を支える人事戦略の拠り所として、総合的な人事管理データベースを構築しました。

社内での人事データ管理に自由度の低さ、分散管理による使いにくさを抱えていた事例です。同社では既存システムとの相性とサポート体制を重視しました。

あえて「業務の効率化」を前面に出さず、人事戦略にデータを活用するという考え方を浸透させたことで、人事関係者が共通のデータベースを見ながら議論する流れが定着したのです。

ALH

業務管理システムや基幹システムの開発・保守を行うALHでは、合併により複数のデータベースが存在していました。情報が分散し、何がどこにあるか分からない状況を集約したいと思ったのが、人事管理データベースを導入したきっかけです。

同社が重視したのはユーザビリティ。使いこなせなかったら意味がないと考えて、デザインの分かりやすさを重視したのです。その結果、いつでもどこでも同じデータにアクセスでき、3時間かかっていた業務が1時間に短縮されたといいます。

京王プラザホテル

東京・新宿を中心にチェーンホテルを運営する京王プラザホテルでは、人事労務を管理するシステムとして人事管理データベースシステムを導入しました。サービス選定の決め手となったのは、以下の4点です。

  1. 導入前のデモンストレーションにより、導入後の活用イメージが具体的になった
  2. オールインワンパッケージで追加ツールの用意が不要だった
  3. サポートメニューの充実
  4. 将来的な利用拡大にも対応できる

人事管理データベースの分析を通じて、人事戦略の強化や人材育成の活性化を目指しています。

ディー・エヌ・エー

主力のゲーム事業に加え、多種多様な事業を展開し続けているディー・エヌ・エーでは、事業戦略に合わせた異動をプランニングできるタレントマネジメントの活用に、人事管理データベースを利用しています。

システムの導入により、効率アップとコスト削減を実現。そのうえタレントマネジメント力の拡充により、従業員パフォーマンスの最大化に成功したのです。

細かい手続きや承認作業の多い人事管理業務。自社導入を検討する際は、データベースの活用によって企業全体の成長につながった企業の実例から学ぶとよいでしょう

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人事データベースは情報を一元管理するだけでなく、その情報を分析・活用してこそ本来の目的が発揮されます。

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